91 / 159
13章 冒険は五人と一匹で(1)
しおりを挟む
断崖絶壁のような細い階段を上がった先は、山肌の見える岩場だった。高所となっているため、西には海が広がっており、傾いた太陽の光が、海に眩い光りの道を浮かべて輝いているのが見えた。
大きな岩肌の隙間から生えている草に気をつけながら、五人は、山を登るように先へと進んだ。クロエも、ボストンバッグの外へと出て、自身の足で傾斜となっている岩山を登った。
クロエの身体は、しなるように身軽で、どことなく活き活きとしていた。つい先程、吸血獣の一件でボストンバッグの中でもみくちゃにされた事が、彼女の機嫌を損ねてしまっていたのだが、彼女の尻尾の逆立ちも今はすっかり収まっている。
「いやはや、猫ちゃん様は動作も優雅ですなぁ」
「うん。でも、すっかりストレスが溜まっちゃってたんだろうなぁ……」
エルは、クロエの存在について、いつも意識しているつもりだった。先程の吸血獣の一件については緊急事態であり、思った以上に身体が動いてしまった事を反省している。
不思議な事に、この世界へ来てから、エルとクロエは、お互い身体の調子が良過ぎるのだ。外の世界では少し歩くのも億劫だったクロエも、今はご機嫌な顔で岩場を駆けていた。
この世界に夕暮れはあるのだろうか。
エルは、ふと、そんな事を考えてしまった。気付くと傾いた日差しに対し、空は薄らと橙色を帯び始めている。照った身体に、涼しい潮風が穏やかに吹き抜けるたび、葉々の匂いが鼻腔に広がった。
しばらく進むと、賑やかな物音が耳に入り始めた。
岩場を抜けると、一つの村に出た。木材を重ね合わせた長い階段が山に沿って伸びており、その周囲には、布やトタンで造られた小さな建物が密集していた。山中の村には至る所に提灯が灯っており、さながらお祭りのような賑やかさだった。
「中国の古風な村を思い出すね」
「そうか? まぁ、確かに集落のような感じはするな」
スウェンが言い、その隣でログがそう答えた。
村人達は、どれも簡易シャツと編まれたズボンを着用していた。着物のような薄い羽織り姿の者も目立った。顔立ちは中国系から日系の範囲内で、髪と目は共に黒い。
村の中央には、木材を重ね合わせた長い階段が敷かれていた。伸びる階段の左右には、別の細い通路が造られ、そこには手作り感漂う店が、隙間なく立ち並んでいる。
情報収集を担当するセイジが、スウェンに目配せされる事もなく動き、近くにいた村人らしき男に尋ねた。
「ここは、一体どういう所なんですか?」
「あんたら旅人か? ここは市場だよ。満月の夜から二週間だけ、各商人が立ち寄って店を出す所さ。一等地は、あの天辺に見える建物だな。あの建物の上の方が、客人向けの宿になっていて、俺たちは売買が終わるまで、そこで寝泊まりしているんだ」
長く伸びる階段の先には、木材質の大きな建物が鎮座していた。和風の鳥居をモチーフにされた入口が開かれ、何人もの人間が忙しなく出入りしている。浴衣を着た女性や、スリットの入ったチャイナ服の女性もおり、ログとスウェンが関心した声を揃って上げた。
「なかなかだね」
「ああ、なかなかだ」
すると、先程セイジが尋ねた男が、目尻を下げて二人に耳打ちした。
「おいおい兄ちゃん達、やめときな。ここにゃ遊郭はねぇぞ。別に『遊郭の里』があるから、帰りにでも寄ったらいい。ここは女頭が仕切ってるからな、商品の売買は勝手だが女に手を出すとひどい目に遭うぜ」
ログとスウェンは、女性達の様子を眺めながら上の空で「ふうん」とぼやいた。
エルとセイジが、申し訳ないと男に礼を告げると、彼は「いいってことよ。確かに、ここは安全だからこそ良い女が揃ってるからなぁ」と陽気に笑った。
しばらく辺りを見回したログが、腕を組んだ。
「なるほど、確かに良い女が揃ってるな。道理で、クソガキが男にしか見えねぇ訳だ」
「おい。女が皆、ぼんきゅっぼんのロングヘヤー美人だと思ってんじゃねぇぞ」
エルは、思わず拳を固めたが、途端に「チクショー」と舌打ちしてログに指先を突き付けた。
「俺だって、未だに自分の性別が信じられねぇよッ。オジサンに相談したら、『大きくなったら立派な青年になれるから、グッジョブ』って言ってたもん! だから俺は、鍛えに鍛えまくって、いずれお前の身長を抜いてやるからな!」
まだ二十歳なのだ、きっとその可能性はある。
そんなエルを見降ろし、ログが呆れたように半眼を作った。
「なんだそりゃ。お前、その『おじさん』とやらを過信し過ぎじゃねぇか? 身長ってのはそんなに変わらねぇし、鍛えるだけで男になるとか、もはやホラーだろ。つか、お前が男になったら俺が困――……」
途端に、ログが言い掛けて口を噤んだ。彼は自分の口に手をあてると、訝しげに眉を寄せて考え込んでしまった。
珍しい様子に疑問を覚えたスウェンだが、彼は、このチャンスを逃すまいと、今にも口喧嘩に発展しそうな二人の間に割って入った。
「そんな事ないって、エル君」
スウェンは、言い繕うようにそう述べた。
「軍人たるもの、女には目がない奴が多いんだよ。ほら、ログだって女を切らした事がないよね?」
「そこで俺に話を振るんじゃねぇよ。何人も恋人がいるお前にいわれたくねぇし」
ログは、話を振ったスウェンをギロリと睨んだ。
「これは男として自然なもんだろ。俺は、面倒な女は掴まえねぇのがポリシーだ」
「それはそれで最低だろ」
エルはログに一瞥をくれて、この中で一番親近感が持てて信頼も出来る、一時のパパであるセイジを上目に見つめた。
「ねぇ、男ってそんなもんなの?」
すると、セイジが尋ねられた意味を数秒かけて理解し、何故か頬を赤らめて「ち、違うかな」と首を左右に振った。しかし、彼はかなり動揺しているようで、その後に言葉は続かなかった。
スウェンが肩を震わせながら、セイジの肩に腕を回し「エル君、セイジは駄目なんだよ」と笑いそうな声で教えた。
「セイジはね、すっごく純情なの。もう僕がびっくりするほど、その手に関しては億劫なんだよ」
「そうなんだ、ごめん……まぁ俺も難しい事はよく分からないけど、セイジさんは、誰かさんみたいに最低野郎じゃないもんね。うん、第一印象って、すごく大事なんだなぁって改めて思った」
「あはは、ログは鈍感だし、異性の気持ちが計れるような器用な男じゃないからね。恋する楽しみって奴を分かってないのさ」
スウェンは、セイジの肩を二回叩くと、腕を離して前髪をかき上げた。慣れた仕草は整った容姿を引き立て、普段から女性慣れしている事をエルに匂わせた。
「ログが女性から『サイテー!』ってビンタ喰らう場面とか、超笑ったね! 僕はきちんと割り切っているし、女の子達とは、一時の恋愛や雰囲気を楽しんでいるからね。ま、この任務が終わるまでの楽しみとして、後にとっておいてもいいんじゃないの、ログ?」
うわぁ、この二人めちゃくちゃ最低だ……
大きな岩肌の隙間から生えている草に気をつけながら、五人は、山を登るように先へと進んだ。クロエも、ボストンバッグの外へと出て、自身の足で傾斜となっている岩山を登った。
クロエの身体は、しなるように身軽で、どことなく活き活きとしていた。つい先程、吸血獣の一件でボストンバッグの中でもみくちゃにされた事が、彼女の機嫌を損ねてしまっていたのだが、彼女の尻尾の逆立ちも今はすっかり収まっている。
「いやはや、猫ちゃん様は動作も優雅ですなぁ」
「うん。でも、すっかりストレスが溜まっちゃってたんだろうなぁ……」
エルは、クロエの存在について、いつも意識しているつもりだった。先程の吸血獣の一件については緊急事態であり、思った以上に身体が動いてしまった事を反省している。
不思議な事に、この世界へ来てから、エルとクロエは、お互い身体の調子が良過ぎるのだ。外の世界では少し歩くのも億劫だったクロエも、今はご機嫌な顔で岩場を駆けていた。
この世界に夕暮れはあるのだろうか。
エルは、ふと、そんな事を考えてしまった。気付くと傾いた日差しに対し、空は薄らと橙色を帯び始めている。照った身体に、涼しい潮風が穏やかに吹き抜けるたび、葉々の匂いが鼻腔に広がった。
しばらく進むと、賑やかな物音が耳に入り始めた。
岩場を抜けると、一つの村に出た。木材を重ね合わせた長い階段が山に沿って伸びており、その周囲には、布やトタンで造られた小さな建物が密集していた。山中の村には至る所に提灯が灯っており、さながらお祭りのような賑やかさだった。
「中国の古風な村を思い出すね」
「そうか? まぁ、確かに集落のような感じはするな」
スウェンが言い、その隣でログがそう答えた。
村人達は、どれも簡易シャツと編まれたズボンを着用していた。着物のような薄い羽織り姿の者も目立った。顔立ちは中国系から日系の範囲内で、髪と目は共に黒い。
村の中央には、木材を重ね合わせた長い階段が敷かれていた。伸びる階段の左右には、別の細い通路が造られ、そこには手作り感漂う店が、隙間なく立ち並んでいる。
情報収集を担当するセイジが、スウェンに目配せされる事もなく動き、近くにいた村人らしき男に尋ねた。
「ここは、一体どういう所なんですか?」
「あんたら旅人か? ここは市場だよ。満月の夜から二週間だけ、各商人が立ち寄って店を出す所さ。一等地は、あの天辺に見える建物だな。あの建物の上の方が、客人向けの宿になっていて、俺たちは売買が終わるまで、そこで寝泊まりしているんだ」
長く伸びる階段の先には、木材質の大きな建物が鎮座していた。和風の鳥居をモチーフにされた入口が開かれ、何人もの人間が忙しなく出入りしている。浴衣を着た女性や、スリットの入ったチャイナ服の女性もおり、ログとスウェンが関心した声を揃って上げた。
「なかなかだね」
「ああ、なかなかだ」
すると、先程セイジが尋ねた男が、目尻を下げて二人に耳打ちした。
「おいおい兄ちゃん達、やめときな。ここにゃ遊郭はねぇぞ。別に『遊郭の里』があるから、帰りにでも寄ったらいい。ここは女頭が仕切ってるからな、商品の売買は勝手だが女に手を出すとひどい目に遭うぜ」
ログとスウェンは、女性達の様子を眺めながら上の空で「ふうん」とぼやいた。
エルとセイジが、申し訳ないと男に礼を告げると、彼は「いいってことよ。確かに、ここは安全だからこそ良い女が揃ってるからなぁ」と陽気に笑った。
しばらく辺りを見回したログが、腕を組んだ。
「なるほど、確かに良い女が揃ってるな。道理で、クソガキが男にしか見えねぇ訳だ」
「おい。女が皆、ぼんきゅっぼんのロングヘヤー美人だと思ってんじゃねぇぞ」
エルは、思わず拳を固めたが、途端に「チクショー」と舌打ちしてログに指先を突き付けた。
「俺だって、未だに自分の性別が信じられねぇよッ。オジサンに相談したら、『大きくなったら立派な青年になれるから、グッジョブ』って言ってたもん! だから俺は、鍛えに鍛えまくって、いずれお前の身長を抜いてやるからな!」
まだ二十歳なのだ、きっとその可能性はある。
そんなエルを見降ろし、ログが呆れたように半眼を作った。
「なんだそりゃ。お前、その『おじさん』とやらを過信し過ぎじゃねぇか? 身長ってのはそんなに変わらねぇし、鍛えるだけで男になるとか、もはやホラーだろ。つか、お前が男になったら俺が困――……」
途端に、ログが言い掛けて口を噤んだ。彼は自分の口に手をあてると、訝しげに眉を寄せて考え込んでしまった。
珍しい様子に疑問を覚えたスウェンだが、彼は、このチャンスを逃すまいと、今にも口喧嘩に発展しそうな二人の間に割って入った。
「そんな事ないって、エル君」
スウェンは、言い繕うようにそう述べた。
「軍人たるもの、女には目がない奴が多いんだよ。ほら、ログだって女を切らした事がないよね?」
「そこで俺に話を振るんじゃねぇよ。何人も恋人がいるお前にいわれたくねぇし」
ログは、話を振ったスウェンをギロリと睨んだ。
「これは男として自然なもんだろ。俺は、面倒な女は掴まえねぇのがポリシーだ」
「それはそれで最低だろ」
エルはログに一瞥をくれて、この中で一番親近感が持てて信頼も出来る、一時のパパであるセイジを上目に見つめた。
「ねぇ、男ってそんなもんなの?」
すると、セイジが尋ねられた意味を数秒かけて理解し、何故か頬を赤らめて「ち、違うかな」と首を左右に振った。しかし、彼はかなり動揺しているようで、その後に言葉は続かなかった。
スウェンが肩を震わせながら、セイジの肩に腕を回し「エル君、セイジは駄目なんだよ」と笑いそうな声で教えた。
「セイジはね、すっごく純情なの。もう僕がびっくりするほど、その手に関しては億劫なんだよ」
「そうなんだ、ごめん……まぁ俺も難しい事はよく分からないけど、セイジさんは、誰かさんみたいに最低野郎じゃないもんね。うん、第一印象って、すごく大事なんだなぁって改めて思った」
「あはは、ログは鈍感だし、異性の気持ちが計れるような器用な男じゃないからね。恋する楽しみって奴を分かってないのさ」
スウェンは、セイジの肩を二回叩くと、腕を離して前髪をかき上げた。慣れた仕草は整った容姿を引き立て、普段から女性慣れしている事をエルに匂わせた。
「ログが女性から『サイテー!』ってビンタ喰らう場面とか、超笑ったね! 僕はきちんと割り切っているし、女の子達とは、一時の恋愛や雰囲気を楽しんでいるからね。ま、この任務が終わるまでの楽しみとして、後にとっておいてもいいんじゃないの、ログ?」
うわぁ、この二人めちゃくちゃ最低だ……
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】ちびっこ錬金術師は愛される
あろえ
ファンタジー
「もう大丈夫だから。もう、大丈夫だから……」
生死を彷徨い続けた子供のジルは、献身的に看病してくれた姉エリスと、エリクサーを譲ってくれた錬金術師アーニャのおかげで、苦しめられた呪いから解放される。
三年にわたって寝込み続けたジルは、その間に蘇った前世の記憶を夢だと勘違いした。朧げな記憶には、不器用な父親と料理を作った思い出しかないものの、料理と錬金術の作業が似ていることから、恩を返すために錬金術師を目指す。
しかし、錬金術ギルドで試験を受けていると、エリクサーにまつわる不思議な疑問が浮かび上がってきて……。
これは、『ありがとう』を形にしようと思うジルが、錬金術師アーニャにリードされ、無邪気な心でアイテムを作り始めるハートフルストーリー!
悪役令嬢はお断りです
あみにあ
恋愛
あの日、初めて王子を見た瞬間、私は全てを思い出した。
この世界が前世で大好きだった小説と類似している事実を————。
その小説は王子と侍女との切ない恋物語。
そして私はというと……小説に登場する悪役令嬢だった。
侍女に執拗な虐めを繰り返し、最後は断罪されてしまう哀れな令嬢。
このまま進めば断罪コースは確定。
寒い牢屋で孤独に過ごすなんて、そんなの嫌だ。
何とかしないと。
でもせっかく大好きだった小説のストーリー……王子から離れ見られないのは悲しい。
そう思い飛び出した言葉が、王子の護衛騎士へ志願することだった。
剣も持ったことのない温室育ちの令嬢が
女の騎士がいないこの世界で、初の女騎士になるべく奮闘していきます。
そんな小説の世界に転生した令嬢の恋物語。
●表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
●毎日21時更新(サクサク進みます)
●全四部構成:133話完結+おまけ(2021年4月2日 21時完結)
(第一章16話完結/第二章44話完結/第三章78話完結/第四章133話で完結)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる