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三者それぞれの午後四時~転がり始めた石のように動きだし加速する事態~(2)
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六月二十三日正午、榎林は上機嫌な表情を抑え込んでオフィスにいた。気の短さが顰め面に滲み出ていたが、引き上げられた頬の中肉には笑みが覗く。
「佐々木原、夜蜘羅さんが私に頼みごとをしてきた」
「先程伺いましたよ、榎林さん。準備は整ってます」
答えたのは、丸咲金融会社を影から支える暴力団の頭、佐々木原洋一だった。引き締まった顔には薄い皺が刻まれているが五十代の面影はなく、修羅場を乗り越えてきた貫録が直立した長身から漂う。整髪剤でまとめられた頭髪の下には太い首があり、きっちりと着込んだ紺色のスーツは余分な生地が見られない。
佐々木原組は、名高い家系の一つであった。政治家と暴力団を一族の中で両立し、二十年前議員を勤めていた佐々木原が、先代頭に変わって暴力団を引き継いだ。
上辺は礼儀正しいが気性は荒く、議員在中の頃から裏で暴力事件を多々起こしていた男である。榎林のあとにブラッドクロスへ引き抜かれ、利害の一致から彼と行動を共にしていた。
「通信機器とレッドドリームも、準備出来ていますよ」
「あの人の期待を裏切ることなど出来んからな」
実験が進んでいることを褒めた夜蜘羅は、『是非成果のほどを見せて欲しいんだ』と榎林に頼んできた。茉莉海市には明日こちらから、本店会社を任せている尾賀が出向かう予定で、それはブラッドクロスに頼まれていたヘロインを入荷する場所でもある。
その前に自身が徒労するのを榎林は渋ったが、『一番信頼出来るのは君だからね』といった夜蜘羅の言葉に動かされた。夜蜘羅はブラッドクロスに、実験体の成果を秘密裏に試して来るよういわれたことを、榎林に打ち明けてきたのである。
『他のメンバーには内緒で頼めるかな。私としても「働き蜘蛛」くらい使えそうな手駒であれば、個人的に欲しいと思っていてね。尾野坂に知られると、また年寄りの説教をきかされそうだから、今は私とブロッドクロスの彼と、君の三人だけの秘密にしたいんだ』
ブラッドクロスのトップである男と夜蜘羅、そして自分だけの秘密。
その言葉に榎林は興奮した。そこに恐怖がなかったわけではない。ただ、味方であれば最強の盾であるのだ。なにしろ榎林は、夜蜘羅の「遊び」と「ブラッドクロス」が畏怖すべき存在だと知っていたからである。
夜蜘羅は人間をおもちゃのようにしか見ておらず、自分の持ち駒で残酷なゲームをすることが多々あった。部下が使えそうにないと分かると、顔色一つ変えずに殺すという、ひどい残虐性を秘めた男である。気に入っていた愛人たちを集め、「働き蜘蛛」と自ら呼んでいる化け物に惨殺させる観賞会を行ったとき、榎林を含む面々は震えが止まらなかった。
ブラッドクロスでは、「特殊筋(とくしゅすじ)」と呼ばれる家系が幹部の席を占めている。彼らは人を殺すことを躊躇する心がなく、そこには露見されることもない異形生物の存在もあった。
こんな化け物がいるのかと、榎林は夜蜘羅の「持ち駒」を見て思ったものである。彼らの一族の中には、まるで化け物のごとく身体能力が高い人間が稀におり、彼らと同様に使える手駒を増やすための計画が「強化兵」だった。
特殊な力を持った家系は、遺伝子が違っていることが分かり、それを意図的に起こせないかとブラッドクロスは考えた。身体変化によって起こる激しい苦痛は、麻薬や覚せい剤で取り除くことにした。そして、特殊筋の血液と異形の化け物から採取した遺伝子を合成し、青と赤の薬を作り上げたのだ。
服用者は強い薬物中毒に陥って使い物にならなくなったが、夜蜘羅が探してきた、李という男が作り直したブルードリームは、完成が近いことを思わせる代物だった。ブラッドクロスとは別に、李が「完成させるために実験体が欲しい」と言いだし、薬を完成させることを約束に今回の取引が成立した。
明日二十三時、李が作り直したブルードリームを、ヘロインと一緒に尾賀が引き取る計画だった。李に引き渡す『検体となる学生』については、この前調整されたブルードリームを服用しているため、夜蜘羅は待ち切れずに成果を知りたがっているのだと榎林は思った。
レッドドリームは小粒状の赤い薬だが、「強化兵」の計画に携わっているメンバーの中で、榎林だけが許可をもらって持ち歩いている――と彼自身は聞かされていた。
以前、夜蜘羅が「作るのも大変で、今君に渡す物ですべてなんだ。大事に使いたまえよ」と語っていたことを榎林は思い出し、思わず佐々木原を振り返った。
「佐々木原、レッドドリームは厳重に扱っているだろうな」
「車で待機している部下が、レッドドリームの入ったロックケースを持っています」
夜蜘羅や幹部クラスに気に入られれば問題はない。興味や期待を失わせるようなことをしなければいいのだ、だからひどい恐怖を感じる必要もない。
「夜蜘羅さんがいつも通りすべての処理はしてくれる。私たちは、指示通り動けばいいだけの話だ」
改めてそう思いながら、榎林は立ち上がった。
※※※
榎林が佐々木にそう断言した時、当の夜蜘羅は、テレビモニターが設置された部屋にいた。
ずらりと並ぶガラス窓からは、東京の街並みが一望できる。美しい顔に微笑を浮かべて「あなたも物好きですねぇ」と話し掛けた門舞は、姿勢を楽に長い足を組んで長椅子に座っていた。
普段三十人の人間が集まる会議室で、二人の男が好きな席に腰を降ろしてくつろぐ。
榎林グループ本社の一室で、夜蜘羅は電源もついていないモニターを眺めていた。その顔には微笑が浮かび、ややあってから「君も気になるだろう?」と低い声を柔らかに問い掛けた。
「君がレッドドリームを渡した学生、本当に面白いことになった。それに、もっと面白いものが見られたよ」
「ああ、彼も特殊筋っぽいけど、どうでしょうねぇ」
答える門舞の足元には、頭を撃ち抜かれた榎林政徳の伯父――榎(えの)林(はやし)孜(あつ)匡(くに)が横たわっていた。二人は、そこに死体などないように会話を続ける。
「私のエージェント君が仕事でね。連絡がつかないから、あとで聞いてみようと思っているが『ナンバー4』か。気になる少年ではあるよ。君、近くにいてどうだった?」
「そうですねぇ。まぁ一瞬血が騒いだことは認めます。もっと性能の良い暗視カメラを持って行けばよかったですかねぇ、我が家の特殊筋は『暗闇』には弱いですから」
両手を頭の後ろで組み、門舞は上品な含み笑いをもらしてこう続けた。
「李が作るブルードリーム、あれに期待なんか持っていないでしょう」
「勿論、失敗作に興味はないよ。あれは、計画の二段階目にも到達できない欠陥品だ。あの学生が、薬を受け入れられる稀な体質を持っていただけにすぎない。映像を見る限りでは成功にも取れるが、不安定な身体の組織が今にも破裂しそうだった。まぁ、膨れ上がった身体が弾け飛ぶ光景も捨てがたいがね」
しばらくの沈黙の後、門舞が思い出したように顔を上げた。横目を夜蜘羅へと向け、茶化すような声で疑問を口にする。
「働き蜘蛛、処理されますよ。いいんですか?」
「私の目の前で、その哀れな被験者となった学生が死闘を繰り広げて、決して助からないという絶望を胸に、命を削りながら働き蜘蛛を処理してくれるのならね」
椅子の背にもたれた門舞が、「相変わらず激しいですねぇ」と肩をすくめた。
「でも残念ながら、処理は特殊機関がすると思いますよ。あなたがこれから楽しむステージに出てくる榎林さんたちも死体になるんでしょうね。今回はブラッドクロスも関係ないのに、不運続きの榎林さんは、俺たちにちょっかいを出されたあげく死ぬわけですか」
「『彼』に処分してもいいと言われたから、私が好きにしているだけだよ。あ、そうだ。君、この会社欲しいかい?」
軽い調子で、夜蜘羅がふと話を振る。
対する門舞の表情も、まるで自宅の一室でくつろぐように自然だった。その部屋には、硝煙の余韻と死体があることの方が場違いだ、という空気が流れている。
「夜蜘羅さんがもらったらいいんじゃないですか? 俺は、自由気ままなぼんぼんの息子を楽しみますので」
夜蜘羅は「そう」と返した。軽い口調には、気持ちが一つも見られない。
「私は悪運が強いからね。今回、もっと楽しいことが起こる気がするんだ」
彼はそう続けて、薄い唇を左右に引き上げた。
「佐々木原、夜蜘羅さんが私に頼みごとをしてきた」
「先程伺いましたよ、榎林さん。準備は整ってます」
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上辺は礼儀正しいが気性は荒く、議員在中の頃から裏で暴力事件を多々起こしていた男である。榎林のあとにブラッドクロスへ引き抜かれ、利害の一致から彼と行動を共にしていた。
「通信機器とレッドドリームも、準備出来ていますよ」
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その前に自身が徒労するのを榎林は渋ったが、『一番信頼出来るのは君だからね』といった夜蜘羅の言葉に動かされた。夜蜘羅はブラッドクロスに、実験体の成果を秘密裏に試して来るよういわれたことを、榎林に打ち明けてきたのである。
『他のメンバーには内緒で頼めるかな。私としても「働き蜘蛛」くらい使えそうな手駒であれば、個人的に欲しいと思っていてね。尾野坂に知られると、また年寄りの説教をきかされそうだから、今は私とブロッドクロスの彼と、君の三人だけの秘密にしたいんだ』
ブラッドクロスのトップである男と夜蜘羅、そして自分だけの秘密。
その言葉に榎林は興奮した。そこに恐怖がなかったわけではない。ただ、味方であれば最強の盾であるのだ。なにしろ榎林は、夜蜘羅の「遊び」と「ブラッドクロス」が畏怖すべき存在だと知っていたからである。
夜蜘羅は人間をおもちゃのようにしか見ておらず、自分の持ち駒で残酷なゲームをすることが多々あった。部下が使えそうにないと分かると、顔色一つ変えずに殺すという、ひどい残虐性を秘めた男である。気に入っていた愛人たちを集め、「働き蜘蛛」と自ら呼んでいる化け物に惨殺させる観賞会を行ったとき、榎林を含む面々は震えが止まらなかった。
ブラッドクロスでは、「特殊筋(とくしゅすじ)」と呼ばれる家系が幹部の席を占めている。彼らは人を殺すことを躊躇する心がなく、そこには露見されることもない異形生物の存在もあった。
こんな化け物がいるのかと、榎林は夜蜘羅の「持ち駒」を見て思ったものである。彼らの一族の中には、まるで化け物のごとく身体能力が高い人間が稀におり、彼らと同様に使える手駒を増やすための計画が「強化兵」だった。
特殊な力を持った家系は、遺伝子が違っていることが分かり、それを意図的に起こせないかとブラッドクロスは考えた。身体変化によって起こる激しい苦痛は、麻薬や覚せい剤で取り除くことにした。そして、特殊筋の血液と異形の化け物から採取した遺伝子を合成し、青と赤の薬を作り上げたのだ。
服用者は強い薬物中毒に陥って使い物にならなくなったが、夜蜘羅が探してきた、李という男が作り直したブルードリームは、完成が近いことを思わせる代物だった。ブラッドクロスとは別に、李が「完成させるために実験体が欲しい」と言いだし、薬を完成させることを約束に今回の取引が成立した。
明日二十三時、李が作り直したブルードリームを、ヘロインと一緒に尾賀が引き取る計画だった。李に引き渡す『検体となる学生』については、この前調整されたブルードリームを服用しているため、夜蜘羅は待ち切れずに成果を知りたがっているのだと榎林は思った。
レッドドリームは小粒状の赤い薬だが、「強化兵」の計画に携わっているメンバーの中で、榎林だけが許可をもらって持ち歩いている――と彼自身は聞かされていた。
以前、夜蜘羅が「作るのも大変で、今君に渡す物ですべてなんだ。大事に使いたまえよ」と語っていたことを榎林は思い出し、思わず佐々木原を振り返った。
「佐々木原、レッドドリームは厳重に扱っているだろうな」
「車で待機している部下が、レッドドリームの入ったロックケースを持っています」
夜蜘羅や幹部クラスに気に入られれば問題はない。興味や期待を失わせるようなことをしなければいいのだ、だからひどい恐怖を感じる必要もない。
「夜蜘羅さんがいつも通りすべての処理はしてくれる。私たちは、指示通り動けばいいだけの話だ」
改めてそう思いながら、榎林は立ち上がった。
※※※
榎林が佐々木にそう断言した時、当の夜蜘羅は、テレビモニターが設置された部屋にいた。
ずらりと並ぶガラス窓からは、東京の街並みが一望できる。美しい顔に微笑を浮かべて「あなたも物好きですねぇ」と話し掛けた門舞は、姿勢を楽に長い足を組んで長椅子に座っていた。
普段三十人の人間が集まる会議室で、二人の男が好きな席に腰を降ろしてくつろぐ。
榎林グループ本社の一室で、夜蜘羅は電源もついていないモニターを眺めていた。その顔には微笑が浮かび、ややあってから「君も気になるだろう?」と低い声を柔らかに問い掛けた。
「君がレッドドリームを渡した学生、本当に面白いことになった。それに、もっと面白いものが見られたよ」
「ああ、彼も特殊筋っぽいけど、どうでしょうねぇ」
答える門舞の足元には、頭を撃ち抜かれた榎林政徳の伯父――榎(えの)林(はやし)孜(あつ)匡(くに)が横たわっていた。二人は、そこに死体などないように会話を続ける。
「私のエージェント君が仕事でね。連絡がつかないから、あとで聞いてみようと思っているが『ナンバー4』か。気になる少年ではあるよ。君、近くにいてどうだった?」
「そうですねぇ。まぁ一瞬血が騒いだことは認めます。もっと性能の良い暗視カメラを持って行けばよかったですかねぇ、我が家の特殊筋は『暗闇』には弱いですから」
両手を頭の後ろで組み、門舞は上品な含み笑いをもらしてこう続けた。
「李が作るブルードリーム、あれに期待なんか持っていないでしょう」
「勿論、失敗作に興味はないよ。あれは、計画の二段階目にも到達できない欠陥品だ。あの学生が、薬を受け入れられる稀な体質を持っていただけにすぎない。映像を見る限りでは成功にも取れるが、不安定な身体の組織が今にも破裂しそうだった。まぁ、膨れ上がった身体が弾け飛ぶ光景も捨てがたいがね」
しばらくの沈黙の後、門舞が思い出したように顔を上げた。横目を夜蜘羅へと向け、茶化すような声で疑問を口にする。
「働き蜘蛛、処理されますよ。いいんですか?」
「私の目の前で、その哀れな被験者となった学生が死闘を繰り広げて、決して助からないという絶望を胸に、命を削りながら働き蜘蛛を処理してくれるのならね」
椅子の背にもたれた門舞が、「相変わらず激しいですねぇ」と肩をすくめた。
「でも残念ながら、処理は特殊機関がすると思いますよ。あなたがこれから楽しむステージに出てくる榎林さんたちも死体になるんでしょうね。今回はブラッドクロスも関係ないのに、不運続きの榎林さんは、俺たちにちょっかいを出されたあげく死ぬわけですか」
「『彼』に処分してもいいと言われたから、私が好きにしているだけだよ。あ、そうだ。君、この会社欲しいかい?」
軽い調子で、夜蜘羅がふと話を振る。
対する門舞の表情も、まるで自宅の一室でくつろぐように自然だった。その部屋には、硝煙の余韻と死体があることの方が場違いだ、という空気が流れている。
「夜蜘羅さんがもらったらいいんじゃないですか? 俺は、自由気ままなぼんぼんの息子を楽しみますので」
夜蜘羅は「そう」と返した。軽い口調には、気持ちが一つも見られない。
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