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その二時間前。常盤、保健室にて(2)
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「明日の取引は、決定事項ってことか」
おもむろに、もう一度常盤は尋ねた。明美は首にかかった髪先を払い、足を組みかえて可愛らしい顔を顰める。
「変なこと聞くのね、一番あんたが喜ぶと思ってたんだけど。なんだか、落ち込んでる子供みたいよ」
「別に、落ち込んでなんかいない」
廊下に複数の足音がして、常盤は口をつぐんだ。
彼は数日前、自分で悪党を発掘しようという素晴らしい考えに興奮していた。しかし、パートナーとなる人間を探し始めるまでには至らなかった。
擦れ違う学生たちやクラスメイトを見て、彼らの内の一人が自分の隣にいることを想像してみた。そうしたら、そのたびに理想とのギャップに打ちひしがれ、結局その考えを実行に移す意欲も削がれたのだ。
常盤は、今や悪に恋をしていた。初めは組を率いる藤村を尊敬していたが、そこに尾賀という東京の組織が現れて、そちらへ目が移った。しかし、彼らは常盤が思い描く「賢く残酷で悪党」とはいかなかった。
何より、彼の理想が右肩に上がり続けていたのだ。
常盤は貪欲にも、映画や小説や漫画で見るような、賢くて利口で、そのうえ悪魔のような冷酷さを持った相棒を求め始めるようになっていた。出会ったシマや藤村たちと同様に、自分を引っ張ってくれる、すでに出来あがった悪人へと希望はエスカレートしていたのだ。
「…………外には、仲間に引き込めそうな奴っているかな」
ふと呟いた常盤を、明美が怪訝そうに見やった。「仲間に引き込んでどうすんのよ」と問われ、常盤は返す言葉が見つからなくなる。
明美は首筋にかかった髪を払うと、「あたしはね」と乱暴に言葉を吐き出した。
「理香みたいな人材は欲しくないのよ。あんたはシマっていう男の事が気に入ってるみたいだけど、私はすぐに足がつきそうな馬鹿は嫌いよ。薬をやって外を堂々と歩いてるなんて、いつ警察にマークされないかって、はらはらしてるんだから」
「俺が探してるのは、悪行を心の底から楽しむ知能犯だ。冷静沈着で、極悪非道な奴なんだよ」
常盤は苛立ったように口を挟んだ。明美が事務椅子を軋ませ、「ふぅん」と言って髪先を指でいじる。
彼女は整った眉を引き上げると、机の上に頬杖をついて常盤を見た。
「そんな都合のいい奴、いるのかしら。いても本当に少ないと思うわよ? まず、そういう奴に限って絶対表に出て来ないんだから、スカウトなんて無理よ。先に別の組織についているか、犯罪歴があって逃げてるかのどっちかでしょ?」
「でも、そいつらだって初めはどこにも所属してないもんだろ? うちの藤村さんもシマさんも、前までは普通に町中で暮らしていて、組に所属するなんて思わなかった頃があったんだぞ」
常盤は、これは希望的観測論ではないと強く反論するように、明美を睨みつけた。
短い沈黙のあと、明美が降参したように口を開いた。
「確かに、外にはいるかもしれないわね。でも、こっちでは絶対に見つからないと思うわよ。尾賀が藤村に目をつけたのも、そういった人間が他にいなかったからだもの」
ここはね、綺麗過ぎるのよ、といって明美は顔を歪めた。
「自分の事を優先に考えないお人好しばっかり。そんなところに、あんたが探しているような人間がいると思う?」
明美はそこで話しを切ると、カレンダーへ顔を向けて「……事が動くわ。明日集めることになるけど、手筈は整ってる?」と神妙に尋ねて話題を戻した。失敗は絶対に許されない。学生という身で『手助けしているにすぎない』としても、そこには過度な責任が押し付けられていると彼女は知って、彼を見つめる。
しばし沈黙してしまった常盤は、けれどそこに対しては全く心配していないのだという顔で頷いて、外を警戒しながら低く呟いた。
「名前と人数は確認済みで、パーティーだって言って大学校舎の一部に集まる予定だ。あいつらが勝手に配った人間も、ちゃんと調べて把握してる。まだ知らない奴がいるかもしれないから、念のため声を掛けるつもり」
常盤は青い覚せい剤を配るとき、親しい素振りで相手の学生と距離感を縮め、頻繁にメールのやりとりをしていた。今のところ全員問題なく過ごしており、時々しか連絡のない大学生に関しては、連絡のほとんどが薬の催促のみだ。
大学生同士で配りあって連絡先を交換していない生徒も数人いるが、声を掛けた学生とは交流を持っているので、彼らに頼んできちんと明日の覚せい剤パーティーについては伝言させてある。そろそろ薬が切れる頃合いだったせいか、里久からは早朝という珍しい時間にすぐ「楽しみにしてる」と返事がきていた。
「昨日急に聞いたからさ、参加できない奴が出て来ないか俺は心配だよ」
「あんたなら上手く話を乗せられるでしょ。とにかく全員出席させるのよ。しくじったら、今後の取引に大きく関わるんだから」
常盤は「分かってるよ」と答えたが、湧きだした興奮や意欲はいつもの半分にも満たなかった。こんなときに相棒がいれば、とつい思ってしまったせいだ。
細腕を組んだ明美は、表情硬く考えに耽っていた。気付いた常盤が顔を上げて「どうしたんだよ」と尋ねても、整った顔を顰めて白い床を睨みつけ、動く様子がない。質問を理解しているようだが、「うん」と答える返答は短く曖昧だった。
「…………順調に進んでるし、あたしだって慎重に行動してる。でも、なんだか嫌な予感がするのよ」
「珍しいな」
思わず、常盤は疑問の声を発してしまう。
もともと、尾賀の元で麻薬を扱っていた明美は、元々の強い気性もあったが、それ以上に交渉役や連絡係としても経験が長いため度胸が据わっていた。いつも「尾賀のバックにも黒い物があるんだから、あいつに任せとけばいいのよ」と強気な態度だが、今日はいつになく自分で考えているようだった。
「尾賀は何も言わないけど、事件をもみ消したり報道を抑制しているのは、あいつのバックにいる奴だと思うのよ。でも、なんだか今回はいつもと違う気がして……」
明美は言葉を切ると、すくっと立ち上がって常盤に向き直った。白衣と栗色の髪がふわりと揺れ、愛嬌溢れる顔に真剣味を帯びて口を開く。
「ねぇ常盤、時間が取れるときでいいから、軽く町中を見てきてもらえないかしら」
「何を調べればいいわけ?」
「堅苦しいことじゃないのよ。ただ、あたしより、あんたの方がこの町のこと知っているじゃない? 変わったことや気付いたことがあったら、あたしにこっそり教えてほしいの」
常盤は探るように明美を見て、「取引に関係する頼み事か?」と訊いた。
明美は「そういうことじゃないけど」と視線をそらした。
「あたしの車で移動するときに、ちょっと長めのドライブに付き合ってくれたりとか、そういう時に教えてくれてもいいと思うの……だってあんた、きどってる子供の癖に、すごく頼り甲斐のある大人の顔したりするんだもの…………頼りたくなるのよ……」
そう口の中で続けられた気弱な、実に彼女らしくないもじもじとした台詞を聞いて、常盤は思わず「は?」と疑問の声を上げた。
途端に明美が、ハッとした様子でこちらを見て表情を取り繕った。頬にかかった髪を耳に掛け直し、思い出しかけた何かしらの弱みでも振り払うかのように、大げさに踏ん反り返る。
「あんた暇あるでしょ。一番出歩ける立場なんだから、大学で寝るくらいだったらちょっとは動きなさいよ」
明美の言葉は、八つ当たりともとれる幼い言動だった。こんな女だったか、と常盤は疑問に感じたが「分かったよ」とぶっきらぼうに答えて口をつぐんだ。
常盤は大人も子供も好きではなかったが、なぜか明美の頼みだけは断れなかった。こうして話していると、年が違うばかりの腐れ縁を感じて、ずいぶん長い間つるんでいた友人のように、明美のそば不思議なほど心地良いのだ。
おもむろに、もう一度常盤は尋ねた。明美は首にかかった髪先を払い、足を組みかえて可愛らしい顔を顰める。
「変なこと聞くのね、一番あんたが喜ぶと思ってたんだけど。なんだか、落ち込んでる子供みたいよ」
「別に、落ち込んでなんかいない」
廊下に複数の足音がして、常盤は口をつぐんだ。
彼は数日前、自分で悪党を発掘しようという素晴らしい考えに興奮していた。しかし、パートナーとなる人間を探し始めるまでには至らなかった。
擦れ違う学生たちやクラスメイトを見て、彼らの内の一人が自分の隣にいることを想像してみた。そうしたら、そのたびに理想とのギャップに打ちひしがれ、結局その考えを実行に移す意欲も削がれたのだ。
常盤は、今や悪に恋をしていた。初めは組を率いる藤村を尊敬していたが、そこに尾賀という東京の組織が現れて、そちらへ目が移った。しかし、彼らは常盤が思い描く「賢く残酷で悪党」とはいかなかった。
何より、彼の理想が右肩に上がり続けていたのだ。
常盤は貪欲にも、映画や小説や漫画で見るような、賢くて利口で、そのうえ悪魔のような冷酷さを持った相棒を求め始めるようになっていた。出会ったシマや藤村たちと同様に、自分を引っ張ってくれる、すでに出来あがった悪人へと希望はエスカレートしていたのだ。
「…………外には、仲間に引き込めそうな奴っているかな」
ふと呟いた常盤を、明美が怪訝そうに見やった。「仲間に引き込んでどうすんのよ」と問われ、常盤は返す言葉が見つからなくなる。
明美は首筋にかかった髪を払うと、「あたしはね」と乱暴に言葉を吐き出した。
「理香みたいな人材は欲しくないのよ。あんたはシマっていう男の事が気に入ってるみたいだけど、私はすぐに足がつきそうな馬鹿は嫌いよ。薬をやって外を堂々と歩いてるなんて、いつ警察にマークされないかって、はらはらしてるんだから」
「俺が探してるのは、悪行を心の底から楽しむ知能犯だ。冷静沈着で、極悪非道な奴なんだよ」
常盤は苛立ったように口を挟んだ。明美が事務椅子を軋ませ、「ふぅん」と言って髪先を指でいじる。
彼女は整った眉を引き上げると、机の上に頬杖をついて常盤を見た。
「そんな都合のいい奴、いるのかしら。いても本当に少ないと思うわよ? まず、そういう奴に限って絶対表に出て来ないんだから、スカウトなんて無理よ。先に別の組織についているか、犯罪歴があって逃げてるかのどっちかでしょ?」
「でも、そいつらだって初めはどこにも所属してないもんだろ? うちの藤村さんもシマさんも、前までは普通に町中で暮らしていて、組に所属するなんて思わなかった頃があったんだぞ」
常盤は、これは希望的観測論ではないと強く反論するように、明美を睨みつけた。
短い沈黙のあと、明美が降参したように口を開いた。
「確かに、外にはいるかもしれないわね。でも、こっちでは絶対に見つからないと思うわよ。尾賀が藤村に目をつけたのも、そういった人間が他にいなかったからだもの」
ここはね、綺麗過ぎるのよ、といって明美は顔を歪めた。
「自分の事を優先に考えないお人好しばっかり。そんなところに、あんたが探しているような人間がいると思う?」
明美はそこで話しを切ると、カレンダーへ顔を向けて「……事が動くわ。明日集めることになるけど、手筈は整ってる?」と神妙に尋ねて話題を戻した。失敗は絶対に許されない。学生という身で『手助けしているにすぎない』としても、そこには過度な責任が押し付けられていると彼女は知って、彼を見つめる。
しばし沈黙してしまった常盤は、けれどそこに対しては全く心配していないのだという顔で頷いて、外を警戒しながら低く呟いた。
「名前と人数は確認済みで、パーティーだって言って大学校舎の一部に集まる予定だ。あいつらが勝手に配った人間も、ちゃんと調べて把握してる。まだ知らない奴がいるかもしれないから、念のため声を掛けるつもり」
常盤は青い覚せい剤を配るとき、親しい素振りで相手の学生と距離感を縮め、頻繁にメールのやりとりをしていた。今のところ全員問題なく過ごしており、時々しか連絡のない大学生に関しては、連絡のほとんどが薬の催促のみだ。
大学生同士で配りあって連絡先を交換していない生徒も数人いるが、声を掛けた学生とは交流を持っているので、彼らに頼んできちんと明日の覚せい剤パーティーについては伝言させてある。そろそろ薬が切れる頃合いだったせいか、里久からは早朝という珍しい時間にすぐ「楽しみにしてる」と返事がきていた。
「昨日急に聞いたからさ、参加できない奴が出て来ないか俺は心配だよ」
「あんたなら上手く話を乗せられるでしょ。とにかく全員出席させるのよ。しくじったら、今後の取引に大きく関わるんだから」
常盤は「分かってるよ」と答えたが、湧きだした興奮や意欲はいつもの半分にも満たなかった。こんなときに相棒がいれば、とつい思ってしまったせいだ。
細腕を組んだ明美は、表情硬く考えに耽っていた。気付いた常盤が顔を上げて「どうしたんだよ」と尋ねても、整った顔を顰めて白い床を睨みつけ、動く様子がない。質問を理解しているようだが、「うん」と答える返答は短く曖昧だった。
「…………順調に進んでるし、あたしだって慎重に行動してる。でも、なんだか嫌な予感がするのよ」
「珍しいな」
思わず、常盤は疑問の声を発してしまう。
もともと、尾賀の元で麻薬を扱っていた明美は、元々の強い気性もあったが、それ以上に交渉役や連絡係としても経験が長いため度胸が据わっていた。いつも「尾賀のバックにも黒い物があるんだから、あいつに任せとけばいいのよ」と強気な態度だが、今日はいつになく自分で考えているようだった。
「尾賀は何も言わないけど、事件をもみ消したり報道を抑制しているのは、あいつのバックにいる奴だと思うのよ。でも、なんだか今回はいつもと違う気がして……」
明美は言葉を切ると、すくっと立ち上がって常盤に向き直った。白衣と栗色の髪がふわりと揺れ、愛嬌溢れる顔に真剣味を帯びて口を開く。
「ねぇ常盤、時間が取れるときでいいから、軽く町中を見てきてもらえないかしら」
「何を調べればいいわけ?」
「堅苦しいことじゃないのよ。ただ、あたしより、あんたの方がこの町のこと知っているじゃない? 変わったことや気付いたことがあったら、あたしにこっそり教えてほしいの」
常盤は探るように明美を見て、「取引に関係する頼み事か?」と訊いた。
明美は「そういうことじゃないけど」と視線をそらした。
「あたしの車で移動するときに、ちょっと長めのドライブに付き合ってくれたりとか、そういう時に教えてくれてもいいと思うの……だってあんた、きどってる子供の癖に、すごく頼り甲斐のある大人の顔したりするんだもの…………頼りたくなるのよ……」
そう口の中で続けられた気弱な、実に彼女らしくないもじもじとした台詞を聞いて、常盤は思わず「は?」と疑問の声を上げた。
途端に明美が、ハッとした様子でこちらを見て表情を取り繕った。頬にかかった髪を耳に掛け直し、思い出しかけた何かしらの弱みでも振り払うかのように、大げさに踏ん反り返る。
「あんた暇あるでしょ。一番出歩ける立場なんだから、大学で寝るくらいだったらちょっとは動きなさいよ」
明美の言葉は、八つ当たりともとれる幼い言動だった。こんな女だったか、と常盤は疑問に感じたが「分かったよ」とぶっきらぼうに答えて口をつぐんだ。
常盤は大人も子供も好きではなかったが、なぜか明美の頼みだけは断れなかった。こうして話していると、年が違うばかりの腐れ縁を感じて、ずいぶん長い間つるんでいた友人のように、明美のそば不思議なほど心地良いのだ。
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