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常盤聡史という少年は、悪に渇望する(2)
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巨大な組織は、ヘロインの保管場所に白鴎学園を選んでいた。先に潜入させた明美という女が、富川を協力させるまでに持って行ったと常盤たちは知らされた。
明美が新しく来た高等部の保険医であり、学長である富川の名も知っていた常盤は驚いたが、そこで与えられた大きな役目に歓喜を覚えて打ち震えた。明美が東京と学園の連絡係としての役目を担う中、彼は学園と藤村組の連絡係として任命されたのである。
現在五十歳の富川は、若い頃横領や暴行の中心にいた男で、良い人材だが賢さに欠けるということを双方の組織は懸念していた。そこで、学生の常盤が一番身近にいられるとして判断されたのだ。
素晴らしい計画だと感じていた常盤は、舌なめずりするような富川に対する嫌悪感を抑えて連絡役を買って出た。
母よりも残酷で悪魔のようなことをしていると思えると、胸をかきむしるような憎しみも、常盤の中では優越感に変わった。それがとても気持ち良く、何もかもぐちゃぐちゃになってしまえばいいという衝動さえ彼は感じていた。計画さえ上手くいくのであれば、学園も家族もどうなっても構わなかった。
五月の始めの週から、六月下旬の取引に向けてヘロインが運ばれた。
大量の品を数回に分けて大学の地下倉庫へ運び込むのは、藤村の部下と、白衣を着た長身の男たちだった。大きく背中が盛り上がった細身の身体は気味が悪く、長く伸びた両手足で黙々と作業を進める様子は、別の生き物のようだった。
ヘロインと一緒に運び込まれたのは、青い色がつけられた合成覚せい剤であった。常に「検体」という名を口にする密輸業者の老人が、サービスとして常盤たち用に、ヘロインを口内摂取用に加工した薬を渡した。
通常ニードル摂取のヘロインを、手軽に出来る便利性に文句はなかった。覚せい剤とは全く逆の抑制効果があると聞かされていたが、加工されたヘロインは、大麻よりも常盤の気分を良くした。
青く着色された覚せい剤は、これから集める四十人近くの学生用だった。それを配ることは容易ではなかったが、しだいに興味を示す大学生が出始めた。「こいつはいけそうだ」と判断した学生に声を掛け、試験前に飲ませて効果のほどを実感させると必ず学生は「欲しいんだけど」と催促した。
合コンにはまっていた大学生たちに場を提供し、飲み物に覚せい剤を混ぜて提供した常盤の作戦が一番人数を獲得していた。「全然副作用もないんです」と彼は大学生に持ちかけ、自分が実力で取ってきた成績を薬の効果であると説き、薬に溺れる快楽を身によって教え込んでいった。
少しすると、大学生たちが自ら覚せい剤を広め始めた。常盤は上手くいったことに満足したが、同時に、高等部の少年たちよりも頭の悪い大学生に落胆した。何故なら白鴎学園の高校生は、薬物に対しては警戒を持っており、話し掛けられる隙がほとんどなかったのである。
なんにせよ母のような大人も、義務教育を受けて大学に通う人間も、皆馬鹿ばかりだと常盤は冷たく笑った。覚せい剤に手を染めた大学生だけではなく、藤村組のシマも、富川も、薬物の快楽に溺れて深みにはまり出したのである。
常盤は、「自分は彼らとは違う」と自負していた。自分の賢さを常に買っていたのである。彼は酒も煙草も薬も、どの量まで摂取すれば問題がないのか、理解しているつもりだった。
けれど五月の第二週になって、常盤の心はまた沈んでいた。ふと自分と同じ賢い仲間が欲しくなり、高等部の生徒に加工されたヘロインを配ろうと考えた。
理香に目をつけたのは、同級生を見つめる彼女の目に「皆馬鹿じゃないの」と悟ったような気配を感じ取ったからだ。彼女は常盤の期待を見事に裏切ってくれたが、ヘロイン入荷を円滑に進めるため、常盤が考え出した作戦を上手くこなして人払いを成功させた。
誰も夜間の学園に近づけさせないよう、常盤は五月始めから土地神の呪いの噂とチェーンメールを流していた。しかし、その程度では受け手の恐怖感を強く煽れない。
それならばと考えた彼は、すっかりシマの愛人となっていた理香を使った。彼女が数人の生徒を連れて肝試しに行った夜、常盤は白い布の下にライトを準備して高等部校舎に待機していた。理香が恐怖する演技をしたとき、幽霊に見えるようにそれを動かしたのだ。
理香のつんざくような悲鳴を合図に、恐怖に駆られた生徒たちが「呪いだ」「祟りだ」といって逃げ出した。元々土地の神様の噂が多々あったこの地域では、似たような話が語り継がれているのだ。「まさかな」と思った生徒さえ、幼い頃から教え込まれた土地神説にすっかり委縮した。
「うまく人払いをしたみたいだな」
シマは「さすが俺の自慢する小悪党だぜ」と常盤を褒めたが、そんなのは子供騙しの悪戯みたいなものである。常盤はずっと、満たされないままだった。
骨のない少年たちが集まった白鴎学園で、常盤は独りぼっちの気分から抜け出せないでいた。藤村組の中にいても、その思いは消えなかった。
悪行に酔いしれていた常盤は、すぐそばにいて、いつでも悪の喜びを分かち合える人間を欲していた。六月に入って三回目のヘロインが学園に到着していたが、上手く運んでいる計画よりも、見つけられない相棒を渇望し彼は急いた。
富川に藤村や明美がいるように、シマに長年付き合っている藤村組のメンバーや理香がいるように、彼は自分のパートナーに相応しい、頭が良くて賢い悪党が欲しかった。
常盤は校内を歩き回った。すでに青い覚せい剤を使用する大学生が三十八人おり、あとは戻ってきた高校側の校長でもある、尾崎理事長を監視するだけだった。
そんな中、やはり常盤は自分の相棒となりうる同じ年頃の人間を探していた。
いつも目ぼしい生徒が見つからず、図書室へ行っては、極悪非道の犯罪記録が載った本を探して読み耽った。自分がその行為をしていることを想像して、一人で酔いしれた。しかし、そこには必ず顔の見えない相棒の存在があった。
しばらく経ってもそんな相棒は見つからず、大きな取引の日が着々と迫ったある夜。常盤は、ふとあることを思いついた。見つからなければ、自分で作り上げてしまえばいい、と彼の中の悪意が囁いたのだ。
本で読んだ犯罪者のことを思い出し、常盤は少し前まで自分が虫も殺せない優等生だったことを考えた。心の奥底に悪を秘めている者であれば、環境や心情の変化によって悪党に戻れることを彼は思った。
――『悪党になれる人間は決まっているが、全員必ず自分の本質に帰ろうと働く』
記憶から引き出したのは、最近読み終わった本の一節だった。わずかな悪ばかりしか持っていない人間も、悪行に酔いしれると抜け出せなると書かれていたのだ。
追い込まれた状況で、新しい自分に目覚めた例がある。十三人の少女を暴行し殺害した犯人、ディック・エイシーは大人しい学生で、女子大生から激しい暴行を加えられた際殴り返したことが始まりだったといわれている。
強く死を感じた彼はその女子大生を殴り殺し、死体を犯すことでひどく快楽を得たのだという。それから病みつきになったディックは、一月半で十三人の少女たちを次々に襲い、その後快楽殺人犯として逮捕された。
常盤は、これから起こす行動を考えて興奮した。「俺は、このままじゃ終わらない」と夢見心地で言葉を吐き出すと、頭上を仰いだ。誰もが恐怖する残酷で残忍な悪党になるのだ。
常盤はそこに、素顔も定まらない相棒を思い浮かべた。
見付けられなかったら、自分の手で作り出そうと思った。
明美が新しく来た高等部の保険医であり、学長である富川の名も知っていた常盤は驚いたが、そこで与えられた大きな役目に歓喜を覚えて打ち震えた。明美が東京と学園の連絡係としての役目を担う中、彼は学園と藤村組の連絡係として任命されたのである。
現在五十歳の富川は、若い頃横領や暴行の中心にいた男で、良い人材だが賢さに欠けるということを双方の組織は懸念していた。そこで、学生の常盤が一番身近にいられるとして判断されたのだ。
素晴らしい計画だと感じていた常盤は、舌なめずりするような富川に対する嫌悪感を抑えて連絡役を買って出た。
母よりも残酷で悪魔のようなことをしていると思えると、胸をかきむしるような憎しみも、常盤の中では優越感に変わった。それがとても気持ち良く、何もかもぐちゃぐちゃになってしまえばいいという衝動さえ彼は感じていた。計画さえ上手くいくのであれば、学園も家族もどうなっても構わなかった。
五月の始めの週から、六月下旬の取引に向けてヘロインが運ばれた。
大量の品を数回に分けて大学の地下倉庫へ運び込むのは、藤村の部下と、白衣を着た長身の男たちだった。大きく背中が盛り上がった細身の身体は気味が悪く、長く伸びた両手足で黙々と作業を進める様子は、別の生き物のようだった。
ヘロインと一緒に運び込まれたのは、青い色がつけられた合成覚せい剤であった。常に「検体」という名を口にする密輸業者の老人が、サービスとして常盤たち用に、ヘロインを口内摂取用に加工した薬を渡した。
通常ニードル摂取のヘロインを、手軽に出来る便利性に文句はなかった。覚せい剤とは全く逆の抑制効果があると聞かされていたが、加工されたヘロインは、大麻よりも常盤の気分を良くした。
青く着色された覚せい剤は、これから集める四十人近くの学生用だった。それを配ることは容易ではなかったが、しだいに興味を示す大学生が出始めた。「こいつはいけそうだ」と判断した学生に声を掛け、試験前に飲ませて効果のほどを実感させると必ず学生は「欲しいんだけど」と催促した。
合コンにはまっていた大学生たちに場を提供し、飲み物に覚せい剤を混ぜて提供した常盤の作戦が一番人数を獲得していた。「全然副作用もないんです」と彼は大学生に持ちかけ、自分が実力で取ってきた成績を薬の効果であると説き、薬に溺れる快楽を身によって教え込んでいった。
少しすると、大学生たちが自ら覚せい剤を広め始めた。常盤は上手くいったことに満足したが、同時に、高等部の少年たちよりも頭の悪い大学生に落胆した。何故なら白鴎学園の高校生は、薬物に対しては警戒を持っており、話し掛けられる隙がほとんどなかったのである。
なんにせよ母のような大人も、義務教育を受けて大学に通う人間も、皆馬鹿ばかりだと常盤は冷たく笑った。覚せい剤に手を染めた大学生だけではなく、藤村組のシマも、富川も、薬物の快楽に溺れて深みにはまり出したのである。
常盤は、「自分は彼らとは違う」と自負していた。自分の賢さを常に買っていたのである。彼は酒も煙草も薬も、どの量まで摂取すれば問題がないのか、理解しているつもりだった。
けれど五月の第二週になって、常盤の心はまた沈んでいた。ふと自分と同じ賢い仲間が欲しくなり、高等部の生徒に加工されたヘロインを配ろうと考えた。
理香に目をつけたのは、同級生を見つめる彼女の目に「皆馬鹿じゃないの」と悟ったような気配を感じ取ったからだ。彼女は常盤の期待を見事に裏切ってくれたが、ヘロイン入荷を円滑に進めるため、常盤が考え出した作戦を上手くこなして人払いを成功させた。
誰も夜間の学園に近づけさせないよう、常盤は五月始めから土地神の呪いの噂とチェーンメールを流していた。しかし、その程度では受け手の恐怖感を強く煽れない。
それならばと考えた彼は、すっかりシマの愛人となっていた理香を使った。彼女が数人の生徒を連れて肝試しに行った夜、常盤は白い布の下にライトを準備して高等部校舎に待機していた。理香が恐怖する演技をしたとき、幽霊に見えるようにそれを動かしたのだ。
理香のつんざくような悲鳴を合図に、恐怖に駆られた生徒たちが「呪いだ」「祟りだ」といって逃げ出した。元々土地の神様の噂が多々あったこの地域では、似たような話が語り継がれているのだ。「まさかな」と思った生徒さえ、幼い頃から教え込まれた土地神説にすっかり委縮した。
「うまく人払いをしたみたいだな」
シマは「さすが俺の自慢する小悪党だぜ」と常盤を褒めたが、そんなのは子供騙しの悪戯みたいなものである。常盤はずっと、満たされないままだった。
骨のない少年たちが集まった白鴎学園で、常盤は独りぼっちの気分から抜け出せないでいた。藤村組の中にいても、その思いは消えなかった。
悪行に酔いしれていた常盤は、すぐそばにいて、いつでも悪の喜びを分かち合える人間を欲していた。六月に入って三回目のヘロインが学園に到着していたが、上手く運んでいる計画よりも、見つけられない相棒を渇望し彼は急いた。
富川に藤村や明美がいるように、シマに長年付き合っている藤村組のメンバーや理香がいるように、彼は自分のパートナーに相応しい、頭が良くて賢い悪党が欲しかった。
常盤は校内を歩き回った。すでに青い覚せい剤を使用する大学生が三十八人おり、あとは戻ってきた高校側の校長でもある、尾崎理事長を監視するだけだった。
そんな中、やはり常盤は自分の相棒となりうる同じ年頃の人間を探していた。
いつも目ぼしい生徒が見つからず、図書室へ行っては、極悪非道の犯罪記録が載った本を探して読み耽った。自分がその行為をしていることを想像して、一人で酔いしれた。しかし、そこには必ず顔の見えない相棒の存在があった。
しばらく経ってもそんな相棒は見つからず、大きな取引の日が着々と迫ったある夜。常盤は、ふとあることを思いついた。見つからなければ、自分で作り上げてしまえばいい、と彼の中の悪意が囁いたのだ。
本で読んだ犯罪者のことを思い出し、常盤は少し前まで自分が虫も殺せない優等生だったことを考えた。心の奥底に悪を秘めている者であれば、環境や心情の変化によって悪党に戻れることを彼は思った。
――『悪党になれる人間は決まっているが、全員必ず自分の本質に帰ろうと働く』
記憶から引き出したのは、最近読み終わった本の一節だった。わずかな悪ばかりしか持っていない人間も、悪行に酔いしれると抜け出せなると書かれていたのだ。
追い込まれた状況で、新しい自分に目覚めた例がある。十三人の少女を暴行し殺害した犯人、ディック・エイシーは大人しい学生で、女子大生から激しい暴行を加えられた際殴り返したことが始まりだったといわれている。
強く死を感じた彼はその女子大生を殴り殺し、死体を犯すことでひどく快楽を得たのだという。それから病みつきになったディックは、一月半で十三人の少女たちを次々に襲い、その後快楽殺人犯として逮捕された。
常盤は、これから起こす行動を考えて興奮した。「俺は、このままじゃ終わらない」と夢見心地で言葉を吐き出すと、頭上を仰いだ。誰もが恐怖する残酷で残忍な悪党になるのだ。
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