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変わり者刑事と呼ばれる男(3)
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午後の三時を過ぎた頃、真由は県立図書館の入口にあるベンチに、ぐったりと座り込んでいた。手に持っているのは、先程自分で購入した缶ジュースである。
結局あの後、まっすぐ向かうと言っていたにもかかわらず、宮橋は都内をぐるぐる回るようにして、無謀で意味のない運転を続け、ようやく県立図書館に到着したのも先程の事だった。二度も県立図書館の前を過ぎて、真由は「ああ、図書館がッ」と悲鳴を上げてしまったほどだ。
あの時、そのまま県立図書館入っていれば、車酔いはここまでひどくならなかったと思うのだ。
生まれて二十六年、高校時代に修学旅行で乗った船で酔って吐いた以来の醜態を、真由は先程、県立図書館のトイレでしでかしていた。トイレの個室から出た際に、手を洗っていた女性と鏡越しに目が合って、思い切り反らされたの思い出す。
「うっうっ。私だって、いい歳でゲロゲロしたくなかったのよ」
誰に言うわけでもなく口にして、真由は再び缶ジュースを口許に運んだ。酒は強い方だったので、二日酔いで吐いた事もなく、胃酸のすっぱ苦さを唇いっぱいに感じた事は、しばらくは忘れられそうにない。
宮橋はこちらを心配するどころか、眉を寄せて「だらしないな、君は外で水分でも補給してろ」と言った。そして、一体何を調べたいのかは分らないが、早足に図書館の中へと入って行ってしまったのだ。
車内で削られた体力と精神力に加え、この容赦のない蒸し暑さはたまらない。
ベンチの上でだらしなく座ったまま、そう思って溜息をついた時、ふと、自然と足が広がっている事に気付いて姿勢を正し、のろのろとスカートの裾を伸ばした。普段はズボンで過ごしているため、少し気を抜くといつもこうだ。
ジュースを飲むついでに、もう一つ仕事があって、真由はここで待機していた。館内では携帯電話の使用が禁止されているため、宮橋から「何かあれば君が取れ」と指示されていたのだ。
ジャケットのポケットから、去年買い変えたばかりの桃色の携帯電話を取り出してみた。画面をチェックすると、画面表示時刻は三時三十二分を指している。
「考えたら、事件が経って丸一日も経っていないのよねぇ……みんな忙しくしているのに、こうしてただ座っているだけの私って、無力だわ」
携帯電話をポケットへと戻しながら、しみじみと呟いて頭上を仰いだ。県立図書館の屋上から伸びた屋根の向こうで、広がった青空に綿菓子のように浮かんだ小さな雲が、緩やかに流れているのが見えた。
缶ジュースを飲み干しても、館内から宮橋が出てくる様子はなかった。もう何度目か分からない動作の繰り返しのように、着信もない携帯電話をチェックした際、その表示時刻がようやく午後の四時半を過ぎた頃、彼が建物の入り口に現れた。
宮橋は、待たせた詫びの一言もなく、「行くぞ」と言って目の前を通り過ぎていった。真由が慌ててあとを追うと、振り返らないままこう言った。
「やはりキーマンは、N高校の一学年在籍の生徒『ヨタク』だ。死ぬのは、彼に関わった八人の学生で、もう四人目の被害者が出ているだろう」
「え、四人目の被害者? というか関わった八人の生徒って……あの、図書館でどうしてそんな事が分かるんです?」
だって四人目の被害者が出たという連絡は入っていないし、一体どこから八人という数字が出たのかも不明だ。しかも、『ヨタク』というのは、彼が気になると言っていた苗字ではないだろうか?
真由は、隣に追い付いた彼の横顔を見上げた。顎に手をあてて一人考えるように、宮橋は「代償の補い行為が『条件』だとして……」「『ツギハギ』か」「しかし一体どの『物語』だ?」とよく分からない事を口の中で呟いていて、こちらの質問を聞いていない様子だった。
ふと、彼と過ごしていて、ずっと感じていた違和感の一つに気付いた。思い返せば、彼には一人で突っ走っているような行動や言動で謎が多く、こちらがそれを理解したくて回答を求めても、一度も明確に答えてくれていない。
確かに、自分はここの捜査一課に異動してきたばかりで、急きょあてがわれたような相棒だ。新米で役に立ちそうにもないし、信用だってないだろう。でも、同じ事件を担当する相棒として、理解や考えを共有しないのは、ちょっと寂しい気がする。
その時、ポケットに入れていた薄型の携帯電話が震えて、真由は彼の物を自分が持っていたままだったと気付いた。どうやらマナーモードにされたそれに、どこからか着信が入ったらしい。
偶然にしては、やけにタイミングがいいような気がしたけれど、真由は「宮橋さん、電話です」と言って彼に手渡した。受け取った宮橋が、携帯電話を耳にあてる様子に注目してしまう。
「ああ、僕だ」
そう答えた宮橋が、不意に立ち止まって「――そうか、四人目が出たか」と電話の相手に言葉を返した。
ついさっき言われた通り、もう四人目の被害者が出たのだと知って、真由は両目を見開いた。しばらく携帯電話を耳に当てて話を聞いていた宮橋が、ふと煩そうに顔を顰めて「おい馬鹿三鬼。そもそも、普段から何度も電話を掛けてくるのもしつこいぞ」と言った。
「僕は必要な調べものがあったんだ。どうせ『一旦戻ってこい』とかいうんだろう? 分かってるよ、僕も確認したい事があるから、一旦は戻る」
そう言って一方的に電話を終えると、彼がきびきびと歩き出しながら、こちらを見下ろした。
「被害者たちのグループのメンバーと、中学生の頃から彼らに引っ張りまわされている少年が判明して、事情聴取する方針で全員探しているらしい。僕らも、一旦署に戻るぞ」
「あの、さっきN高校の一年生の『ヨタク』がキーマンで、四人目の被害者が出ている頃だと言っていましたが、一体、何がどうなっているんですか……?」
推理力や考察力が追い付かないせいで、こんなにも自分だけが何も分からないでいるのだろう。そう思って、真由は戸惑いと同時に申し訳なさを覚えて、そう尋ねていた。
宮橋が不意に足を止めた。こちらを真っ直ぐ見下ろして口を開きかけた彼の目が、わずかに細められて唇が引き結ばれた。明るい茶色の瞳に切なさが過ぎって、まるで置いて行かれた子供みたいに見えた。
「宮橋さん……? どうしたんですか?」
思わず呼び掛けたら、彼が質問は受け付けないと言わんばかりに、ふいと視線をそらして「行こう。時間がない」と歩き出した。直前の彼の、初めて見た表情に、それ以上の質問も躊躇われて、真由は黙って隣に並んだ。
初対面の時に『質問はするな』と前もってつっぱねられていた事が思い出されて、はっきり語られないもやもやとした現状への苛立ちは、自分の方が悪かったのかもしれないという一方的な反省に変わっていった。
あの時は、なんて自分勝手な人なんだろうと頭にきたのに、意気揚々とハンドルを握って、駄菓子一つで楽しそうに笑い、大事だから手帳は君が持っていてくれと当然のように預けていた彼を、なんだか悪く思うのも出来そうになかった。
こんなにも短時間のうちに、連続して少年たちが惨殺される現実が信じられない。分からない事だらけが頭に溢れ返って、真由はただ、傾きだした太陽に伸びる影を目に留めていた。
結局あの後、まっすぐ向かうと言っていたにもかかわらず、宮橋は都内をぐるぐる回るようにして、無謀で意味のない運転を続け、ようやく県立図書館に到着したのも先程の事だった。二度も県立図書館の前を過ぎて、真由は「ああ、図書館がッ」と悲鳴を上げてしまったほどだ。
あの時、そのまま県立図書館入っていれば、車酔いはここまでひどくならなかったと思うのだ。
生まれて二十六年、高校時代に修学旅行で乗った船で酔って吐いた以来の醜態を、真由は先程、県立図書館のトイレでしでかしていた。トイレの個室から出た際に、手を洗っていた女性と鏡越しに目が合って、思い切り反らされたの思い出す。
「うっうっ。私だって、いい歳でゲロゲロしたくなかったのよ」
誰に言うわけでもなく口にして、真由は再び缶ジュースを口許に運んだ。酒は強い方だったので、二日酔いで吐いた事もなく、胃酸のすっぱ苦さを唇いっぱいに感じた事は、しばらくは忘れられそうにない。
宮橋はこちらを心配するどころか、眉を寄せて「だらしないな、君は外で水分でも補給してろ」と言った。そして、一体何を調べたいのかは分らないが、早足に図書館の中へと入って行ってしまったのだ。
車内で削られた体力と精神力に加え、この容赦のない蒸し暑さはたまらない。
ベンチの上でだらしなく座ったまま、そう思って溜息をついた時、ふと、自然と足が広がっている事に気付いて姿勢を正し、のろのろとスカートの裾を伸ばした。普段はズボンで過ごしているため、少し気を抜くといつもこうだ。
ジュースを飲むついでに、もう一つ仕事があって、真由はここで待機していた。館内では携帯電話の使用が禁止されているため、宮橋から「何かあれば君が取れ」と指示されていたのだ。
ジャケットのポケットから、去年買い変えたばかりの桃色の携帯電話を取り出してみた。画面をチェックすると、画面表示時刻は三時三十二分を指している。
「考えたら、事件が経って丸一日も経っていないのよねぇ……みんな忙しくしているのに、こうしてただ座っているだけの私って、無力だわ」
携帯電話をポケットへと戻しながら、しみじみと呟いて頭上を仰いだ。県立図書館の屋上から伸びた屋根の向こうで、広がった青空に綿菓子のように浮かんだ小さな雲が、緩やかに流れているのが見えた。
缶ジュースを飲み干しても、館内から宮橋が出てくる様子はなかった。もう何度目か分からない動作の繰り返しのように、着信もない携帯電話をチェックした際、その表示時刻がようやく午後の四時半を過ぎた頃、彼が建物の入り口に現れた。
宮橋は、待たせた詫びの一言もなく、「行くぞ」と言って目の前を通り過ぎていった。真由が慌ててあとを追うと、振り返らないままこう言った。
「やはりキーマンは、N高校の一学年在籍の生徒『ヨタク』だ。死ぬのは、彼に関わった八人の学生で、もう四人目の被害者が出ているだろう」
「え、四人目の被害者? というか関わった八人の生徒って……あの、図書館でどうしてそんな事が分かるんです?」
だって四人目の被害者が出たという連絡は入っていないし、一体どこから八人という数字が出たのかも不明だ。しかも、『ヨタク』というのは、彼が気になると言っていた苗字ではないだろうか?
真由は、隣に追い付いた彼の横顔を見上げた。顎に手をあてて一人考えるように、宮橋は「代償の補い行為が『条件』だとして……」「『ツギハギ』か」「しかし一体どの『物語』だ?」とよく分からない事を口の中で呟いていて、こちらの質問を聞いていない様子だった。
ふと、彼と過ごしていて、ずっと感じていた違和感の一つに気付いた。思い返せば、彼には一人で突っ走っているような行動や言動で謎が多く、こちらがそれを理解したくて回答を求めても、一度も明確に答えてくれていない。
確かに、自分はここの捜査一課に異動してきたばかりで、急きょあてがわれたような相棒だ。新米で役に立ちそうにもないし、信用だってないだろう。でも、同じ事件を担当する相棒として、理解や考えを共有しないのは、ちょっと寂しい気がする。
その時、ポケットに入れていた薄型の携帯電話が震えて、真由は彼の物を自分が持っていたままだったと気付いた。どうやらマナーモードにされたそれに、どこからか着信が入ったらしい。
偶然にしては、やけにタイミングがいいような気がしたけれど、真由は「宮橋さん、電話です」と言って彼に手渡した。受け取った宮橋が、携帯電話を耳にあてる様子に注目してしまう。
「ああ、僕だ」
そう答えた宮橋が、不意に立ち止まって「――そうか、四人目が出たか」と電話の相手に言葉を返した。
ついさっき言われた通り、もう四人目の被害者が出たのだと知って、真由は両目を見開いた。しばらく携帯電話を耳に当てて話を聞いていた宮橋が、ふと煩そうに顔を顰めて「おい馬鹿三鬼。そもそも、普段から何度も電話を掛けてくるのもしつこいぞ」と言った。
「僕は必要な調べものがあったんだ。どうせ『一旦戻ってこい』とかいうんだろう? 分かってるよ、僕も確認したい事があるから、一旦は戻る」
そう言って一方的に電話を終えると、彼がきびきびと歩き出しながら、こちらを見下ろした。
「被害者たちのグループのメンバーと、中学生の頃から彼らに引っ張りまわされている少年が判明して、事情聴取する方針で全員探しているらしい。僕らも、一旦署に戻るぞ」
「あの、さっきN高校の一年生の『ヨタク』がキーマンで、四人目の被害者が出ている頃だと言っていましたが、一体、何がどうなっているんですか……?」
推理力や考察力が追い付かないせいで、こんなにも自分だけが何も分からないでいるのだろう。そう思って、真由は戸惑いと同時に申し訳なさを覚えて、そう尋ねていた。
宮橋が不意に足を止めた。こちらを真っ直ぐ見下ろして口を開きかけた彼の目が、わずかに細められて唇が引き結ばれた。明るい茶色の瞳に切なさが過ぎって、まるで置いて行かれた子供みたいに見えた。
「宮橋さん……? どうしたんですか?」
思わず呼び掛けたら、彼が質問は受け付けないと言わんばかりに、ふいと視線をそらして「行こう。時間がない」と歩き出した。直前の彼の、初めて見た表情に、それ以上の質問も躊躇われて、真由は黙って隣に並んだ。
初対面の時に『質問はするな』と前もってつっぱねられていた事が思い出されて、はっきり語られないもやもやとした現状への苛立ちは、自分の方が悪かったのかもしれないという一方的な反省に変わっていった。
あの時は、なんて自分勝手な人なんだろうと頭にきたのに、意気揚々とハンドルを握って、駄菓子一つで楽しそうに笑い、大事だから手帳は君が持っていてくれと当然のように預けていた彼を、なんだか悪く思うのも出来そうになかった。
こんなにも短時間のうちに、連続して少年たちが惨殺される現実が信じられない。分からない事だらけが頭に溢れ返って、真由はただ、傾きだした太陽に伸びる影を目に留めていた。
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