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第二十二章 森のほとり
2 美しい生き物(継母視点)
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2 美しい生き物(継母視点)
アリオトはあたしがスケシタを口実に、彼をイチマルキウに売り飛ばしたことに気付いていた。
イチマルキウの地下施設から逃げ出したという知らせは本当のようだ。しかも、アリオトの背後には近衛隊長も付いているらしい。これはかなりマズイ。
だが、あたしが王宮のスケシタを盗もうとした理由よりも、なぜ自分を売ったのかと言うことのほうが、アリオトにとっては重大らしかった。
今更、尋ねるほどのことかね。
とはいえ、近衛が動いているであろう今、このバカのご機嫌をとっておくことはとても重要だった。
私は必死で言い訳をする。行商人に騙されたのなんのと。
なかなか信用しないアリオトだったが、ビョルンの名前を出した途端、その青い瞳には涙が浮かんだ。
勘所を掴んだあたしは、ビョルンとの出会いを語り、愛を語る。それは多少の真実味を帯びた。
「あの人の子を捨てるはずないじゃないか!」
そうして、とうとうアリオトは陥落した。
「お前の母をやり直させておくれ」
すべてはあたしのシナリオ通り。アリオトは'母'の涙にほだされてくれた。
アリオトは、今後はこの家で、さっきの少年たちと暮らすつもりらしかった。森のほとりの農家か何かだろう。
「ホクトちゃんに会ってあげておくれ。お前をひどく心配しているんだ。お前を追い出したあたしを恨んでいてね。何も食べない。あたしの処方する薬も、どうやら飲まずに捨てているようなのさ」
これは全て本当のことだった。まあ、あたしの魔法でホクトちゃんは眠らせてあるし、死ぬことはないのだけど。
とにかくホクトちゃんを餌に、アリオトをおびき出すことに成功した。アリオトとあたしは屋敷に帰ることになった。
とはいえ昼の間は、あたしはこの部屋に監禁されるらしかった。
夜まで待たねばならないのが少し疑問だった。理由を尋ねたが、答えはなかった。黒髪の生意気な少年は、明らかに何か隠している。
あたしの滞在時間を引き延ばして、近衛か警吏に引き渡そうとでもしているのではないか。ふと、そんな疑念がよぎる。
「ザクロさん、起きてる?」
そこへ昼食のスープをもってアリオトがやってきた。あたしは腰が痛いだの眠れないだのと泣き落として、アリオトをそばに来させた。
「少し、つもるお話をしようじゃないか」
アリオトははじめこそ警戒していたものの、あたしの昔語りにいつしか笑みを浮かべた。
あたしの膝の間に座らせ、抱きしめても嫌がらない。むしろ嬉しそうに身体を預けてくる。
足元には、いつの間にか金と銀のヘビが這い寄ってきていた。意思を持った動きに、ピンとくるものがあった。使い魔だ。
この家は何かおかしい。そこここに、なんらかのまじないの力を感じる。そもそもあたしを氷漬けにするなんて、ただのガキ一人で出来ることではなかった。
「よくあの人が歌った子守唄を覚えているかい?」
あたしはアリオトをあやすフリをして、二匹のヘビを眠らせた。おかしなことにアリオトまで目をとろんとさせ始める。
これほどの美貌の少年を手懐け、膝に侍らせることのできる者など、この世にそうそうないだろう。イチマルキウのパトロンたち、世の愛好家たちなら誰もが羨む状況だった。
義理の息子でなければ、いたずらの一つでもしてやりたいところだ。無防備すぎる。愛して欲しいと言うのなら、もっと残酷なやり方で、愛してやってもよかったのだ。
だが、矛盾するようだが、この子の美しさこそが、あたしにそれを許さなかった。眠るアリオトはそれだけで美術品のよう。あたしのなまじっかの美に対する知識が、その価値を傷つけることを許さない。
今までだって、どんなにカッとしても、あたしはこの子の顔や身体に傷をつけたことはない。出来ないのだ。だから身体の代わりに、心をいたぶる。
ビョルンもアリスも美しかったが、個性があった。だが、この子の美しさは無個性で、だからこそ、神のように完全だった。
人々が自然界から神の意図を探り、到達した学問の粋を凝らして作られた古代の絵画彫刻。アリオトは、美を叡智で具現化したそれらに近かった。
観念の中でしかお目にかかれぬような、理想の美少年。それが息をして、鼓動をして、あたしの膝の上にいる。
世の人々がどんなに努力しても、こんなふうに無個性に、純粋に美しくはなれない。我々の美は、所詮個性の美、多様性の美にすぎないのだ。
ヒトという生き物として最高に整った形態。何一つとして動かすことを許さない完璧な音階。それが彼だった。彼自身がもはや神秘でさえあった。
この三日の間にアリオトの美には明らかに磨きがかかった。単に清潔になったとか、垢抜けたとか、そんなレベルの話ではない。
どういうわけだか髪は抜けると同時に純金に変わる。水仕事で荒れていた手肌は、女のそれ以上にきめ細かくしなやかだ。
ーーこの三日間で何があったのか、知りたい。
イチマルキウで何があったのか。近衛隊長はどこまでアリオトのことを知ったのか。この美貌の裏にはどんな秘密が隠されているのか。
アリオトの口からの説明では要領を得ない。
時間はなかった。ぐずぐずしている間に外堀をうめられ、あたしは近衛に捕えられるかもしれない。
アリオトをそっとベッドに横たえる。赤子のようにあやしてやると、愛に飢えた子どもはまもなく目を閉じた。
足元のヘビもトグロを巻いて、自らの腹の中に頭を埋めている。
あたしはそっと呪いを唱えた。
「記憶を明かせ」
眠るアリオトの脳裏に残る、この三日間の記憶が、白いモヤになって立ち昇る。
あたしはそれを眺める。
魔術とは実に便利なものだ。若い頃にこの技を習得し、磨いた自分に感謝せざるを得ない。
鏡を手に取り、姿を確かめるのと同じ気軽さで、あたしは得難い情報を読み込むことが出来たのだ。
********************
信じ難いことに、あたしの求めて止まない二つの宝ーースケシタも、美しい第二王子もーーこの愚かな少年はすでに完全にその手中に納めていた。
たった三日で!
この美貌があれば、この国の至宝すら、たった三日で手に入ったのだ!
ーーあたしの人生とは何なのだろう。
あたしは全てを与えられた美しい子どもを傍に、暮れゆく空を眺め、ため息をついた。
ーー全てを一度は手に入れておきながら、この子は何をしているんだろう。
アリオトは全てを手放して、今、あたしの醜い腕の中にいる。
あたしはアリオトの髪を撫でた。
この神の賜物である美を、あたら虚しく散るに任せて良いはずなどない。
あたしなら、お前の美をこの広い世の光のもとに連れ出して、完全に使いこなすことが出来る。
アリオトはあたしがスケシタを口実に、彼をイチマルキウに売り飛ばしたことに気付いていた。
イチマルキウの地下施設から逃げ出したという知らせは本当のようだ。しかも、アリオトの背後には近衛隊長も付いているらしい。これはかなりマズイ。
だが、あたしが王宮のスケシタを盗もうとした理由よりも、なぜ自分を売ったのかと言うことのほうが、アリオトにとっては重大らしかった。
今更、尋ねるほどのことかね。
とはいえ、近衛が動いているであろう今、このバカのご機嫌をとっておくことはとても重要だった。
私は必死で言い訳をする。行商人に騙されたのなんのと。
なかなか信用しないアリオトだったが、ビョルンの名前を出した途端、その青い瞳には涙が浮かんだ。
勘所を掴んだあたしは、ビョルンとの出会いを語り、愛を語る。それは多少の真実味を帯びた。
「あの人の子を捨てるはずないじゃないか!」
そうして、とうとうアリオトは陥落した。
「お前の母をやり直させておくれ」
すべてはあたしのシナリオ通り。アリオトは'母'の涙にほだされてくれた。
アリオトは、今後はこの家で、さっきの少年たちと暮らすつもりらしかった。森のほとりの農家か何かだろう。
「ホクトちゃんに会ってあげておくれ。お前をひどく心配しているんだ。お前を追い出したあたしを恨んでいてね。何も食べない。あたしの処方する薬も、どうやら飲まずに捨てているようなのさ」
これは全て本当のことだった。まあ、あたしの魔法でホクトちゃんは眠らせてあるし、死ぬことはないのだけど。
とにかくホクトちゃんを餌に、アリオトをおびき出すことに成功した。アリオトとあたしは屋敷に帰ることになった。
とはいえ昼の間は、あたしはこの部屋に監禁されるらしかった。
夜まで待たねばならないのが少し疑問だった。理由を尋ねたが、答えはなかった。黒髪の生意気な少年は、明らかに何か隠している。
あたしの滞在時間を引き延ばして、近衛か警吏に引き渡そうとでもしているのではないか。ふと、そんな疑念がよぎる。
「ザクロさん、起きてる?」
そこへ昼食のスープをもってアリオトがやってきた。あたしは腰が痛いだの眠れないだのと泣き落として、アリオトをそばに来させた。
「少し、つもるお話をしようじゃないか」
アリオトははじめこそ警戒していたものの、あたしの昔語りにいつしか笑みを浮かべた。
あたしの膝の間に座らせ、抱きしめても嫌がらない。むしろ嬉しそうに身体を預けてくる。
足元には、いつの間にか金と銀のヘビが這い寄ってきていた。意思を持った動きに、ピンとくるものがあった。使い魔だ。
この家は何かおかしい。そこここに、なんらかのまじないの力を感じる。そもそもあたしを氷漬けにするなんて、ただのガキ一人で出来ることではなかった。
「よくあの人が歌った子守唄を覚えているかい?」
あたしはアリオトをあやすフリをして、二匹のヘビを眠らせた。おかしなことにアリオトまで目をとろんとさせ始める。
これほどの美貌の少年を手懐け、膝に侍らせることのできる者など、この世にそうそうないだろう。イチマルキウのパトロンたち、世の愛好家たちなら誰もが羨む状況だった。
義理の息子でなければ、いたずらの一つでもしてやりたいところだ。無防備すぎる。愛して欲しいと言うのなら、もっと残酷なやり方で、愛してやってもよかったのだ。
だが、矛盾するようだが、この子の美しさこそが、あたしにそれを許さなかった。眠るアリオトはそれだけで美術品のよう。あたしのなまじっかの美に対する知識が、その価値を傷つけることを許さない。
今までだって、どんなにカッとしても、あたしはこの子の顔や身体に傷をつけたことはない。出来ないのだ。だから身体の代わりに、心をいたぶる。
ビョルンもアリスも美しかったが、個性があった。だが、この子の美しさは無個性で、だからこそ、神のように完全だった。
人々が自然界から神の意図を探り、到達した学問の粋を凝らして作られた古代の絵画彫刻。アリオトは、美を叡智で具現化したそれらに近かった。
観念の中でしかお目にかかれぬような、理想の美少年。それが息をして、鼓動をして、あたしの膝の上にいる。
世の人々がどんなに努力しても、こんなふうに無個性に、純粋に美しくはなれない。我々の美は、所詮個性の美、多様性の美にすぎないのだ。
ヒトという生き物として最高に整った形態。何一つとして動かすことを許さない完璧な音階。それが彼だった。彼自身がもはや神秘でさえあった。
この三日の間にアリオトの美には明らかに磨きがかかった。単に清潔になったとか、垢抜けたとか、そんなレベルの話ではない。
どういうわけだか髪は抜けると同時に純金に変わる。水仕事で荒れていた手肌は、女のそれ以上にきめ細かくしなやかだ。
ーーこの三日間で何があったのか、知りたい。
イチマルキウで何があったのか。近衛隊長はどこまでアリオトのことを知ったのか。この美貌の裏にはどんな秘密が隠されているのか。
アリオトの口からの説明では要領を得ない。
時間はなかった。ぐずぐずしている間に外堀をうめられ、あたしは近衛に捕えられるかもしれない。
アリオトをそっとベッドに横たえる。赤子のようにあやしてやると、愛に飢えた子どもはまもなく目を閉じた。
足元のヘビもトグロを巻いて、自らの腹の中に頭を埋めている。
あたしはそっと呪いを唱えた。
「記憶を明かせ」
眠るアリオトの脳裏に残る、この三日間の記憶が、白いモヤになって立ち昇る。
あたしはそれを眺める。
魔術とは実に便利なものだ。若い頃にこの技を習得し、磨いた自分に感謝せざるを得ない。
鏡を手に取り、姿を確かめるのと同じ気軽さで、あたしは得難い情報を読み込むことが出来たのだ。
********************
信じ難いことに、あたしの求めて止まない二つの宝ーースケシタも、美しい第二王子もーーこの愚かな少年はすでに完全にその手中に納めていた。
たった三日で!
この美貌があれば、この国の至宝すら、たった三日で手に入ったのだ!
ーーあたしの人生とは何なのだろう。
あたしは全てを与えられた美しい子どもを傍に、暮れゆく空を眺め、ため息をついた。
ーー全てを一度は手に入れておきながら、この子は何をしているんだろう。
アリオトは全てを手放して、今、あたしの醜い腕の中にいる。
あたしはアリオトの髪を撫でた。
この神の賜物である美を、あたら虚しく散るに任せて良いはずなどない。
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