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第1章 第1幕 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【OK牧場の死闘】
第11話 コレを飲んでゆきなされ
しおりを挟む「パチッ!?」
あれ? あっしは何をしてたんでヤンス? 目が覚めるまでの事が全く思い出せないでヤンしゅよ! なんか口の中にミルクの味がほんのり残っているような気がするでヤンス。
「おっ、気が付いたな、タニシ。」
「アニキ! ココはどこでヤンスか?」
アニキとファル兄さんがいるでヤンしゅ。アニキは何やら白いローブを着ていて、怪しげな治療術士みたな格好をしてるでヤンしゅ。所々、黒い汚れが付いていて、更なる怪しさを醸し出しているヤンしゅ!
「ここは秘密の実験室。お前はここで秘密の肉体改造手術を受けたのだ。」
「しょえぇーーーっ!?」
秘密の実験室で肉体改造? あっしは何かとてつもない出来事に巻き込まれたんでヤンしゅかねぇ? 何かあっしは致命的な怪我をして、治すついでにパワーアップ処理を施されたんでヤンス? アニキが義手を付けてパワーアップしたみたいに。
「お前は何度もメンタルにダメージを受け、廃人となってしまった! ソレを見かねた私は思いきって肉体改造を施し、身体強化をすることにしたのだ!」
「メンタルにダメージを受けたのに、なんで体の方を強化するんだよ……。設定ガバガバじゃねえか。」
「うるさい! これは大人の事情だ! ヤムを得んのだ!」
「会話が成立してねぇ……。」
アニキの手心であっしは改造されてしまった? 大人のジゾウ(※正しくは大人の事情です)がなんとやらで強くなってしまったのでヤンしゅね。あっしはとうとう鋼のメンタルを手に入れるに至ったのでヤンしゅ!
「パワーアップをした体を見てみるが良い。きっとその美しさに見とれること間違いなし! お前はニュー・タニシに生まれ変わったのだ!」
「ただ単に変装しただけじゃないか。」
「ええい、助手のクセにうるさいぞ! 黙って見ておけ!」
アニキは鏡を持ってきた。なんと……そこには黒い犬が写っているでヤンス! これがあっし? あっしは本当に生まれ変わったでヤンしゅ! しかも、左目のところに傷跡! かあぁっこいい! 如何にも歴戦の手練れみたいな感じがするでヤンしゅう!
「あっしは生まれ変わったでヤンしゅ! 格好良くなったでヤンス!」
「そうだ。お前はワイルドなモテ男に生まれ変わったのだ。これからお前は町のヒーローになり、伝説の英雄に成長し、ゆくゆくは国王、皇帝になって世界を思うままに動かす様になる! そうなれば世界中のかわいこちゃんを独り占め出来るようになるのだ!」
「み、み、み、魅力的でヤンしゅねぇ!」
「えらくなってもやることは結局ソレかよ。」
やったでヤンしゅう! これで念願のモテ期の到来でヤンしゅ! 非モテ生活からの脱却が叶ったのでヤンス! これでハーレムをつくったりなんかしたら、ミャーコちゃんにバカにされたり、踏んづけられなくて済むでヤンス! 逆にミャーコちゃんにやりたい放題し放題な目にあわせてやることが出来るかもしれないでヤンしゅ! 下剋上、上等でヤンしゅ!
「そのための一歩として、パワーアップの試し斬りをしなくてはならない。お前に極秘任務を与える! これは今のお前にしか出来ないことだ!」
「な、何をすれば良いんでヤンしゅかぁ?」
「試し斬りって……刃物は使わないだろ……。」
折角のパワーアップを試す機会がなくては宝の餅腐り(※正確には持ち腐れです)でヤンス! 思う存分、力を発揮しまくって、俺ツエーじゃなくて、あしツエーしまくりまくるでヤンしゅ! 倒した暁にはサケの魚(※正確には酒の肴です)にしてやんよ! ムニエル食べたい!
「極秘任務とは……お前の偽物、クロ・タニシマンを倒すのだ!」
「に、偽物!? なんでヤンしゅかそのフトドロキ(※訂正:不届きな)なやちゅ(※奴)はぁ!」
「どっちかというと偽物はこっちの方じゃないか……。」
ハンサムでナイスガイなあっしをマネするとは許せないでヤンしゅ! 袋のネズミで袋工事(注:袋小路)に押し込んで、袋ダタキにしてやるでヤンしゅ! 叩いて叩きまくって割ってから渡るのが橋を渡る正しい礼儀でヤンしゅ! (お聞き苦しい表現が多々ありましたが、そのままの表現でお送りしています。)
「では、今すぐに現場に向かうがよい! あ……その前にコレを飲んでゆきなされ!」
「こ、これはゴッツン・ゴー、“牧場のミルク”味! OK牧場限定賞品でヤンしゅう!」
(クッ……シポンっ! ゴキュゴキュゴキュ!)
「オイオイ、良いのか? また腹壊すぞ? 牛乳風味とはいえ大丈夫なのか?」
これで勝利は間違いないでヤンしゅ! 改造によるパワーアップの上に肉体強化飲料を飲んでしまえば、天下無敵でヤンス! お腹の中のタニシ・エンジンもゴロゴロ全開のようでヤンしゅから、向かうところ敵無しなのは間違いなしでヤンしゅ!(※お腹壊しています。)
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