【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~

Bonzaebon

文字の大きさ
上 下
200 / 331
第3章 第2幕 はぐれ梁山泊極端派【灰と青春と学園モノ!!】

第200話 荒ぶる! ダンジョン奉行!?

しおりを挟む

「さあ、どうする? コマンド?」


 ダンジョン実習の本番となったその日、またしても、タニシの手によってCFMが強制的に開催された。


「どうする、と言われても、ねえ?」

「どうもこーもねーよ。めんどくせー。」


 勇者パーティーの正規メンバーではない、トニヤとジムですら呆れ果てている。付き合ってられないと。朝っぱらから眠たい目をこすりながらやるようなコトなんですかねぇ?


「ダンジョンに入る前にやるのも、危険の感受性を養うために必要なんでヤンス!」


 ダンジョン奉行は荒ぶっている! 悔しさを表すように、足をダン、ダン、と踏みしめている。


「いや、それよりも、このシチュエーションは現実にありえるのか?」


 朝っぱらからとかの理由もあるが、問題の内容にも不満があった。その内容とは……、『ダンジョン攻略中に空腹で動けなくなってしまいました。手元にはよくわからない草しかありません。』というものだ。“よくわからない草”とはなんなのか? 意味がワカランのだ。


「この草って何? 食べれる草? 薬草? 毒草? マンドラゴラ? せめて正体を教えてくれ。」

「教えたら問題にならないでヤンス! その辺のリスクも考えて、リスクヘッジを意識して対策するんでヤンス!」

「えーっ?」


 ここまでならまだ普通だ。実は問題の文はそれ以降も続くのだ。それは……『他の冒険者がゴブリンに襲われてピンチになっています。どうしますか?』となっている! 空腹を気にしている場合ではないだろうが! “助ける”の一択じゃないか!


「あのさあ、これはどう見ても助けるしかないだろう?」

「さあ、どうでヤンスかね? コレを見ても同じ事が言えヤスか?」


 タニシはニヤけながら、ここでまた、説明用のジオラマを出してきた。空腹で困った冒険猫、変な草、これはまだわかる。ゴブリンに襲われている冒険者というのが……ミヤコとエルである! またかよ!


「お前、懲りないな? 今度見つかったら、本当に殺されるぞ。」

「いやぁ、照れるでヤンスなぁ! 今度もうまく作れたんでつい自画自賛で使いたくなったんでヤンスよぅ!」

「褒めてないが。」


 しかもさあ、今度の人形は違うエロス要素が盛り込まれている。この前は触手モンスターに襲われてエロいことになっていたが、今回は二人の服がギリギリ限界までダメージを受けている! 見えてはいけない物がチラチラと見えそうで見えないギリギリを突いている! 別に気になってはいないぞ! エルに関してはこの前、似たような状態になっているのをリアルで見た! それで十分! うへへ。


「目のやり場に困ります! しまって下さい!」

「ホント、ロクでもねえな! アンタ、どうせ童○なんだろ? エロ犬さんよ?」

「ど、ど、ど、童○ちゃうわ!」

「嘘つけ。反応が童○そのものだぞ。」

「わひーん!?」


 トニヤからバカにされとる……。やっぱ彼女持ちは違うな。というか、童○いじりが出来るってコトは……。


「もういいから、早く片付けてダンジョンに入るぞ。少しでも早く入って……、」


 さっきから妙な気配を感じていた。別に殺気は感じなかったので放っていたが、俺らがエロ人形のことで揉め始めた辺りから異変が起きた。なんか凄い荒い鼻息が聞こえ始めたのだ!


「おじさん、いるんだろ? 出てきなよ?」

「うぉあぉっ!? み、み、み、見つかってしもたぁ、でガンス!?」


 素っ頓狂な声を上げながら、エロ犬一号ことタガメおじさんが出現した! どうせエロ人形の事でも狙っていたんだろう。さすが、エロネタのことになると、抜け目がない。


「おじさん! また狙ってるでヤンスかぁ! この前もおじさんのせいでミャーコちゃんに見つかったでヤンスからねぇ!」

「ワテはタガメちゃうねん! ワテはガンスの助言いまんねん!」

「変なキャラ付けで誤魔化そうとしてもダメ!」

「ショギャボワーーーーーーン!!!!」


 タニシはエロ人形を渡すまいと、急いで風呂敷の中に入れて隠した。渡したくないのはわかるが、ダンジョンの中に持っていくのもどうかと思うぞ。まあいいや、とりあえず入ろうか、俺らのダンジョンに……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

おっさんの異世界建国記

なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

処理中です...