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第3章 第1幕 はぐれ梁山泊極端派【愛と勇気と学園モノ!!】
第157話 懲りない奴ら
しおりを挟む「ええっ!? また決闘を申し込まれたの?」
今日の授業も全て終わり、俺らはちゃーしゅー販売を再開した。とりあえず作った分はキレイに売り切りたいし。
「うん。昨日の決闘の後、掲示板に決闘申し込みが殺到してたらしいな? とはいえ先客がいたから、ソイツらのは全部無効になったけどな。」
「掲示板の前が賑わっていると思ったら、そういう理由だったのね。」
今の放課後の時間にはエルが訪ねてきていた。それとお友達らしき女の子がついてきてる。でも、その子は使用人の様な服装を着ている。何者なのだろう?
「その先客ってのが、同じクラスのトニヤ・アーチボルトとかいうヤツで、初日から絡まれてたりしてたと思ったら……決闘を申し込んできやがったんだ。」
「アーチボルト……?」
切っ掛けはセクシー先輩と同様、ゲイリーに原因があったりするんだが……。昨日の朝以降はおとなしく引き下がったのかと思いきや、決闘を挑んできた。決闘の前なんかは協力を申し出てくるくらいだから、和解できていたものと勘違いしていたのだが、実際は違ったのである。
「その名前がどうかした?」
アーチボルトの名前を聞いてエルは少し考え込んでいた。何か情報を思い出そうとしているのかもしれない。ここの学生は代々魔術師の一族の出身が多いみたいだから、そういう情報はそこらに転がっているようだ。
「アーチボルトっていったら、確か雷の属性を研究していることで有名な一族よ。あなたも見たことあると思うけど、雷の力をつかって引力を発生させたりとかの魔術は、その一族が体系を作ったの。」
見たことのある雷魔法。しかも魔術師ではない使い手が魔術師以上に使いこなしていた。コタロウ・サザ。ダンジョンに百年籠もった末に雷・地属性魔法を極めてしまった強者。雷魔法といえば、俺にとっては使い手と言えば、まずアイツが頭に浮かぶ。
「でも、あなたと同じクラス……? あそこは結構名家なはずだから、上級のクラスにいてもおかしくないはず? どうしてだろう?」
「素性がわかると、そんな名家のヤツが俺らと同じクラスというのは違和感があるな?」
なぜなのか? その辺は勝ったときに聞いてみるとしよう。決闘に関して、何か運営の動きが気になっているようだったので、その辺が鍵になっているのかもしれない。
「あーっ!? メイドさんがいるでヤンス!」
俺らが話し込んでいる間にちゃーしゅうを完売したらしく、エルの連れの子を目聡く見つけ、食いついている。確かにいかにもタニシが食いつきそうな美少女である。その子はそんなタニシの反応にそわそわしている。見た目通り、おとなしく真面目な性格なのだろう。
「そういえば、その子は? 友達?」
「ええ。新しくできたお友達。ローレッタ・アンブラさん。訳あってラヴァン先生の家で使用人をしてるそうだけど、魔術の才能を認められて学院に入学させてもらったそうなの。」
「ローレッタと申します。あなたがお姉様の旦那様のロア様ですね?」
「だ、だんな様!?」
「やだもう、ローレッタさんたら!」
だんな様って、そんな呼ばれ方をしたら……。まあ、それは置いといて、ラヴァンの家の人だったとは。相変わらず才能ある異性には目がないようだな。これがいわゆる、フェチとか言うヤツなのかもしれない。
「うへへ~! メイドさんとお近づきになれるなんて夢みたいでヤンス! 色々、あんなことやこんなことをしたいでヤンス!」
アイツめ、またよからぬことを企んでやがるな? 昨日の先輩へのセクハラといい、懲りないヤツだ。また、ミヤコにお仕置きを……、
「コルァー!! エロ犬!! またオイタをしでかそうとしてるな!」
「ぶげしっ!?」
(……バシャーン!!!)
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