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第3章 第1幕 はぐれ梁山泊極端派【愛と勇気と学園モノ!!】
第156話 大繁盛! ベヒモスちゃーしゅう!!
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「初日の午後からバックレたと思ったら、翌日までふざけたマネするのかよ! こんなところで何で、油なんか売ってやがる?」
「これが油に見えるんか、トニヤン君? 目が悪いんじゃない?」
「誰が、トニヤンだ! 俺はトニヤだ! それに油は例えだ! 慣用句だ、慣・用・句!」
翌日の昼、俺らは引き取ったベヒモスの遺体を早速活用していた。遺体とはいえ知る人ぞ知る高級食材だ。俺の出来うる限りの調理技術を使って精一杯仕込んだのだ。それを今、公園の広場で売っている。
「へ? ヨウカンクウ? いやいや、その前にこの“ベヒモスちゃーしゅう”でもお上がりよ!」
ベヒモス肉で叉焼を作ったのだ。その切り身を串に刺して屋台で販売している。俺は調理担当、タニシが販売担当、ゲイリーが客引き担当となっている。
「何がヨウカンだ! いらねえよ、こんなもん! 気味悪いモン売ってんじゃねぇ!」
調味料? 器材? まあ、それはサヨちゃんに交渉して支援してもらった。タニシへのご褒美のゴッツンの交渉のついでに頼んでみたのだ。
「まあまあ、そう言わずに、お一つどうぞ!」
トニヤンを黙らせるために、一串、口へ放り込んでやった。
「ムグッ!?」
え? 外部からの支援はアウトなんじゃないの、って? いやいや、食料はアウトだけど、調味料はアウトだなんて聞いてない。多分、セーフ! 多分な。
「くっ、クソッ!? 何しやがる! 気味悪いモン、口に突っ込みやがって! モグモグ……。」
文句を言う割には口をしきりに動かし、取り憑かれたようにむさぼり食っている。フフ、さすがに至高の肉料理には勝てなかったようだ。
「うまかろう? そして、クセになるであろう?」
「チクショウ! こんなモンで……。」
やっぱ、味は極上なのだ。目の前の不良ですら黙らせてしまうほどに。さっきから屋台には行列が絶えない程の盛況ぶりである。タニシがせわしなく動いて売りさばいている。
「何をしている!」
またまたクレーマーが怒鳴り込んできた。今度はラヴァンだ。俺らのクラスを受け持ってないクセに何の用があるというのだろう?
「何って? ちゃーしゅう売ってます。これが何かわからんの?」
「なんで商売をしてるんだ! 全く、隙あらば問題行動を起こす! いい加減にしろ!」
「でも、商売禁止なんて規則はなかったと思うんだけど?」
「ぐぬぬ……!?」
禁止とは言われてない。こうやって稼いだりしないと生活できないし。それに学生達も喜んでいるぞ。言いがかりはよしてもらおう。
「まあ、そんなことはどうでもいい。ところで学内の掲示板は見たか?」
「掲示板? いや、そんなもんは見てないが?それがどうかした?」
そもそも、この学院にはおととい来たばっかりなので、掲示板の存在すら知らない。何か連絡事でもあるんだろうか? 連絡を取り合うような相手もいないし、エルやミヤコなら俺の所に直接来るだろう。
「一言で言えば大事になっている。昨日の決闘終了後から始まっているのだ。」
「俺にサインを求める声だったり?」
「違う! 君への決闘申し込みが殺到しているのだ!」
「な、何ぃ!?」
どういうことになっているのかと思いきや、一難去って、また一難。再び決闘をせにゃならんのか! なんだよ、ホントに。勉強しに来たはずが決闘とか、サバイバルとか、商売やったりとか! 他事の方が忙しくなってんじゃねぇか!
「ベルムト嬢の仇討ちをしたいという者もいるが、大半は君が使った魔術無効化のトリックを暴きたいというものらしい。」
「あの技をねぇ……。」
「君の意志はどうあれ、決闘には応じる必要はある。ルール上、決闘の結果に異議ある者は勝利した相手に一人だけ挑む権利があるからだ。」
「何よ、そのルール!?」
物言いは一回認められるってことか。まあ、いいや。適当に弱そうな相手を選ぶか。いや、待て? 勝ったら有利な交渉が出来そうな相手を選ぼうか? セクシー先輩相手でも割と良い交渉は出来たしな。勝った俺らの特権を使わせてもらう。
「まあ、相手はコッチが選べるんだろ?」
「うむ。そういうことになるな。じっくりと納得のいく相手を選ぶが良い。」
「選ぶ権利はないぜ? その前に先客がいるということを忘れるな!」
「は……!?」
トニヤンが声を上げた。先客ってどういう意味だ? 意味がワカラン。コイツに優先権があるとは思えない。
「なんでお前が?」
「テメエに喧嘩を売りたいのは俺だ! 編入初日からそう思ってたんだからな。ベルムト先輩は先客だったから譲っただけさ。先輩の次に目を付けたのは俺が先だ! 無関係な有象無象がテメエに挑む権利なんてないんだよ。」
「なんだとぉ……!」
二回目の決闘が急に決定し、しかも相手がコイツだ。俺はどんだけトラブルに巻き込まれるんだろう?
「これが油に見えるんか、トニヤン君? 目が悪いんじゃない?」
「誰が、トニヤンだ! 俺はトニヤだ! それに油は例えだ! 慣用句だ、慣・用・句!」
翌日の昼、俺らは引き取ったベヒモスの遺体を早速活用していた。遺体とはいえ知る人ぞ知る高級食材だ。俺の出来うる限りの調理技術を使って精一杯仕込んだのだ。それを今、公園の広場で売っている。
「へ? ヨウカンクウ? いやいや、その前にこの“ベヒモスちゃーしゅう”でもお上がりよ!」
ベヒモス肉で叉焼を作ったのだ。その切り身を串に刺して屋台で販売している。俺は調理担当、タニシが販売担当、ゲイリーが客引き担当となっている。
「何がヨウカンだ! いらねえよ、こんなもん! 気味悪いモン売ってんじゃねぇ!」
調味料? 器材? まあ、それはサヨちゃんに交渉して支援してもらった。タニシへのご褒美のゴッツンの交渉のついでに頼んでみたのだ。
「まあまあ、そう言わずに、お一つどうぞ!」
トニヤンを黙らせるために、一串、口へ放り込んでやった。
「ムグッ!?」
え? 外部からの支援はアウトなんじゃないの、って? いやいや、食料はアウトだけど、調味料はアウトだなんて聞いてない。多分、セーフ! 多分な。
「くっ、クソッ!? 何しやがる! 気味悪いモン、口に突っ込みやがって! モグモグ……。」
文句を言う割には口をしきりに動かし、取り憑かれたようにむさぼり食っている。フフ、さすがに至高の肉料理には勝てなかったようだ。
「うまかろう? そして、クセになるであろう?」
「チクショウ! こんなモンで……。」
やっぱ、味は極上なのだ。目の前の不良ですら黙らせてしまうほどに。さっきから屋台には行列が絶えない程の盛況ぶりである。タニシがせわしなく動いて売りさばいている。
「何をしている!」
またまたクレーマーが怒鳴り込んできた。今度はラヴァンだ。俺らのクラスを受け持ってないクセに何の用があるというのだろう?
「何って? ちゃーしゅう売ってます。これが何かわからんの?」
「なんで商売をしてるんだ! 全く、隙あらば問題行動を起こす! いい加減にしろ!」
「でも、商売禁止なんて規則はなかったと思うんだけど?」
「ぐぬぬ……!?」
禁止とは言われてない。こうやって稼いだりしないと生活できないし。それに学生達も喜んでいるぞ。言いがかりはよしてもらおう。
「まあ、そんなことはどうでもいい。ところで学内の掲示板は見たか?」
「掲示板? いや、そんなもんは見てないが?それがどうかした?」
そもそも、この学院にはおととい来たばっかりなので、掲示板の存在すら知らない。何か連絡事でもあるんだろうか? 連絡を取り合うような相手もいないし、エルやミヤコなら俺の所に直接来るだろう。
「一言で言えば大事になっている。昨日の決闘終了後から始まっているのだ。」
「俺にサインを求める声だったり?」
「違う! 君への決闘申し込みが殺到しているのだ!」
「な、何ぃ!?」
どういうことになっているのかと思いきや、一難去って、また一難。再び決闘をせにゃならんのか! なんだよ、ホントに。勉強しに来たはずが決闘とか、サバイバルとか、商売やったりとか! 他事の方が忙しくなってんじゃねぇか!
「ベルムト嬢の仇討ちをしたいという者もいるが、大半は君が使った魔術無効化のトリックを暴きたいというものらしい。」
「あの技をねぇ……。」
「君の意志はどうあれ、決闘には応じる必要はある。ルール上、決闘の結果に異議ある者は勝利した相手に一人だけ挑む権利があるからだ。」
「何よ、そのルール!?」
物言いは一回認められるってことか。まあ、いいや。適当に弱そうな相手を選ぶか。いや、待て? 勝ったら有利な交渉が出来そうな相手を選ぼうか? セクシー先輩相手でも割と良い交渉は出来たしな。勝った俺らの特権を使わせてもらう。
「まあ、相手はコッチが選べるんだろ?」
「うむ。そういうことになるな。じっくりと納得のいく相手を選ぶが良い。」
「選ぶ権利はないぜ? その前に先客がいるということを忘れるな!」
「は……!?」
トニヤンが声を上げた。先客ってどういう意味だ? 意味がワカラン。コイツに優先権があるとは思えない。
「なんでお前が?」
「テメエに喧嘩を売りたいのは俺だ! 編入初日からそう思ってたんだからな。ベルムト先輩は先客だったから譲っただけさ。先輩の次に目を付けたのは俺が先だ! 無関係な有象無象がテメエに挑む権利なんてないんだよ。」
「なんだとぉ……!」
二回目の決闘が急に決定し、しかも相手がコイツだ。俺はどんだけトラブルに巻き込まれるんだろう?
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