34 / 331
第1章 はぐれ梁山泊極端派【私の思い出に決着を……。】
第34話 タマネギを一つ頂こうかしら?
しおりを挟む
さて、問題はこれからどうするかだ。ラヴァンに先を越され、エルの本体とミヤコの救出も出来ていない。おまけにオバサンや魔王の企みはまだ継続中と、はっきりいって状況は全く良くない。
「もるげっけそ?」
(タニシと黄ジイはどこ行ったんだ?)
例の少年と対峙して以降、アイツらとも離ればなれだ。黄ジイがいるからタニシは無事だろうけど、心配だ。
「ん? タニシパイセンなら近くにいるっスよ?」
「……も?」
(……なんだって?)
急に目の前の空間がぐわんと歪み、そこから複数の人影が飛び出してきた。一人を除けば正体は見慣れた連中だった。
「ふふぃーっ! やっとアニキと合流できたでヤンス! ほええっ!?」
「うええっ、気持ち悪ぅ! ……ゆーしゃ、ちゃんと生きてた?」
タニシ、ミヤコは異界渡りの影響で気持ち悪くなったのだろう。苦しそうにしている。タニシは勢い余ってゲロってしまっている。黄ジイもいるが相変わらずピンピンしている。よく見たら少年がジジイに担がれた状態で同行している。
「もものめ? まんも?」
(なにがあった? なんでそいつも一緒にいるんだ?)
「色々あってのう。此奴も一緒におれば、解決も早まると思ってな。お主の伴侶の縁者なのであろう?」
「ももんめ……。」
(そうだけど……。)
共闘出来た方がいいに決まっているが、割と強引に連れてきたっぽいな? 結構頑ななっていうか、他人を信用してないっていう雰囲気だったしな。目が覚めたらどうなるかわからんぞ。ちゃんとアフターフォローはしろよ、ジイさん。
「ゲイリー、こんなとこにいたでヤンスか? ……って、ほええええっ!? グロ注意でヤンスぅ!」
「わっ!? ナニコレ? ヒドっ! グロすぎ!」
あちゃーっ! 見てしまったか。アレを。ゲイリーがオバサンの幻影をミンチにしてしまったのがまだそこに残っていた。
「いやあ、照れるッスわ! 褒められるのホントに照れるッスわ!」
褒めてないから。相変わらず空気を読めないヤツだな。コイツ、ホントに性格がおかしい。マジキチ!
「ホホホ、脳天気なものね。」
突如、どす黒い気配が現れた。その声と共に肉片の周りの血が一カ所に集まり、それが次第に蛇の姿に変化した。
「この婦人の幻影に危害を加えることが、自分たちの立場を危うくするというのに。よくもまあ、派手に散らかしちゃって、まあ……。」
蛇は不気味に笑う。ゲイリーのやらかしを見てほくそ笑んでいるみたいだ。蛇自身の体ではないから、オバサンの体のことなんて、意に介してもいないのだろう。結託しているとはいえ、オバサンもエルと同様、人質同然なのだ。
「いやあ、それほどでもないッス! 自分不器用なんで!」
コイツ……。ホントどうしようもねえわ。今後、どうやって教育していこうかな? まずは空気の読み方を教えないことにはどうしようもないが。
「あなた、私たちの手勢に加わる気はない? 私はそのマインドを高くを評価しているのよ。あなたはどちらかというと此方側の人間だと思うわ。」
げ、ゲイリーを勧誘だと! まさかの展開だ。確かに常軌を逸した行動は正義とはかけ離れていた。だけど、そんなことはさせるわけにはいかない。
「だが……断る!!!!!!!」
どぅわっ!? 声がデカすぎで耳がキーンッてなった! まあ、それはさておき、断ったことは評価してやろう。
「……って、一辺、言ってみたかったんスよ! まあ、それとは別に今回はチェンジってことでよろしくです! 今、なんかそういうノリじゃないっつーか……気分がノらないんスわ。」
なんだよ、その理由! 気分次第でお前は寝返るんか! お前にはモラルの概念はないのか! 何もかも常識外れで頭が痛い……。
「まあ、いいわ。今回は縁がなかったということにしましょう。勧誘には失敗したけれど、勇者、あなたを始末することには影響しないわ。そろそろ、決着をつけましょう。」
そうだな。長引くとエルの身の安全が確保出来なくなる。それどころか彼女の精神も危険にさらされている。早いとこ魔王を倒して救出しに行かなくては!
「ただ、私に挑戦できるのは勇者だけよ。他の方々に手出しさせる気は毛頭ないのよ。次に行く空間には勇者一人で来てもらうわ。」
「なんじゃと! 儂らに選択権がないとでも言うのか?」
「ないわね。こちらには人質がいるということをお忘れなく。」
チクショウ、せっかくみんなが揃ったっていうのに! 二人も人質がいるんなら、従うしかない。例え罠だとしても。
「こんなの絶対、罠じゃん!」
「ももんがー。」
(だとしても行くさ。)
話せないから、行動で意思表示する。蛇の元へ一歩進み出る。蛇も了承したようで、ニヤリと顔を歪ませる。例え蛇でも雰囲気でそれが伝わってきた。
「ダメじゃん! アンタまた同じ事するつもり? 前は助けられたけど、今度は出来る保証ないよ!」
それでも行く。それしか手がない。だからといって簡単に負けるつもりはない。
「行かせてやれ。儂らが人質の安全を確保しに行けば良いのじゃ。そうと決まれば、儂らも行くぞ!」
「ちょっと! お爺ちゃん!」
ミヤコはまだ不服なようだが、黄ジイは俺の意志を汲んでくれたようだ。早速空間に裂け目を作り、移動の準備を始めている。
「ホホホ、そう簡単にうまくいくかしら? あなた方には、あのお坊ちゃんの相手でもしてもらうことにするわ。」
「構わぬよ。その坊主をも巻き込むまでじゃ。」
黄ジイはミヤコ達を無理矢理、裂け目に押し込み、自分も中へ入っていった。
「今のお主なら負けはせん。気を強く持つ事じゃ……。」
消える前に最大のエールを送ってくれた。俺もその期待に応えないといけない。何が起きようと全力を尽くすまでだ!
「準備は出来たかしら? さあ、おいでなさいな。最大級の悪夢を味あわせてあげるわ!」
「もるげっけそ?」
(タニシと黄ジイはどこ行ったんだ?)
例の少年と対峙して以降、アイツらとも離ればなれだ。黄ジイがいるからタニシは無事だろうけど、心配だ。
「ん? タニシパイセンなら近くにいるっスよ?」
「……も?」
(……なんだって?)
急に目の前の空間がぐわんと歪み、そこから複数の人影が飛び出してきた。一人を除けば正体は見慣れた連中だった。
「ふふぃーっ! やっとアニキと合流できたでヤンス! ほええっ!?」
「うええっ、気持ち悪ぅ! ……ゆーしゃ、ちゃんと生きてた?」
タニシ、ミヤコは異界渡りの影響で気持ち悪くなったのだろう。苦しそうにしている。タニシは勢い余ってゲロってしまっている。黄ジイもいるが相変わらずピンピンしている。よく見たら少年がジジイに担がれた状態で同行している。
「もものめ? まんも?」
(なにがあった? なんでそいつも一緒にいるんだ?)
「色々あってのう。此奴も一緒におれば、解決も早まると思ってな。お主の伴侶の縁者なのであろう?」
「ももんめ……。」
(そうだけど……。)
共闘出来た方がいいに決まっているが、割と強引に連れてきたっぽいな? 結構頑ななっていうか、他人を信用してないっていう雰囲気だったしな。目が覚めたらどうなるかわからんぞ。ちゃんとアフターフォローはしろよ、ジイさん。
「ゲイリー、こんなとこにいたでヤンスか? ……って、ほええええっ!? グロ注意でヤンスぅ!」
「わっ!? ナニコレ? ヒドっ! グロすぎ!」
あちゃーっ! 見てしまったか。アレを。ゲイリーがオバサンの幻影をミンチにしてしまったのがまだそこに残っていた。
「いやあ、照れるッスわ! 褒められるのホントに照れるッスわ!」
褒めてないから。相変わらず空気を読めないヤツだな。コイツ、ホントに性格がおかしい。マジキチ!
「ホホホ、脳天気なものね。」
突如、どす黒い気配が現れた。その声と共に肉片の周りの血が一カ所に集まり、それが次第に蛇の姿に変化した。
「この婦人の幻影に危害を加えることが、自分たちの立場を危うくするというのに。よくもまあ、派手に散らかしちゃって、まあ……。」
蛇は不気味に笑う。ゲイリーのやらかしを見てほくそ笑んでいるみたいだ。蛇自身の体ではないから、オバサンの体のことなんて、意に介してもいないのだろう。結託しているとはいえ、オバサンもエルと同様、人質同然なのだ。
「いやあ、それほどでもないッス! 自分不器用なんで!」
コイツ……。ホントどうしようもねえわ。今後、どうやって教育していこうかな? まずは空気の読み方を教えないことにはどうしようもないが。
「あなた、私たちの手勢に加わる気はない? 私はそのマインドを高くを評価しているのよ。あなたはどちらかというと此方側の人間だと思うわ。」
げ、ゲイリーを勧誘だと! まさかの展開だ。確かに常軌を逸した行動は正義とはかけ離れていた。だけど、そんなことはさせるわけにはいかない。
「だが……断る!!!!!!!」
どぅわっ!? 声がデカすぎで耳がキーンッてなった! まあ、それはさておき、断ったことは評価してやろう。
「……って、一辺、言ってみたかったんスよ! まあ、それとは別に今回はチェンジってことでよろしくです! 今、なんかそういうノリじゃないっつーか……気分がノらないんスわ。」
なんだよ、その理由! 気分次第でお前は寝返るんか! お前にはモラルの概念はないのか! 何もかも常識外れで頭が痛い……。
「まあ、いいわ。今回は縁がなかったということにしましょう。勧誘には失敗したけれど、勇者、あなたを始末することには影響しないわ。そろそろ、決着をつけましょう。」
そうだな。長引くとエルの身の安全が確保出来なくなる。それどころか彼女の精神も危険にさらされている。早いとこ魔王を倒して救出しに行かなくては!
「ただ、私に挑戦できるのは勇者だけよ。他の方々に手出しさせる気は毛頭ないのよ。次に行く空間には勇者一人で来てもらうわ。」
「なんじゃと! 儂らに選択権がないとでも言うのか?」
「ないわね。こちらには人質がいるということをお忘れなく。」
チクショウ、せっかくみんなが揃ったっていうのに! 二人も人質がいるんなら、従うしかない。例え罠だとしても。
「こんなの絶対、罠じゃん!」
「ももんがー。」
(だとしても行くさ。)
話せないから、行動で意思表示する。蛇の元へ一歩進み出る。蛇も了承したようで、ニヤリと顔を歪ませる。例え蛇でも雰囲気でそれが伝わってきた。
「ダメじゃん! アンタまた同じ事するつもり? 前は助けられたけど、今度は出来る保証ないよ!」
それでも行く。それしか手がない。だからといって簡単に負けるつもりはない。
「行かせてやれ。儂らが人質の安全を確保しに行けば良いのじゃ。そうと決まれば、儂らも行くぞ!」
「ちょっと! お爺ちゃん!」
ミヤコはまだ不服なようだが、黄ジイは俺の意志を汲んでくれたようだ。早速空間に裂け目を作り、移動の準備を始めている。
「ホホホ、そう簡単にうまくいくかしら? あなた方には、あのお坊ちゃんの相手でもしてもらうことにするわ。」
「構わぬよ。その坊主をも巻き込むまでじゃ。」
黄ジイはミヤコ達を無理矢理、裂け目に押し込み、自分も中へ入っていった。
「今のお主なら負けはせん。気を強く持つ事じゃ……。」
消える前に最大のエールを送ってくれた。俺もその期待に応えないといけない。何が起きようと全力を尽くすまでだ!
「準備は出来たかしら? さあ、おいでなさいな。最大級の悪夢を味あわせてあげるわ!」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。


世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

嫌われ者のお姫様、今日も嫌われていることに気付かず突っ込んでいく
下菊みこと
ファンタジー
家族の愛をひたすら待つのではなく、家族への愛をひたすら捧ぐ少女がみんなから愛されるまでのお話。
小説家になろう様でも投稿しています。
ごめんなさいどのジャンルに含まれるのかわからないのでとりあえずファンタジーで。違ってたらご指摘ください。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
神となった俺の世界で、信者たちが国を興す
のりつま
ファンタジー
事故により意識不明になった吉田正義。
再び体に戻るには、別の世界で「神」となり、皆の信仰を受け、弱った精神を回復させることだった。
さっそく異世界に飛ばされるものの、そこに人間の姿はなく虫や小動物ばかり。
しかし、あることをきっかけに次々と進化していく動物たち。
更に進化した生き物たちは、皆歴史の中で名を馳せた「転生者」だった。
吉田正義の信者たちが、魔族によって滅亡寸前の世界を救うため、知略・武力・外交を駆使して「理想の世界」を作る事に奔走する。
はたして主人公は無事元の世界に戻ることができるのか?
全ては神の力で何とかしなけらばならない。
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。

ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした
犬型大
ファンタジー
世界が滅びるその時に聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声だった。
人類は敗北した。
99個のゲートをクリアせよという不思議な声と共に平和だった世界はモンスターが現れる危険なものへと変わってしまった。
覚醒者と呼ばれるモンスターと戦う力を持った者が必死に戦ったけれど人類は邪竜の前に滅ぼされてしまったのである。
たった一人を除いて。
愛染寅成(アイゼントモナリ)は人類最後の一人となった。
けれどトモナリもモンスターの攻撃によって下半身が消し飛んでいて、魔道具の効果でわずかな時間生きながらえているに過ぎなかった。
そんな時に新たなスキルが覚醒した。
戦いに使えないし、下半身が消し飛んだ状況をどうにかすることもできないようなスキルだった。
けれどスキルのおかげで不思議な声を聞いた。
人類が滅びたことを嘆くような声。
この世界に存在しているのはトモナリと邪竜だけ。
声の主人は邪竜だった。
邪竜は意外と悪いやつじゃなかった。
トモナリは嘆くような邪竜の声に気まぐれに邪竜に返事した。
気まぐれによって生まれた不思議な交流によってトモナリと邪竜は友達となった。
トモナリは邪竜にヒカリという名前を授けて短い会話を交わした。
けれども邪竜と友達になった直後にトモナリは魔道具の効果が切れて死んでしまう。
死んだのだ。
そう思ってトモナリが目を覚ましたらなんと信じられないことに中学校の時の自分に戻っていた。
側には見覚えのない黒い卵。
友といたい。
そんな邪竜の願いがトモナリを過去へと戻した。
次こそ人類を救えるかもしれない。
やり直す機会を与えられたトモナリは立ち上がる。
卵から生まれた元邪竜のヒカリと共に世界を救う。
「ヒカリと一緒なら」
「トモナリと一緒なら」
「「きっと世界は救える」」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる