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第2部 第1章 はぐれ梁山泊極端派【私の思い出に決着を……。】
第44話 開幕ブッパ、上等です!
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「それでは決まりね。勇者を倒すための同盟が成立したことになるわ。では早速、私が必勝の策を授けましょ……、」
「必要ない。必勝の策は私も考えてある。蛇の魔王、あなたはただ、他の者に手出しをさせないようにしてくれればいい。これから私は勇者に一対一の決闘を申し込む!」
「け、決闘ぅ!?」
突然の決闘宣言! エルを巡って一対一でやりあうことになるのかな? でも……正直、俺の方が有利なのではないだろうか? 俺は剣士、ヤツは魔術師。単純な戦闘ならこちらは何とでもなる。魔術師は魔法自体、発動には溜めが必要だ。どうしても隙が大きくなるからタイマンには不向きなはず。ファルちゃんくらいの使い手なら話は別だが、アイツがそういう対策をしているとは思えない。どうするのか?
「ホホホ。良いわよ。あなたのお手前を拝見するとしましょう。好きになさい。」
「それでは異論はないということだな?」
ヤツは魔王だけではなく、この場全員に問いかけた。当然、不服に感じている人もいるわけで……、
「まただよ! こんなの絶対罠じゃん! 引き受けたらダメだよ、絶対!」
「私も反対。彼の言う事には従わない方がいい。多分、何か秘策があると思う。それでもあなたは負けないと思うけど、ひどい目にあわされるかもしれない。」
ミヤコは当然のように反対してきている。エルも反対のようだが、俺が負けるとは思っていないみたいだ。彼女らしい。それでも俺は……、
「決闘、しようじゃないか! アンタが望むなら引き受けるぜ。お互い納得のいく方法で決着をつけた方がいいに決まってるからな!」
「馬鹿じゃないの!」
ミヤコは俺を真っ向から非難する。でもエルは……にっこりとした顔で俺を見ている。俺の決定には反対しないということかな?
「引き受けた理由はもう一つある! それは……“来た技、全部跳ね返す”というのが、梁山泊極端派の基本方針だからだ!」
「何よ、ソレ!」
うん、まあ、その場の思いつきではあるんだが、何か方針みたいなのがあった方がいいと思ったから。これから色んなヤツと戦わないといけないだろうから、それに立ち向かうという意味だ。
「ここでは決闘の妨げになる物が多い。あちらで行おう。」
俺はラヴァンの指示に従い、後を付いていく。みんなとは離れた場所で行うようだ。俺はともかく相手は魔法を使うから周囲を巻き込む可能性があるからだろう。
「それでは決闘を始めようじゃないか。」
ラヴァンは手を差し出してきた。握手かな。戦闘開始前にそういうことをするとは、やっぱり貴族っぽいな。
「ダメ! 握手しないで!」
「……へ?」
突然、エルから制止の声が上がった。でも、もう遅い。俺は反射的に動いていたため、もう既に握手をしていた。制止はされたものの、特に何かが起きたわけでもない。何を止めたかったんだろうか?
「フフフ。彼女には気付かれてしまったようだな。まあ、特に問題は無い。もう既に君は術中に嵌まってしまったのだから。」
「な、何が?」
ラヴァンは不敵に笑う。エルの勘が当たっていたと言わんばかりだ。俺は何かをされてしまったようだ。正体はわからないが。
「お遊びはこれぐらいにしておこう。」
ラヴァンは俺の目の前から姿を消した。瞬間移動の魔法を使ったのかもしれない。神経を研ぎ澄まし、どこから現れても迎撃出来るように備える。
「先に言っておこう。君に勝ち目など無い!」
背後に気配がする。俺は振り向くと同時に剣を抜き、振りおろ……って、剣が抜けない!
「スター・バースト!」
異常事態に戸惑う最中、眼前に破滅の閃光が炸裂しようとしていた。俺は死ぬんだろうか?
「必要ない。必勝の策は私も考えてある。蛇の魔王、あなたはただ、他の者に手出しをさせないようにしてくれればいい。これから私は勇者に一対一の決闘を申し込む!」
「け、決闘ぅ!?」
突然の決闘宣言! エルを巡って一対一でやりあうことになるのかな? でも……正直、俺の方が有利なのではないだろうか? 俺は剣士、ヤツは魔術師。単純な戦闘ならこちらは何とでもなる。魔術師は魔法自体、発動には溜めが必要だ。どうしても隙が大きくなるからタイマンには不向きなはず。ファルちゃんくらいの使い手なら話は別だが、アイツがそういう対策をしているとは思えない。どうするのか?
「ホホホ。良いわよ。あなたのお手前を拝見するとしましょう。好きになさい。」
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ミヤコは当然のように反対してきている。エルも反対のようだが、俺が負けるとは思っていないみたいだ。彼女らしい。それでも俺は……、
「決闘、しようじゃないか! アンタが望むなら引き受けるぜ。お互い納得のいく方法で決着をつけた方がいいに決まってるからな!」
「馬鹿じゃないの!」
ミヤコは俺を真っ向から非難する。でもエルは……にっこりとした顔で俺を見ている。俺の決定には反対しないということかな?
「引き受けた理由はもう一つある! それは……“来た技、全部跳ね返す”というのが、梁山泊極端派の基本方針だからだ!」
「何よ、ソレ!」
うん、まあ、その場の思いつきではあるんだが、何か方針みたいなのがあった方がいいと思ったから。これから色んなヤツと戦わないといけないだろうから、それに立ち向かうという意味だ。
「ここでは決闘の妨げになる物が多い。あちらで行おう。」
俺はラヴァンの指示に従い、後を付いていく。みんなとは離れた場所で行うようだ。俺はともかく相手は魔法を使うから周囲を巻き込む可能性があるからだろう。
「それでは決闘を始めようじゃないか。」
ラヴァンは手を差し出してきた。握手かな。戦闘開始前にそういうことをするとは、やっぱり貴族っぽいな。
「ダメ! 握手しないで!」
「……へ?」
突然、エルから制止の声が上がった。でも、もう遅い。俺は反射的に動いていたため、もう既に握手をしていた。制止はされたものの、特に何かが起きたわけでもない。何を止めたかったんだろうか?
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背後に気配がする。俺は振り向くと同時に剣を抜き、振りおろ……って、剣が抜けない!
「スター・バースト!」
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