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第5章 完成!究極の超次元殺法!!
第277話 避けては通れない。
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「いやあ、ぶったまげたなあ!奇跡の大逆転勝利!」
その日の晩、また飲み屋にいた。今日はジジイだけじゃなく、ファルもいる。それはそうとしてエルちゃんの勝利を我が事のように喜ぶ俺。今日の試合は特に見所もなく、知り合いの強豪達が順当に勝ち上がるものと思っていたら……、まさかのエルちゃん大ピンチ。…からの、大逆転勝利だ。これが興奮せずにいられるかっての!
「さすが我が嫁!(※彼の自惚れです。事実とは異なります。)エルちゃん最高や!」
「何が嫁だ。フラれた分際で。勘違いも大概にしとけよ。」
「うるせー!」
酒も飲んでないのに、最高にいい気分だった。酒なんか別にいらんかったんや!
「あのべっぴんさんがお主の思い人とはのう。なんか不釣り合いな組み合わせじゃが、何が切っ掛けで知り合うたんじゃ?」
おっ、聞いちゃう?なら、俺の武勇伝込みで語ってやろう。
「悪魔退治に行ったら、悪魔の正体があの娘だったの。それで悪魔の支配から助けてあげたら惚れられちゃってさあ。(※一部事実と異なります。)」
「何が惚れられた、だ。成り行きでテメエが保護してただけだろうが。」
「そうとも言う。」
ファルの余計なツッコミを華麗にスルーする。
「なんじゃ?えエラいろまんちっくな出会い方をしとるんじゃなあ。うらやましいのう。」
「ロマンチックなものか。実際には多少のエロ要素が含まれてんだぜ?」
「ほほう!」
何がエロ要素だ。その言い方はある意味、彼女に対しての侮辱でもある。許さんぞ。
「エロ要素とか言うな!人の美しい思い出を壊さんといて!」
酒をあおりながら、ジジイは豪快に笑う。しばらく笑った後、急に神妙な顔つきになった。
「そういえば、あの娘さん、最近になって武術を習い始めたと言っておったな?」
「ああ、そうだとも。俺と違って筋がいいから短期間で強くなったし、今日なんて究極奥義まで使えるようになった。」
「とうとう、テメエも追いつかれちまったワケだ。」
「いやいや、まだだよ。俺の到達した領域には達してないもん!」
今日の彼女が見せたのは二段階目の霽月八閃だった。俺は今三段階目を使える。とはいえ追いつかれるのは時間の問題かもしれない。
「武術の才能があるというのは良いことじゃ。じゃが、短期間で急激に強くなるのは、決して良いことばかりではないんじゃ。」
「それって、どういう……?」
ジジイが何を言おうとしているのかわからなかった。いいことずくめじゃないのか?対極の存在である俺には全く想像が出来ない。むしろ、俺のようにつまづきまくって、ロクに技を習得出来ない方が問題なのではないだろうか?
「習得の過程が短いということは、その途上での経験も浅くなるのじゃよ。成功よりも失敗から得られる経験の方が重要なんじゃ。それが抜け落ちているということは、重大な過ちに繋がりかねん。」
「失敗しまくって自信がなくなるよりはいいだろ。自信を持って戦えるのは悪い事じゃないと思う。」
「お主のような人間は自信の持ち方が重要なのじゃが、世に言う天才という奴等は話が違うのじゃ。どう躓いて学ぶかが重要なのじゃ。」
どう失敗するか?俺みたいな人間には雲の上の話みたいに聞こえる。俺が見てきた世界とは別次元の事柄のように思えてくる。
「天才とは脆いものじゃ。凡人には他愛のない躓きに思えても、当人には大きな爪痕となって傷が残る。下手をすれば、それが原因で命を落とすことにもなる。」
下手をすれば命取りになる?おいおい、怖いことを言わないでくれよ。彼女がそんなことになったら俺はどうしたらいいんだ。現実に起きたら耐えられる気がしない。
「それに……あの娘さん、思い込みが強すぎるんではないかのう。無茶をすることも辞さない傾向があるのではないかえ?この先、強敵と当たれば、必要以上に力を出して自滅する可能性も考えといた方がええぞ。」
「ば、バカなこと言ってんじゃねえよ!」
俺は思わず席から立ち上がって叫んでしまった。無理にでも否定したくて、大声を上げてしまった。周りの客も何事だとざわめいている。
「悪いことは言わん。あの娘を自滅させたくなければ、大会から棄権させることじゃ。」
「そんなことできるわけ……ないだろ。」
「そうじゃろうな。じゃが、覚悟しておけ。この大会中でなくとも、いずれ儂の言ったことは必ず起こる。避けては通れん道じゃ。」
今、回避できたとしても起きることなのか。だとしたら、俺はどうすればいいんだろう?彼女に何をしてあげられるんだろう?
「避けては通れんが、お主という人間がおる。どんな困難も一丸となって挑めば、乗り越えられる。二人なら苦しさも半分に、楽しさ、幸せは倍になるということじゃ。心しておくがよい。」
その時ばかりは目の前のジイさんがただの酔っ払いには見えなかった。まるで師父、それどころかもっと偉い師匠から手解きを受けているように感じた。この老人は何者なのだろう?どこか遠い高みにいる神のようにも思えた。
その日の晩、また飲み屋にいた。今日はジジイだけじゃなく、ファルもいる。それはそうとしてエルちゃんの勝利を我が事のように喜ぶ俺。今日の試合は特に見所もなく、知り合いの強豪達が順当に勝ち上がるものと思っていたら……、まさかのエルちゃん大ピンチ。…からの、大逆転勝利だ。これが興奮せずにいられるかっての!
「さすが我が嫁!(※彼の自惚れです。事実とは異なります。)エルちゃん最高や!」
「何が嫁だ。フラれた分際で。勘違いも大概にしとけよ。」
「うるせー!」
酒も飲んでないのに、最高にいい気分だった。酒なんか別にいらんかったんや!
「あのべっぴんさんがお主の思い人とはのう。なんか不釣り合いな組み合わせじゃが、何が切っ掛けで知り合うたんじゃ?」
おっ、聞いちゃう?なら、俺の武勇伝込みで語ってやろう。
「悪魔退治に行ったら、悪魔の正体があの娘だったの。それで悪魔の支配から助けてあげたら惚れられちゃってさあ。(※一部事実と異なります。)」
「何が惚れられた、だ。成り行きでテメエが保護してただけだろうが。」
「そうとも言う。」
ファルの余計なツッコミを華麗にスルーする。
「なんじゃ?えエラいろまんちっくな出会い方をしとるんじゃなあ。うらやましいのう。」
「ロマンチックなものか。実際には多少のエロ要素が含まれてんだぜ?」
「ほほう!」
何がエロ要素だ。その言い方はある意味、彼女に対しての侮辱でもある。許さんぞ。
「エロ要素とか言うな!人の美しい思い出を壊さんといて!」
酒をあおりながら、ジジイは豪快に笑う。しばらく笑った後、急に神妙な顔つきになった。
「そういえば、あの娘さん、最近になって武術を習い始めたと言っておったな?」
「ああ、そうだとも。俺と違って筋がいいから短期間で強くなったし、今日なんて究極奥義まで使えるようになった。」
「とうとう、テメエも追いつかれちまったワケだ。」
「いやいや、まだだよ。俺の到達した領域には達してないもん!」
今日の彼女が見せたのは二段階目の霽月八閃だった。俺は今三段階目を使える。とはいえ追いつかれるのは時間の問題かもしれない。
「武術の才能があるというのは良いことじゃ。じゃが、短期間で急激に強くなるのは、決して良いことばかりではないんじゃ。」
「それって、どういう……?」
ジジイが何を言おうとしているのかわからなかった。いいことずくめじゃないのか?対極の存在である俺には全く想像が出来ない。むしろ、俺のようにつまづきまくって、ロクに技を習得出来ない方が問題なのではないだろうか?
「習得の過程が短いということは、その途上での経験も浅くなるのじゃよ。成功よりも失敗から得られる経験の方が重要なんじゃ。それが抜け落ちているということは、重大な過ちに繋がりかねん。」
「失敗しまくって自信がなくなるよりはいいだろ。自信を持って戦えるのは悪い事じゃないと思う。」
「お主のような人間は自信の持ち方が重要なのじゃが、世に言う天才という奴等は話が違うのじゃ。どう躓いて学ぶかが重要なのじゃ。」
どう失敗するか?俺みたいな人間には雲の上の話みたいに聞こえる。俺が見てきた世界とは別次元の事柄のように思えてくる。
「天才とは脆いものじゃ。凡人には他愛のない躓きに思えても、当人には大きな爪痕となって傷が残る。下手をすれば、それが原因で命を落とすことにもなる。」
下手をすれば命取りになる?おいおい、怖いことを言わないでくれよ。彼女がそんなことになったら俺はどうしたらいいんだ。現実に起きたら耐えられる気がしない。
「それに……あの娘さん、思い込みが強すぎるんではないかのう。無茶をすることも辞さない傾向があるのではないかえ?この先、強敵と当たれば、必要以上に力を出して自滅する可能性も考えといた方がええぞ。」
「ば、バカなこと言ってんじゃねえよ!」
俺は思わず席から立ち上がって叫んでしまった。無理にでも否定したくて、大声を上げてしまった。周りの客も何事だとざわめいている。
「悪いことは言わん。あの娘を自滅させたくなければ、大会から棄権させることじゃ。」
「そんなことできるわけ……ないだろ。」
「そうじゃろうな。じゃが、覚悟しておけ。この大会中でなくとも、いずれ儂の言ったことは必ず起こる。避けては通れん道じゃ。」
今、回避できたとしても起きることなのか。だとしたら、俺はどうすればいいんだろう?彼女に何をしてあげられるんだろう?
「避けては通れんが、お主という人間がおる。どんな困難も一丸となって挑めば、乗り越えられる。二人なら苦しさも半分に、楽しさ、幸せは倍になるということじゃ。心しておくがよい。」
その時ばかりは目の前のジイさんがただの酔っ払いには見えなかった。まるで師父、それどころかもっと偉い師匠から手解きを受けているように感じた。この老人は何者なのだろう?どこか遠い高みにいる神のようにも思えた。
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