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第5章 完成!究極の超次元殺法!!
第264話 仲直り……かな?
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「何泣いてんの?そんな調子じゃ、本戦は勝ち残れないよ?」
彼は近付いてきて、涙を流している私に話しかけてきた。やっぱりこんな所で、こんな時に泣いているのはおかしいと、自分でも思う。
「ちょっと、嬉しかったから泣いているだけ……。」
「ちょっと?ちょっとにしては号泣に近いくらい泣いてるように見えるけど?」
彼はいつもより意地悪な感じがする。この前、私自身が彼に対して意地悪をしてしまっていたので、その仕返しなのかもしれない。その一方で、好きな子に意地悪をする男の子のような印象も受ける。
「どうやったら泣くのやめてくれるかな?……じゃあ、こういうのは、どう?」
彼は手を差し伸べてきた。これは……?握手?仲直りの印ということなのかもしれない。私も彼の気遣いに答えるために手を差し出した。
(……パン!)
な、何が起きたの?彼の予想外の行動に私は動揺した。握手に答えたつもりが、彼に手を払われてしまった。彼の意図がわからない。まるで溺れていたのを助けてもらった直後に水の中に突き落とされた様な気分だった。
「やーい!ひっかかった!」
「……!?」
ひ、ひっかけ?一体彼は何をしたいんだろう?彼の突飛な行動によって、ますますわけがわからなくなってきた。
「エルちゃんさあ、この場にいるってことがどういうことかわかってる?わかってたら……そんなことはできないよねえ?」
「え……そ、それは……。」
言い淀んで口からは出てこなかったけれど、頭では理解しかけていた。そう、ここは戦いの場。優勝を目指すなら彼と戦う事は避けられない。
「抽選の結果次第だけど、俺達戦う事になるかもしれないからね。要するにライバル同士ってこと!」
「うう……。」
敵同士だなんて、思いたくなかった。その現実から目を背けたかったから、今まで考えないようにしていたのかもしれない。……でも、逆にライバル同士と言っているということは、私の参戦を認めてくれているからなのかもしれない。
「それにさあ、思い出したんだけど、エルちゃんと喧嘩するのって二回目になるよね?」
喧嘩……二回目?今まで喧嘩なんてしたことはなかったような?いつのことを言っているだろう?
「初めて会ったとき以来だよね?あの時のエルちゃんは理性なんて吹っ飛んでたんだろうけど。まあ、それを言ったら俺も喧嘩なんてするつもりもなかったけど。」
あの時……そうか!デーモン・コアが暴走して私はデーモンになりかけた、あの時の話だ。理性の抑制がなくなって、周り全部が敵のように思えたり、何もかも全てを破壊したくなるような衝動に駆られた。あの時は彼でさえも憎くなって無茶苦茶にしてやりたいとさえ思った。そんな醜い姿になった自分が恥ずかしくて、情けなく思えて思い出す度、自己嫌悪に陥ることが今まで何度もあった。
正直、あの時のことは掘り返さないで欲しいと思ったけれど、彼の意図は他の所にありそうなことに気付いた。あの時のことが切っ掛けで私たちはお互いのことが好きになった。あの時の出来事が私たちの関係を繋いでいる、と彼は言いたいのかもしれない。
「いやあ、あの時のエルちゃんはすごかったなあ。今では考えられないよ。なんかワイルドなエロさっていうか……野獣みたいになってた。しかも戦ってる最中は確か、真っ裸だったよね?暴走を止めて戻ったときの姿も忘れられないなあ、衝撃的すぎて今でもたまに思い出すもん。」
「な……な……!?」
な、何を言い出すのこの人は!私が思い出に浸って、癒やされた気分になっていたのに。最低!
(バチーン!!!)
「ぎゃああああ!?」
「もう、知らない!」
私はありったけの嫌悪感を彼の顔にぶつけた。ハッキリ言ってまだまだ足りないけれど、対戦するときまで取っておこうと思う。この恥ずかしい気持ちを思いっきりぶつけてやる!
彼は近付いてきて、涙を流している私に話しかけてきた。やっぱりこんな所で、こんな時に泣いているのはおかしいと、自分でも思う。
「ちょっと、嬉しかったから泣いているだけ……。」
「ちょっと?ちょっとにしては号泣に近いくらい泣いてるように見えるけど?」
彼はいつもより意地悪な感じがする。この前、私自身が彼に対して意地悪をしてしまっていたので、その仕返しなのかもしれない。その一方で、好きな子に意地悪をする男の子のような印象も受ける。
「どうやったら泣くのやめてくれるかな?……じゃあ、こういうのは、どう?」
彼は手を差し伸べてきた。これは……?握手?仲直りの印ということなのかもしれない。私も彼の気遣いに答えるために手を差し出した。
(……パン!)
な、何が起きたの?彼の予想外の行動に私は動揺した。握手に答えたつもりが、彼に手を払われてしまった。彼の意図がわからない。まるで溺れていたのを助けてもらった直後に水の中に突き落とされた様な気分だった。
「やーい!ひっかかった!」
「……!?」
ひ、ひっかけ?一体彼は何をしたいんだろう?彼の突飛な行動によって、ますますわけがわからなくなってきた。
「エルちゃんさあ、この場にいるってことがどういうことかわかってる?わかってたら……そんなことはできないよねえ?」
「え……そ、それは……。」
言い淀んで口からは出てこなかったけれど、頭では理解しかけていた。そう、ここは戦いの場。優勝を目指すなら彼と戦う事は避けられない。
「抽選の結果次第だけど、俺達戦う事になるかもしれないからね。要するにライバル同士ってこと!」
「うう……。」
敵同士だなんて、思いたくなかった。その現実から目を背けたかったから、今まで考えないようにしていたのかもしれない。……でも、逆にライバル同士と言っているということは、私の参戦を認めてくれているからなのかもしれない。
「それにさあ、思い出したんだけど、エルちゃんと喧嘩するのって二回目になるよね?」
喧嘩……二回目?今まで喧嘩なんてしたことはなかったような?いつのことを言っているだろう?
「初めて会ったとき以来だよね?あの時のエルちゃんは理性なんて吹っ飛んでたんだろうけど。まあ、それを言ったら俺も喧嘩なんてするつもりもなかったけど。」
あの時……そうか!デーモン・コアが暴走して私はデーモンになりかけた、あの時の話だ。理性の抑制がなくなって、周り全部が敵のように思えたり、何もかも全てを破壊したくなるような衝動に駆られた。あの時は彼でさえも憎くなって無茶苦茶にしてやりたいとさえ思った。そんな醜い姿になった自分が恥ずかしくて、情けなく思えて思い出す度、自己嫌悪に陥ることが今まで何度もあった。
正直、あの時のことは掘り返さないで欲しいと思ったけれど、彼の意図は他の所にありそうなことに気付いた。あの時のことが切っ掛けで私たちはお互いのことが好きになった。あの時の出来事が私たちの関係を繋いでいる、と彼は言いたいのかもしれない。
「いやあ、あの時のエルちゃんはすごかったなあ。今では考えられないよ。なんかワイルドなエロさっていうか……野獣みたいになってた。しかも戦ってる最中は確か、真っ裸だったよね?暴走を止めて戻ったときの姿も忘れられないなあ、衝撃的すぎて今でもたまに思い出すもん。」
「な……な……!?」
な、何を言い出すのこの人は!私が思い出に浸って、癒やされた気分になっていたのに。最低!
(バチーン!!!)
「ぎゃああああ!?」
「もう、知らない!」
私はありったけの嫌悪感を彼の顔にぶつけた。ハッキリ言ってまだまだ足りないけれど、対戦するときまで取っておこうと思う。この恥ずかしい気持ちを思いっきりぶつけてやる!
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