259 / 401
第5章 完成!究極の超次元殺法!!
第259話 宗家と総長
しおりを挟む
「うわあ、マジでやりやがった、コイツ。」
一人で予選通過宣言をしたファルちゃん。途中で一度も苦戦することなく、本戦進出を決定的な物にした。有言実行を果たした。
「フン。案外あっけないな。コイツらホントにやる気あるのか?」
あっけないというか一瞬で終わる試合も多かった。開幕速攻で武器を破壊したり、服とか鎧を壊して恥をかかせるなんてことがあった。実力を行使する前にファルがガンを飛ばして、相手がビビってリタイアしたこともある。
「お前、ちょっと飛ばしすぎなんじゃないか?」
苦戦はしなかったが、一瞬で魔力を爆発させるような事をほぼ毎回やっていたんだ。さすがに消耗しているはず。
「うるせえ。俺は何が何でも本戦に行く必要があるんだ。絶対にな!」
切っ掛けが切っ掛けだ。侍と戦えなければ、参加した意味がなくなってしまう。リベンジをするためにファルは俺と無理矢理組んだのだ。俺とは大分意気込みが違う。ファルはこの前のダンジョンで侍から屈辱的な扱いをされた。死に物狂いなのはおそらくそのせい。
「今日はしっかり休んどけよ。こっからが本番だからな。俺も戦うことになるだろうけど、本戦は強敵ばっかりだ。」
「当たり前だろ。言われんでもわかる。」
コイツはあくまで侍にしか眼中がない。他にも強敵がいることを自覚しておいてもらいたい。コイツと同じ六光の騎士はわかっているだろうけど、それ以上の強豪がいることを……、
「言っとくけどな、侍なんか目じゃないくらい強いヤツが今回出場してるんだ。」
「……あ?」
さっきまで俺の言うことに興味なさそうだったが、ちょっと、目付きが鋭くなった。
「そいつの名はジン・パイロン。俺を破門にした張本人だ。半端なく強いぞ。」
「ケッ!どうせジジイなんだろ?高がしれてるぜ。」
やっぱわかってないわ、コイツ。ジジイと侮ってる。決してそんなレベルの強さじゃないのに。どうにかして、アイツの恐ろしさを伝えとかないといけない。
「あのエドが手も足も出なかったって、言ったらどうする?」
「なんだと……?」
ファルは身構えた。身近にいる強豪が簡単にあしらわれたなんて知ったら、さすがに黙ってはいられないだろう。俺ですら戦慄した事実だったから。
「それどころか、槍覇……狐面のオッサンがいるだろ?アイツも相当強いけど、その上を行く強さだ。ジン・パイロンは強者ぞろいの五覇の中でも最強なんだ。」
「お前ん所の流派なんざ、知ったこっちゃねえが、まあ大体強いってことは理解した。要は俺らクルセイダーズで言ったら、総長みたいなもんか。」
「総長って何者?」
「俺らのボスだ。機会があればあのオッサンの武勇伝を聞かせてやる。聞いたらテメエは絶対、腰を抜かすぜ?」
互いの勢力のトップに化け物がいるというのがよくわかった。どこにでも常人離れしたヤツはいるもんなんだな。
「まあいい。とりあえずパイロンとかいう男を倒せばいいんだな?」
「本戦の組み合わせ次第だけどな。勝ち抜いていけば確実に戦うことになる。」
今大会の優勝候補なのは間違いない。出来れば決勝で当たりたいが……。
一人で予選通過宣言をしたファルちゃん。途中で一度も苦戦することなく、本戦進出を決定的な物にした。有言実行を果たした。
「フン。案外あっけないな。コイツらホントにやる気あるのか?」
あっけないというか一瞬で終わる試合も多かった。開幕速攻で武器を破壊したり、服とか鎧を壊して恥をかかせるなんてことがあった。実力を行使する前にファルがガンを飛ばして、相手がビビってリタイアしたこともある。
「お前、ちょっと飛ばしすぎなんじゃないか?」
苦戦はしなかったが、一瞬で魔力を爆発させるような事をほぼ毎回やっていたんだ。さすがに消耗しているはず。
「うるせえ。俺は何が何でも本戦に行く必要があるんだ。絶対にな!」
切っ掛けが切っ掛けだ。侍と戦えなければ、参加した意味がなくなってしまう。リベンジをするためにファルは俺と無理矢理組んだのだ。俺とは大分意気込みが違う。ファルはこの前のダンジョンで侍から屈辱的な扱いをされた。死に物狂いなのはおそらくそのせい。
「今日はしっかり休んどけよ。こっからが本番だからな。俺も戦うことになるだろうけど、本戦は強敵ばっかりだ。」
「当たり前だろ。言われんでもわかる。」
コイツはあくまで侍にしか眼中がない。他にも強敵がいることを自覚しておいてもらいたい。コイツと同じ六光の騎士はわかっているだろうけど、それ以上の強豪がいることを……、
「言っとくけどな、侍なんか目じゃないくらい強いヤツが今回出場してるんだ。」
「……あ?」
さっきまで俺の言うことに興味なさそうだったが、ちょっと、目付きが鋭くなった。
「そいつの名はジン・パイロン。俺を破門にした張本人だ。半端なく強いぞ。」
「ケッ!どうせジジイなんだろ?高がしれてるぜ。」
やっぱわかってないわ、コイツ。ジジイと侮ってる。決してそんなレベルの強さじゃないのに。どうにかして、アイツの恐ろしさを伝えとかないといけない。
「あのエドが手も足も出なかったって、言ったらどうする?」
「なんだと……?」
ファルは身構えた。身近にいる強豪が簡単にあしらわれたなんて知ったら、さすがに黙ってはいられないだろう。俺ですら戦慄した事実だったから。
「それどころか、槍覇……狐面のオッサンがいるだろ?アイツも相当強いけど、その上を行く強さだ。ジン・パイロンは強者ぞろいの五覇の中でも最強なんだ。」
「お前ん所の流派なんざ、知ったこっちゃねえが、まあ大体強いってことは理解した。要は俺らクルセイダーズで言ったら、総長みたいなもんか。」
「総長って何者?」
「俺らのボスだ。機会があればあのオッサンの武勇伝を聞かせてやる。聞いたらテメエは絶対、腰を抜かすぜ?」
互いの勢力のトップに化け物がいるというのがよくわかった。どこにでも常人離れしたヤツはいるもんなんだな。
「まあいい。とりあえずパイロンとかいう男を倒せばいいんだな?」
「本戦の組み合わせ次第だけどな。勝ち抜いていけば確実に戦うことになる。」
今大会の優勝候補なのは間違いない。出来れば決勝で当たりたいが……。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説

望んでいないのに転生してしまいました。
ナギサ コウガ
ファンタジー
長年病院に入院していた僕が気づいたら転生していました。
折角寝たきりから健康な体を貰ったんだから新しい人生を楽しみたい。
・・と、思っていたんだけど。
そう上手くはいかないもんだね。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
商人見習いの少年に憑依した薬師の研究・開発日誌です。自分の居場所を見つけたい、認められたい。その心が原動力となり、工夫を凝らしながら商品開発をしていきます。巻き込まれた薬師は、いつの間にか周りを巻き込み、人脈と産業の輪を広げていく。現在3章継続中です。【カクヨムでも掲載しています】レイティングは念の為です。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる