【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

文字の大きさ
163 / 401
第3章 迷宮道中膝栗毛!!

第163話 総力を結集せよ!

しおりを挟む
「パゴア!貴様ら定命の者如きが到達出来る真理など高が知れておるわ!死んで自らの限界というものを自覚するがよい!」


 いつの間にか、俺が切り落とした腕を修復してダイヤ竜は襲いかかってきた。それは難なくかわせる。でかくて力が強くても、当たらなきゃ意味がない。


「ええい、うっとうしい!ちょこまかと躱しおる!」


 攻撃が当たらないことにあせって、より一層攻撃がでたらめになってきた。自分自身のダイヤ戦士たちも巻き込みながら攻撃をしている。知性のかけらもない。だんだんバカになってきている。このザマで人をバカにしてるんだから、ホントにどうしようもないヤツだ。


「かくなる上は……、」


 ヤツは口を大きく開き、何かの準備を始めた。


「ダイヤモンド・ブレス!」

(ゴバァァァァッ!!!)


 さっきまでの魔法よりもさらに拡散する範囲
の大きい攻撃をしてきた。しかも今度は盾にするためのダイヤ戦士がほとんどいない。残骸ばっかりだ。


「うわああっ!」


 残骸で防いだものの、隠しきれていない手足の部分は食らってしまった。侍がダイヤ魔法を防いだときと同じく、硬氣功では防ぎきれないので、手足は傷だらけになってしまった。


「くそっ、痛え。」

「勇者様!」

「ロア!」


 みんなが心配そうに声をかけてくれる。ということは、ダイヤ竜の側にいた俺だけが被害を受けたのか。みんなにはあまり被害が及んでいないみたいでよかった。


「無様だな!先程の様な奇策は使えなかったと見える!」


 何言ってんだよ。自分の戦力が低下したからこんな結果になったんだろうが。ホントにおバカになっちまったようだ。俺自身は怪我をしてしまったが、これはある意味チャンスなんじゃないのか?


「なあ、ダイヤ竜。今がチャンスだぜ。俺は手足を負傷してしまった。もう次はかわせる自信がない。後はわかるな?どうすればいいかぐらいは?」

「パゴア!ようやく、観念する気になったか?よかろう、止めを刺してやる!」

「勇者様ぁ!!」


 エルちゃんが悲痛な声を上げる。ヤツは再びダイヤモンド・ブレスの体勢に入った。ゴメンよ、エルちゃん。心配かけちゃって……。


「ダイヤモ……、」

「霽月・落鳳波!」


 この瞬間を待っていた!口を開ける瞬間を!倒せなくても、頭を壊してしまえば、しばらくはブレスが使えないはずだ。


(バガァァァッ!!)

「ごうああっ!?」


 口目掛けて放った落鳳波は見事にダイヤ竜の頭を横に切り裂いて、頭の上半分を吹き飛ばした。アイツ自身が放ったブレスがかえってその事態を引き起こした。


「今だ、勇者殿が作った機会を無駄にするな!」


 侍が号令をかけ、斬りかかっていく。みんなもそれに従い、ダイヤ竜に攻撃を仕掛けていく。ダイヤ竜の全身がみんなの一斉攻撃でズタズタになっていく。


《皆の者、退避せい!止めは妾が刺す!》


 サヨちゃんの思念波の指示に従って、みんなは退避した。それを確認したサヨちゃんがダイヤ竜に飛びかかっていく。ダイヤ竜は体中がズタズタになっているので動けなくなっていた。


「おのれ、体が言うことを聞かぬ!」

《そのまま、無様に崩れ去れ!》


 サヨちゃんは豪快に体当たりを食らわせた。ダイヤ竜の手足が崩れ去る。


《ダメ押しの一撃じゃ!》


 サヨちゃんは尻尾で倒れたダイヤ竜を真っ二つにたたき割った。


《今じゃ!完全に消滅させてやれ!》

「霽月八刃!」

「霽月八破!」


 俺と同時に狐面も奥義を使う。両断された体をそれぞれ攻撃した。攻撃を受けた破片はそれぞれ崩れ去って消えていった。


《よし、これで妾達の勝利じゃ!》


 ダイヤ戦士がまばらに残っているのでまだ完全に勝利したわけではないが、殲滅も時間の問題だろう。……でも、なにか引っかかる。おかしい。


「……。」


 狐面も同様の事を考えているのか、周囲を警戒している。俺はここに来たときから異様な気配を感じていたが、ダイヤ竜を倒してもそれは消えていなかった。多少は弱くなっているが、なくなってはいない。


「勇者さん、傷の手当てをします!」

「あ、ああ、ありがとう。」


 メイちゃんが傷の手当てにやってきた。これで終わったとしても、戦いが続いたとしても、傷は治しておかなきゃいけない。この先、何が起こるかわからない。それに……狐面は“虚心坦懐”の精神を習得しろ、と言っていた。ダイヤ野郎を倒しきるには必要なのかもしれない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~

枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。 同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。 仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。 ───────────── ※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。 ※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。 ※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...