【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

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第3章 迷宮道中膝栗毛!!

第160話 100億パワーの戦士たち!

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「霽月八刃!!」


 手近にいた一体を切り伏せる。一太刀共にダイヤの体は崩れ去っていった。それ見たことか!俺の技なら一撃必殺なんだよ!


「おのれ!一体何をした!」

「教えない!これでわかったろ?俺が全部倒すって言ったことの意味が!」

「グムー!猪口才な!定命の者の分際で!!」


 手当たり次第、ヤツらを切り伏せていく。今できるのは地道に数を減らしていくことだけだ!


「パゴア!だが数の上ではこちらが上ということを忘れるな!」


 ヤツらの一部がみんなを攻撃し始めた。ダメだ!俺と侍以外はヤツを倒せない。守らなくては!


「霽月八破!!」

(パキャァッッ!!)


 狐面が槍の一撃を食らわせた。ダイヤの体に大穴が空いて、すぐさま崩れ去った。……槍バージョンの八刃、要するに槍覇の奥義だ!


「ここにも一人、同等の技が使える者がいるということを忘れるな。」


 そうだった。ただの使い手じゃない。我らが流派の最強の使い手の最強の一人がいたんだった。


「何者だ、貴様らは!」

「おやおや、古代の賢者殿も意外と物を知らぬようだな?」

「ぬかせ!」


 心強かった。あの人がいるんなら、殲滅力は単純に二倍になる。これなら、思ってたより速く片付くかもしれない。


「二人いたどころで、全員は守り切れまい!」


 次は侍とメイちゃんに目を付けたようだ。今もまだ、治療が続いている。ヤバイ!


「そうも簡単に思い通りにはさせぬ!」


 二人の前にサヨちゃんが現れた。転移魔法でワープしたようだ。でも、魔法が効かないのではサヨちゃんには為す術もない。


「サヨちゃん、ダメだ!下がるんだ。」

「妾が使えるのは魔法だけではないぞ。ここなら異次元空間故、あの力を存分に振るうことも出来る!」


 サヨちゃんの体が一瞬にして大きくなった。竜の姿だ!とうとうその力を使う気になったか!


「なんと!竜に化身するとは!」

「うわああ!スゴいですう!」


 侍とメイちゃんはビックリしている。当然だろう。ダイヤ野郎とサヨちゃんのやりとりは見ていただろうけど、まさか本当だとは思えなかっただろう。しかも滅多に見ることが出来ないエンシェント・ドラゴンだからな。


「竜如きに何が出来る!」

「貴様を倒すことが出来ずとも、こうやって仲間の盾になることは出来る!」


 尻尾でダイヤ共をなぎ払っていた。ダメージは与えられていないようだが、時間稼ぎは出来そうだった。


「私達も戦えます!」

(ザンッッ!!)


 エルちゃんも声を上げた。ダイヤ野郎の胴体をバッサリと切り裂いていた。その手には何か物騒な物が握られていた。何あの大鎌?エルちゃんが何か変な方向に覚醒してしまった!俺が見てないうちに何があったんだ?


「せいっ!!」

(バギャォォォン!!)


 ジュリアが戦槌でダイヤ野郎の頭部を粉砕していた。アイツの馬鹿力には際限がないのか!


「言っとくけど、あたしのこれも魔光結晶で出来てるんだよね!知ってた?」

「魔光結晶の武器だと!魔術の叡智を野蛮な武器に加工するとは許しがたい!大罪に値する!」


 ああ、アレも魔光結晶だったのか。どおりで最近どっかで見たような気がしてたんだ。同じ材質なら十分対抗できそうだ。


「やれやれ。レディ達に守られる羽目になるとは。俺も焼きが回ったもんだ。」

「そうそう、お荷物さんは引っ込んでなさい。」

「敵に攻撃魔法が効かずとも、補助魔法で援護くらいは出来るさ。」


 いつも強気なファルちゃんが手を出せない状況になるとは思ってもみなかったな。変身できるサヨちゃんとは違い、ホントに何も出来ないので今回はおとなしくしておいてもらおう。


「てことだぜ、わかったか、ダイヤさんよ!みんなやる気だ。徹底抗戦だ!」

「愚か者どもめ!全員、無様に死に絶えるがよい!」


 本格的に戦闘が始まった。まだ侍が全快してないが、なんとかなるだろう。いずれ治れば、戦力は倍増だ。そのときには殲滅しきれるかもしれない。
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