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第3章 迷宮道中膝栗毛!!
第141話 誉は浜で死にました!
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「そうやすやすと暴かせると思っているのか?ついてこい!うぬらにふさわしい墓場を用意してある。」
「に、逃げるんかい!」
忍者マンは俺たちに背を向けて、全力で走り出した。やがて、通路の突き当たりまで来ると、壁に張り付いた途端、壁がくるりと回転して姿を消した。
「隠し通路?」
そのままここにいても、仕方ないのでヤツを追いかけることにした。するとファルちゃんが率先して前に出てきた。
「ヤツは俺が仕留める。邪魔すんなよ。」
「へい、へい。」
すぐさま隠し扉の中に入っていった。やけにやる気満々だな?まあ確かに謎迷宮に来てからはコイツだけ迷宮主と戦っていない。ちょっとはいいところを見せたいのか?
「魔術師殿のお手並み拝見といこうか。」
侍もファルちゃんの意志を尊重するようだ。ただ普通に実力を見たいだけかもしれんけど。侍に続いて俺も中に入っていった。
「な、なにこれ?迷宮の中に城があるぞ!」
想像できなかった展開だ。なぜ建物の中に建物が……?しかも、ご丁寧に堀まで作ってある。やりすぎだろ、コレ。
「あの忍め、余程、自身の力を誇示したいとみえる。愚かな。それが忍の本懐ではあるまいに。」
ありゃあ。もう既にお侍からディスられてますよ、忍者君。もしかして、忍者君、ファルちゃんに罠を瞬殺されて頭にきてるのかな。
「んで、さっそく忍者のかくれんぼが始まってるみたいなんだけど。」
城の付近にはファルちゃんの姿しかない。相手の姿が見えないとはいえ、アイツは特に気にしていない様子だった。きっと、どうやって居場所を暴くか考えてるに違いない。
「出てくるつもりがないなら、容赦なく行くぜ。」
ファルちゃんが脅しに近い宣言をして魔法の準備をし始めた。大がかりな魔法なのか、いつもよりも集中の度合いが強い。
「タービュレンス・ウインドミル!」
(ヴワッ!)
いきなり鼓膜が押されるかのような空気の圧迫感を感じた。空気を大きくかき混ぜたかのような轟音が鳴った。強烈な乱気流を周辺に発生させたようだ。
「うわっ!あっちこっちがズタズタになってるぞ!」
壁とか柱とか地面にいたるまで真空の刃で切り裂かれていた。あの忍者マンもさすがに体がぼろ布みたいになってるんじゃないか?もしくは挽肉か?
(ザバアアッ!!)
「ふははは!自慢の鎌鼬も水中までは効果は及ぶまい!」
忍者は堀から姿を現した。水中に潜ってやり過ごしたのか。でも、どうやって息をしていたんだ?説明求む!
「筒が見当たらなかった以上は息袋でも使っておったということか。」
「なにそれ?」
「言ったこと、そのままの意味ではないか。説明の意味などなかろう。」
いや、わからんから!説明してよ!
「そうくると思ったぜ!フリージング・ブラスト!」
ファルちゃんが水浸しの忍者に向かって、白っぽい塊を投げつけた。塊がはじけて忍者の体が凍り始めた。
「濡れてるから余計に凍りやすくなっていたのか!」
まさかここまで読んでいたのか、ファルちゃんよ!これで決まったか?
「コイツで止めだ。ウインド・スライサー!」
(パキャア!)
氷の塊になった忍者を真空の刃で縦に真っ二つにした。あー、ホントにこれで決まりましたわ。あっけない。
「……!?」
ファルちゃんが何か異変に気が付いた。そして、すぐさまその場から飛び退いた。
(ボコッ!!)
ファルちゃんのいた場所の地面から忍者が飛び出て攻撃してきた。水だけじゃなくて地面にも潜れるんかい!しかも、フンドシ一丁になってるし。どこから突っ込んでいいのかわからなくなってきた。突っ込む隙も与えないのかよ!
「勘のいいヤツよ!空蝉の術のみならず、土遁の術まで見破るとは大したものよ!」
「ウツ気味?ドドン?」
聞き覚えのない単語を羅列するな!理解が追いつかないだろうが!
「なんだ?忍者ってのは、曲芸、手品の類いがお得意だったとはな。魔術に比べりゃ、遊びみたいなもんだぜ。」
さっきの氷を見てみると凍ったのは服だけだったようだ。その下の地面も抉れている。服だけ残して、地面の中に逃げたのか。こんなのを手品扱いにしていいのか、ファルちゃんよ?
「うぬは忍術を愚弄するのか!甘く見たことを後悔させてやろう。」
「パンいちでそんなこと言っても、説得力がないぜ?あの服がないと自慢のかくれんぼはもう使えないんじゃないか?」
服?あの服にはそんな機能があるのか?なんかトカゲだかカエルだか忘れたけど、周りの景色に同化するやつがいた気がする。それと同じ原理?
「フハハ!うぬは何もわかっておらぬ。忍びは一糸まとわぬ姿になったときこそ本領を発揮するのだ。」
「うわぁ、あの都市伝説本当だったのかよ!」
本当だったことが証明されました。だが、間違いなく、まねして全裸になるバカを大量に発生させてしまったのは事実。責任とれよ!そして、よい子のみんなはマネしちゃいけないよ。
「当たらなければ、どうということはないってか。じゃあ、避けられるもんなら避けてみろ!」
(ヴワッ!)
例の空気音があたりに響く!あの大魔法をまた使うとは。しゃべってるふりして魔法の溜めを作ってやがったのか。
「フハハ!無駄無駄!」
忍者はその場からあまり動かずに回避していた。まるで動いていないかと錯覚させるほど、すごい速さで避けていた。こんなに速いヤツは今までみたことがないくらいだった。
「そんなもん、前振りに決まってるだろ?コイツが本命だ!」
ウインド・スライサー!氷を真っ二つにした魔法を放った。余裕をかましていた忍者は避けられるのか?
「魔障結界陣!」
忍者は妙な構えを取った。青白い壁みたいなものが現れ、真空の刃を受け止めて、そっくりそのままはじき返した。
「魔法返し!」
こんな奥の手を持ってやがったのか!このままではファルちゃんが真っ二つになってしまう。
「に、逃げるんかい!」
忍者マンは俺たちに背を向けて、全力で走り出した。やがて、通路の突き当たりまで来ると、壁に張り付いた途端、壁がくるりと回転して姿を消した。
「隠し通路?」
そのままここにいても、仕方ないのでヤツを追いかけることにした。するとファルちゃんが率先して前に出てきた。
「ヤツは俺が仕留める。邪魔すんなよ。」
「へい、へい。」
すぐさま隠し扉の中に入っていった。やけにやる気満々だな?まあ確かに謎迷宮に来てからはコイツだけ迷宮主と戦っていない。ちょっとはいいところを見せたいのか?
「魔術師殿のお手並み拝見といこうか。」
侍もファルちゃんの意志を尊重するようだ。ただ普通に実力を見たいだけかもしれんけど。侍に続いて俺も中に入っていった。
「な、なにこれ?迷宮の中に城があるぞ!」
想像できなかった展開だ。なぜ建物の中に建物が……?しかも、ご丁寧に堀まで作ってある。やりすぎだろ、コレ。
「あの忍め、余程、自身の力を誇示したいとみえる。愚かな。それが忍の本懐ではあるまいに。」
ありゃあ。もう既にお侍からディスられてますよ、忍者君。もしかして、忍者君、ファルちゃんに罠を瞬殺されて頭にきてるのかな。
「んで、さっそく忍者のかくれんぼが始まってるみたいなんだけど。」
城の付近にはファルちゃんの姿しかない。相手の姿が見えないとはいえ、アイツは特に気にしていない様子だった。きっと、どうやって居場所を暴くか考えてるに違いない。
「出てくるつもりがないなら、容赦なく行くぜ。」
ファルちゃんが脅しに近い宣言をして魔法の準備をし始めた。大がかりな魔法なのか、いつもよりも集中の度合いが強い。
「タービュレンス・ウインドミル!」
(ヴワッ!)
いきなり鼓膜が押されるかのような空気の圧迫感を感じた。空気を大きくかき混ぜたかのような轟音が鳴った。強烈な乱気流を周辺に発生させたようだ。
「うわっ!あっちこっちがズタズタになってるぞ!」
壁とか柱とか地面にいたるまで真空の刃で切り裂かれていた。あの忍者マンもさすがに体がぼろ布みたいになってるんじゃないか?もしくは挽肉か?
(ザバアアッ!!)
「ふははは!自慢の鎌鼬も水中までは効果は及ぶまい!」
忍者は堀から姿を現した。水中に潜ってやり過ごしたのか。でも、どうやって息をしていたんだ?説明求む!
「筒が見当たらなかった以上は息袋でも使っておったということか。」
「なにそれ?」
「言ったこと、そのままの意味ではないか。説明の意味などなかろう。」
いや、わからんから!説明してよ!
「そうくると思ったぜ!フリージング・ブラスト!」
ファルちゃんが水浸しの忍者に向かって、白っぽい塊を投げつけた。塊がはじけて忍者の体が凍り始めた。
「濡れてるから余計に凍りやすくなっていたのか!」
まさかここまで読んでいたのか、ファルちゃんよ!これで決まったか?
「コイツで止めだ。ウインド・スライサー!」
(パキャア!)
氷の塊になった忍者を真空の刃で縦に真っ二つにした。あー、ホントにこれで決まりましたわ。あっけない。
「……!?」
ファルちゃんが何か異変に気が付いた。そして、すぐさまその場から飛び退いた。
(ボコッ!!)
ファルちゃんのいた場所の地面から忍者が飛び出て攻撃してきた。水だけじゃなくて地面にも潜れるんかい!しかも、フンドシ一丁になってるし。どこから突っ込んでいいのかわからなくなってきた。突っ込む隙も与えないのかよ!
「勘のいいヤツよ!空蝉の術のみならず、土遁の術まで見破るとは大したものよ!」
「ウツ気味?ドドン?」
聞き覚えのない単語を羅列するな!理解が追いつかないだろうが!
「なんだ?忍者ってのは、曲芸、手品の類いがお得意だったとはな。魔術に比べりゃ、遊びみたいなもんだぜ。」
さっきの氷を見てみると凍ったのは服だけだったようだ。その下の地面も抉れている。服だけ残して、地面の中に逃げたのか。こんなのを手品扱いにしていいのか、ファルちゃんよ?
「うぬは忍術を愚弄するのか!甘く見たことを後悔させてやろう。」
「パンいちでそんなこと言っても、説得力がないぜ?あの服がないと自慢のかくれんぼはもう使えないんじゃないか?」
服?あの服にはそんな機能があるのか?なんかトカゲだかカエルだか忘れたけど、周りの景色に同化するやつがいた気がする。それと同じ原理?
「フハハ!うぬは何もわかっておらぬ。忍びは一糸まとわぬ姿になったときこそ本領を発揮するのだ。」
「うわぁ、あの都市伝説本当だったのかよ!」
本当だったことが証明されました。だが、間違いなく、まねして全裸になるバカを大量に発生させてしまったのは事実。責任とれよ!そして、よい子のみんなはマネしちゃいけないよ。
「当たらなければ、どうということはないってか。じゃあ、避けられるもんなら避けてみろ!」
(ヴワッ!)
例の空気音があたりに響く!あの大魔法をまた使うとは。しゃべってるふりして魔法の溜めを作ってやがったのか。
「フハハ!無駄無駄!」
忍者はその場からあまり動かずに回避していた。まるで動いていないかと錯覚させるほど、すごい速さで避けていた。こんなに速いヤツは今までみたことがないくらいだった。
「そんなもん、前振りに決まってるだろ?コイツが本命だ!」
ウインド・スライサー!氷を真っ二つにした魔法を放った。余裕をかましていた忍者は避けられるのか?
「魔障結界陣!」
忍者は妙な構えを取った。青白い壁みたいなものが現れ、真空の刃を受け止めて、そっくりそのままはじき返した。
「魔法返し!」
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