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第3章 迷宮道中膝栗毛!!
第135話 簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか?www
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「タネがわかっちゃえば、全然たいしたことなかったなー。」
罠自体が生きていることに気付いた俺は怒濤の快進撃をキめていた。最初は罠がスイッチのような仕掛けで動いているものかと思っていたら、そうではなかった。
「鉄球が悪いよね。だってアレ、動きがおかしかったもん。」
正体が魔法生物なので倒せてしまった。どおりでやたらとこっちの動きに反応するかと思ったら!生きていた。だから、見ていたのだ、ヤツらは。
「ホラ、おまえもだろ?そこの鉄球!」
通路の奥でスタンバイしている鉄球に向かって言ってみた。耳があるのかはわからないが、少し動いたような気がした。
「じゃあ、行ったるからな!覚悟しろ!」
俺は強気に出た。もう負けないもんね。だって、負ける要素なくない?
(ゴロゴロゴロゴロ!)
お約束通り、こちらが射程圏内に入った途端、転がってきた。こちらもセオリー通り、迎え撃つ。
(ガゴン!……ゴロゴロゴロ!)
「……ん!?」
何か異変が起きた。なんか転がってくる音が増えた様な気が……。
(ガゴン!……ゴロゴロゴロ!)
「お、お前らも数の暴力かよ!」
初心者狩り集団もそうだったが、どうも、やり方に困ったら数でゴリ押すことを考えるようだ。やれやれだぜ。
「そっちがその気なら、こっちもまとめてなぎ倒す!」
虎穴獲虎衝の構えを取る。今まで霽月八刃は破竹撃ベースで使用していたが、他の技にも応用は可能なはずだ。
「行くぞ!霽月獲虎衝!!」
(ボガン!!バガン!!)
次々と破壊していった。このまま一気に進む!
鉄球数個(数は忘れた)を破壊し続け、行き止まりに到達した。
「おや?ここからどこへ行けばいいんだ?」
どうみてもただの壁。じつは隠し扉が……、なんてこともなさそうだった。これは困った。ここがゴールとか言われても困る。
「引き返すか?……いや、念のために壊せないか確認しとこう。」
さすがに魔法生物ではないただの壁のため、霽月八刃は効かない。石材相手なら、破竹撃でワンチャンあるかもってレベルである。とりあえず、やっとく的な?
「破竹撃!」
(ビシッ!、バコン!)
壁は割れた。割れた壁の先には、トゲトゲ鎧をつけた男が一人と、見覚えのあるお面男、イケメンエルフがいた。あれ?てことはゴールに着いたのか。
「何者だ貴様!!何故、そこから出てきた!」
「うるせえ、コンチクショウ!お前こそ誰なんだ?トゲトゲ野郎!」
質問に質問で返す、逆ギレ合戦になってしまった。いやいや、キレたいのはこっちなんだが?
「貴様!そこは入り口ではないぞ!……まさか、その場所、必殺・死のコースを通過してきたのか?ありえんぞ!必ず死ぬから、出口も作っていなかったというのに!」
「お前かー!!アレ作ったん、お前だったんか!殺す気か!俺じゃなかったら死んでたぞ!」
「簡単に突破されたら悔しいから、雑に調整して死ぬコースを作ったというのに、何故今、貴様はここにいる!」
雑にトラップ地獄で殺そうとして悔しがっているようだった。じゃあ、精一杯煽り倒してバカにしてやろう。
「え?何?俺、なんかやっちゃいけないこと、やっちゃいました?」
言ってやったぜ!言ってみたかったんだ、こういうの。精一杯のドヤ顔でな。だって、強キャラ感あるし、無双したいわあ。
「ありえない!罠をどうやって回避したというのだ!」
罠を必死に回避していた時期もありましたよ?だって、気付いちゃったんだもん。
「いやあ、生きてたから壊してみました。」
「罠を壊す奴がどこにいる!罠は回避するのが礼儀だろうが!あれは私の部下同様だったんだぞ!」
「魔法生物じゃなかったら壊せなかったと思うよ?でかい鉄球だったし。下手に生物にするなんてインチキするから壊されるんだよ?」
「拙者も壊したのには違いはない。むしろ、罠の方が壊れたといった方が正しいかもしれぬ。」
ブドー仮面の人も強引に突破してきたようだ。相変わらずのストロングスタイルのようだ。
「オイオイ、正攻法で突破してきた俺がバカみてえじゃねえか。」
やーい!バーカ、ファルちゃんのバーカ!俺をバカにするからそんなことになるんだ!真面目ぶってるから、そんなことになるんだぞ。
「おのれ!ふざけた真似を!全員、血達磨にしてやるから覚悟しろ!」
トゲトゲマンは憤慨している。俺たち全員を相手にしようとしている。勝てると思っているのか?
「ほう、じゃあ、逆にお前をトゲなし地蔵にしてやろうか?」
今までの鬱憤を晴らすいい機会だ。お前に理不尽罠地獄のお返しをしてやる!……やる気満々でスタンバイしようとしていると、ブドー仮面の人が俺を遮るかのように前に出てきた。
「ちょ!何?俺の出番なんだけど……、」
「すまぬ。ここは拙者の手前を披露させてもらおう。」
「ええー!」
不服だ。ここで出番を取られるとは。くやしい。
「お前は引っ込んでろ。俺は侍とやらの実力を拝見したいんだ。」
ファルちゃんの言い分ももっともでもある。このブドー仮面の手の内がわからないままにしておくわけにもいかない。まだ、味方なのかハッキリしないあやしいお面の印象がぬぐえないし。まあ、いいや、見とこう。
罠自体が生きていることに気付いた俺は怒濤の快進撃をキめていた。最初は罠がスイッチのような仕掛けで動いているものかと思っていたら、そうではなかった。
「鉄球が悪いよね。だってアレ、動きがおかしかったもん。」
正体が魔法生物なので倒せてしまった。どおりでやたらとこっちの動きに反応するかと思ったら!生きていた。だから、見ていたのだ、ヤツらは。
「ホラ、おまえもだろ?そこの鉄球!」
通路の奥でスタンバイしている鉄球に向かって言ってみた。耳があるのかはわからないが、少し動いたような気がした。
「じゃあ、行ったるからな!覚悟しろ!」
俺は強気に出た。もう負けないもんね。だって、負ける要素なくない?
(ゴロゴロゴロゴロ!)
お約束通り、こちらが射程圏内に入った途端、転がってきた。こちらもセオリー通り、迎え撃つ。
(ガゴン!……ゴロゴロゴロ!)
「……ん!?」
何か異変が起きた。なんか転がってくる音が増えた様な気が……。
(ガゴン!……ゴロゴロゴロ!)
「お、お前らも数の暴力かよ!」
初心者狩り集団もそうだったが、どうも、やり方に困ったら数でゴリ押すことを考えるようだ。やれやれだぜ。
「そっちがその気なら、こっちもまとめてなぎ倒す!」
虎穴獲虎衝の構えを取る。今まで霽月八刃は破竹撃ベースで使用していたが、他の技にも応用は可能なはずだ。
「行くぞ!霽月獲虎衝!!」
(ボガン!!バガン!!)
次々と破壊していった。このまま一気に進む!
鉄球数個(数は忘れた)を破壊し続け、行き止まりに到達した。
「おや?ここからどこへ行けばいいんだ?」
どうみてもただの壁。じつは隠し扉が……、なんてこともなさそうだった。これは困った。ここがゴールとか言われても困る。
「引き返すか?……いや、念のために壊せないか確認しとこう。」
さすがに魔法生物ではないただの壁のため、霽月八刃は効かない。石材相手なら、破竹撃でワンチャンあるかもってレベルである。とりあえず、やっとく的な?
「破竹撃!」
(ビシッ!、バコン!)
壁は割れた。割れた壁の先には、トゲトゲ鎧をつけた男が一人と、見覚えのあるお面男、イケメンエルフがいた。あれ?てことはゴールに着いたのか。
「何者だ貴様!!何故、そこから出てきた!」
「うるせえ、コンチクショウ!お前こそ誰なんだ?トゲトゲ野郎!」
質問に質問で返す、逆ギレ合戦になってしまった。いやいや、キレたいのはこっちなんだが?
「貴様!そこは入り口ではないぞ!……まさか、その場所、必殺・死のコースを通過してきたのか?ありえんぞ!必ず死ぬから、出口も作っていなかったというのに!」
「お前かー!!アレ作ったん、お前だったんか!殺す気か!俺じゃなかったら死んでたぞ!」
「簡単に突破されたら悔しいから、雑に調整して死ぬコースを作ったというのに、何故今、貴様はここにいる!」
雑にトラップ地獄で殺そうとして悔しがっているようだった。じゃあ、精一杯煽り倒してバカにしてやろう。
「え?何?俺、なんかやっちゃいけないこと、やっちゃいました?」
言ってやったぜ!言ってみたかったんだ、こういうの。精一杯のドヤ顔でな。だって、強キャラ感あるし、無双したいわあ。
「ありえない!罠をどうやって回避したというのだ!」
罠を必死に回避していた時期もありましたよ?だって、気付いちゃったんだもん。
「いやあ、生きてたから壊してみました。」
「罠を壊す奴がどこにいる!罠は回避するのが礼儀だろうが!あれは私の部下同様だったんだぞ!」
「魔法生物じゃなかったら壊せなかったと思うよ?でかい鉄球だったし。下手に生物にするなんてインチキするから壊されるんだよ?」
「拙者も壊したのには違いはない。むしろ、罠の方が壊れたといった方が正しいかもしれぬ。」
ブドー仮面の人も強引に突破してきたようだ。相変わらずのストロングスタイルのようだ。
「オイオイ、正攻法で突破してきた俺がバカみてえじゃねえか。」
やーい!バーカ、ファルちゃんのバーカ!俺をバカにするからそんなことになるんだ!真面目ぶってるから、そんなことになるんだぞ。
「おのれ!ふざけた真似を!全員、血達磨にしてやるから覚悟しろ!」
トゲトゲマンは憤慨している。俺たち全員を相手にしようとしている。勝てると思っているのか?
「ほう、じゃあ、逆にお前をトゲなし地蔵にしてやろうか?」
今までの鬱憤を晴らすいい機会だ。お前に理不尽罠地獄のお返しをしてやる!……やる気満々でスタンバイしようとしていると、ブドー仮面の人が俺を遮るかのように前に出てきた。
「ちょ!何?俺の出番なんだけど……、」
「すまぬ。ここは拙者の手前を披露させてもらおう。」
「ええー!」
不服だ。ここで出番を取られるとは。くやしい。
「お前は引っ込んでろ。俺は侍とやらの実力を拝見したいんだ。」
ファルちゃんの言い分ももっともでもある。このブドー仮面の手の内がわからないままにしておくわけにもいかない。まだ、味方なのかハッキリしないあやしいお面の印象がぬぐえないし。まあ、いいや、見とこう。
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