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第3章 迷宮道中膝栗毛!!
第121話 謎のダンジョンの謎
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「おかしい。」
ダンジョンの探索を始めてしばらくしたころ、ファルちゃんは何かに気付いた。特に気になるようなものは何もなかったと思うけど。
「何が?」
「本来、あるべきものがない。」
「何がないってんだよ?」
「罠の類いだ。正確にはないというより、すでに壊されてしまっている。」
「他に誰かいるってことか?」
「可能性はある。」
他に閉じ込められた人がいるのか?できれば合流して、一緒に脱出できればいいけど。
「それから、お前、ここを通るのは二回目ということに気付いていたか?」
「え?まっすぐの道を歩いていただけでしょ?」
実は通路が緩やかにカーブしていて、気付かないうちに円形の通路を一週してたとか、そういう意味だろうか?
「これはダンジョンの下層部にありがちな仕掛けだ。幻術と転移魔法を組み合わせたある種のトラップだ。」
「魔法の罠!?」
「お前は知らないだろうが、竜の隠れ里もこのトリックを使って所在を隠していた。あっちのはここのよりも遙かに高度な技術を使っていたがな。」
サヨちゃんからそんな話を聞いたことはあったが、実際には見たことがなかった。邪竜が作った魔法の道具で解除されてしまったそうだが、魔法に詳しくない俺にはさっぱりな話である。
「魔術師やカンのいい盗賊ならこの手の罠にはすぐに気付く。しかし気付かなければ、一生、その場をさまよい続けることになる。」
ウンチクを語りながら、ファルちゃんは壊された罠のあった場所を念入りに調べている。
「これだ。さっさと次の場所に行くぞ。」
「お、おう。」
罠の側に仕掛けが隠されていた。仕掛けを動かすと壁が開いて、違う通路が出てきた。
その後、しばらく進んでみても、特に何事も起きなかった。罠もさっきのループするヤツがあっただけだ。
「こんなところ一人で来たら、間違いなく詰んでたな。」
考えてみれば、俺はダンジョン初心者だ。本当なら簡単なところから順番に……、となるはずが上級者用の高難度ダンジョンに放り込まれてしまうとは思わなかった。そんなことを言ったら戦闘に関しての方がもっとそうなんだが。
「魔物もいない。やはりここはおかしい。誰かいるはずなのに静かすぎる。」
不気味だった。謎のダンジョンで、謎現象。一体何が待ち受けているのか?いつまで続くのかと思い、7個目のループを抜けたとき、異変が起こった。
「待っておったぞ。十数年ぶりの来訪者よ。」
隠し扉を抜けたところには奇妙な防具を身に付けた男がいた。
ダンジョンの探索を始めてしばらくしたころ、ファルちゃんは何かに気付いた。特に気になるようなものは何もなかったと思うけど。
「何が?」
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「他に誰かいるってことか?」
「可能性はある。」
他に閉じ込められた人がいるのか?できれば合流して、一緒に脱出できればいいけど。
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「え?まっすぐの道を歩いていただけでしょ?」
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「これはダンジョンの下層部にありがちな仕掛けだ。幻術と転移魔法を組み合わせたある種のトラップだ。」
「魔法の罠!?」
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サヨちゃんからそんな話を聞いたことはあったが、実際には見たことがなかった。邪竜が作った魔法の道具で解除されてしまったそうだが、魔法に詳しくない俺にはさっぱりな話である。
「魔術師やカンのいい盗賊ならこの手の罠にはすぐに気付く。しかし気付かなければ、一生、その場をさまよい続けることになる。」
ウンチクを語りながら、ファルちゃんは壊された罠のあった場所を念入りに調べている。
「これだ。さっさと次の場所に行くぞ。」
「お、おう。」
罠の側に仕掛けが隠されていた。仕掛けを動かすと壁が開いて、違う通路が出てきた。
その後、しばらく進んでみても、特に何事も起きなかった。罠もさっきのループするヤツがあっただけだ。
「こんなところ一人で来たら、間違いなく詰んでたな。」
考えてみれば、俺はダンジョン初心者だ。本当なら簡単なところから順番に……、となるはずが上級者用の高難度ダンジョンに放り込まれてしまうとは思わなかった。そんなことを言ったら戦闘に関しての方がもっとそうなんだが。
「魔物もいない。やはりここはおかしい。誰かいるはずなのに静かすぎる。」
不気味だった。謎のダンジョンで、謎現象。一体何が待ち受けているのか?いつまで続くのかと思い、7個目のループを抜けたとき、異変が起こった。
「待っておったぞ。十数年ぶりの来訪者よ。」
隠し扉を抜けたところには奇妙な防具を身に付けた男がいた。
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