75 / 401
第2章 黒騎士と魔王
第75話 只今、勇者参上!!
しおりを挟む
「…みんな仲良く死んじゃいなさい!!」
俺が接近する間に事態は悪化していた。クロエが倒れ、エドワードも負傷している。間に合ってくれ!俺は後先考えず全力で走った。
「じっくり、いたぶってあげる!」
デーモンは腕を振り上げる。コレをなんとか防ぐんだ。
(ガギィィッ!!)
剣で爪を受け止めた。間に合った!
「勇者殿!」
「遅くなってゴメンよ。……只今、勇者参上!!」
「えっ!?勇者様?」
デーモンが驚いている。そして……その声は紛れもなく、エルちゃんのものだった。信じたくはないけど、間違いなかった。
「あら!勇者様?あの変態術士はどうしたの?」
「あいつは……今の君を見て発狂してたよ。ていうか、そんなことはどうでもいいんだ。君はほんとうにエルちゃんなのか?」
見れば見るほど、恐ろしい外見をしていた。彼女らしい部分は顔と声ぐらいしか残っていない。顔も牙や角が生え、鬼のような形相だ。
「勇者様ったらひどい!姿は変わっても、私は私なんですよ!」
やっぱり、本人なのは間違いなさそうだ。とはいえ性格が変わってしまっている。話していたときの感じだと、この子はハッキリと物を言うタイプじゃなかったはずだ。
「あなたも騎士さんたちと同じで私を倒しちゃうつもりなんでしょ?」
騎士さんたちと同じ?エドワードたちのことか。俺は最初からエルちゃんを助けるつもりでいた。でも、今の彼女の姿を見てショックを受けている。デーモン化したことから目を背けようともしていた。
「なんでさっきから黙ってるの?何か言ってよ!」
俺は一体、どうしたいんだ?こんな状態になった彼女を救えるのか?方法はあるのか?
「どうせ、頭の中で私をどう殺すか考えてるんでしょ!」
彼女は攻撃してきた。さっきと同じで腕を振り上げてきた。
(ギィィィンッ!!)
俺の体はごく自然に反応して攻撃を受け流して、よけた。とんでもなく速くて強いが、動きが明らかに戦い慣れしていない。素人の動きだ。
「ほら、やっぱり!戦う気、満々じゃない!」
この子はやっぱり戦い…というか、少なくとも格闘戦には向いていないはずだ。そんな子を……戦わせるわけにはいかない!
「どんどん行くよ!泣いて謝ったって、やめないからね!」
今度は矢継ぎ早に攻撃を仕掛けてきた。右から左から。凄い速さと力強さだ。一回でも当たったら死んでしまうかもしれない。でも、動き自体は単調だ。
「一0八計が一つ!峨龍滅睛!」
大ぶりな攻撃を跳躍してかわし、背後に回りつつ相手の翼を斬りつける。
「きゃあああ!痛いっ!」
彼女は悲鳴を上げる。それを聞いただけでも、胸が締め付けられる思いだった。
「痛いじゃない!やっぱり、殺すんでしょ!そうなんでしょ!」
彼女の体を傷つけるのには抵抗があった。そのため、なるべく元の体にはなかった部分を攻撃したつもりだが、予想以上に痛がられてしまった。これじゃ、まともに手が出せない。
「もう、ゆるさないから!同じくらい痛い目にあわせてやるんだから!」
彼女は更なる攻撃を仕掛けてきた。一回、二回というところで、急に攻撃が止まった。
(ブワァァァッ!)
いきなり彼女の口から黒い霧のようなものが吐き出された。これはさすがに予想外だった。俺はとっさに顔を腕で覆ったが、あまり効果がなかった。体に痺れが走った。毒か何かか?
「こういうのは防げないでしょ?さすがに勇者さまでも毒には勝てないよね!」
そのとき、体に強い衝撃が伝わってきた。両手で掴まれた!
「つかまえた!もう、これで逃げられないでしょ!」
しまった!これじゃ抜け出せない。締め付ける力は想像以上に強く、しかも、さっきの毒霧で体が痺れてまともに力が入らない!
「もう、おしまいね。これから……ゆっくりゆっくり……優しく絞め殺してあげるね!」
打つ手はないのか。でも、どうせ死ぬなら、最後に彼女に聞いておきたいことがある。
「なあ、エルちゃん。……君はこのままでもいいのか?」
「何?命乞い?今さら何言ってるの?」
「このまま魔王になってしまってもいいのか?」
体を締め付ける強さが止まった。でも、容易に抜け出せるほどじゃない。
「だって、そうするしかないじゃない!もう、戻れないよ!だったら魔王になって、世界なんか滅ぼしちゃうしかないよ!」
「君はそんな子じゃない。そんなことをしちゃいけない。」
「何よ!きれい事なんか言っちゃって!そんなこと言っても何も変わらないよ!」
「はっきり言って、君には向いてないよ。戦いに向いてないのは見ていてもわかる。」
「向いてなくても、これから人を殺しまくって練習すればいいだけよ!」
「無理だね。君には無理だよ。君は優しすぎるんだ。」
「何寝言言ってんの!」
さっきまで止まっていた締め付けを再開し始めた。さらに力を込めている。
「だって、ここに隠れていたときもそうじゃないか。……隠れながら人に近付かないように、ひっそり隠れてたじゃないか。」
「それが何だって言うの!」
「君は人に感染させないようにするために、そうしてたんじゃないのか?人のことを気にしてないなら、人のいる町にでも行ってたはずだ。」
「……!?」
「優しいから、そういう風にしてたんじゃないのかな?俺には…そう思えたよ。」
俺は彼女の顔をじっと見つめていた。その目には涙が浮かんでいた。やっぱり心から魔王になりたいわけじゃないんだな。
「君を必ず人間に戻してみせるさ。絶対に助けてみせるさ!」
「そんなの絶対、無理!!」
締め付ける力が一層強まる。なんとか、脱出しないと!
(バシュッッッ!!!)
そのとき、一筋の閃光がエルちゃんの腕を貫いた。
「うぎゃあああっ!!」
絶叫に近い悲鳴が上がった。それと同時両手の力が弱まった。チャンスだ!抜け出すのは今しかない!
「ロアよ、遅くなってすまぬ!魔王よ、これ以上はお前の思い通りにはさせん!」
サヨちゃんがいた!人差し指をこちらに向けて立っている。さっきのはサヨちゃんの魔法だったのか!
「ありがとうよ!サヨちゃん!これならなんとかなりそうだぜ!」
今、俺の中では最善の策が浮かびつつあった。エルちゃん、絶対に助けてやるからな!
俺が接近する間に事態は悪化していた。クロエが倒れ、エドワードも負傷している。間に合ってくれ!俺は後先考えず全力で走った。
「じっくり、いたぶってあげる!」
デーモンは腕を振り上げる。コレをなんとか防ぐんだ。
(ガギィィッ!!)
剣で爪を受け止めた。間に合った!
「勇者殿!」
「遅くなってゴメンよ。……只今、勇者参上!!」
「えっ!?勇者様?」
デーモンが驚いている。そして……その声は紛れもなく、エルちゃんのものだった。信じたくはないけど、間違いなかった。
「あら!勇者様?あの変態術士はどうしたの?」
「あいつは……今の君を見て発狂してたよ。ていうか、そんなことはどうでもいいんだ。君はほんとうにエルちゃんなのか?」
見れば見るほど、恐ろしい外見をしていた。彼女らしい部分は顔と声ぐらいしか残っていない。顔も牙や角が生え、鬼のような形相だ。
「勇者様ったらひどい!姿は変わっても、私は私なんですよ!」
やっぱり、本人なのは間違いなさそうだ。とはいえ性格が変わってしまっている。話していたときの感じだと、この子はハッキリと物を言うタイプじゃなかったはずだ。
「あなたも騎士さんたちと同じで私を倒しちゃうつもりなんでしょ?」
騎士さんたちと同じ?エドワードたちのことか。俺は最初からエルちゃんを助けるつもりでいた。でも、今の彼女の姿を見てショックを受けている。デーモン化したことから目を背けようともしていた。
「なんでさっきから黙ってるの?何か言ってよ!」
俺は一体、どうしたいんだ?こんな状態になった彼女を救えるのか?方法はあるのか?
「どうせ、頭の中で私をどう殺すか考えてるんでしょ!」
彼女は攻撃してきた。さっきと同じで腕を振り上げてきた。
(ギィィィンッ!!)
俺の体はごく自然に反応して攻撃を受け流して、よけた。とんでもなく速くて強いが、動きが明らかに戦い慣れしていない。素人の動きだ。
「ほら、やっぱり!戦う気、満々じゃない!」
この子はやっぱり戦い…というか、少なくとも格闘戦には向いていないはずだ。そんな子を……戦わせるわけにはいかない!
「どんどん行くよ!泣いて謝ったって、やめないからね!」
今度は矢継ぎ早に攻撃を仕掛けてきた。右から左から。凄い速さと力強さだ。一回でも当たったら死んでしまうかもしれない。でも、動き自体は単調だ。
「一0八計が一つ!峨龍滅睛!」
大ぶりな攻撃を跳躍してかわし、背後に回りつつ相手の翼を斬りつける。
「きゃあああ!痛いっ!」
彼女は悲鳴を上げる。それを聞いただけでも、胸が締め付けられる思いだった。
「痛いじゃない!やっぱり、殺すんでしょ!そうなんでしょ!」
彼女の体を傷つけるのには抵抗があった。そのため、なるべく元の体にはなかった部分を攻撃したつもりだが、予想以上に痛がられてしまった。これじゃ、まともに手が出せない。
「もう、ゆるさないから!同じくらい痛い目にあわせてやるんだから!」
彼女は更なる攻撃を仕掛けてきた。一回、二回というところで、急に攻撃が止まった。
(ブワァァァッ!)
いきなり彼女の口から黒い霧のようなものが吐き出された。これはさすがに予想外だった。俺はとっさに顔を腕で覆ったが、あまり効果がなかった。体に痺れが走った。毒か何かか?
「こういうのは防げないでしょ?さすがに勇者さまでも毒には勝てないよね!」
そのとき、体に強い衝撃が伝わってきた。両手で掴まれた!
「つかまえた!もう、これで逃げられないでしょ!」
しまった!これじゃ抜け出せない。締め付ける力は想像以上に強く、しかも、さっきの毒霧で体が痺れてまともに力が入らない!
「もう、おしまいね。これから……ゆっくりゆっくり……優しく絞め殺してあげるね!」
打つ手はないのか。でも、どうせ死ぬなら、最後に彼女に聞いておきたいことがある。
「なあ、エルちゃん。……君はこのままでもいいのか?」
「何?命乞い?今さら何言ってるの?」
「このまま魔王になってしまってもいいのか?」
体を締め付ける強さが止まった。でも、容易に抜け出せるほどじゃない。
「だって、そうするしかないじゃない!もう、戻れないよ!だったら魔王になって、世界なんか滅ぼしちゃうしかないよ!」
「君はそんな子じゃない。そんなことをしちゃいけない。」
「何よ!きれい事なんか言っちゃって!そんなこと言っても何も変わらないよ!」
「はっきり言って、君には向いてないよ。戦いに向いてないのは見ていてもわかる。」
「向いてなくても、これから人を殺しまくって練習すればいいだけよ!」
「無理だね。君には無理だよ。君は優しすぎるんだ。」
「何寝言言ってんの!」
さっきまで止まっていた締め付けを再開し始めた。さらに力を込めている。
「だって、ここに隠れていたときもそうじゃないか。……隠れながら人に近付かないように、ひっそり隠れてたじゃないか。」
「それが何だって言うの!」
「君は人に感染させないようにするために、そうしてたんじゃないのか?人のことを気にしてないなら、人のいる町にでも行ってたはずだ。」
「……!?」
「優しいから、そういう風にしてたんじゃないのかな?俺には…そう思えたよ。」
俺は彼女の顔をじっと見つめていた。その目には涙が浮かんでいた。やっぱり心から魔王になりたいわけじゃないんだな。
「君を必ず人間に戻してみせるさ。絶対に助けてみせるさ!」
「そんなの絶対、無理!!」
締め付ける力が一層強まる。なんとか、脱出しないと!
(バシュッッッ!!!)
そのとき、一筋の閃光がエルちゃんの腕を貫いた。
「うぎゃあああっ!!」
絶叫に近い悲鳴が上がった。それと同時両手の力が弱まった。チャンスだ!抜け出すのは今しかない!
「ロアよ、遅くなってすまぬ!魔王よ、これ以上はお前の思い通りにはさせん!」
サヨちゃんがいた!人差し指をこちらに向けて立っている。さっきのはサヨちゃんの魔法だったのか!
「ありがとうよ!サヨちゃん!これならなんとかなりそうだぜ!」
今、俺の中では最善の策が浮かびつつあった。エルちゃん、絶対に助けてやるからな!
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
商人見習いの少年に憑依した薬師の研究・開発日誌です。自分の居場所を見つけたい、認められたい。その心が原動力となり、工夫を凝らしながら商品開発をしていきます。巻き込まれた薬師は、いつの間にか周りを巻き込み、人脈と産業の輪を広げていく。現在3章継続中です。【カクヨムでも掲載しています】レイティングは念の為です。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる