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第2章 黒騎士と魔王
第64話 師、曰く。 ~おうりゅうげき~
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「八刃剣の技は表の表四剣、裏の裏四剣で構成されています。」
今日も俺は鍛錬の一環で師父の講義を受けていた。基礎の技、表四剣をある程度使えるようになった。その次に裏四剣を授けてもらえるようになったわけだ。
「表四剣はいわば、攻めの技。対する裏四剣は守りの技です。力押しの攻めが通用しなかったり、防戦一方に回るようであれば、裏四剣を使って起死回生を狙うのも手です。」
守り……か。今まで果敢に攻めることを基本に教わってきたが、それとは正反対のことをやるわけだが、どんな技なのか全く想像が付かない。
「言葉で説明するよりはまず実際に見て貰いましょう。」
「はい。お願いします!」
「では、あなたも木剣を持って下さい。」
「へ、俺もですか?」
「そうです。」
俺も木剣?実際に見よう見まねでやるということなのだろうか?
「じゃあ、何でもいいので、表四剣で私にかかってきて下さい。」
「えぇ!?」
そんなこといわれても、どう仕掛けていいものか……。とにかく俺が仕掛けないことには始まらない。
「まずは……破竹撃!!」
まだ、構えてもいなかった師父目掛けて、渾身の一撃を見舞った。当たった……と思った瞬間、盛大に空振っていた。
「空隙の陣。」
突然、横から師父の声が聞こえた。……いつの間に!そして、ペシッと軽く木剣で打たれる。
「相手に隙を見せて、寸前で回避して攻撃する技です。」
「こんどはは有隙の征だっ!!」
矢継ぎ早に攻撃を繰り出す。反撃の隙を与えないように!
「峨龍滅睛!」
また師父の姿が消えた。今度はどこへ?左右を見回すが姿が見えない。
「上ですよ。」
「なっ!?」
なんと頭上から現れた!為す術なしに見事に頭を打たれた。
「跳躍で相手の攻撃を回避し、奇襲を掛ける技です。」
ちょうど、この攻撃で間合いが開いた。ここで一気に間合いを詰めて攻撃だ。師父に向かって突進する構えを取った。
「虎穴獲虎衝!!」
全力で突進した。その勢いで突きをお見舞いする!師父は剣を地面に突き立て脱力の姿勢を取っていた。
「凰留撃!」
攻撃の間合いに入った瞬間、師父は剣を手に取り、姿勢を低くした。その動作で俺の攻撃が躱される形になった。そのまま、下から衝撃が来たかと思うと、自分の体が宙を舞っていた。師父の攻撃に吹き飛ばされたのだ。
「うわああっ!?」
わけもわからないうちに落下し、地面に打ち付けられた。痛い!
「全力で迫る相手に、脱力を持って待ち構え、回避と共に一気に力を解き放つ技です。」
さっきの二つと違って、力加減が違いすぎる。それでも、師父は手加減してると思う。本気だったら一体自分はどうなってたんだ?
「じゃあ、これなら!!」
接近するから、反撃を食らってしまうんだ!離れたところから攻撃すればいいんだ!
「落鳳波!!」
斬撃を飛ばす!……と木剣を振り下ろした瞬間、木剣はバラバラに砕けてしまった。
「砕寒松柏。実はあなたの木剣に徐々に攻撃を加えていたんですよ。」
「そんな!いつの間に!」
恐るべき技の数々だった!守りの技とはいえ、ここまで完膚なきまでに叩きのめされてしまうとは……正直、圧巻だった。
「守りも攻めと同様、重要なのです。自分や相手の状況によって使い分けることが肝心です。」
今日も俺は鍛錬の一環で師父の講義を受けていた。基礎の技、表四剣をある程度使えるようになった。その次に裏四剣を授けてもらえるようになったわけだ。
「表四剣はいわば、攻めの技。対する裏四剣は守りの技です。力押しの攻めが通用しなかったり、防戦一方に回るようであれば、裏四剣を使って起死回生を狙うのも手です。」
守り……か。今まで果敢に攻めることを基本に教わってきたが、それとは正反対のことをやるわけだが、どんな技なのか全く想像が付かない。
「言葉で説明するよりはまず実際に見て貰いましょう。」
「はい。お願いします!」
「では、あなたも木剣を持って下さい。」
「へ、俺もですか?」
「そうです。」
俺も木剣?実際に見よう見まねでやるということなのだろうか?
「じゃあ、何でもいいので、表四剣で私にかかってきて下さい。」
「えぇ!?」
そんなこといわれても、どう仕掛けていいものか……。とにかく俺が仕掛けないことには始まらない。
「まずは……破竹撃!!」
まだ、構えてもいなかった師父目掛けて、渾身の一撃を見舞った。当たった……と思った瞬間、盛大に空振っていた。
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突然、横から師父の声が聞こえた。……いつの間に!そして、ペシッと軽く木剣で打たれる。
「相手に隙を見せて、寸前で回避して攻撃する技です。」
「こんどはは有隙の征だっ!!」
矢継ぎ早に攻撃を繰り出す。反撃の隙を与えないように!
「峨龍滅睛!」
また師父の姿が消えた。今度はどこへ?左右を見回すが姿が見えない。
「上ですよ。」
「なっ!?」
なんと頭上から現れた!為す術なしに見事に頭を打たれた。
「跳躍で相手の攻撃を回避し、奇襲を掛ける技です。」
ちょうど、この攻撃で間合いが開いた。ここで一気に間合いを詰めて攻撃だ。師父に向かって突進する構えを取った。
「虎穴獲虎衝!!」
全力で突進した。その勢いで突きをお見舞いする!師父は剣を地面に突き立て脱力の姿勢を取っていた。
「凰留撃!」
攻撃の間合いに入った瞬間、師父は剣を手に取り、姿勢を低くした。その動作で俺の攻撃が躱される形になった。そのまま、下から衝撃が来たかと思うと、自分の体が宙を舞っていた。師父の攻撃に吹き飛ばされたのだ。
「うわああっ!?」
わけもわからないうちに落下し、地面に打ち付けられた。痛い!
「全力で迫る相手に、脱力を持って待ち構え、回避と共に一気に力を解き放つ技です。」
さっきの二つと違って、力加減が違いすぎる。それでも、師父は手加減してると思う。本気だったら一体自分はどうなってたんだ?
「じゃあ、これなら!!」
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「砕寒松柏。実はあなたの木剣に徐々に攻撃を加えていたんですよ。」
「そんな!いつの間に!」
恐るべき技の数々だった!守りの技とはいえ、ここまで完膚なきまでに叩きのめされてしまうとは……正直、圧巻だった。
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