【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

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第2章 黒騎士と魔王

第59話 困る!変態さん!!

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「なんてコとです!これデは元の状態には戻セません!」


 マイ研究室に戻ってきて、トマホークの体の復元を試みているものの、うまくいきません!一体ナニをされたというのか!


「ご主人様、如何なさいましたか?」


 ワタシが困っていると、秘書兼メイドのウルティマがやってきた。


「オーウ!ウルティマさん!あいかわらず美しいですネえ。まるで蝋人形のようデす。」

「まあ!私などにはもったいなきお言葉。光栄でございますわ。」


 え?ナニ?女性に対する褒め言葉ではない?ノンノンノン!彼女はワタシの最高傑作レヴナントなのです。生者には興味などございません、ワタシは!屍人こそ至高!究極なのです。


「聞いてクださいヨ!ワタシの大切な部下、トマホークを八つ裂きにしやがっタ輩がいルのです。」

「まあ、トマホーク様を!」


 バラバラになったトマホークを慈しみの目でウルティマは見つめている。やはりアナタは自費の女神です。それにしても、許せません。彼をこんな姿にしたのですから、人でなしに違いありません。きっと、同じ目に遭わせてやります!


「しかし、これほどまで傷つけてしまうなんて、相手は何者なのですか?」

「ウ~む、それがですねえ、どこの馬の骨とモ知れない、東洋人風の男デしてねえ……。それはさておき、不思議なコとにトマホークの体を再生でキないのでス。」

「浄化の力を使われたのではないですか?」

「トマホーク、いエ、アナタも含めテ、並みの浄化の力には抵抗力を持たせていまス。ワタシの加護のちからをネ。その証拠に彼の体は原型をトどめていマす。なのに、再生がデきないのでス。ワタシもこんなコとは初めテです。」

「その屍体を倒したのは、勇者なのではないですか?オプティマ・マッド?」


 ハ、なにかイヤな、ワタシの嫌いな奴の声が聞こえたような……、いつの間に!なんでアナタがここにいるんです?


「盗み聞き、不法侵入……、場所が場所なラ、現行犯、即タイーホですヨ!」

「フン!何をおっしゃる!貴方の方こそ、命令無視、職務放棄しておいて、良くその様な事が言えますね?」


 相変わらず、売り言葉に買い言葉ですね!イヤなヒトですよ。ムカツキます!


「話を戻しますが、その東洋人風の男は変わった額冠を付けていたのではないですか?」

「ハテ?うーム?……確かニ、言われてミれば、そんな物ヲ付けていたような……?」

「間違いないのですね?その男が勇者……ヴァル・ムング様の仇なのです!」

「な、な、ナ、何ですとぉ~~!!」

「貴方は命令違反、職務放棄したとはいえ、偶然勇者を見つけました。このことは不問としましょう。ただし、勇者をその手で始末なさい。」

「言われズとも、やりますヨ!ワタシのかわいい部下の仇でモあるのデすよう!」


 行きますとも!必ずね!……でも、トマホークの修復の方が先です。命は全てにおいて優先されるべきなのです!

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