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6話 ようこそ、Goワールドへ!
62話 ようこそ、Goワールドへ!
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これまで一一七番植民地とばかり呼んでいた村すら、「カップランド」という名前があった。それは村人間における通称でも俗称でもなく、正式な名前である。書類で確認したから、それは間違いない。
プレイヤーが運営する村には、等しく命名される機会が与えられる。
だが俺の村は、立て続けに発生するイベントによって悉くその折を逃していたし、それによる不便も、大して被ってはこなかった。だからこそ失念していたのだろう。
「む、村の名前……?」
「すっかり忘れてました……」
このナビ子、ナビゲーターとして大丈夫なのだろうか。彼女を眺める目に、思わず疑念が混じる。その視線を察してか、ナビ子はツインテールを振り回した。
「わっ、私が無能とか! そう判断しないでくださいね! ちゃんと適性検査はクリアしましたから!」
「知ってます。ナビ子さんが有能なの、ちゃんと知ってますから」
ナビゲーターのナビ子。
彼女は俺がゲームを開始してからというもの、誰よりも近くで開拓を見守っていてくれた。補佐として、時には基柱として、大いに役目を果たした。多少の暴走こそあるが、それもまた愛嬌である。
「そっか、名前……考えたことなかったな。どうしましょうか。何か案がある人、いますか?」
呼び掛けるも、村人達は顔を見合わせるばかりである。その様子を見兼ねてか、ナビ子が恐る恐るといった様子で口を開いた。
「村の象徴となるのですから、やはりここは村長さんが決めた方がよいかと」
分かっていた。ナビ子はそう言うだろうと、心の端では分かっていた。命名の儀、それは村長として、プレイヤーとして、避けては通れぬ関だ。
「……ポリプロピレンニキって名前の時点で察してほしいのですが」
「そうは言われましても……。村の名前は村長さんに付けてもらうって、マニュアルにも書いてあるんです」
ネーミングセンスに自信のない俺を圧し折るには、十分すぎる言葉だった。
「も、勿論、今すぐじゃなくても大丈夫です! ここまで命名を先延ばしにしたのは私の責任でもありますし、期限は設けません。それなので、そんなに思い詰めた顔、しないでください……」
そうナビ子が慰めてくれるも、いかに名前をつけようか。ただただ迷うばかりであった。
村名は、この村が存続する限りいつまでも使われる名前だ。多くの語り口を介する言葉でもある。簡単には決めかねる。
「ポリ村とか付けそう」
「村長の名前の一部を取ってね。確かにやりそうだわ」
サミュエルとルシンダが口々に言う。
「案外P村かもな。……いや、下手に凝って、ドツボに嵌って助けを求めるに一票」
「ぽ、ポリ村に一票~……」
アランがニヤリと口角を上げ、クローイがゆるゆると手を挙げた。
村人が口にするのは俺の名前――ポリプロピレンニキ由来の村名ばかりである。安易な命名はしない、そう決めていたのに、なぜだか退路を断たれたように感じた。
「そ、そんな簡単な名前、付ける訳ないじゃないですか! もっと格好よくて、何かこう……親しみ易い名前を考えて、ギャフンと言わせてやりますから!」
言うまでもなく、俺は後悔する。
■ ■
資材収集のマーキングを行いながら、俺は頭を悩ませていた。
片手間に命名辞典や花言葉など、思い当たる参考書に目を通すが、しっくりくるものがない。相応しいものがない。どれを唱えて色褪せて聞こえる。
なんて我儘なのだろう。
そうは思いつつも、運命と言える言葉に出会えないのだから、これはもう村人達に再度相談するしかないのではないか。不服ながらアランの予想通りになりそうである。
勝ち目のない反抗心は持つべきではない。
手慰みに木の枝を回していると、ふと声が聞こえてきた。
「た~のも~う!」
その声は、辺りで響く作業の音を切り開くようだった。
ナビ子、一瞬俺はそう認識するが、すぐに間違いであることに気付く。俺が知るの声は、こんなに太く力強くない。そうだというのに、なぜ誤認したのか。その答えは広場――この村における初めての死者、イアンの碑が置かれた広場にあった。
「えっと……」
ベリーショートヘアと幼児。二人の女性が、片や堂々と、片やその後ろに隠れるようにして立っている。
俺の到着に気が付くと、幼い方がひょいと身体を乗り出して、ぺこりと頭を下げる。それにつられて俺も腰を折ると、視界に映る草原を見慣れた靴が歩むのが見えた。
ナビ子だ。
彼女は訪問者を一瞥するだけで状況を把握したようで、
「新たな村長様に、C型ナビ子ですか」
それを受けて、ようやく俺も事態を察する。
いつかのプレイヤーと同じ訪問客のようだ。しかし、それにしては辺りにキャラバン隊と思しき群れが見当たらない。
「どのような御用件でしょうか」
「よく聞いてくれた、B型ナビ子」
外行き用の、どこか余所余所しい笑顔を作るナビ子に対し、「C型ナビ子」と呼ばれた女性は、勝気に眉を吊り上げる。
「我々は先日入植したばかりでな、挨拶にと出向いたのだ。……ほら、村長。挨拶」
そう背を叩かれて、幼女はキュッと服の裾を握った。
「は、初めまして。早朝に失礼します」
「初めまして。ええと……プレイヤーさん?」
事前に紹介されていたにも関わらず、疑問形になってしまった。
俺の知るプレイヤーの外見は、およそ同年代が多かった。とは言っても、この目で見たプレイヤーはマルケン巡査部長ただ一人だし、標本として不十分ではあるが、異性、しかも幼児という容姿に、臆せずにはいられなかった。
俺の困惑を受け取ったのか、幼女はすっかり視線を落とし、擦れ合う爪先を見下ろしている。
「な、ナビ子ちゃんも言ってましたが、あたし達、ついさっきゲームを始めたばかりで……ここから、そんなに離れてない場所にスポーンしたんです。それで、挨拶と御指南のお願いを……」
「そうでしたか。でも、俺もつい最近入植したばかりなんですよ。――ほら、この通り。なので、あまり教えられることは……」
村の様子を見て、薄々勘付いていたのだろう。フと吐き出された息の中に、落胆の気配を嗅ぎ取った。
経験者が傍にいるのは心強い。その気持ちはよく分かる。特に、事実、この村は種を始めとした各種アイテムや素材の面で楽をしていると思う。
楽させてもらった恩を、是非とも新規プレイヤーにおすそ分けしたいところではあるが、何せこの村は発展途上。分け与えられるものは殆どない。
「いい雰囲気ですね」
幼女の目がぐるりと、改めて村を見回す。褒められて悪い気はしない。俺は頷いて、
「いいですよね、のどかな農村って感じで。似たような家を量産する計画を、今立ててるんです」
「いくつか家が集まると、それだけで村っぽくなりますね。……そういえば、ネットで見たんですけど、自分の村に名前を付けられるんですよね?」
情報が早い。俺は思わず目を逸らした。傍らのナビ子もまた、表情を強張らせている。
「あたし、何て名前を付けようか迷っていて……いくつか案はあるんですけど、決めかねているんです。よかったら、参考までに教えて頂けませんか?」
このような状況に瀕した時、俺はどのように返せばよいのだろう。見栄を張ってでっち上げるか、勿体ぶって隠すか、それとも素直に話すか。
助けを求めるべく傍らのナビ子に視線を遣るが、俺を見上げる彼女の目は、期待に満ち溢れていた。いや、純粋なる期待というよりは、むしろ愉快や滑稽といった意地悪い色に近い。
朝食の席で話題に上がり、命名を先延ばしにしたはいいものの、直後村名を尋ねられたのだ。タイミングの悪さたるや。
相手方のナビ子――C型は、俺達の様子を見て何やら察したらしい。前々から口元に宿っていた笑みをさらに深くして、こちらの動向を窺っている。
ナビ子は忠実なようで、案外悪戯好きだ。C型もまた、同じ特性を持ち合わせているのかもしれない。
「……ぽ」
「ぽ?」
「ポリ……村、です」
ナビ子が決壊した。
あれだけ大見得を張って、結局のところ村人の予想通りに落ち着くのである。流石は寝食を共にしてきた仲間と称賛すべきか、余計な真似をと鼻面に皺を寄せるべきか。
どの道を進むか計りかねるが、どうやら目前のプレイヤーは、俺の事情など見向きもせず、ポリ村、ポリ村と舌触りを確かめるように復唱していた。
「……そっか、ユーザー名から付けるのもいいですね。覚え易いし、何より自分をここに残せる」
俺達プレイヤーは、今こそこのゲームに熱中しているものの、いずれは終焉を迎えるだろう。かつて一一七番植民地と呼ばれ、今はカップランドと名指しされる村――その顔も知らぬ統括者のように。
そのような人間が、自らが管理する村に自分の名前を与える。それはあまりにも高慢で残虐だ。「俺を覚えていろ」そう強要すると同義なのだから。
だがしかし、そのような横暴すら村人は許す。むしろ享受するだろう。笑いながら、ダサいと揶揄しながら、無邪気に。そのような呪いを授けられる程、俺は強くない。
だが――。
「村長さん」
ナビ子は微笑んでいた。
「安直と赤面なさるかもしれませんが、村長さんを冠することは、私達にとって何よりの名誉なのですよ」
まるで俺の心を見透かしたように、彼女は語る。
「村長さんは恒久ではない。だからこそ」
だからこそ、その名前を付ける。受け入れる。
忘れないように、伝え残すように。
「……そんなもの、ですか」
「はい」
ならば、安直な名前も悪くないのかもしれない。
「――では、村長さん。改めて、歓迎の言葉を」
俺達は声を揃え、高々に言う。
「ようこそ、ポリ村へ!」
「ようこそ、Goワールドへ!」
プレイヤーが運営する村には、等しく命名される機会が与えられる。
だが俺の村は、立て続けに発生するイベントによって悉くその折を逃していたし、それによる不便も、大して被ってはこなかった。だからこそ失念していたのだろう。
「む、村の名前……?」
「すっかり忘れてました……」
このナビ子、ナビゲーターとして大丈夫なのだろうか。彼女を眺める目に、思わず疑念が混じる。その視線を察してか、ナビ子はツインテールを振り回した。
「わっ、私が無能とか! そう判断しないでくださいね! ちゃんと適性検査はクリアしましたから!」
「知ってます。ナビ子さんが有能なの、ちゃんと知ってますから」
ナビゲーターのナビ子。
彼女は俺がゲームを開始してからというもの、誰よりも近くで開拓を見守っていてくれた。補佐として、時には基柱として、大いに役目を果たした。多少の暴走こそあるが、それもまた愛嬌である。
「そっか、名前……考えたことなかったな。どうしましょうか。何か案がある人、いますか?」
呼び掛けるも、村人達は顔を見合わせるばかりである。その様子を見兼ねてか、ナビ子が恐る恐るといった様子で口を開いた。
「村の象徴となるのですから、やはりここは村長さんが決めた方がよいかと」
分かっていた。ナビ子はそう言うだろうと、心の端では分かっていた。命名の儀、それは村長として、プレイヤーとして、避けては通れぬ関だ。
「……ポリプロピレンニキって名前の時点で察してほしいのですが」
「そうは言われましても……。村の名前は村長さんに付けてもらうって、マニュアルにも書いてあるんです」
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「も、勿論、今すぐじゃなくても大丈夫です! ここまで命名を先延ばしにしたのは私の責任でもありますし、期限は設けません。それなので、そんなに思い詰めた顔、しないでください……」
そうナビ子が慰めてくれるも、いかに名前をつけようか。ただただ迷うばかりであった。
村名は、この村が存続する限りいつまでも使われる名前だ。多くの語り口を介する言葉でもある。簡単には決めかねる。
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「ぽ、ポリ村に一票~……」
アランがニヤリと口角を上げ、クローイがゆるゆると手を挙げた。
村人が口にするのは俺の名前――ポリプロピレンニキ由来の村名ばかりである。安易な命名はしない、そう決めていたのに、なぜだか退路を断たれたように感じた。
「そ、そんな簡単な名前、付ける訳ないじゃないですか! もっと格好よくて、何かこう……親しみ易い名前を考えて、ギャフンと言わせてやりますから!」
言うまでもなく、俺は後悔する。
■ ■
資材収集のマーキングを行いながら、俺は頭を悩ませていた。
片手間に命名辞典や花言葉など、思い当たる参考書に目を通すが、しっくりくるものがない。相応しいものがない。どれを唱えて色褪せて聞こえる。
なんて我儘なのだろう。
そうは思いつつも、運命と言える言葉に出会えないのだから、これはもう村人達に再度相談するしかないのではないか。不服ながらアランの予想通りになりそうである。
勝ち目のない反抗心は持つべきではない。
手慰みに木の枝を回していると、ふと声が聞こえてきた。
「た~のも~う!」
その声は、辺りで響く作業の音を切り開くようだった。
ナビ子、一瞬俺はそう認識するが、すぐに間違いであることに気付く。俺が知るの声は、こんなに太く力強くない。そうだというのに、なぜ誤認したのか。その答えは広場――この村における初めての死者、イアンの碑が置かれた広場にあった。
「えっと……」
ベリーショートヘアと幼児。二人の女性が、片や堂々と、片やその後ろに隠れるようにして立っている。
俺の到着に気が付くと、幼い方がひょいと身体を乗り出して、ぺこりと頭を下げる。それにつられて俺も腰を折ると、視界に映る草原を見慣れた靴が歩むのが見えた。
ナビ子だ。
彼女は訪問者を一瞥するだけで状況を把握したようで、
「新たな村長様に、C型ナビ子ですか」
それを受けて、ようやく俺も事態を察する。
いつかのプレイヤーと同じ訪問客のようだ。しかし、それにしては辺りにキャラバン隊と思しき群れが見当たらない。
「どのような御用件でしょうか」
「よく聞いてくれた、B型ナビ子」
外行き用の、どこか余所余所しい笑顔を作るナビ子に対し、「C型ナビ子」と呼ばれた女性は、勝気に眉を吊り上げる。
「我々は先日入植したばかりでな、挨拶にと出向いたのだ。……ほら、村長。挨拶」
そう背を叩かれて、幼女はキュッと服の裾を握った。
「は、初めまして。早朝に失礼します」
「初めまして。ええと……プレイヤーさん?」
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「な、ナビ子ちゃんも言ってましたが、あたし達、ついさっきゲームを始めたばかりで……ここから、そんなに離れてない場所にスポーンしたんです。それで、挨拶と御指南のお願いを……」
「そうでしたか。でも、俺もつい最近入植したばかりなんですよ。――ほら、この通り。なので、あまり教えられることは……」
村の様子を見て、薄々勘付いていたのだろう。フと吐き出された息の中に、落胆の気配を嗅ぎ取った。
経験者が傍にいるのは心強い。その気持ちはよく分かる。特に、事実、この村は種を始めとした各種アイテムや素材の面で楽をしていると思う。
楽させてもらった恩を、是非とも新規プレイヤーにおすそ分けしたいところではあるが、何せこの村は発展途上。分け与えられるものは殆どない。
「いい雰囲気ですね」
幼女の目がぐるりと、改めて村を見回す。褒められて悪い気はしない。俺は頷いて、
「いいですよね、のどかな農村って感じで。似たような家を量産する計画を、今立ててるんです」
「いくつか家が集まると、それだけで村っぽくなりますね。……そういえば、ネットで見たんですけど、自分の村に名前を付けられるんですよね?」
情報が早い。俺は思わず目を逸らした。傍らのナビ子もまた、表情を強張らせている。
「あたし、何て名前を付けようか迷っていて……いくつか案はあるんですけど、決めかねているんです。よかったら、参考までに教えて頂けませんか?」
このような状況に瀕した時、俺はどのように返せばよいのだろう。見栄を張ってでっち上げるか、勿体ぶって隠すか、それとも素直に話すか。
助けを求めるべく傍らのナビ子に視線を遣るが、俺を見上げる彼女の目は、期待に満ち溢れていた。いや、純粋なる期待というよりは、むしろ愉快や滑稽といった意地悪い色に近い。
朝食の席で話題に上がり、命名を先延ばしにしたはいいものの、直後村名を尋ねられたのだ。タイミングの悪さたるや。
相手方のナビ子――C型は、俺達の様子を見て何やら察したらしい。前々から口元に宿っていた笑みをさらに深くして、こちらの動向を窺っている。
ナビ子は忠実なようで、案外悪戯好きだ。C型もまた、同じ特性を持ち合わせているのかもしれない。
「……ぽ」
「ぽ?」
「ポリ……村、です」
ナビ子が決壊した。
あれだけ大見得を張って、結局のところ村人の予想通りに落ち着くのである。流石は寝食を共にしてきた仲間と称賛すべきか、余計な真似をと鼻面に皺を寄せるべきか。
どの道を進むか計りかねるが、どうやら目前のプレイヤーは、俺の事情など見向きもせず、ポリ村、ポリ村と舌触りを確かめるように復唱していた。
「……そっか、ユーザー名から付けるのもいいですね。覚え易いし、何より自分をここに残せる」
俺達プレイヤーは、今こそこのゲームに熱中しているものの、いずれは終焉を迎えるだろう。かつて一一七番植民地と呼ばれ、今はカップランドと名指しされる村――その顔も知らぬ統括者のように。
そのような人間が、自らが管理する村に自分の名前を与える。それはあまりにも高慢で残虐だ。「俺を覚えていろ」そう強要すると同義なのだから。
だがしかし、そのような横暴すら村人は許す。むしろ享受するだろう。笑いながら、ダサいと揶揄しながら、無邪気に。そのような呪いを授けられる程、俺は強くない。
だが――。
「村長さん」
ナビ子は微笑んでいた。
「安直と赤面なさるかもしれませんが、村長さんを冠することは、私達にとって何よりの名誉なのですよ」
まるで俺の心を見透かしたように、彼女は語る。
「村長さんは恒久ではない。だからこそ」
だからこそ、その名前を付ける。受け入れる。
忘れないように、伝え残すように。
「……そんなもの、ですか」
「はい」
ならば、安直な名前も悪くないのかもしれない。
「――では、村長さん。改めて、歓迎の言葉を」
俺達は声を揃え、高々に言う。
「ようこそ、ポリ村へ!」
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