14 / 25
おきにいり
しおりを挟む
あれから数日が経過した。その間、何も起きてはくれず、平和な時間が流れているだけだった。
「どうしよ、暇。」
何もする事がないので私は家の中を散歩することにした。この家は広すぎるので私もまだ行ったことないところがたくさんある。だから散歩は絶好の暇つぶしなのだ。そうと決まったら早速行こう。私は勢いよく立ち上がった。扉を開け、歩を進めていく。廊下は綺麗に掃除されている。咲夜さんがやってくれたのだろうか。すごいなぁ。さすがはメイドさんだ。こんなに広い家を隅々まで掃除してしまうのだから。そんなことを考えながらまっすぐ歩いていく。と、そこで。
「レミ!!」
レミを見つけて私は彼女に駆け寄る。
「おはよう!!」
「おはようって、あなたね、もう午後じゃない。」
たしかに。うーん。何で挨拶って時間によって変わるんだろう。統一してくれたらいいのに。
「どこいくの?」
私はレミに問いかける。
「お気に入りのところ。」
「それがどこか聞きたいんだけど?」
レミがふっと笑った。
「暇なら一緒に来る?」
「いく!」
ちょうど暇していたところだ。嬉々としてレミについていくことにした。それにしても、レミのお気に入りのところってどこなんだろう。気になるなぁ。
「こっちよ。」
レミに先導されて、私は軽い足取りで歩いていく。しばらく歩いたところで、レミが立ち止まった。横を向くと、そこには階段が。
「この先よ。」
階段を登り始めるレミ。私も続く。結構な段数だ。
「あれ?」
1、2、3、4。この家の最上階を超えたみたいだけど、まだ階段は続いている。
「さあ、ここよ。」
レミが扉を開けた先には。
「屋上!?」
一部屋分ぐらいの、小さい屋上だった。
「ここが私の、お気に入り。」
たしかに、すごくいい場所だ。景色もいい。
「嫌なことがあったときは、だいたいここに来てた。少し気持ちが軽くなるの。」
そういうレミは透明な笑みを浮かべていた。2人で並んですわって、遠くを眺める。
「私が部屋にいない時はだいたいここにいるから。すみれも気が向いたら来てもいいわよ。」
少し早口めにレミがいう。ああ、これは来てほしいってことね。
「気が向いたらね。」
レミに笑いかけながら、私はそう返した。
「どうしよ、暇。」
何もする事がないので私は家の中を散歩することにした。この家は広すぎるので私もまだ行ったことないところがたくさんある。だから散歩は絶好の暇つぶしなのだ。そうと決まったら早速行こう。私は勢いよく立ち上がった。扉を開け、歩を進めていく。廊下は綺麗に掃除されている。咲夜さんがやってくれたのだろうか。すごいなぁ。さすがはメイドさんだ。こんなに広い家を隅々まで掃除してしまうのだから。そんなことを考えながらまっすぐ歩いていく。と、そこで。
「レミ!!」
レミを見つけて私は彼女に駆け寄る。
「おはよう!!」
「おはようって、あなたね、もう午後じゃない。」
たしかに。うーん。何で挨拶って時間によって変わるんだろう。統一してくれたらいいのに。
「どこいくの?」
私はレミに問いかける。
「お気に入りのところ。」
「それがどこか聞きたいんだけど?」
レミがふっと笑った。
「暇なら一緒に来る?」
「いく!」
ちょうど暇していたところだ。嬉々としてレミについていくことにした。それにしても、レミのお気に入りのところってどこなんだろう。気になるなぁ。
「こっちよ。」
レミに先導されて、私は軽い足取りで歩いていく。しばらく歩いたところで、レミが立ち止まった。横を向くと、そこには階段が。
「この先よ。」
階段を登り始めるレミ。私も続く。結構な段数だ。
「あれ?」
1、2、3、4。この家の最上階を超えたみたいだけど、まだ階段は続いている。
「さあ、ここよ。」
レミが扉を開けた先には。
「屋上!?」
一部屋分ぐらいの、小さい屋上だった。
「ここが私の、お気に入り。」
たしかに、すごくいい場所だ。景色もいい。
「嫌なことがあったときは、だいたいここに来てた。少し気持ちが軽くなるの。」
そういうレミは透明な笑みを浮かべていた。2人で並んですわって、遠くを眺める。
「私が部屋にいない時はだいたいここにいるから。すみれも気が向いたら来てもいいわよ。」
少し早口めにレミがいう。ああ、これは来てほしいってことね。
「気が向いたらね。」
レミに笑いかけながら、私はそう返した。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
鉄路を辿って ~回送列車編④~ (鉄道の直通運転とお守りの力によって結ばれた私たちの、2021年最後の高校生活)
まずる製作所
ライト文芸
*このお話は~直通運転編③~の続きとなっております。よろしければ、~直通運転編③~の方もご覧ください。
二〇二一年、神奈川県の閑静な住宅街に住む高校三年生の西谷百合絵は、今年大学受験を控えていた。お騒がせなウイルスの影響や伸び悩む成績のこともあり、彼女はまた大変な高校生活を送っていた。二年生の頃から付き合い始めた新しいパートナー――的場萌花とも三年一学期の途中で別れてしまい、彼女にはもう受験勉強と大学受験いう目の前のつらい現実しか残っていなかった。
二学期が始まって数日後、幼馴染でクラスメイト――寒川琴乃の違和感に気づいた。気になって仕方がなかった百合絵は出来心により琴乃の荷物を勝手にあさってしまいそれが仇となり唯一無二の気が置けないクラスメイト、そして友達を失ってしまった。
もはやこのクラスに一緒に居てくれる人は誰もいない。つらく思い悩んでいた百合絵はとうとう鉄道ヲタクの秦野宏明と昼休みを共にしてしまう。幸い秦野は百合絵の他クラスの友達――神宮真妃の彼氏ということもあり観察対象という意味でちょうどよかった。しかし、百合絵には腑に落ちないことがあった。
「どうして何も共通点のない秦野と真妃ちゃんがこんなにもラブラブなの?」
ある日、一年生の頃のクラスメイト――舟渡啓介との偶然の再開によりなんとか琴乃と仲直りするきっかけをつかんだ百合絵だったが、琴乃は「舟渡が受験する慶應か早稲田に合格しなければ来年四月から絶交する」という無茶苦茶な条件を突き出してくるのだった。
「琴姉のバカッ! できっこない条件つけてくるなんて……。ほんと、最低っ!」
とある私鉄沿線に住む高校三年生の女子高生の日常を描いたお話。彼女の大学受験の結末は? そして、秦野と真妃のカップルの秘密と、あのとき琴乃から感じた違和感の秘密とは?
*こんな方におすすめいたします。
首都圏の鉄道に興味のある方
学生時代に受験勉強で大変な思いをされた方
現実世界の出来事をもとにした二次創作寄りの作品がお好きな方
九尾の狐、監禁しました
八神響
ライト文芸
男はとある妖怪を探していた。
その妖怪の存在が男の人生を大きく変えたからだ。
妖怪を見つけて初めに言う言葉はもう決めてある。
そして大学4回生になる前の春休み、とうとう男は目当ての妖怪と出会う。
元陰陽師の大学生、大黒真が九尾の狐、ハクを監禁して(一方的に)愛を深めていく話。
ニコちゃん店長辞めるらしいよ
ムロヒ
ライト文芸
【世界一の美容師会長のロム・ヒ(38)は空前絶後の容姿、頭脳共に完璧主義だが自分勘違い野郎の自分大好きな超絶ナルシスト男
そんな彼と共にオープン当初からずっと支えてきた唯一の存在で10年間一緒に働いてきた美容師店長のニコ(28)
彼女無しではここまでなし得なかった世界一の称号
そんな彼女が突如、恋や結婚をして後々独立を目指しのんびりと自分の人生を歩みたいと辞職を申し出た
ロム・ヒはショックを受けあの手のこの手で引き止める
有ろう事か「俺が結婚してあげようそれで美容業界を一緒に盛り立て働き続けろ」とパワハラとセクハラ発言をする。】
放課後のタルトタタン~穢れた処女と虚ろの神様~
戸松秋茄子
ライト文芸
「なあ知ってるか、心臓の取り出し方」
三学期最初の朝だった。転校生の市川知佳は、通学路で拾ったりんごに導かれるようにして、学校の屋上に足を踏み入れる。
そこで待っていたのは、冷たい雨と寂しげな童謡、そして戦時中に変死体で発見された女学生の怨霊にして祟り神「りんご様」で――
そしてはじまる、少し奇妙な学園生活。徐々に暴かれる、知佳の暗い過去。「りんご様」の真実――
日常と非日常が交錯する、境界線上のガールミーツガール開幕。
毎日12,21時更新。カクヨムで公開しているものの改稿版です。
初愛シュークリーム
吉沢 月見
ライト文芸
WEBデザイナーの利紗子とパティシエールの郁実は女同士で付き合っている。二人は田舎に移住し、郁実はシュークリーム店をオープンさせる。付き合っていることを周囲に話したりはしないが、互いを大事に想っていることには変わりない。同棲を開始し、ますます相手を好きになったり、自分を不甲斐ないと感じたり。それでもお互いが大事な二人の物語。
第6回ライト文芸大賞奨励賞いただきました。ありがとうございます
『愛が揺れるお嬢さん妻』- かわいいひと -
設樂理沙
ライト文芸
♡~好きになった人はクールビューティーなお医者様~♡
やさしくなくて、そっけなくて。なのに時々やさしくて♡
――――― まただ、胸が締め付けられるような・・
そうか、この気持ちは恋しいってことなんだ ―――――
ヤブ医者で不愛想なアイッは年下のクールビューティー。
絶対仲良くなんてなれないって思っていたのに、
遠く遠く、限りなく遠い人だったのに、
わたしにだけ意地悪で・・なのに、
気がつけば、一番近くにいたYO。
幸せあふれる瞬間・・いつもそばで感じていたい
◇ ◇ ◇ ◇
💛画像はAI生成画像 自作
◆妻が好きすぎてガマンできないっ★
青海
大衆娯楽
R 18バージョンからノーマルバージョンに変更しました。
妻が好きすぎて仕方ない透と泉の結婚生活編です。
https://novel18.syosetu.com/n6601ia/
『大好きなあの人を一生囲って外に出したくない!』
こちらのサイトでエッチな小説を連載してます。
水野泉視点でのお話です。
よろしくどうぞ★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる