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8.戦う
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「エルヴィラ!久しぶりね!」
「クラリッサ夫人、お久しぶりです」
「いやだわ。昔みたいにおばさまって呼んで?」
「ふふ。おばさま、会えてうれしいです」
金色の髪を綺麗にまとめたおばさまは、いつ見ても若々しい。
少しやせたように見えるけれど、
昔と変わらない柔らかな笑顔に迎え入れられ懐かしく感じる。
「姉様!元気でしたか!」
「アントン!私のことを覚えているの?」
まさか?私がアントンに最後に会ったのは産まれて半年ほど。
さすがに覚えているわけはない。
「精霊がこっちの庭にも遊びに来てくれるんです。
その時に姉様の話をいっぱいしてくれて」
「そうなの?アントンにも加護が?」
「え?姉様と兄様がお願いしてくれたのでは?」
あぁ、そういえば。精霊王にお願いしたのを思い出した。
産まれたばかりのアントンが次期当主になるのは少し心配されていた。
成人するまで生きているとは限らない、魔力が豊富だとは限らない、
そう言ってアロルドが婿入りするのを反対する親族がいるかもしれないと。
精霊王にその話をしたら、アントンも見守ろうと約束してくれていた。
「そうだったわ。こんなに大きくなったのね!」
今年九歳になるアントンは私の胸くらいまで成長している。
あと三年もしたら私の身長を抜かされてしまうだろう。
無邪気に笑うアントンに、つられて私も笑っていた。
「さぁ、中へどうぞ!」
「ありがとう」
アントンに手をひかれて中へ入ると客用の応接室ではなく、
奥にある家族用の団欒室に通される。
この部屋に入るのも久しぶりで懐かしい。
団欒室に入る時、アロルドが荷物を取ってくるとささやいて離れていった。
ここからならアロルドの私室も近い。
アロルドと離れるのは少し不安だけど、
さすがにこの状況で部屋までついていくわけにはいかない。
大きなソファに座ると、侍女がお茶を用意し始める。
「呼び出してしまってごめんなさい。
本来なら、こちらが訪ねていかなければならないのだけど、
アーンフェ公爵家の本宅には邪魔な人がいるでしょう?」
「ええ、これで正解だと思います。
アーンフェ公爵家では話し合いすらできないでしょうから」
もし、おばさまがアーンフェ公爵家を訪ねてきたとしても、
お父様が対応して私とは会えずに終わってしまうだろう。
それではこの書類は提出できない。お父様は当主ではないのだから。
「…アロルドがね、一週間ほど行方がわからないの。
だけど、あの子はちゃんと帰ってくると思うわ。
だから、今のうちに提出してしまおうと思ったの」
「え? アロルドが帰ってくると思っているのに、
次期当主をアントンに決めてしまうのですか?」
思っていたのとは違う答えに首をかしげてしまった。
もしかしたらアロルドをあきらめてしまったのかと思っていたのに。
「そうよ。帰ってくると思うからその前に提出しておくの。
アロルドはまだエルヴィラと結婚するのをあきらめていないわ。
この書類は八年前に一度提出して却下されたもの。
長男のアロルドがいるから認めるのは難しいって。
そうやって揉めている間に、エルヴィラと第三王子の婚約を決められてしまった」
「……そうでした」
アロルドをアーンフェ公爵家の婿にするには、当主候補から外さなくてはいけない。
だから、おばさまは生後半年のアントンを次期当主に決める書類を提出しようとした。
それが認められたら、私とアロルドの婚約を成立させる予定で。
だが、その動きに気がついた王家に邪魔されてしまった。
「今度は絶対にこの書類を認めさせるわ。だって、アロルドはいないんだもの。
王家に納得させるために騎士団に徹底的に探してもらったのよ」
「騎士団に捜索願を出したのもこのためですか?」
「そうよ。だって、アロルドよ?誰かに攫われるわけないじゃない。
この国で最強の魔術師なのに、誰が攫えるっていうの?
だから、今のうちにできることはしておこうと思って。
立会人になってもらえるわよね?」
「もちろんです!」
もうすでにほとんどの項目が埋められていて、残りは立会人のだけ署名だった。
そこに”アーンフェ公爵家当主エルヴィラ”と署名する。
「ふふ。これはね、もう一つの意味があるのよ?」
「もう一つの意味ですか?」
「アーンフェ公爵家の当主はエルヴィラよ。
婿入りしてきたエミールはあくまで父親としての後見でしかないわ。
当主代理などという規定は本来ないのだから。
それを王家にしっかりわからせなくてはね」
お父様は勝手に当主代理を名乗っているわけではない。
陛下と宰相が特例で認めてしまったからだ。
お母様が亡くなった時、私はまだ五歳だった。
と言ってもアーンフェ公爵家の当主としての仕事、精霊を祀る行事は引き継いでいた。
公爵家の仕事もお父様はしておらず、文官を数名派遣してもらっている。
その引継ぎももうすぐ終わり、私が学園を卒業したら何の制限もなくなる。
だけど、なんとなく陛下と宰相はわかっていない気がする。
そのままお父様が公爵でいいと思っている気がする。
国王の即位式などの公式行事はすべてお父様が呼ばれて出席していた。
もう公爵だと本人は思っているのかもしれない。
「わかってもらえるでしょうか……」
「わからせるしかないわ。力づくでも。
エルヴィラ。あなたは自分を犠牲にしちゃいけないの。
この国のためにも、この国の民のためにも、
あなたは幸せにならなきゃいけないのよ?それをわかってね」
「はい、おばさま。ありがとうございます」
八年前、アロルドとの婚約話をした時にも言われた。
エルヴィラが幸せなら精霊王はこの国を祝福してくれる、と。
今、この国に祝福はされていない。お母様が絶望して亡くなったからだ。
お互いに唯一だと精霊王に誓って結婚したのに、
お父様には愛人がいて私の一つ下の娘までいた。
お母様はお父様の裏切りを知って、
精霊王の前で泣いてすべてを打ち明けてしまった。もう生きていたくないと。
大事な精霊の愛し子の悲しみを知り、
精霊王はこの国の祝福をやめて、お父様は加護を外された。
以来、この国は豊作になることはない。
かろうじて国全体への加護は私がいるから外されていない。
そうでなければ災害だらけで人が住める国ではなくなってしまうだろう。
いつか陛下とは話し合わなければいけないと思っていた。
だが、成人していない私では謁見を申し込むことができない。
成人して公爵家当主となって、それから陛下に話そうと考えていた。
その時にはベッティル様との婚約は解消してもらうつもりでいた。
お茶のお代わりを飲み干した頃にアロルドは戻って来た。
それを見て、お暇することにする。
おばさまはこれから王宮に書類を提出してくると張り切っていた。
アントンに見送られて馬車に乗り、アーンフェ公爵家に戻る。
敷地内に入ったところで、ちらりとブランカの赤髪が見えた。
私の姿が見えたのか、にらみつけてくるブランカに何を考えているのかと思う。
ため息をついたら、つないでいた手をキュッと握りしめられた。
「大丈夫、俺がいるから」
「うん、ありがとう」
ベッティル様と婚約する前はこんな風にずっとアロルドと一緒にいた。
お母様が亡くなってからは特にそうで、
離れで一人寝るのがさみしくて泣いていると、精霊たちがアロルドを連れて来てくれた。
自室で寝ていたはずなのに勝手に連れて来られてもアロルドは怒らなかった。
いつも優しく涙をふいて、手をつないで寝てくれた。
あんな幸せな時間がずっと続くのだと思っていたのに、八年も離されてしまった。
アロルドの呪いは早く解きたい。
だけど、見えるようになったら一緒にはいられない。
このままでいたいと思ってしまう気持ちは止められなかった。
「クラリッサ夫人、お久しぶりです」
「いやだわ。昔みたいにおばさまって呼んで?」
「ふふ。おばさま、会えてうれしいです」
金色の髪を綺麗にまとめたおばさまは、いつ見ても若々しい。
少しやせたように見えるけれど、
昔と変わらない柔らかな笑顔に迎え入れられ懐かしく感じる。
「姉様!元気でしたか!」
「アントン!私のことを覚えているの?」
まさか?私がアントンに最後に会ったのは産まれて半年ほど。
さすがに覚えているわけはない。
「精霊がこっちの庭にも遊びに来てくれるんです。
その時に姉様の話をいっぱいしてくれて」
「そうなの?アントンにも加護が?」
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あぁ、そういえば。精霊王にお願いしたのを思い出した。
産まれたばかりのアントンが次期当主になるのは少し心配されていた。
成人するまで生きているとは限らない、魔力が豊富だとは限らない、
そう言ってアロルドが婿入りするのを反対する親族がいるかもしれないと。
精霊王にその話をしたら、アントンも見守ろうと約束してくれていた。
「そうだったわ。こんなに大きくなったのね!」
今年九歳になるアントンは私の胸くらいまで成長している。
あと三年もしたら私の身長を抜かされてしまうだろう。
無邪気に笑うアントンに、つられて私も笑っていた。
「さぁ、中へどうぞ!」
「ありがとう」
アントンに手をひかれて中へ入ると客用の応接室ではなく、
奥にある家族用の団欒室に通される。
この部屋に入るのも久しぶりで懐かしい。
団欒室に入る時、アロルドが荷物を取ってくるとささやいて離れていった。
ここからならアロルドの私室も近い。
アロルドと離れるのは少し不安だけど、
さすがにこの状況で部屋までついていくわけにはいかない。
大きなソファに座ると、侍女がお茶を用意し始める。
「呼び出してしまってごめんなさい。
本来なら、こちらが訪ねていかなければならないのだけど、
アーンフェ公爵家の本宅には邪魔な人がいるでしょう?」
「ええ、これで正解だと思います。
アーンフェ公爵家では話し合いすらできないでしょうから」
もし、おばさまがアーンフェ公爵家を訪ねてきたとしても、
お父様が対応して私とは会えずに終わってしまうだろう。
それではこの書類は提出できない。お父様は当主ではないのだから。
「…アロルドがね、一週間ほど行方がわからないの。
だけど、あの子はちゃんと帰ってくると思うわ。
だから、今のうちに提出してしまおうと思ったの」
「え? アロルドが帰ってくると思っているのに、
次期当主をアントンに決めてしまうのですか?」
思っていたのとは違う答えに首をかしげてしまった。
もしかしたらアロルドをあきらめてしまったのかと思っていたのに。
「そうよ。帰ってくると思うからその前に提出しておくの。
アロルドはまだエルヴィラと結婚するのをあきらめていないわ。
この書類は八年前に一度提出して却下されたもの。
長男のアロルドがいるから認めるのは難しいって。
そうやって揉めている間に、エルヴィラと第三王子の婚約を決められてしまった」
「……そうでした」
アロルドをアーンフェ公爵家の婿にするには、当主候補から外さなくてはいけない。
だから、おばさまは生後半年のアントンを次期当主に決める書類を提出しようとした。
それが認められたら、私とアロルドの婚約を成立させる予定で。
だが、その動きに気がついた王家に邪魔されてしまった。
「今度は絶対にこの書類を認めさせるわ。だって、アロルドはいないんだもの。
王家に納得させるために騎士団に徹底的に探してもらったのよ」
「騎士団に捜索願を出したのもこのためですか?」
「そうよ。だって、アロルドよ?誰かに攫われるわけないじゃない。
この国で最強の魔術師なのに、誰が攫えるっていうの?
だから、今のうちにできることはしておこうと思って。
立会人になってもらえるわよね?」
「もちろんです!」
もうすでにほとんどの項目が埋められていて、残りは立会人のだけ署名だった。
そこに”アーンフェ公爵家当主エルヴィラ”と署名する。
「ふふ。これはね、もう一つの意味があるのよ?」
「もう一つの意味ですか?」
「アーンフェ公爵家の当主はエルヴィラよ。
婿入りしてきたエミールはあくまで父親としての後見でしかないわ。
当主代理などという規定は本来ないのだから。
それを王家にしっかりわからせなくてはね」
お父様は勝手に当主代理を名乗っているわけではない。
陛下と宰相が特例で認めてしまったからだ。
お母様が亡くなった時、私はまだ五歳だった。
と言ってもアーンフェ公爵家の当主としての仕事、精霊を祀る行事は引き継いでいた。
公爵家の仕事もお父様はしておらず、文官を数名派遣してもらっている。
その引継ぎももうすぐ終わり、私が学園を卒業したら何の制限もなくなる。
だけど、なんとなく陛下と宰相はわかっていない気がする。
そのままお父様が公爵でいいと思っている気がする。
国王の即位式などの公式行事はすべてお父様が呼ばれて出席していた。
もう公爵だと本人は思っているのかもしれない。
「わかってもらえるでしょうか……」
「わからせるしかないわ。力づくでも。
エルヴィラ。あなたは自分を犠牲にしちゃいけないの。
この国のためにも、この国の民のためにも、
あなたは幸せにならなきゃいけないのよ?それをわかってね」
「はい、おばさま。ありがとうございます」
八年前、アロルドとの婚約話をした時にも言われた。
エルヴィラが幸せなら精霊王はこの国を祝福してくれる、と。
今、この国に祝福はされていない。お母様が絶望して亡くなったからだ。
お互いに唯一だと精霊王に誓って結婚したのに、
お父様には愛人がいて私の一つ下の娘までいた。
お母様はお父様の裏切りを知って、
精霊王の前で泣いてすべてを打ち明けてしまった。もう生きていたくないと。
大事な精霊の愛し子の悲しみを知り、
精霊王はこの国の祝福をやめて、お父様は加護を外された。
以来、この国は豊作になることはない。
かろうじて国全体への加護は私がいるから外されていない。
そうでなければ災害だらけで人が住める国ではなくなってしまうだろう。
いつか陛下とは話し合わなければいけないと思っていた。
だが、成人していない私では謁見を申し込むことができない。
成人して公爵家当主となって、それから陛下に話そうと考えていた。
その時にはベッティル様との婚約は解消してもらうつもりでいた。
お茶のお代わりを飲み干した頃にアロルドは戻って来た。
それを見て、お暇することにする。
おばさまはこれから王宮に書類を提出してくると張り切っていた。
アントンに見送られて馬車に乗り、アーンフェ公爵家に戻る。
敷地内に入ったところで、ちらりとブランカの赤髪が見えた。
私の姿が見えたのか、にらみつけてくるブランカに何を考えているのかと思う。
ため息をついたら、つないでいた手をキュッと握りしめられた。
「大丈夫、俺がいるから」
「うん、ありがとう」
ベッティル様と婚約する前はこんな風にずっとアロルドと一緒にいた。
お母様が亡くなってからは特にそうで、
離れで一人寝るのがさみしくて泣いていると、精霊たちがアロルドを連れて来てくれた。
自室で寝ていたはずなのに勝手に連れて来られてもアロルドは怒らなかった。
いつも優しく涙をふいて、手をつないで寝てくれた。
あんな幸せな時間がずっと続くのだと思っていたのに、八年も離されてしまった。
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だけど、見えるようになったら一緒にはいられない。
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