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2章 学園編
6.他の図書室
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「真っ白です!
これって、私が優秀だから読まなくてもいいってことですか!?」
うれしそうに先生に聞いたミーアに、苦笑いした先生が優しく説明する。
「ん~。あのね、これはこの図書室の本、読んでないってことなんだ。
すべて読んでいる場合には、手のひらを乗せても反応しない。
ミーアは…そうだな。棚の番号順に読むといいよ。
一年で読み終わるのは大変だろうけど、頑張れば無理じゃない。」
真っ白は…何も身に着けていないってこと。
そう言われて、ミーアは真っ赤な顔で涙目になった。
少しだけ同情したけれど、またにらまれてしまって、目をそらした。
仲良くなるのは…無理かもしれない。
各自で読むようにと言われ、図書室に入って棚番号を見て本を探す。
紙に書いてあった二冊をとって教室へと戻った。
初級調理はかまどに火をつけたり、
材料を刻んだりといった調理過程を魔術でするものだった。
侯爵家の図書室になかった理由は、貴族は料理をしないからだろう。
もう一つの初級解体は魔獣の解体魔術だった。
これは素材や核を壊さないように解体する技術で、
魔術薬を調合するのに使うらしい。
昔はよく使われた魔術だが、
今はほとんど魔獣に出会わないために必要とされていないそうだ。
二冊しかなかったので私とレイニードはすぐに読み終えてしまった。
プロイム先生に報告しようとしたが、どこかに行ってしまっている。
教室内に残っていてもすることがなく、
まだ読み続けているファルカとルリナの邪魔をしないように外に出て、
外のテーブルでお茶を飲むことにした。
「お。何だもう終わったのか。」
レイニードとお茶を飲んでいたら、
プロイム先生が通りがかったのか声をかけてきた。
「はい、終わりました。」
「そうか。じゃあ、明日からは早く帰れるな。」
「先生、あの図書室は初級の魔術書だけなのですか?
中級以上のものはありませんか?」
「あるにはあるんだが、中級以上の本は校舎の二階図書室にある。
だけど、校舎の二階に入れるのは二学年にあがってからなんだ。
一学年の間は許可が出ないんだよな~。
二人には退屈だろうけど、一年我慢してくれ。」
「家にある魔術書なら中級以上を読んでも大丈夫ですか?」
「ああ。二人はエンドソン家だったな。
かまわないぞ。学園の図書室よりもそろってるだろうし。」
「そういえば、うちの図書室の蔵書数は国で二番だって聞きました。
一番はどこにあるんですか?」
「一番は魔術師協会だぞ。お前たちはそっちも行けるだろう?」
「推薦状をもらう時に一度行っただけですので知りませんでした。
そうですね…うちの図書室の本を全部読み終えたら行ってみたいです。」
「読み終わる!?それは…すごいな。お前たちならできそうだけど。
まぁ、頑張ってくれ。」
ちょっと顔を引きつらせて去っていくのを見て、
また常識外れのことを言ってしまったことに気づく。
「レイニード、また変なこと言っちゃった?」
「…うんまぁ、これは仕方ないかな?
たぶん、魔力量の関係で全部の本を読める人が少ないんじゃないかと思う。
あとでファルカたちに聞いてみようか。」
「…ううぅ。」
思わず頭をかかえてテーブルに崩れ落ちそうになった時に、
私たちを呼ぶ声が聞こえた。
「あ、見つけた。レイニード、エミリア!」
これって、私が優秀だから読まなくてもいいってことですか!?」
うれしそうに先生に聞いたミーアに、苦笑いした先生が優しく説明する。
「ん~。あのね、これはこの図書室の本、読んでないってことなんだ。
すべて読んでいる場合には、手のひらを乗せても反応しない。
ミーアは…そうだな。棚の番号順に読むといいよ。
一年で読み終わるのは大変だろうけど、頑張れば無理じゃない。」
真っ白は…何も身に着けていないってこと。
そう言われて、ミーアは真っ赤な顔で涙目になった。
少しだけ同情したけれど、またにらまれてしまって、目をそらした。
仲良くなるのは…無理かもしれない。
各自で読むようにと言われ、図書室に入って棚番号を見て本を探す。
紙に書いてあった二冊をとって教室へと戻った。
初級調理はかまどに火をつけたり、
材料を刻んだりといった調理過程を魔術でするものだった。
侯爵家の図書室になかった理由は、貴族は料理をしないからだろう。
もう一つの初級解体は魔獣の解体魔術だった。
これは素材や核を壊さないように解体する技術で、
魔術薬を調合するのに使うらしい。
昔はよく使われた魔術だが、
今はほとんど魔獣に出会わないために必要とされていないそうだ。
二冊しかなかったので私とレイニードはすぐに読み終えてしまった。
プロイム先生に報告しようとしたが、どこかに行ってしまっている。
教室内に残っていてもすることがなく、
まだ読み続けているファルカとルリナの邪魔をしないように外に出て、
外のテーブルでお茶を飲むことにした。
「お。何だもう終わったのか。」
レイニードとお茶を飲んでいたら、
プロイム先生が通りがかったのか声をかけてきた。
「はい、終わりました。」
「そうか。じゃあ、明日からは早く帰れるな。」
「先生、あの図書室は初級の魔術書だけなのですか?
中級以上のものはありませんか?」
「あるにはあるんだが、中級以上の本は校舎の二階図書室にある。
だけど、校舎の二階に入れるのは二学年にあがってからなんだ。
一学年の間は許可が出ないんだよな~。
二人には退屈だろうけど、一年我慢してくれ。」
「家にある魔術書なら中級以上を読んでも大丈夫ですか?」
「ああ。二人はエンドソン家だったな。
かまわないぞ。学園の図書室よりもそろってるだろうし。」
「そういえば、うちの図書室の蔵書数は国で二番だって聞きました。
一番はどこにあるんですか?」
「一番は魔術師協会だぞ。お前たちはそっちも行けるだろう?」
「推薦状をもらう時に一度行っただけですので知りませんでした。
そうですね…うちの図書室の本を全部読み終えたら行ってみたいです。」
「読み終わる!?それは…すごいな。お前たちならできそうだけど。
まぁ、頑張ってくれ。」
ちょっと顔を引きつらせて去っていくのを見て、
また常識外れのことを言ってしまったことに気づく。
「レイニード、また変なこと言っちゃった?」
「…うんまぁ、これは仕方ないかな?
たぶん、魔力量の関係で全部の本を読める人が少ないんじゃないかと思う。
あとでファルカたちに聞いてみようか。」
「…ううぅ。」
思わず頭をかかえてテーブルに崩れ落ちそうになった時に、
私たちを呼ぶ声が聞こえた。
「あ、見つけた。レイニード、エミリア!」
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