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26.魔力量
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「この水晶にふれてくれる?」
教会の水晶よりも大きな水晶だった。抱きかかえても持ち上げられないかもしれない。
その水晶にレイニードがふれると、赤色に光った。
「うわっ。」
リシャエルさんが何か驚いていたが、何に驚いたのだろう。
「そっか…えっと、エミリアさんもふれてくれる?」
「はい。」
私もふれると赤色に光った。
「うわぁ…これは…。すごいな…。
なるほどね。ヘリオスが連絡してくるわけだ。」
「これは何の検査なんですか?」
「あぁ、うん。
教会でヘリオスが魔力検査しただろう?
あれは魔力があれば光るし、魔力量が多ければまぶしく光る。
だけど、そのくらいしかわからない。
これは魔力量によって光の色が変わるんだ。
少なければ寒色系の色に。多ければ暖色系の色に。
赤色に光るのは…魔術師長以来じゃないかな。
少なくとも、俺は初めて見たよ。それが二人も…。
うん、魔術師協会に所属しておかないとまずいな。
早速手続きしよう。」
「え?これだけでいいんですか?試験は?」
「ん?試験はないよ。
学園に入って学ぶんだから、学んでも無いことを試験しても意味無いだろう?
それよりも素質があるか無いかを調べないと、
素質が無いのに入学しても魔術師にはなれないからね。
二人とも素質は十分すぎるくらいあるから心配しなくていいよ。
今すぐ推薦状を出せるし、学園での検査もしない。
もう安心していいから。
魔術師協会の所属になることが決まっている学生だからね。
何かあれば俺たちが守るから、困ったらすぐに連絡して。」
「「ありがとうございます。」」
良かった。これで問題なく入学できるはず。
レイニードを見ると、少し心配していた顔が和らいで、大きく息をついていた。
「ただいま。」
「ごめんね。長く待たせちゃった。」
「いいえ、本を読んでましたから平気です。
お二人ともその笑顔は…推薦状をいただけたのですね?」
「うん!」「これで入学できるよ。」
「はぁぁぁ~安心しました!
奥様が心配して待っていると思います。早く帰りましょう!」
馬車で待たせていたカミラに報告すると、すぐに家に戻ることにした。
カミラの言っていた通り、お母様が心配して家の中をウロウロしていたそうで、
推薦状がもらえたことを報告すると泣いて喜んでくれた。
その晩は私が大好きなマッシュポテトが詰め込まれた鳥の丸焼きに、
ゆでたブロッコリーとトマトが添えられている大皿が出てきて、
めずらしくお酒を飲んでいるお父様と4人で楽しい夕食になった。
「制服とローブを用意しなければいけないな。」
「ローブ?」
「ああ。貴族科の制服はワンピースにボレロだっただろう?
それが、魔術師科はワンピースの上にローブになるんだ。
レイニードの場合は上着の代わりにローブになる。
ローブは特注なものだそうだから、早めに注文しないといけない。」
「エミリアもレイニードも似合うと思うわ。
入学するのが楽しみね!」
この日は遅くまでお父様とお母様と入学の準備を話し込んで、
うれしくて楽しくてふわふわした気持ちがおさまらなくて、なかなか眠れなかった。
入学するのが待ち遠しい。
なりたかった魔術師への道が、ようやく始まる気がした。
教会の水晶よりも大きな水晶だった。抱きかかえても持ち上げられないかもしれない。
その水晶にレイニードがふれると、赤色に光った。
「うわっ。」
リシャエルさんが何か驚いていたが、何に驚いたのだろう。
「そっか…えっと、エミリアさんもふれてくれる?」
「はい。」
私もふれると赤色に光った。
「うわぁ…これは…。すごいな…。
なるほどね。ヘリオスが連絡してくるわけだ。」
「これは何の検査なんですか?」
「あぁ、うん。
教会でヘリオスが魔力検査しただろう?
あれは魔力があれば光るし、魔力量が多ければまぶしく光る。
だけど、そのくらいしかわからない。
これは魔力量によって光の色が変わるんだ。
少なければ寒色系の色に。多ければ暖色系の色に。
赤色に光るのは…魔術師長以来じゃないかな。
少なくとも、俺は初めて見たよ。それが二人も…。
うん、魔術師協会に所属しておかないとまずいな。
早速手続きしよう。」
「え?これだけでいいんですか?試験は?」
「ん?試験はないよ。
学園に入って学ぶんだから、学んでも無いことを試験しても意味無いだろう?
それよりも素質があるか無いかを調べないと、
素質が無いのに入学しても魔術師にはなれないからね。
二人とも素質は十分すぎるくらいあるから心配しなくていいよ。
今すぐ推薦状を出せるし、学園での検査もしない。
もう安心していいから。
魔術師協会の所属になることが決まっている学生だからね。
何かあれば俺たちが守るから、困ったらすぐに連絡して。」
「「ありがとうございます。」」
良かった。これで問題なく入学できるはず。
レイニードを見ると、少し心配していた顔が和らいで、大きく息をついていた。
「ただいま。」
「ごめんね。長く待たせちゃった。」
「いいえ、本を読んでましたから平気です。
お二人ともその笑顔は…推薦状をいただけたのですね?」
「うん!」「これで入学できるよ。」
「はぁぁぁ~安心しました!
奥様が心配して待っていると思います。早く帰りましょう!」
馬車で待たせていたカミラに報告すると、すぐに家に戻ることにした。
カミラの言っていた通り、お母様が心配して家の中をウロウロしていたそうで、
推薦状がもらえたことを報告すると泣いて喜んでくれた。
その晩は私が大好きなマッシュポテトが詰め込まれた鳥の丸焼きに、
ゆでたブロッコリーとトマトが添えられている大皿が出てきて、
めずらしくお酒を飲んでいるお父様と4人で楽しい夕食になった。
「制服とローブを用意しなければいけないな。」
「ローブ?」
「ああ。貴族科の制服はワンピースにボレロだっただろう?
それが、魔術師科はワンピースの上にローブになるんだ。
レイニードの場合は上着の代わりにローブになる。
ローブは特注なものだそうだから、早めに注文しないといけない。」
「エミリアもレイニードも似合うと思うわ。
入学するのが楽しみね!」
この日は遅くまでお父様とお母様と入学の準備を話し込んで、
うれしくて楽しくてふわふわした気持ちがおさまらなくて、なかなか眠れなかった。
入学するのが待ち遠しい。
なりたかった魔術師への道が、ようやく始まる気がした。
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