僕の親友に捧げる

――夢を見ている。

何かに追われる夢だった。

俺は追って来る『何か』から必死に逃げる。
『何か』の正体は分からないけれど、
『ソレ』が危険なものだと言うことだけは本能的に察して居て、
俺は足を動かして、必死に逃げ続ける。

夢の中の俺は、いつも少年の姿だった。
今より短い手足を動かして、必死に走り続けている。



――夢の中で、俺の『親友』が何度も死に続ける……。

俺の少年の日の思い出は、お前の血肉で赤黒く汚れている。


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