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5 おわり
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――小学5年生の時、ボクは偶然、芸能事務所にスカウトされた。
お母さんはそれを喜び、親戚中に自慢していた。
当然その自慢は倭くんのお母さんの耳にも入った。
これは勝手な想像だけれど、倭くんはその時に自分のお母さんから何か言われたんじゃないかなぁ。
倭くんのお母さんはボクをライバル視していたから、きっと悔しかった筈だ。
ボクと倭くんの顔立ちは似て居て、顔の造形にそれほど優劣の差があるとは思えない。
だからボクがモデルにスカウトされて、倭くんがされていないのなんて、ただの運の差だ。
ただちょっと、神様がボクの味方をしちゃっただけ。
ボクはラッキーだったんだ。
だけど倭くんのお母さんは、それが本当に悔しかったんだろうね。
だから、きっと倭くんは母親から何か言われて、ボクに暴力を振るった。
倭くんは泣きながら叫び、僕を殴った。
その時はボクも驚いたし、ショックだった。
ボクの両親は二人共気弱な人だから、親から打たれた経験もなかったし。
子供の力だから、大した痛みはなかった筈なのに、
それなのに頭がぐわんぐわんして、目が回って、苦しかったのを覚えている。
その出来事は、ボクの運命を狂わせた。
それをきっかけに、倭くんはボクを虐めるようになったのだから。
勿論、影で。誰にも見つかれないように。
年齢が上がるに連れて、彼の虐めと暴力はどんどん激しくなっていく。
彼の腕力も、どんどん上がって行く。
ボクの身体に傷が増えて行く。
ボクは自分で自分を傷付けることもよくあった。
それは、倭くんに己の犯した暴力の罪を忘れさせない為だ。
倭くんは、ボクの傷を見て興奮すると同時に罪悪感を覚える。
良心が痛むという背徳が、彼を性的な興奮へと誘う。
暴力を振るう事による快楽の沼へ、堕ちて行く。
どんどんハマって、抜けだせなくなる。
ボクという存在に支配された倭くんが、愛おしかった。
ずっと倭くんが憎かったけれど、
ボクのところにまで堕ちて来てくれた倭くんは大好きだ。
ずっと、もっと、どこまでも深く堕ちて行こうよ。
一番深い場所まで堕ちたら、その場所でひとつになろう。
「あはっ! あ、ン!んあぁ!あひっ、ひンッ、
はあ、はあ、はうんっ、んううぅぅっ」
ボクの手により苦しまされている倭くんを想像するだけで、ボクの身体は快楽に染まる。
身体の内側からじんじんと熱くなって、指先にまで電流が走る。
目の前がチカチカして、下腹部が熱くなり、腹の奥がきゅんきゅんする。
そして手足や腰がガクガク痙攣して、ボクは絶頂してしまった。
イクといっても射精を伴わない絶頂だ。
でも、射精の代わりに自分が失禁していた事に気付いた。
制服の股間部分がじんわりと熱くなり、ズボンに染み込まなかった分の小便が床に漏れだす。
嘔吐物と尿を垂れ流してトイレの床に横たわっている自分はあまりにも惨めだけど、
その惨めさも彼が与えてくれたものだと思うと興奮した。
「はあぁっ、好き、好き、すきすきすき、好きぃ、だいすき」
倭くんに、今すぐボクを殺して欲しい。
ボクの腹を裂いて、手を突っ込んで、乱暴にナカを掻き回して欲しかった。
ボクのグロテスクな内臓を、倭くんに見て欲しかった。
暴力を振るう時、彼はいつも辛そうだった。
自分からボクを殴って来る癖に、苦しそうに顔を歪めて息を荒げる。
その顔を思い浮かべると、イったばかりの身体がまた熱を持ち始める。
暴力がエスカレートして、ボクを殺してしまったら、
キミはその時こそ本当に壊れてしまうだろうね。
罪悪感に心を蝕まれ、優等生から犯罪者になった自分に絶望するに違いない。
そして『ボク』を怨み、畏怖し、恐れるのだ。
「それってとっても、素敵だよね。愛してるよぉ。や・ま・と、くん……」
お母さんはそれを喜び、親戚中に自慢していた。
当然その自慢は倭くんのお母さんの耳にも入った。
これは勝手な想像だけれど、倭くんはその時に自分のお母さんから何か言われたんじゃないかなぁ。
倭くんのお母さんはボクをライバル視していたから、きっと悔しかった筈だ。
ボクと倭くんの顔立ちは似て居て、顔の造形にそれほど優劣の差があるとは思えない。
だからボクがモデルにスカウトされて、倭くんがされていないのなんて、ただの運の差だ。
ただちょっと、神様がボクの味方をしちゃっただけ。
ボクはラッキーだったんだ。
だけど倭くんのお母さんは、それが本当に悔しかったんだろうね。
だから、きっと倭くんは母親から何か言われて、ボクに暴力を振るった。
倭くんは泣きながら叫び、僕を殴った。
その時はボクも驚いたし、ショックだった。
ボクの両親は二人共気弱な人だから、親から打たれた経験もなかったし。
子供の力だから、大した痛みはなかった筈なのに、
それなのに頭がぐわんぐわんして、目が回って、苦しかったのを覚えている。
その出来事は、ボクの運命を狂わせた。
それをきっかけに、倭くんはボクを虐めるようになったのだから。
勿論、影で。誰にも見つかれないように。
年齢が上がるに連れて、彼の虐めと暴力はどんどん激しくなっていく。
彼の腕力も、どんどん上がって行く。
ボクの身体に傷が増えて行く。
ボクは自分で自分を傷付けることもよくあった。
それは、倭くんに己の犯した暴力の罪を忘れさせない為だ。
倭くんは、ボクの傷を見て興奮すると同時に罪悪感を覚える。
良心が痛むという背徳が、彼を性的な興奮へと誘う。
暴力を振るう事による快楽の沼へ、堕ちて行く。
どんどんハマって、抜けだせなくなる。
ボクという存在に支配された倭くんが、愛おしかった。
ずっと倭くんが憎かったけれど、
ボクのところにまで堕ちて来てくれた倭くんは大好きだ。
ずっと、もっと、どこまでも深く堕ちて行こうよ。
一番深い場所まで堕ちたら、その場所でひとつになろう。
「あはっ! あ、ン!んあぁ!あひっ、ひンッ、
はあ、はあ、はうんっ、んううぅぅっ」
ボクの手により苦しまされている倭くんを想像するだけで、ボクの身体は快楽に染まる。
身体の内側からじんじんと熱くなって、指先にまで電流が走る。
目の前がチカチカして、下腹部が熱くなり、腹の奥がきゅんきゅんする。
そして手足や腰がガクガク痙攣して、ボクは絶頂してしまった。
イクといっても射精を伴わない絶頂だ。
でも、射精の代わりに自分が失禁していた事に気付いた。
制服の股間部分がじんわりと熱くなり、ズボンに染み込まなかった分の小便が床に漏れだす。
嘔吐物と尿を垂れ流してトイレの床に横たわっている自分はあまりにも惨めだけど、
その惨めさも彼が与えてくれたものだと思うと興奮した。
「はあぁっ、好き、好き、すきすきすき、好きぃ、だいすき」
倭くんに、今すぐボクを殺して欲しい。
ボクの腹を裂いて、手を突っ込んで、乱暴にナカを掻き回して欲しかった。
ボクのグロテスクな内臓を、倭くんに見て欲しかった。
暴力を振るう時、彼はいつも辛そうだった。
自分からボクを殴って来る癖に、苦しそうに顔を歪めて息を荒げる。
その顔を思い浮かべると、イったばかりの身体がまた熱を持ち始める。
暴力がエスカレートして、ボクを殺してしまったら、
キミはその時こそ本当に壊れてしまうだろうね。
罪悪感に心を蝕まれ、優等生から犯罪者になった自分に絶望するに違いない。
そして『ボク』を怨み、畏怖し、恐れるのだ。
「それってとっても、素敵だよね。愛してるよぉ。や・ま・と、くん……」
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