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141話 「私のご主人様のご主人様 その1」
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私の名前は”アイ”。普通の猫です。そして、私の隣にいる猫は”ラブ”。私の妹です。
私達は姉妹の猫。今日もご主人様の帰りを待っています。
「はあ、今日もご主人様は遅いね……」
「ご主人様は別のご主人様のところで働いているらしいわよ。あそこの大きな屋敷のね」
「大変なのかなあ」
「そうねえ。でも私たちの食事は用意してあったから大丈夫でしょ」
「もう、アイったらご主人様に冷たいよね」
「ご主人様はね、たまに遊ぶならいいけど毎回しつこいのよ。疲れちゃうわ」
「それはそうだけどさあ」
妹のラブはまだ甘えん坊。ご主人にくっついて離れない猫です。私はそうではありませんが。
私たちがこの家にやって来たのは1年ほど前の出来事です。その当時の私達は、家族で住んでいました。ですが、急に離れ離れにされることが決まりました。母や父によると、そのときのご主人様はこれ以上増えたら飼えないと困っていたようです。
そして、次々と兄弟達と別れていきました。残ったのは私と妹の2匹だけ。そんな中引き取ってくれたのが今のご主人様です。
「え、2匹とも貰ってもいいんですか?」
「大事に育てて頂けるなら」
「任せてくださいよ。……ぐへへ。最近職場のご主人様の赤ちゃんが可愛いくて可愛くて、私の母性が目覚めちゃいましたよ。だから何かを育ててみたいなあと思っていたんですよね。そういえばこの子の名前って決まってるんですか?」
「いいえ、まだです。どちらも可愛い女の子ですよ」
「じゃあアイとラブにしよう。2匹ともよろしくね!」
こうして私達姉妹は新しいご主人様の元で暮らすことになりました。兄弟は皆散り散りになると思っていたのに妹も一緒と聞いて驚きました。あのときの私は本当に喜んでいましたね。ちなみに妹のラブと私は同い年です。姉なのは生まれた順番が違うだけです。
「それにしても」「それにしても」
「「退屈にゃあ……」」
現在、私達姉妹はとても退屈な毎日を過ごしています。新しいご主人様との暮らしに不満はありませんが、何か刺激を求めているのは確かです。
というのも私達は生まれてから1度も外で遊んだことがありません。窓から外の様子を見ることは出来るのですが、実際に出ようとするとご主人様に邪魔されます。親から外は危険だから子猫だけで出ちゃダメなんだよと聞かされていました。ですが、私達はもう子供ではありません。ご主人様にそう伝えたいのですが、言葉が全く伝わっていないようなのです。
残念ながら人間には猫の言葉は分からないのです。猫も人間の言葉は分かりませんがね。でも人間が名前や物をいうときは毎回同じ発音をするので猫でも理解出来ます。そんなわけで私達は外に出たくても出られません。時間を持て余しています。
「外の世界ってどんなだろう……」
「気になるねえ……」
「1度だけでもいいから出てみたいにゃー」
「そうにゃあ~」
窓から外の景色を眺めます。私達姉妹はここで外の様子を毎日見ています。今日も暇だなあと思っていた時のことです。
「……ぉぱぁぃ」
「「「「……にゃわにゃわ」」」」」
外に猫が5匹歩いているのが見えました。大きな声でしゃべっていますね。こんな夜中に何をしているのでしょうか?
「あ、あそこに赤ちゃんがいるよ!」
「こんな時間に珍しいわね。あの猫達は家族なのかな?」
「さあね。でも何だか楽しそうだよ」
「そうねえ」
猫の集団の中に、白い猫と小さな白い子猫がいます。見た目からして2匹は親子。他の猫は父親や兄弟なのでしょう。まるで子猫を中心に楽しそうにはしゃいでいるのが分かります。この集団は家族なのでしょう。
「いいなあ。私も外で遊んでみたいなあ」
「でも外で生きるのは大変らしいわよ」
私達のような飼い猫と違い、外に住む猫は食べ物を自力で探さなければ生きていけません。外の世界は楽しそうだけど怖い一面もあるのです。ですが、この家族を見ているとそうは思えません。
「なんか懐かしいわ……」
「あ、やっぱりアイもそう思うんだ。私も一緒だよ!」
「「にゃははは」」
外の猫達を見ていたら家族ってこんな感じだったなあと思い出してしまいました。
「たまにはみんなに会いたいかも」
「そうだね。でも今のご主人様と離れるの嫌かなあ。……あ、もう見えなくなっちゃったよ。お家に帰ったのかな」
「残念。もう少し見ていたかったね」
ほのぼのとした光景でした。私やラブも外で遊べたらいいなと思ってしまいました。そのときです。
「こんばんは。ねえねえ、ちょっといい?」
「「――!?」」
突然謎の声が聞こえました。この家の中には私達2匹しかいないはずです。
「今の声にゃに???」
「さ、さあ……? ラブじゃないの?」
「私なわけないじゃん!」
「じゃあ今のは?!」
「ん~幻聴とか?」
「そんなわけにゃいでしょ!」
「もしもーし。……おっぱい?」
「「おっぱい?!」」
「あ、気付いたね。聞こえてないのかと思ったよ」
「だ、誰?!」
「しゃあああああああああああああ!」
私もラブも同じ声が聞こえていたようです。ということは幻聴ではないのでしょう。私は戸惑い、ラブは警戒をして威嚇を始めました。あまりに急な事態で何が起きているのかさっぱりです。辺りを見渡しますが、どこから声が聞こえているのか分かりません。
「2匹ともそっちじゃなくてもっと下、床床。僕は床だよ」
「「――にゃ?!」」
床を見ると白い子猫が立っていました。
「え?! あれさっき外にいた子猫じゃない?」
「あ、本当だ……ってどこから入ってきたの?! この家に侵入出来る入口はないはずよ!?」
「そうなの? 僕はあそこから入ったんだけど」
白い子猫がしっぽを向けた方向を見ると謎の空間がありました。
「「……」」
私は意味が分からず、ラブも似たような顔をしています。あまりに理解出来ないことが起きたせいか声すら出ません。何ですあれ???
「あ、ごめんごめん。僕の自己紹介がまだだったね」
その白い猫はうっすら光ると黒い色に変わります。黒い子猫になりました。
「「――?!」」
もう頭がパンクしそうです。さらにその黒い子猫がぐにゃあ~っとして人間の姿になっていきます。そしてこう言いました。
「僕の名前はおっぱい。メンテの魔王だよ」
…………………………は???
「メンテー、セリフ間違ってるわよ」
「え、僕ミスしてた?! せっかく練習したのになあ。ちょっと待って。今やり直すから!」
「「「「にゃははは」」」」」
気が付けば他の猫達もこの家に侵入していました。その中に見覚えのある白い猫がいます。この家に侵入して来た集団は、先程話題にしていた外にいた猫達で間違いないでしょう。どこから入ってきたのでしょうか?
訳が分からず戸惑っていると、もう一度やり直すから君達はそこで動かないでとお願いされます。人間は黒い子猫になり、そこから白い子猫に戻りました。さらに場所もさっきまで立っていたところに移動していきます。
そして、子猫は「2匹ともそっちじゃなくてもっと下、床床。僕は床だよ」と言い始めました。その後も先程の行動を完全に再現し始めます。……いったい私とラブは何を見せられているのでしょう?
それだけではなく、私達も同じセリフを言ってと指示されます。よく分からないけど再現してあげました。この子猫から謎のこだわりを感じたのです。
違ったのは最後だけ。最後にこの子猫、いえこの人間はこう言いました。
「僕の名前はメンテ。猫の魔王だよ!」キリッ
これが、私のご主人様のご主人様との出会いでした。
私達は姉妹の猫。今日もご主人様の帰りを待っています。
「はあ、今日もご主人様は遅いね……」
「ご主人様は別のご主人様のところで働いているらしいわよ。あそこの大きな屋敷のね」
「大変なのかなあ」
「そうねえ。でも私たちの食事は用意してあったから大丈夫でしょ」
「もう、アイったらご主人様に冷たいよね」
「ご主人様はね、たまに遊ぶならいいけど毎回しつこいのよ。疲れちゃうわ」
「それはそうだけどさあ」
妹のラブはまだ甘えん坊。ご主人にくっついて離れない猫です。私はそうではありませんが。
私たちがこの家にやって来たのは1年ほど前の出来事です。その当時の私達は、家族で住んでいました。ですが、急に離れ離れにされることが決まりました。母や父によると、そのときのご主人様はこれ以上増えたら飼えないと困っていたようです。
そして、次々と兄弟達と別れていきました。残ったのは私と妹の2匹だけ。そんな中引き取ってくれたのが今のご主人様です。
「え、2匹とも貰ってもいいんですか?」
「大事に育てて頂けるなら」
「任せてくださいよ。……ぐへへ。最近職場のご主人様の赤ちゃんが可愛いくて可愛くて、私の母性が目覚めちゃいましたよ。だから何かを育ててみたいなあと思っていたんですよね。そういえばこの子の名前って決まってるんですか?」
「いいえ、まだです。どちらも可愛い女の子ですよ」
「じゃあアイとラブにしよう。2匹ともよろしくね!」
こうして私達姉妹は新しいご主人様の元で暮らすことになりました。兄弟は皆散り散りになると思っていたのに妹も一緒と聞いて驚きました。あのときの私は本当に喜んでいましたね。ちなみに妹のラブと私は同い年です。姉なのは生まれた順番が違うだけです。
「それにしても」「それにしても」
「「退屈にゃあ……」」
現在、私達姉妹はとても退屈な毎日を過ごしています。新しいご主人様との暮らしに不満はありませんが、何か刺激を求めているのは確かです。
というのも私達は生まれてから1度も外で遊んだことがありません。窓から外の様子を見ることは出来るのですが、実際に出ようとするとご主人様に邪魔されます。親から外は危険だから子猫だけで出ちゃダメなんだよと聞かされていました。ですが、私達はもう子供ではありません。ご主人様にそう伝えたいのですが、言葉が全く伝わっていないようなのです。
残念ながら人間には猫の言葉は分からないのです。猫も人間の言葉は分かりませんがね。でも人間が名前や物をいうときは毎回同じ発音をするので猫でも理解出来ます。そんなわけで私達は外に出たくても出られません。時間を持て余しています。
「外の世界ってどんなだろう……」
「気になるねえ……」
「1度だけでもいいから出てみたいにゃー」
「そうにゃあ~」
窓から外の景色を眺めます。私達姉妹はここで外の様子を毎日見ています。今日も暇だなあと思っていた時のことです。
「……ぉぱぁぃ」
「「「「……にゃわにゃわ」」」」」
外に猫が5匹歩いているのが見えました。大きな声でしゃべっていますね。こんな夜中に何をしているのでしょうか?
「あ、あそこに赤ちゃんがいるよ!」
「こんな時間に珍しいわね。あの猫達は家族なのかな?」
「さあね。でも何だか楽しそうだよ」
「そうねえ」
猫の集団の中に、白い猫と小さな白い子猫がいます。見た目からして2匹は親子。他の猫は父親や兄弟なのでしょう。まるで子猫を中心に楽しそうにはしゃいでいるのが分かります。この集団は家族なのでしょう。
「いいなあ。私も外で遊んでみたいなあ」
「でも外で生きるのは大変らしいわよ」
私達のような飼い猫と違い、外に住む猫は食べ物を自力で探さなければ生きていけません。外の世界は楽しそうだけど怖い一面もあるのです。ですが、この家族を見ているとそうは思えません。
「なんか懐かしいわ……」
「あ、やっぱりアイもそう思うんだ。私も一緒だよ!」
「「にゃははは」」
外の猫達を見ていたら家族ってこんな感じだったなあと思い出してしまいました。
「たまにはみんなに会いたいかも」
「そうだね。でも今のご主人様と離れるの嫌かなあ。……あ、もう見えなくなっちゃったよ。お家に帰ったのかな」
「残念。もう少し見ていたかったね」
ほのぼのとした光景でした。私やラブも外で遊べたらいいなと思ってしまいました。そのときです。
「こんばんは。ねえねえ、ちょっといい?」
「「――!?」」
突然謎の声が聞こえました。この家の中には私達2匹しかいないはずです。
「今の声にゃに???」
「さ、さあ……? ラブじゃないの?」
「私なわけないじゃん!」
「じゃあ今のは?!」
「ん~幻聴とか?」
「そんなわけにゃいでしょ!」
「もしもーし。……おっぱい?」
「「おっぱい?!」」
「あ、気付いたね。聞こえてないのかと思ったよ」
「だ、誰?!」
「しゃあああああああああああああ!」
私もラブも同じ声が聞こえていたようです。ということは幻聴ではないのでしょう。私は戸惑い、ラブは警戒をして威嚇を始めました。あまりに急な事態で何が起きているのかさっぱりです。辺りを見渡しますが、どこから声が聞こえているのか分かりません。
「2匹ともそっちじゃなくてもっと下、床床。僕は床だよ」
「「――にゃ?!」」
床を見ると白い子猫が立っていました。
「え?! あれさっき外にいた子猫じゃない?」
「あ、本当だ……ってどこから入ってきたの?! この家に侵入出来る入口はないはずよ!?」
「そうなの? 僕はあそこから入ったんだけど」
白い子猫がしっぽを向けた方向を見ると謎の空間がありました。
「「……」」
私は意味が分からず、ラブも似たような顔をしています。あまりに理解出来ないことが起きたせいか声すら出ません。何ですあれ???
「あ、ごめんごめん。僕の自己紹介がまだだったね」
その白い猫はうっすら光ると黒い色に変わります。黒い子猫になりました。
「「――?!」」
もう頭がパンクしそうです。さらにその黒い子猫がぐにゃあ~っとして人間の姿になっていきます。そしてこう言いました。
「僕の名前はおっぱい。メンテの魔王だよ」
…………………………は???
「メンテー、セリフ間違ってるわよ」
「え、僕ミスしてた?! せっかく練習したのになあ。ちょっと待って。今やり直すから!」
「「「「にゃははは」」」」」
気が付けば他の猫達もこの家に侵入していました。その中に見覚えのある白い猫がいます。この家に侵入して来た集団は、先程話題にしていた外にいた猫達で間違いないでしょう。どこから入ってきたのでしょうか?
訳が分からず戸惑っていると、もう一度やり直すから君達はそこで動かないでとお願いされます。人間は黒い子猫になり、そこから白い子猫に戻りました。さらに場所もさっきまで立っていたところに移動していきます。
そして、子猫は「2匹ともそっちじゃなくてもっと下、床床。僕は床だよ」と言い始めました。その後も先程の行動を完全に再現し始めます。……いったい私とラブは何を見せられているのでしょう?
それだけではなく、私達も同じセリフを言ってと指示されます。よく分からないけど再現してあげました。この子猫から謎のこだわりを感じたのです。
違ったのは最後だけ。最後にこの子猫、いえこの人間はこう言いました。
「僕の名前はメンテ。猫の魔王だよ!」キリッ
これが、私のご主人様のご主人様との出会いでした。
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