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135話 「そんな家訓あるんだね その1」
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「まんまあー」
「どうしたのメンテちゃん? お外に出たいの?」
「えぐえぐ」
半分正解です。僕は外を指差します。
「え? 外は外でも町に行きたいのかしら」
「えっぐ!」
そうだよママと喜びます。最近町に行ってないのでね。はっきりいって暇なのです。
「でも特に用事がないのよね。別に今日じゃなくてもいいわよね?」
「ううう……」←嘘泣き
「はっはっは。ならパパと町に行こうじゃないか! 新しいオモチャでも探してみるかな。へい、タクシー! ベビーカーの準備だ!」
「えぐ?!」
「あら、よかったわねメンテちゃん。パパ達が連れて行ってくれるって」
「きゃきゃきゃ! ぱぱあー!」
というわけで町をぶらぶらして来ますね!
◆
ここはコノマチ。ナンス家のお家がある町である。
僕はベビーカーに乗って散歩をしていますよ。お供は父とタクシーさんの二人です。気分転換しつついろいろ見ていきましょう。
「えっぐ(こんにちは)」
「……え? どこにもいない?!」キョロキョロ
「えっぐ(こんにちは)」
「……? 気のせいかしら」
とりあえず猫を見かけたら挨拶しています。人間がしゃべるわけないからとみんな猫を探し始めますね。おかげで誰も僕に気付きません。まだ僕の認知度は低いようです。
「メンテが町に来るのは久しぶりだな。どこか行きたいところはあるかい?」
「えぐ」
とりあえず適当に指を差しましょうか。おや、あれはギルドですね。異世では定番の施設です。行って損はないでしょう。
「ん、そこはギルドだな。あそこがいいのかい?」
「えぐぐ!」
「ほほっ。メンテ様は何でも興味津々ですな」
「ではギルドに行こうか」
今日は何でも僕のお願いを聞いてくれる素晴らしい日ですね!
「パパはメンテがギルドに興味があるなんて知らなかったな。オモチャでも買いに行こうと思ってたよ」
「特にギルドに用事はありませんが見学でもしましょう。メンテ様には新鮮に感じるでしょうな」
「きゃきゃ!」
僕はこの世界の日本になかった物に興味があるのです。ギルドなんてゲームとか本の世界ですよ。まるで物語の中みたいですし。
ギルドに入ろうとすると、中から二人組の男が出て来ました。
「あ?」
「なんでここに子連れがいるんだよ」
ガラの悪そうな冒険者が出てきたのです。
「場所間違ってますよ、ぶはは」
「ここはガキを連れて来る場所じゃねえんだよ」
おお! これはお約束の展開ですね。喧嘩をふっかけるバカの登場ですよ!
「おお、これは都合がいいじゃないか!」
「ほほっ。そうですなあ」
「ぱぱあ?」
「はっはっは。これは面白そうだ!」
父が何を言っているのか分りませんが、これから楽しくなるみたいです。
「あ? 何言ってんだよオッサン。こんな糞ガキ連れてよ」
「俺たちに文句でもあるっているのかよ? ああっ?」
そういえばこの世界に来てから侮辱的な発言をされるのは初めてですね。僕も空気を読んで嘘泣きをしてみましょう。こわいのー。
「ううう……」←演技
「ほほっ、大丈夫ですぞメンテ様。楽しいオモチャで遊びましょう」
「おもちゃだとさ、ぶはははは」
「とっとと帰ってママの乳でも吸ってろよ。ぎゃはははは」
……僕にはタクシーさんのいうオモチャが何だか分かってきましたよ。そういうことかな?
「はっはっは、範囲はギルドも入れちゃうか」
「そうですな。これはギルドの監督不届きが原因ですぞ」
「そうだな。何も問題はないな」
「はっはっは」「ほほっ」
ぽいっと父は何かを投げ捨てます。
ぎゅわーん!
ドーム型の結界みたいなものが出て来ましたよ。ばっちりギルドが結界の中に入っていますね。他も店も入っているような気もしますが大丈夫でしょう。多分。
「な、なんだこれ?」
「おおう、てめえら俺たちとやる気か?! ああん?」
「ほほっ。念のために作っておいてよかったですな。これで安心ですぞ」
「これで被害も減るだろう。さて、メンテ。楽しい実験のスタートだぞ~!」
「「無視すんな!」」
ガラの悪そうなバカ2人は怒っていますがスルーしましょう。うるさいですねえ。
「おい、やっちまおうぜ」
「おうよ。こいつら金持ってそうだしな」
「ほほっ。オモチャはしゃべらないでください」
「「ぎいいいいいゃああああああああ」」
バカ2人が武器を構えた途端、全身が爆発して吹っ飛びます。タクシーお得意の爆発魔法です。一撃で倒れ込みましたね。まだ死んではいませんよ。ヘロヘロな状態ですが。
「はっはっは、武器を出してきたから正当防衛だ!」
「ではオモチャはここに置いておきますか」
ギルドの近くにバカ2人を動かすタクシーさん。小さな爆発で少しずつ移動させるなんてすごい技術ですね。魔法のコントロールが上手なのでしょう。参考になります!
やっぱりこのバカ2人がオモチャだったのですね。まあそんな予感はしていましたが。
「なんだなんだ?!」
「「「「「ざわざわ」」」」」
この騒ぎが聞こえたのか、ギルドの中から冒険者達が飛び出してきます。
「よし。これでいいな。的がなくて困っていたからな」
「ほほっ。正当な理由がありますからな。いろいろやっても大丈夫でしょう」
「防犯システム起動!」
ぎゅいいいいん!
音と共にベビーカーが車みたいなボディに変形します。魔法陣がカッコいい例のあれです。
「きゃきゃー!」←大興奮のメンテ
「はっはっは。最近出番がなかったからなあ。どこかで使ってみたいと思っていたんだ」
「ほほっ、今日は発射装置の実験ですぞ。オモチャがあると楽しいですなあ」
なるほど、そういうことですか。父とタクシーさんが何を言っているのか完全に理解出来ました。この2人も暇だから実験をしたかったと。そして、丁度良いオモチャ(バカ2人)が見つかったんだね。僕のこのオモチャは世間的にはあれですが、魔法が見られるなら別にいいかな?
「おいおい、あれダンディじゃないか?」
「ナンス家じゃねえかバカヤロー。こいつら何をやらかしたんだ?!」
「子供に手を出そうとしたってマジかよ」
「よりによってコノマチでなんてことを……」
「逃げろ……ってこれなんだよ。出れねえぞ?!」ドンドン!
「「「「「ざわざわ」」」」」
関係ない冒険者たちも戸惑っていますねえ。でも結界で出られないみたいです。
「ぱぱあー」
「ん、これかい? これは被害を押さえる結界を作る魔道具だよ。使い捨てで効果は1分ぐらいだ」
「きゅあああああ!」
「おや、見たいのかい? これはもう使えないがいいぞ」
「きゃきゃああああああああ!」
父に魔道具を見せてもらいます。何これすごくない? どうなってるの~。
「はっはっは。丁度良い、今日はメンテに我が家の家訓を教えよう」
「あくん?」
「そうだ、家訓だ。ナンス家はいろいろと困難を乗り越えて来たんだよ。特にスキルには苦労したらしいぞ」
「えぐう?」
僕の家に家訓なんてあったんだね。へえ、知りませんでした。
「そこで生まれたのがこの言葉。”周りの目より暴走”だ。これがナンス家の家訓だぞ!」
……うん、暴走したくない気持ちが高まりました。家訓に暴走が入るあたりでアウトじゃん。
「どうしたのメンテちゃん? お外に出たいの?」
「えぐえぐ」
半分正解です。僕は外を指差します。
「え? 外は外でも町に行きたいのかしら」
「えっぐ!」
そうだよママと喜びます。最近町に行ってないのでね。はっきりいって暇なのです。
「でも特に用事がないのよね。別に今日じゃなくてもいいわよね?」
「ううう……」←嘘泣き
「はっはっは。ならパパと町に行こうじゃないか! 新しいオモチャでも探してみるかな。へい、タクシー! ベビーカーの準備だ!」
「えぐ?!」
「あら、よかったわねメンテちゃん。パパ達が連れて行ってくれるって」
「きゃきゃきゃ! ぱぱあー!」
というわけで町をぶらぶらして来ますね!
◆
ここはコノマチ。ナンス家のお家がある町である。
僕はベビーカーに乗って散歩をしていますよ。お供は父とタクシーさんの二人です。気分転換しつついろいろ見ていきましょう。
「えっぐ(こんにちは)」
「……え? どこにもいない?!」キョロキョロ
「えっぐ(こんにちは)」
「……? 気のせいかしら」
とりあえず猫を見かけたら挨拶しています。人間がしゃべるわけないからとみんな猫を探し始めますね。おかげで誰も僕に気付きません。まだ僕の認知度は低いようです。
「メンテが町に来るのは久しぶりだな。どこか行きたいところはあるかい?」
「えぐ」
とりあえず適当に指を差しましょうか。おや、あれはギルドですね。異世では定番の施設です。行って損はないでしょう。
「ん、そこはギルドだな。あそこがいいのかい?」
「えぐぐ!」
「ほほっ。メンテ様は何でも興味津々ですな」
「ではギルドに行こうか」
今日は何でも僕のお願いを聞いてくれる素晴らしい日ですね!
「パパはメンテがギルドに興味があるなんて知らなかったな。オモチャでも買いに行こうと思ってたよ」
「特にギルドに用事はありませんが見学でもしましょう。メンテ様には新鮮に感じるでしょうな」
「きゃきゃ!」
僕はこの世界の日本になかった物に興味があるのです。ギルドなんてゲームとか本の世界ですよ。まるで物語の中みたいですし。
ギルドに入ろうとすると、中から二人組の男が出て来ました。
「あ?」
「なんでここに子連れがいるんだよ」
ガラの悪そうな冒険者が出てきたのです。
「場所間違ってますよ、ぶはは」
「ここはガキを連れて来る場所じゃねえんだよ」
おお! これはお約束の展開ですね。喧嘩をふっかけるバカの登場ですよ!
「おお、これは都合がいいじゃないか!」
「ほほっ。そうですなあ」
「ぱぱあ?」
「はっはっは。これは面白そうだ!」
父が何を言っているのか分りませんが、これから楽しくなるみたいです。
「あ? 何言ってんだよオッサン。こんな糞ガキ連れてよ」
「俺たちに文句でもあるっているのかよ? ああっ?」
そういえばこの世界に来てから侮辱的な発言をされるのは初めてですね。僕も空気を読んで嘘泣きをしてみましょう。こわいのー。
「ううう……」←演技
「ほほっ、大丈夫ですぞメンテ様。楽しいオモチャで遊びましょう」
「おもちゃだとさ、ぶはははは」
「とっとと帰ってママの乳でも吸ってろよ。ぎゃはははは」
……僕にはタクシーさんのいうオモチャが何だか分かってきましたよ。そういうことかな?
「はっはっは、範囲はギルドも入れちゃうか」
「そうですな。これはギルドの監督不届きが原因ですぞ」
「そうだな。何も問題はないな」
「はっはっは」「ほほっ」
ぽいっと父は何かを投げ捨てます。
ぎゅわーん!
ドーム型の結界みたいなものが出て来ましたよ。ばっちりギルドが結界の中に入っていますね。他も店も入っているような気もしますが大丈夫でしょう。多分。
「な、なんだこれ?」
「おおう、てめえら俺たちとやる気か?! ああん?」
「ほほっ。念のために作っておいてよかったですな。これで安心ですぞ」
「これで被害も減るだろう。さて、メンテ。楽しい実験のスタートだぞ~!」
「「無視すんな!」」
ガラの悪そうなバカ2人は怒っていますがスルーしましょう。うるさいですねえ。
「おい、やっちまおうぜ」
「おうよ。こいつら金持ってそうだしな」
「ほほっ。オモチャはしゃべらないでください」
「「ぎいいいいいゃああああああああ」」
バカ2人が武器を構えた途端、全身が爆発して吹っ飛びます。タクシーお得意の爆発魔法です。一撃で倒れ込みましたね。まだ死んではいませんよ。ヘロヘロな状態ですが。
「はっはっは、武器を出してきたから正当防衛だ!」
「ではオモチャはここに置いておきますか」
ギルドの近くにバカ2人を動かすタクシーさん。小さな爆発で少しずつ移動させるなんてすごい技術ですね。魔法のコントロールが上手なのでしょう。参考になります!
やっぱりこのバカ2人がオモチャだったのですね。まあそんな予感はしていましたが。
「なんだなんだ?!」
「「「「「ざわざわ」」」」」
この騒ぎが聞こえたのか、ギルドの中から冒険者達が飛び出してきます。
「よし。これでいいな。的がなくて困っていたからな」
「ほほっ。正当な理由がありますからな。いろいろやっても大丈夫でしょう」
「防犯システム起動!」
ぎゅいいいいん!
音と共にベビーカーが車みたいなボディに変形します。魔法陣がカッコいい例のあれです。
「きゃきゃー!」←大興奮のメンテ
「はっはっは。最近出番がなかったからなあ。どこかで使ってみたいと思っていたんだ」
「ほほっ、今日は発射装置の実験ですぞ。オモチャがあると楽しいですなあ」
なるほど、そういうことですか。父とタクシーさんが何を言っているのか完全に理解出来ました。この2人も暇だから実験をしたかったと。そして、丁度良いオモチャ(バカ2人)が見つかったんだね。僕のこのオモチャは世間的にはあれですが、魔法が見られるなら別にいいかな?
「おいおい、あれダンディじゃないか?」
「ナンス家じゃねえかバカヤロー。こいつら何をやらかしたんだ?!」
「子供に手を出そうとしたってマジかよ」
「よりによってコノマチでなんてことを……」
「逃げろ……ってこれなんだよ。出れねえぞ?!」ドンドン!
「「「「「ざわざわ」」」」」
関係ない冒険者たちも戸惑っていますねえ。でも結界で出られないみたいです。
「ぱぱあー」
「ん、これかい? これは被害を押さえる結界を作る魔道具だよ。使い捨てで効果は1分ぐらいだ」
「きゅあああああ!」
「おや、見たいのかい? これはもう使えないがいいぞ」
「きゃきゃああああああああ!」
父に魔道具を見せてもらいます。何これすごくない? どうなってるの~。
「はっはっは。丁度良い、今日はメンテに我が家の家訓を教えよう」
「あくん?」
「そうだ、家訓だ。ナンス家はいろいろと困難を乗り越えて来たんだよ。特にスキルには苦労したらしいぞ」
「えぐう?」
僕の家に家訓なんてあったんだね。へえ、知りませんでした。
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