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71話 「教会と白い猫 その4」
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「あぐう(こんにちは)」
白い猫さんの耳がぴくっと動きます。どうやら声は聞こえてはいるようですね。
「あぐううう(こんにちは、猫さん)」
「……?」きょろきょろ
僕の言葉が分かっているのかな? それともたまたま振り向いただけかもしれません。不安なので挨拶をやめて少し言葉を変えてみます。
「うぐー(そっちじゃないよ)」
「にゃ?」きょろ
「うぐぐ(反対だよ)」
「……にゃ?」きょろきょろ
僕の指示通りに動きましたね。どうやら言葉は通じるようですよ。
よし、違う言葉をしゃべってみましょう!
「えっぐ(おっぱい)」
「――?!」
ばっと起き上がり、きょろきょろ周りを見回します。
「えぐえぐえっぐ!(おっぱい、おっぱい、おっぱい!)」
「お腹が空いているのかい? どこに隠れているの、出ておいで」
僕の方を見たりするのですが、人間だから違うと判断されていますね。子猫でも探しているのかな? もしかしてこの白い猫さんは良い猫なんじゃ……。
「あぶぅー(ここだよー)」
「どこにいるの?」
「うぐうぐぅ(そこから左を向いたら僕がいるよ)」
「どこにもいないじゃない」きょろきょろ
「あうー(赤ちゃんいるでしょ)」
「だからどこにもいないわよ」
「うーあー(いや子猫じゃなくて人間の)」
「……にゃ?」
白い猫さんが固まりました。
「あぐあぐうー!(こんにちは。僕メンテだよ!)」手ぶんぶん
「……にゃ?! これはどういうことなの?」
「えぐえぐー(さっきから呼んでるのは僕なんだよ)」
「嘘でしょ……?」
白い猫さんは混乱していますね。
「子猫はいないの?」
「んぐぅ(うん)」
「じゃあ、おっぱいは嘘なの?」
「えっぐぅうううー、だああぶうううう(僕赤ちゃんだからね、おっぱいないと死んじゃうの)」
「……にゃるほど。だからあなたはおっぱい連呼してたのね」
「んぐぅ。うぐ?(そうだよ。落ち着いた?)」
「そうね。人間と会話できるとは思わなかったわ」
「あーあーうー(僕は会話できて嬉しいよ)」
「変な人間ね……」
久しぶりにまともな会話が成立しました。この世界では猫と会話出来るんですよ。さすが異世界だね! これはめったにないチャンスじゃないかな。よし、いろいろと質問をしてみましょう!
「ぐぅううううう(聞きたいことがあるんだ)」
「何かしら」
「あぐぅ?(あなたの名前は?)」
「私の? そんなのわからないわ」
「うぐぅ?(なんでないの?)」
「ここの人間はシロ、ソラ、アリス、モモ、ミルク、ユキって感じでみんなバラバラに呼ぶの。これといった名前はないのよ。言葉の意味は分からないけど名前を呼んでいるのは分かるわね」
あー、人によって呼ぶ名前が違うんだね。
「んぐぅ~(じゃあ何て呼べばいいの?)」
「あなたが決めてよ」
「えっぐ(おっぱい)」
「……それはちょっと」
「えっぐ(チクビ)」
「にゃんでよ?! もうシロでいいわよ。人間にこう呼ばれるのが一番多いし。あなたのことはメンテって呼ぶわよ」
「うぐぅ(いいよ)」
白い猫だからシロとはそのままですね。
「それでメンテは何でここに?」
「うぐぐぅー(今日初めて教会に来たんだよ)」
「そうなの?」
「んぐぅ!(だからいろいろ知りたいの!)」
「その前に聞きたいんだけど、メンテは人間なの? それとも猫なの?」
「えぐうーぐぐぅー(人間だけど猫の言葉分かるよ)」
「別に悪いことしにきたんじゃないのね」
「んぐぅ。えぐぅうううー(そりゃそうだよ。僕はまだ歩けない赤ちゃんだしね)」
「メンテは自分が赤ちゃんって自覚があるのね。それにしても人間の赤ちゃんって歩けない割によくしゃべるのね……」
「んぐぅ~?」目キラキラ
何を言っているんだろうという純粋無垢な顔で白い猫を見つめます。僕はただ猫と会話出来るだけの赤ちゃんなのです。誤魔化したりとぼけるよりそれ何の話? って顔をするのが一番効果的ですね。ほら、猫にも効果があるようです。猫も案外チョロいね。
まあ人間の赤ちゃんについて勘違いしてしまったような気がしますが大丈夫でしょう。では話を続けます。
「んぐぅ、あぐぅ~?(シロ先生、ちょっと質問いい?)」
「いいわよ……っていつからメンテの先生になゃたの?!」
「あーだぶぅーーー!(シロ先生、スキルについて教えてよ!)」
「スキルって何よ?」
「えぐ?」
え? あれ? これは誤算でした。猫にはスキルって単語がないのかもね。
「あぐあぐうぐぅううー(才能のことだよ。みんな魔法使うよね)」
「魔法? ん~、近いのは身体強化かしら」
「えぐっぐー(シロ先生、詳しく)」
「長生きしたり怪我した後の治癒を高めるぐらいね。人間みたいに力が強くなったり早く動けたりはしないわよ。もし魔法を使えたらそれは猫じゃなくて魔物よ」
「えぐぅ~?(魔物?)」
「魔法を使えたら魔物よ。魔獣とか呼ばれたりするけどね。人間は私たちのような動物と共存できる珍しい魔物よね。死にたくないから他の魔物には近寄らないわ」
猫にとって僕たち人間は魔物らしいですよ。というか魔物怖いですね。今後近づかないようにしたいです。
「えぐえぐえぐえぐー(へえ、そうなんだ。人間のことは嫌いなの?)」
「食べ物をくれるから好きよ。メンテは猫のことどう思うの?」
「うー(好きだよ)」
「そう、良かったわ。あとで食べ物を頂戴ね」
「うぐぅ(いいよ)」
シロ先生と約束しましたよ。またこの教会に遊びに来ましょう。
「あぐううう(で、身体強化ってどう使うの?)」
「さあ。気付いたら使えるようになっていたわ」
「あぐう?(僕でも使える?)」
「さあね。人間のことは人間に聞いた方がいいわよ」
う~ん、これ以上は魔法のことは聞けませんね。普通の動物が魔法を使えないのが分かっただけでもいい情報だよね。動物にも治癒力を高めるぐらいの力があるってのは初めて知りましたし。
「うぐぅ(他の質問いい?)」
「答えられる範囲ならね」
「うぐぐぅー(他に猫はいないの?)」
「いるわよ。今は出かけてるけど」
「えぐぐぅー(今度来たら挨拶しようと思うんだ)」
「分かったわ。面白い人間がいたって伝えとくわよ」
他の猫にもいろいろ聞けそうですね。シロ先生ありがとう!
「あーうぐぐぅ?(この教会っていつも何してるの?)」
「さあね。いつもあのおばさんが金、金、お金、おきゃねえええええええって言ってるわよ。何を言ってるか分からないけど気持ち悪いから近づかないようにしてるわ」
「えぐぅ(そ、そうなんだ)」
うわあって感じです。闇が深い教会だねえ。
「そこの黒い毛の人間はメンテの母親なの?」
「うぐぅ?」
「さっきからこっちをずっと見てるわよ」
後ろを振り返ると母が僕を見ていました。そういえば僕はベビーカーに乗っていましたね。
「近くで猫を見たのは初めてよね、メンテちゃん。楽しかったかな?」
「えっぐ(うん)」
「このマネキは気難しい猫なのにね。私が近づくとすぐ逃げちゃうのに珍しいわねえ」
マネーノさんはシロ先生に嫌われているのを知らなようです。傷つきそうなので今後も言わないでおきましょう。というかマネキって招き猫のような名前ですね。
「えぐえっぐ(マネキって呼ばれてるんだ)」
「この気持ち悪い人間だけよ」
「えっぐぅー(おっぱい先生も大変だね)」
「……あなたも似たようなこと言ってるわよ」
「んぐぅ(冗談だよシロ先生)」
先生を付けて呼んでも気にしなくなったので、これからも先生って使おうと思いました。
「すごーい。ミルクちゃん逃げないよ」
「にゃあにゃあ言ってた」
「アリスちゃん元気にしてる~?」
「みんな何言ってるの。この猫はきんのすけだよ」
「「「「「「「「「「ざわざわ~」」」」」」」」」」
気が付いたら子供たちにも囲まれていましたね。会話に夢中で気付きませんでした。あとこのシロ先生はメスの猫なので男っぽい名前はどうかと思います。
「……はぁ。うるさいから外に行くわね」
「えっぐー(うん、またねー)」
「子猫としゃべっているみたいで楽しかったわ。そうそう、次来るときは食べ物忘れないでね」
「えぐえぐぅー(僕、大人としゃべれないからあまり期待しないでね)」
「じゃあ大きくなったら持って来てね。また会いましょう」スタッ、トテトテ。
「あぶぅ(バイバイ)」
こうして教会の見学は終わりました。僕に猫の友達が出来たのです。
白い猫さんの耳がぴくっと動きます。どうやら声は聞こえてはいるようですね。
「あぐううう(こんにちは、猫さん)」
「……?」きょろきょろ
僕の言葉が分かっているのかな? それともたまたま振り向いただけかもしれません。不安なので挨拶をやめて少し言葉を変えてみます。
「うぐー(そっちじゃないよ)」
「にゃ?」きょろ
「うぐぐ(反対だよ)」
「……にゃ?」きょろきょろ
僕の指示通りに動きましたね。どうやら言葉は通じるようですよ。
よし、違う言葉をしゃべってみましょう!
「えっぐ(おっぱい)」
「――?!」
ばっと起き上がり、きょろきょろ周りを見回します。
「えぐえぐえっぐ!(おっぱい、おっぱい、おっぱい!)」
「お腹が空いているのかい? どこに隠れているの、出ておいで」
僕の方を見たりするのですが、人間だから違うと判断されていますね。子猫でも探しているのかな? もしかしてこの白い猫さんは良い猫なんじゃ……。
「あぶぅー(ここだよー)」
「どこにいるの?」
「うぐうぐぅ(そこから左を向いたら僕がいるよ)」
「どこにもいないじゃない」きょろきょろ
「あうー(赤ちゃんいるでしょ)」
「だからどこにもいないわよ」
「うーあー(いや子猫じゃなくて人間の)」
「……にゃ?」
白い猫さんが固まりました。
「あぐあぐうー!(こんにちは。僕メンテだよ!)」手ぶんぶん
「……にゃ?! これはどういうことなの?」
「えぐえぐー(さっきから呼んでるのは僕なんだよ)」
「嘘でしょ……?」
白い猫さんは混乱していますね。
「子猫はいないの?」
「んぐぅ(うん)」
「じゃあ、おっぱいは嘘なの?」
「えっぐぅうううー、だああぶうううう(僕赤ちゃんだからね、おっぱいないと死んじゃうの)」
「……にゃるほど。だからあなたはおっぱい連呼してたのね」
「んぐぅ。うぐ?(そうだよ。落ち着いた?)」
「そうね。人間と会話できるとは思わなかったわ」
「あーあーうー(僕は会話できて嬉しいよ)」
「変な人間ね……」
久しぶりにまともな会話が成立しました。この世界では猫と会話出来るんですよ。さすが異世界だね! これはめったにないチャンスじゃないかな。よし、いろいろと質問をしてみましょう!
「ぐぅううううう(聞きたいことがあるんだ)」
「何かしら」
「あぐぅ?(あなたの名前は?)」
「私の? そんなのわからないわ」
「うぐぅ?(なんでないの?)」
「ここの人間はシロ、ソラ、アリス、モモ、ミルク、ユキって感じでみんなバラバラに呼ぶの。これといった名前はないのよ。言葉の意味は分からないけど名前を呼んでいるのは分かるわね」
あー、人によって呼ぶ名前が違うんだね。
「んぐぅ~(じゃあ何て呼べばいいの?)」
「あなたが決めてよ」
「えっぐ(おっぱい)」
「……それはちょっと」
「えっぐ(チクビ)」
「にゃんでよ?! もうシロでいいわよ。人間にこう呼ばれるのが一番多いし。あなたのことはメンテって呼ぶわよ」
「うぐぅ(いいよ)」
白い猫だからシロとはそのままですね。
「それでメンテは何でここに?」
「うぐぐぅー(今日初めて教会に来たんだよ)」
「そうなの?」
「んぐぅ!(だからいろいろ知りたいの!)」
「その前に聞きたいんだけど、メンテは人間なの? それとも猫なの?」
「えぐうーぐぐぅー(人間だけど猫の言葉分かるよ)」
「別に悪いことしにきたんじゃないのね」
「んぐぅ。えぐぅうううー(そりゃそうだよ。僕はまだ歩けない赤ちゃんだしね)」
「メンテは自分が赤ちゃんって自覚があるのね。それにしても人間の赤ちゃんって歩けない割によくしゃべるのね……」
「んぐぅ~?」目キラキラ
何を言っているんだろうという純粋無垢な顔で白い猫を見つめます。僕はただ猫と会話出来るだけの赤ちゃんなのです。誤魔化したりとぼけるよりそれ何の話? って顔をするのが一番効果的ですね。ほら、猫にも効果があるようです。猫も案外チョロいね。
まあ人間の赤ちゃんについて勘違いしてしまったような気がしますが大丈夫でしょう。では話を続けます。
「んぐぅ、あぐぅ~?(シロ先生、ちょっと質問いい?)」
「いいわよ……っていつからメンテの先生になゃたの?!」
「あーだぶぅーーー!(シロ先生、スキルについて教えてよ!)」
「スキルって何よ?」
「えぐ?」
え? あれ? これは誤算でした。猫にはスキルって単語がないのかもね。
「あぐあぐうぐぅううー(才能のことだよ。みんな魔法使うよね)」
「魔法? ん~、近いのは身体強化かしら」
「えぐっぐー(シロ先生、詳しく)」
「長生きしたり怪我した後の治癒を高めるぐらいね。人間みたいに力が強くなったり早く動けたりはしないわよ。もし魔法を使えたらそれは猫じゃなくて魔物よ」
「えぐぅ~?(魔物?)」
「魔法を使えたら魔物よ。魔獣とか呼ばれたりするけどね。人間は私たちのような動物と共存できる珍しい魔物よね。死にたくないから他の魔物には近寄らないわ」
猫にとって僕たち人間は魔物らしいですよ。というか魔物怖いですね。今後近づかないようにしたいです。
「えぐえぐえぐえぐー(へえ、そうなんだ。人間のことは嫌いなの?)」
「食べ物をくれるから好きよ。メンテは猫のことどう思うの?」
「うー(好きだよ)」
「そう、良かったわ。あとで食べ物を頂戴ね」
「うぐぅ(いいよ)」
シロ先生と約束しましたよ。またこの教会に遊びに来ましょう。
「あぐううう(で、身体強化ってどう使うの?)」
「さあ。気付いたら使えるようになっていたわ」
「あぐう?(僕でも使える?)」
「さあね。人間のことは人間に聞いた方がいいわよ」
う~ん、これ以上は魔法のことは聞けませんね。普通の動物が魔法を使えないのが分かっただけでもいい情報だよね。動物にも治癒力を高めるぐらいの力があるってのは初めて知りましたし。
「うぐぅ(他の質問いい?)」
「答えられる範囲ならね」
「うぐぐぅー(他に猫はいないの?)」
「いるわよ。今は出かけてるけど」
「えぐぐぅー(今度来たら挨拶しようと思うんだ)」
「分かったわ。面白い人間がいたって伝えとくわよ」
他の猫にもいろいろ聞けそうですね。シロ先生ありがとう!
「あーうぐぐぅ?(この教会っていつも何してるの?)」
「さあね。いつもあのおばさんが金、金、お金、おきゃねえええええええって言ってるわよ。何を言ってるか分からないけど気持ち悪いから近づかないようにしてるわ」
「えぐぅ(そ、そうなんだ)」
うわあって感じです。闇が深い教会だねえ。
「そこの黒い毛の人間はメンテの母親なの?」
「うぐぅ?」
「さっきからこっちをずっと見てるわよ」
後ろを振り返ると母が僕を見ていました。そういえば僕はベビーカーに乗っていましたね。
「近くで猫を見たのは初めてよね、メンテちゃん。楽しかったかな?」
「えっぐ(うん)」
「このマネキは気難しい猫なのにね。私が近づくとすぐ逃げちゃうのに珍しいわねえ」
マネーノさんはシロ先生に嫌われているのを知らなようです。傷つきそうなので今後も言わないでおきましょう。というかマネキって招き猫のような名前ですね。
「えぐえっぐ(マネキって呼ばれてるんだ)」
「この気持ち悪い人間だけよ」
「えっぐぅー(おっぱい先生も大変だね)」
「……あなたも似たようなこと言ってるわよ」
「んぐぅ(冗談だよシロ先生)」
先生を付けて呼んでも気にしなくなったので、これからも先生って使おうと思いました。
「すごーい。ミルクちゃん逃げないよ」
「にゃあにゃあ言ってた」
「アリスちゃん元気にしてる~?」
「みんな何言ってるの。この猫はきんのすけだよ」
「「「「「「「「「「ざわざわ~」」」」」」」」」」
気が付いたら子供たちにも囲まれていましたね。会話に夢中で気付きませんでした。あとこのシロ先生はメスの猫なので男っぽい名前はどうかと思います。
「……はぁ。うるさいから外に行くわね」
「えっぐー(うん、またねー)」
「子猫としゃべっているみたいで楽しかったわ。そうそう、次来るときは食べ物忘れないでね」
「えぐえぐぅー(僕、大人としゃべれないからあまり期待しないでね)」
「じゃあ大きくなったら持って来てね。また会いましょう」スタッ、トテトテ。
「あぶぅ(バイバイ)」
こうして教会の見学は終わりました。僕に猫の友達が出来たのです。
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