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70話 「教会と白い猫 その3」
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外で立ち話というのもあれなので中に入ることになりました。教会ではなくて居住区にですね。
兄貴とアーネにみんなで一緒に遊ぼうと誘われましたが、母と離れたくない赤ちゃんの演技をすると諦めてくれました。今は情報を集めるのを優先したいと思います。そのあと遊べばいいよね!
中に入ると、教会で一番偉いと思われる二人が出て来ます。
普通のおじさんとおばさんで夫婦だそうですよ。二人とも普通の服を着ていて教会感が全くしないですね。ゲームとか漫画だとそれらしい服装で出てくるのにこの二人は全然堅苦しくもないですね。町で見かけても教会の人とか分かりませんな。
……やっぱりただの保育園じゃないのここ?
ちょっと話をすると子供達の面倒見てくるとおじさんが出て行きました。おじさんは元冒険者なので難しい話は嫌いなそうです。あ、そこは共感できますね。大人の話は長くて暇だもんね。ちょっと母にじゃれて遊びましょう。
「えぐぅ~」ぺちぺち
「フフッ、もう遊びたいのかしらね」
「その子メンテくんよね? 話には聞いていたけどすごく可愛いわ」
「そうでしょ。ママが大好きですご~く甘えん坊なのよ」
僕はただの赤ちゃんなのです。有益な情報を集めようと大人の話を聞きながら母と遊ぶのなんて普通ですよね。
「うぐぅー(よろしくね)」手パタパタ
「あらー、もう挨拶できるのね。おばちゃんはマネーノ・キスイダよ」
「あーう?(キスイダ?)」
なんか聞いたことある名前だね。もしかしてモドコさんの親なのかな?
「えっぐうう」←両手を広げてバタバタ暴れる
「メンテちゃんはマネーノさんに抱っこして欲しいみたいよ」
「この年齢で全然人見知りしないのね。初対面でここまで抱っこを求めてくる子は初めて見たわ」
マネーノさんに抱っこして貰います。持ち方や撫で方とかモドコさんにそっくりですね。抱っこしながら遊んでくれました。子供の扱いがうまいのはさすがです。関係者なのは間違いなさそうです。
へたに可愛い赤ちゃんアピールをするより、本能のまま動いた方がいいですね。この教会の人たちは子供がどういうものか熟知しているでしょう。この子おかしいと疑われたくないもんね。
「う~?」じぃー
「メンテくんどうしたの?」
「えぐー」指ぷい
「レディーちゃんがどうしたの?」
「あぐー、あぐあぐえぐうううう!」
「うん? メンテくんはママ大好きって言いたいのかな?」
「えぐえっぐ!」バシバシ
「じゃあママのところに戻ろうか」
「フフッ、もういいのかしら。メンテちゃんおいで」
「だーぶぅー!」
母に抱っこされたらそのまま服に忍び込みます。が、すぐにバレて阻止されます。失敗ですね。
「ダメよメンテちゃん。さっき飲んだでしょ」
「うぐぅ……」←嘘泣き
仕方がないので母の腕をぺろぺろします。さっきまでマネーノさんにおっぱい飲んでいいか聞いてたのですが、僕の言葉は分らなかったようですよ。保育園の一番偉い人だから会話できるスキルがあるかと思ったのですがね。テレパシーみたい力を期待していました。
「メンテくんは元気ね」
「この子はまだおっぱい大好きなんですよ」
そのあとは母に抱っこされながら話を聞いていました。何回か服に潜り込んだけど全部阻止されましたね。それはそうと僕の知りたかった情報をゲットしましたよ。
教会は身寄りのない孤児を育てたり、町の避難先だったり、スキルについて何か関係があるのがこの世界の教会だそうです。お金は国が出すので潰れることはほぼないようです。だから難民の受け入れとかしているんですね。
この町ではナンス家が教会のスポンサーらしいです。ナンス家はここの孤児を雇ったり、店で働いている人達の子どもをこの教会に預けるんだって。だからお家に子どもメイドが働いているんだね。ここで育った子供たちは、名前の後にキスイダという名前が付くみたいですよ。キスイダという人達は、この町の教会出身だということですね。へえ~。
他にも保育園のように子供を預かってくれたり、結婚式を開いたり、宿をやっていたり、イベントを開いたりするのは全部お金儲けのためなんだって。いろいろなことに手を出しているようです。まあ他の教会は知らんけどみたいなこと言ってますよ。僕その話を聞いても良かったのかな? それとギルドからの依頼もあってがっぽり儲かっているとマネーノさんが笑っていました。あの笑い方は金の亡者だね。普通の優しいおばさんかと思ったけどお金大好きな人でした。名前から察するべきでしたね。
まあ会話の内容から分かったのはこんな感じでした。話が終わったのでやっと僕を教会の方に連れて行ってくれるそうです。期待しましょう。
◆
教会の前に着きました。
僕は教会を見上げます。十字架ではなく丸いシンボルがついているのです。あの丸ではなく円かもしれませんね。だって教会ってお金大好きそうじゃない? 多分お金を意味しているんだと思いますよ。
中に入ると、なんというかゲームの世界ですね。
「……ぐぅ」
「メンテちゃん驚いた?」
「教会広いでしょ。みんな中に入るとびっくりしちゃうわよ」
まるで美術館の中に入ったみたいです。でも金目の物はなさそうです。奥の方に石像みたいなものがあるけど、あれは祭壇かな? 人々が座るイスずらーっとありますね。
「「「「「「「「「「わーーーーーー!」」」」」」」」」」
扉が開いたのを見て子供たちが入ってきましたよ。兄貴とアーネも一緒です。子供たちは走りまわたり、ボールで遊んだりとカオスな状況です。あそこではイスを壁にどかしてスペースをとって遊んでいます。あ、あのイス動かせるんだね。
やはりここはただの体育館ですね。もう間違いありません、ただの保育園です!
マネーノさんがお客様がいるから静かにといってもなんのその。子供は遊んでなんぼなのです。お客である兄貴もアーネも遊んでいるから強く言えないよね。
そんな中、イスの上に一匹の猫がいるのを見つけました。白色の猫がのんびり寝ていますね。よし、挨拶してみよう。
「あぐう(こんにちは)」
===================
親戚の子と会ったら面白そうなことをしていました。
それを参考に後々書きたいなと思います。
兄貴とアーネにみんなで一緒に遊ぼうと誘われましたが、母と離れたくない赤ちゃんの演技をすると諦めてくれました。今は情報を集めるのを優先したいと思います。そのあと遊べばいいよね!
中に入ると、教会で一番偉いと思われる二人が出て来ます。
普通のおじさんとおばさんで夫婦だそうですよ。二人とも普通の服を着ていて教会感が全くしないですね。ゲームとか漫画だとそれらしい服装で出てくるのにこの二人は全然堅苦しくもないですね。町で見かけても教会の人とか分かりませんな。
……やっぱりただの保育園じゃないのここ?
ちょっと話をすると子供達の面倒見てくるとおじさんが出て行きました。おじさんは元冒険者なので難しい話は嫌いなそうです。あ、そこは共感できますね。大人の話は長くて暇だもんね。ちょっと母にじゃれて遊びましょう。
「えぐぅ~」ぺちぺち
「フフッ、もう遊びたいのかしらね」
「その子メンテくんよね? 話には聞いていたけどすごく可愛いわ」
「そうでしょ。ママが大好きですご~く甘えん坊なのよ」
僕はただの赤ちゃんなのです。有益な情報を集めようと大人の話を聞きながら母と遊ぶのなんて普通ですよね。
「うぐぅー(よろしくね)」手パタパタ
「あらー、もう挨拶できるのね。おばちゃんはマネーノ・キスイダよ」
「あーう?(キスイダ?)」
なんか聞いたことある名前だね。もしかしてモドコさんの親なのかな?
「えっぐうう」←両手を広げてバタバタ暴れる
「メンテちゃんはマネーノさんに抱っこして欲しいみたいよ」
「この年齢で全然人見知りしないのね。初対面でここまで抱っこを求めてくる子は初めて見たわ」
マネーノさんに抱っこして貰います。持ち方や撫で方とかモドコさんにそっくりですね。抱っこしながら遊んでくれました。子供の扱いがうまいのはさすがです。関係者なのは間違いなさそうです。
へたに可愛い赤ちゃんアピールをするより、本能のまま動いた方がいいですね。この教会の人たちは子供がどういうものか熟知しているでしょう。この子おかしいと疑われたくないもんね。
「う~?」じぃー
「メンテくんどうしたの?」
「えぐー」指ぷい
「レディーちゃんがどうしたの?」
「あぐー、あぐあぐえぐうううう!」
「うん? メンテくんはママ大好きって言いたいのかな?」
「えぐえっぐ!」バシバシ
「じゃあママのところに戻ろうか」
「フフッ、もういいのかしら。メンテちゃんおいで」
「だーぶぅー!」
母に抱っこされたらそのまま服に忍び込みます。が、すぐにバレて阻止されます。失敗ですね。
「ダメよメンテちゃん。さっき飲んだでしょ」
「うぐぅ……」←嘘泣き
仕方がないので母の腕をぺろぺろします。さっきまでマネーノさんにおっぱい飲んでいいか聞いてたのですが、僕の言葉は分らなかったようですよ。保育園の一番偉い人だから会話できるスキルがあるかと思ったのですがね。テレパシーみたい力を期待していました。
「メンテくんは元気ね」
「この子はまだおっぱい大好きなんですよ」
そのあとは母に抱っこされながら話を聞いていました。何回か服に潜り込んだけど全部阻止されましたね。それはそうと僕の知りたかった情報をゲットしましたよ。
教会は身寄りのない孤児を育てたり、町の避難先だったり、スキルについて何か関係があるのがこの世界の教会だそうです。お金は国が出すので潰れることはほぼないようです。だから難民の受け入れとかしているんですね。
この町ではナンス家が教会のスポンサーらしいです。ナンス家はここの孤児を雇ったり、店で働いている人達の子どもをこの教会に預けるんだって。だからお家に子どもメイドが働いているんだね。ここで育った子供たちは、名前の後にキスイダという名前が付くみたいですよ。キスイダという人達は、この町の教会出身だということですね。へえ~。
他にも保育園のように子供を預かってくれたり、結婚式を開いたり、宿をやっていたり、イベントを開いたりするのは全部お金儲けのためなんだって。いろいろなことに手を出しているようです。まあ他の教会は知らんけどみたいなこと言ってますよ。僕その話を聞いても良かったのかな? それとギルドからの依頼もあってがっぽり儲かっているとマネーノさんが笑っていました。あの笑い方は金の亡者だね。普通の優しいおばさんかと思ったけどお金大好きな人でした。名前から察するべきでしたね。
まあ会話の内容から分かったのはこんな感じでした。話が終わったのでやっと僕を教会の方に連れて行ってくれるそうです。期待しましょう。
◆
教会の前に着きました。
僕は教会を見上げます。十字架ではなく丸いシンボルがついているのです。あの丸ではなく円かもしれませんね。だって教会ってお金大好きそうじゃない? 多分お金を意味しているんだと思いますよ。
中に入ると、なんというかゲームの世界ですね。
「……ぐぅ」
「メンテちゃん驚いた?」
「教会広いでしょ。みんな中に入るとびっくりしちゃうわよ」
まるで美術館の中に入ったみたいです。でも金目の物はなさそうです。奥の方に石像みたいなものがあるけど、あれは祭壇かな? 人々が座るイスずらーっとありますね。
「「「「「「「「「「わーーーーーー!」」」」」」」」」」
扉が開いたのを見て子供たちが入ってきましたよ。兄貴とアーネも一緒です。子供たちは走りまわたり、ボールで遊んだりとカオスな状況です。あそこではイスを壁にどかしてスペースをとって遊んでいます。あ、あのイス動かせるんだね。
やはりここはただの体育館ですね。もう間違いありません、ただの保育園です!
マネーノさんがお客様がいるから静かにといってもなんのその。子供は遊んでなんぼなのです。お客である兄貴もアーネも遊んでいるから強く言えないよね。
そんな中、イスの上に一匹の猫がいるのを見つけました。白色の猫がのんびり寝ていますね。よし、挨拶してみよう。
「あぐう(こんにちは)」
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親戚の子と会ったら面白そうなことをしていました。
それを参考に後々書きたいなと思います。
応援ありがとうございます!
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