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35話 「キッサのお悩み相談 その1」
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「はー、こりゃすごいわ。私でも楽々ねー」
「あぐぅー!」
今日は、キッサさんにベビーカーを押して貰いながら屋敷の散歩なのです。
このベビーカーは浮いているので部屋の中でも使えるのです。外に出たとしてもあまり汚れないから便利ですよ。ここが前世よりいいポイントだね。
正直なところ、この前キッサさんを騙してごめんなさいという罪悪感はあります。でも、僕は仕方がなかったと割り切れる赤ちゃんなのです。だからキッサさんに甘えましょう!
「だあー!」
「あっち行きたいのかい」
今日は、まだ僕が行ったことのない廊下に出ました。おや、あそこに扉がありますね。
「えぐぅううー!」
「ここがいいのかい?」
扉に近づく前に勝手に開きました。中から男の人が出てきました。
「ん? キッサさんとメンテの坊ちゃんじゃねえか」
この人はシェフさんです。ナンス家の料理長をしていますよ。
「あらシェフじゃない。休憩中だったの」
「へい、そうですよ。でもなんでこんな所に?」
「メンテくんの散歩ですよ。ほら見て、これすごいの」
「ああ、これですか。みんな知ってますよ」
この屋敷では、タクシーさんがキッサさんにプレゼントをしたという話が広まっています。タクシーさんは恥ずかしそうにしていますが実際は……ね。まあ秘密にしましょう。
「だあぶぅー」
「ん? 俺を呼んでいるのか?」
「うぐぅ!」
「そうかそうか。高い高いしてやろーか」
「きゃきゃきゃ」
男性の使用人たちにはこれが一番効果的なのです。高い高いをするとご機嫌になるように演技しました。するとどうでしょう、僕と会うたびに遊ぶようになりました。みなさん僕が高いの大好きなただの赤ちゃんだと思っているのです。
いや~、赤ちゃんだと人の扱いが簡単ですね。笑顔でなんとかなりますもん。もっと僕を甘やかして貰おうじゃないか。
「メンテくんは顔が広いわね。こんなおじさんでも怖くないんだね」
「昔から坊ちゃんはこんな感じだぜ。人見知りしないからみんな可愛がってるよ」
やっぱり人見知りをしないから不思議がられていたようです。まあ今更だし問題ないよね!
「シェフの他にも休憩している人がいるかしら?」
「今休憩時間だからな。部屋に集まって奴は多いってもんよ」
「ちょうどいいわね。メンテくん、中に入ろうか?」
「うぐぅ!」
「行きたいみたいよ。みんなと遊べそうだものね」
「さすがキッサさんだ。よく赤ん坊の言葉が分かるなあ」
「なんとなくよ。行きましょうか」
「んぐぅ!」
部屋の中に入ると、キッサと僕に気付いてみな驚きました。思ったよりいっぱい人がいますね。とりあえず挨拶ですね。僕も笑顔でします。
そうです、ここは使用人の休憩室です。机や椅子がいっぱいありますねえ。まるでどこかのお店のような雰囲気があります。飲み物や食べ物もいっぱいありますよ。それにしても広い部屋ですねえ。町で見た一般的な住宅よりでかい気がするのはナンス家だからでしょうか?
「キッサさん、突然どうしたのですか?」
「これが本当にすごいんだよ。タクシーの作った乳母車のおかげで腰もいい感じなのよ」
キッサさんはまるで乙女のようです。でもベビーカーを乳母車と言うので年齢がね……。
ほら、若い人がうば……? と聞いて最初きょとんとしてます。そのあとにああ、ベビーカーねみたいな顔してるもん。
ベビーカーの話をしていたらだんだん女性の使用人が集まって囲まれました。キッサさんのはしゃいでいる姿を見て、私もああいうプレゼントが欲しいなとざわつきがどんどん広まります。とてもかしましいですね。でも嫌いじゃないです。
タクシーさんの株が知らないうちに上がっていました。もはや羞恥プレイしているのかな? そんなぐらい広まっていました。ある意味彼は罰を受けていたようです。
みなさん落ち着くまで僕は面白そうなところを探しましょう。
◆
男性の使用人がいないか探していると、ソファーに怪しげな集団を見つけました。キッサさんにそっち行きたいアピールをすると、すぐ連れて行ってくれました。
ソファー 机 ソファー
という形の場所で、
男 机 男
男 机 男
こんな感じで4人の男性がカードを使った遊びをしています。
「へへへ、これで俺の勝ちだな!」
「くそおおお!」
「負けたあああ!」
「あああああ!」
ルールは分かりませんが一人だけ勝ったみたいですよ。負けたみなさんはカードとは違う紙? を持って悔しがってみます。あれはこの世界のお札かな?
「さあ、出すもんだしな。今日は俺のもんだぜ、へへへ」
「……クック、ナンス家では賭け事は禁止だわ。こんな昼間っから堂々と何をしているの!」
「あん? そりゃあ今日の……ってキッサさん?!」
「いくらお金に困ったからってルールを破るなんてね……」
「いやいやいや、違います本当に、ね! 本当に違うんですよ!!」
この慌てている人はクックさんです。このナンス家では副料理長をしていますが、今日でクビかな? これからはただのおじさんと呼べばいいかなあ……。
「その手に持っているのはお札でしょ? もう言い訳はよしなさい」
「話を聞いてくださいよお。何も悪いことはしていませんからあああああああ!」
うわあ、おじさんが泣いています。悲しい現場を目撃してしまいました。
「これは金じゃないです。ほらキッサさんよく見てくださいよおおお」
おじさんが手に持った紙をこちらに見せます。キッサさんは蔑んだような目で見ていました。
「ん? なんだいこれ。お金ではないのね」
「だからさっきから言ってるじゃないですか!! これは今日の献立ですよ」
どうやら紙には今日のメニューが書いてあったようです。
「はあ、お札だったらクビだったわね。怪しい真似しないでちょうだい」
「すいませんでした」
クックさんは副料理長に戻りました。ただのおじさんではなくクックさんですよ。間違えてはいけませんね。それにしても綺麗な土下座でした。この異世界では、男性の謝り方が土下座しかないの?
「で、なんでこんなことを?」
「お恥ずかしい話ですが、今晩のメニューがなかなか決まらなくてですね……」
と経緯を話し始めました。
今日はプラチナ牛という珍しい食材が入ったそうです。僕には見たことも聞いたこともない食材ですねえ。そして、献立をどうするか話し合ったところ意見が割れて喧嘩になったとか。みんなの意見を採用するとお肉が全然足りないそうです。そこでゲームで勝った人が選ぶことになったみたいですよ。
ゲームに負けた3人は、クックさんが怒られているのを見てざまあと思っていたようです。誰も助けようとしませんでしたね。ゲームするほど仲がいいのか悪いのかわかりませんな。
よし、僕が決めちゃおう!
「だぐー!(それ取ってー)」
「ん? メンテくん?」
「んぐううう(どれでもいいよ)」
「なにか気になるのかしら?」
「うぐうううううう!(テキトーでいいから!)」
「へ? それが気になるって」
僕はキッサさんにそれだよアピールをします。
「これってただの紙よ。遊びたいのかな」
テキトーに指を差したら、キッサさんが机に置いてある紙を取ってくれました。
「「「!!」」」
「ちょ、ちょっとそれを見せてくれ!!」
周りの人が驚きました。クックさんがキッサさんから紙を奪い取ります。
「メ、メンテの坊やがシチューを選んだぞ!!!」
「「「うおおおおおおおお」」」
「今日の夕方はシチューで決定だー!」
「「「異議なし!!」」」
これで問題は解決ですね。僕に任せて貰えばこんなものですよ!
「さすがはメンテの坊やだ。紙様のメンテと言われるだけあるよな」
「……んぐう?」
「そうですね」「本当ですな」「紙様じゃあ」
はい? この人たちはいったい何を言っているのでしょうか。
………いや、ひとつだけ思い当たるのがありますね。
それは僕の名前ですね。破れた紙からメンテって名付けられた、という思い出したくない出来事があったのですよ。
……忘れましょう。
今日の献立という悩みを無事に解決したメンテとキッサであった。そして、メンテに新たな悩みも増えたという。
「あぐぅー!」
今日は、キッサさんにベビーカーを押して貰いながら屋敷の散歩なのです。
このベビーカーは浮いているので部屋の中でも使えるのです。外に出たとしてもあまり汚れないから便利ですよ。ここが前世よりいいポイントだね。
正直なところ、この前キッサさんを騙してごめんなさいという罪悪感はあります。でも、僕は仕方がなかったと割り切れる赤ちゃんなのです。だからキッサさんに甘えましょう!
「だあー!」
「あっち行きたいのかい」
今日は、まだ僕が行ったことのない廊下に出ました。おや、あそこに扉がありますね。
「えぐぅううー!」
「ここがいいのかい?」
扉に近づく前に勝手に開きました。中から男の人が出てきました。
「ん? キッサさんとメンテの坊ちゃんじゃねえか」
この人はシェフさんです。ナンス家の料理長をしていますよ。
「あらシェフじゃない。休憩中だったの」
「へい、そうですよ。でもなんでこんな所に?」
「メンテくんの散歩ですよ。ほら見て、これすごいの」
「ああ、これですか。みんな知ってますよ」
この屋敷では、タクシーさんがキッサさんにプレゼントをしたという話が広まっています。タクシーさんは恥ずかしそうにしていますが実際は……ね。まあ秘密にしましょう。
「だあぶぅー」
「ん? 俺を呼んでいるのか?」
「うぐぅ!」
「そうかそうか。高い高いしてやろーか」
「きゃきゃきゃ」
男性の使用人たちにはこれが一番効果的なのです。高い高いをするとご機嫌になるように演技しました。するとどうでしょう、僕と会うたびに遊ぶようになりました。みなさん僕が高いの大好きなただの赤ちゃんだと思っているのです。
いや~、赤ちゃんだと人の扱いが簡単ですね。笑顔でなんとかなりますもん。もっと僕を甘やかして貰おうじゃないか。
「メンテくんは顔が広いわね。こんなおじさんでも怖くないんだね」
「昔から坊ちゃんはこんな感じだぜ。人見知りしないからみんな可愛がってるよ」
やっぱり人見知りをしないから不思議がられていたようです。まあ今更だし問題ないよね!
「シェフの他にも休憩している人がいるかしら?」
「今休憩時間だからな。部屋に集まって奴は多いってもんよ」
「ちょうどいいわね。メンテくん、中に入ろうか?」
「うぐぅ!」
「行きたいみたいよ。みんなと遊べそうだものね」
「さすがキッサさんだ。よく赤ん坊の言葉が分かるなあ」
「なんとなくよ。行きましょうか」
「んぐぅ!」
部屋の中に入ると、キッサと僕に気付いてみな驚きました。思ったよりいっぱい人がいますね。とりあえず挨拶ですね。僕も笑顔でします。
そうです、ここは使用人の休憩室です。机や椅子がいっぱいありますねえ。まるでどこかのお店のような雰囲気があります。飲み物や食べ物もいっぱいありますよ。それにしても広い部屋ですねえ。町で見た一般的な住宅よりでかい気がするのはナンス家だからでしょうか?
「キッサさん、突然どうしたのですか?」
「これが本当にすごいんだよ。タクシーの作った乳母車のおかげで腰もいい感じなのよ」
キッサさんはまるで乙女のようです。でもベビーカーを乳母車と言うので年齢がね……。
ほら、若い人がうば……? と聞いて最初きょとんとしてます。そのあとにああ、ベビーカーねみたいな顔してるもん。
ベビーカーの話をしていたらだんだん女性の使用人が集まって囲まれました。キッサさんのはしゃいでいる姿を見て、私もああいうプレゼントが欲しいなとざわつきがどんどん広まります。とてもかしましいですね。でも嫌いじゃないです。
タクシーさんの株が知らないうちに上がっていました。もはや羞恥プレイしているのかな? そんなぐらい広まっていました。ある意味彼は罰を受けていたようです。
みなさん落ち着くまで僕は面白そうなところを探しましょう。
◆
男性の使用人がいないか探していると、ソファーに怪しげな集団を見つけました。キッサさんにそっち行きたいアピールをすると、すぐ連れて行ってくれました。
ソファー 机 ソファー
という形の場所で、
男 机 男
男 机 男
こんな感じで4人の男性がカードを使った遊びをしています。
「へへへ、これで俺の勝ちだな!」
「くそおおお!」
「負けたあああ!」
「あああああ!」
ルールは分かりませんが一人だけ勝ったみたいですよ。負けたみなさんはカードとは違う紙? を持って悔しがってみます。あれはこの世界のお札かな?
「さあ、出すもんだしな。今日は俺のもんだぜ、へへへ」
「……クック、ナンス家では賭け事は禁止だわ。こんな昼間っから堂々と何をしているの!」
「あん? そりゃあ今日の……ってキッサさん?!」
「いくらお金に困ったからってルールを破るなんてね……」
「いやいやいや、違います本当に、ね! 本当に違うんですよ!!」
この慌てている人はクックさんです。このナンス家では副料理長をしていますが、今日でクビかな? これからはただのおじさんと呼べばいいかなあ……。
「その手に持っているのはお札でしょ? もう言い訳はよしなさい」
「話を聞いてくださいよお。何も悪いことはしていませんからあああああああ!」
うわあ、おじさんが泣いています。悲しい現場を目撃してしまいました。
「これは金じゃないです。ほらキッサさんよく見てくださいよおおお」
おじさんが手に持った紙をこちらに見せます。キッサさんは蔑んだような目で見ていました。
「ん? なんだいこれ。お金ではないのね」
「だからさっきから言ってるじゃないですか!! これは今日の献立ですよ」
どうやら紙には今日のメニューが書いてあったようです。
「はあ、お札だったらクビだったわね。怪しい真似しないでちょうだい」
「すいませんでした」
クックさんは副料理長に戻りました。ただのおじさんではなくクックさんですよ。間違えてはいけませんね。それにしても綺麗な土下座でした。この異世界では、男性の謝り方が土下座しかないの?
「で、なんでこんなことを?」
「お恥ずかしい話ですが、今晩のメニューがなかなか決まらなくてですね……」
と経緯を話し始めました。
今日はプラチナ牛という珍しい食材が入ったそうです。僕には見たことも聞いたこともない食材ですねえ。そして、献立をどうするか話し合ったところ意見が割れて喧嘩になったとか。みんなの意見を採用するとお肉が全然足りないそうです。そこでゲームで勝った人が選ぶことになったみたいですよ。
ゲームに負けた3人は、クックさんが怒られているのを見てざまあと思っていたようです。誰も助けようとしませんでしたね。ゲームするほど仲がいいのか悪いのかわかりませんな。
よし、僕が決めちゃおう!
「だぐー!(それ取ってー)」
「ん? メンテくん?」
「んぐううう(どれでもいいよ)」
「なにか気になるのかしら?」
「うぐうううううう!(テキトーでいいから!)」
「へ? それが気になるって」
僕はキッサさんにそれだよアピールをします。
「これってただの紙よ。遊びたいのかな」
テキトーに指を差したら、キッサさんが机に置いてある紙を取ってくれました。
「「「!!」」」
「ちょ、ちょっとそれを見せてくれ!!」
周りの人が驚きました。クックさんがキッサさんから紙を奪い取ります。
「メ、メンテの坊やがシチューを選んだぞ!!!」
「「「うおおおおおおおお」」」
「今日の夕方はシチューで決定だー!」
「「「異議なし!!」」」
これで問題は解決ですね。僕に任せて貰えばこんなものですよ!
「さすがはメンテの坊やだ。紙様のメンテと言われるだけあるよな」
「……んぐう?」
「そうですね」「本当ですな」「紙様じゃあ」
はい? この人たちはいったい何を言っているのでしょうか。
………いや、ひとつだけ思い当たるのがありますね。
それは僕の名前ですね。破れた紙からメンテって名付けられた、という思い出したくない出来事があったのですよ。
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