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22話 「異世界の食事」

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 僕はメンテ。この異世界で メンテ・ナンス と名付けられた赤ちゃんです。

 今朝は怖い夢をみちゃったよ。もう悪夢だね。

 その夢を一言で表すと、恥ずかしい。もう勘弁してくださいってレベルでダサかったよ。




 ちゅぱちゅぱ~。やはり母の胸は落ち着きます。

 ここはナンス家のダイニング・ルームです。今ここにはナンス家とその使用人たちがたくさんいます。食卓っていうより食堂なぐらいでかいですね。これからは食堂と呼びますよ。

 どうやらナンス家では食事を別々に食べることはなく、使用人達もみんな揃って食べます。ただ最近は違います。僕は母のおっぱいを吸っていることが多いため、男性の方々は別の時間に食べるようになったらしいです。

 すいません、完全に僕のせいですね。でもやめませんから!



 さて、今は朝の何時でしょうか? 今日の僕は、早起きだったのでわかりません。

「メンテちゃんまだ終わらないの?」
「んぐう。ちゅぱ~」

 僕の授乳タイムのせいで母の食事が出来ませんね。でもやめませんからね!

「はっはっは、ママも大変だなあ」
「笑ってるなら変わってもいいのよ?」
「いやいや、そういう意味ではなくてだな」
「じゃあ何かしらね?」

 おっと、母がイラっとしています。僕が泣いても起きない父が悪いのですが。

「レディーもあまりに怒ると私みたいに老けるわよ」
「私達では力及ばず申し訳ございません」

 キッサさんとカフェさんですね。この親子が止めてくれました。

「はぁ、もうやめましょうか」
「パパが悪かった。なあに老けたレディーも愛してるよ」
「……そう? ありがとう」

 母が一瞬切れそうになりましたが、何とか抑えましたね。ちゅぱちゅぱ。

「まだ寝起きで泣いているからいいけど、夜泣きが始まったら大変よ? 本格的に夜泣きが始まってからはダンディも手伝いなさい。愛想尽かされるわよ?」
「はっはっは、それならパパに任せなさい」
「……パパがやってくれるのかしら。その間私は寝ていますからね」
「みんな冷たいなあ、はっはっは。……冗談だよね?」

 変なフラグを立てるダンディであった。


 ◆


 僕の授乳タイムが終わったので周りを見ます。

「んぐ!」
「メンテちゃん終わったのね。ママもやっと食べられるわ~」

 母にご機嫌なスマイルをしました。周りの人にもついでに笑顔をしましょう。

 ほらみなさん僕を見て笑ってますよ。いや~、ちょろいですね。



 そういえばこの世界の食事について説明をしていませんでしたね。

 僕は本当に幼い赤ちゃんなので最近まで全く興味ありませんでした。決しておっぱいがどうとかそんな話ではないのです! これは本当からね!!

 でも異世界の食事だよ? みんな気になるでしょ?


 ということでこの世界の食事について調べました。まあ抱っこされながら見ていただけですが。


 ここ何日か見ていると、食べる前になにかを祈っていました。しゃべれるようになったら聞いてみたいと思います。

 朝、昼、夜と一日三食です。朝しか食べてはダメとか変な文化はありません。食器もスプーンとかフォークだけでなく箸があります。

 食べ物に関してだとパンや米みたいなものがありました。中には野菜やフルーツだけの食べるという人もいましたね。

 このナンス家はバイキングのような形式になっています。みなさん好きなものを選んでるので何が主食とまでは分かりませんでした。

 だってこの家って金持ちでだから何でもあるじゃん。これに尽きます。

 昼も夜も基本的にバイキングです。ただ兄貴やアーネがリクエストをすると、その料理が追加されます。聞いたことがない食材はありますが、出てくる料理はどれもおいしそうです。


 はっきり言って異世界っぽくないです。料理に味噌汁みたいなものも米もあるし、ここは日本かな?

 前世の高級ホテルにそっくりだね。でもここって僕の屋敷なんだよねえ。

 この異世界の一般家庭の人々と比較できませんでした。

 だってナンス家だもん。


 というわけで結論です。食文化は日本とほぼ変わりません。



 それにしてもこの異世界は、日本と似ているものが多いのです。例えば……。



「ほら、メンテくんおいで。レディーが食べれないからねー」
「うぐ~」

 キッサさんに抱っこされました。

 まあ食事については分かってもらえたと思います。これぐらいにしましょうか。

 メイドさんと遊ぶためではありませんからね? 勘違いしないでね!




 この異世界も日本も似たような食文化でした。料理も食材もね。

 僕があまり困らなそうな環境で安心しましたよ。食事って大事だもんね。

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