短編集

峠 凪

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友人って何?

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 ふと思った。
「友人ってどんな存在?どうやったら友人になるの?」
と。私にとっての友人は利用できる者。という意味合いが強い。育った環境がそう私に思い込むようにさせているのかは分からない。だが、そういう存在であると実際思っている。

 薄情者だと思っただろう。それでも私はそういう風にしか捉えることが出来ない。なら、友人を作らなければいいって言うだろう。でも、そうしたら周りの大人が心配する。心配からお膳立てするようになる。そちらのほうが正直ウザイ。


 友達という存在に利益を求めるのはやっぱりおかしいのかな?


 何時からか分からないけど私は利益を求めるようになった。その方が付き合いが楽だと思ったんだ。実際楽になったし。私自身の感情によっては揺らぐことのない関係だからね。


 昔は、それこそ小学校低学年以下は純粋に親友を中心に何の利益が無い友達と一緒に遊んでいた。普通に楽しかったよ。馬鹿やったり、幽霊探しを真昼間にしたりw 今思ったら真昼間に幽霊出るわけ無いって思うでしょ?でもね、「らしきもの」を見ちゃったんだw この想い出話は次の機会に。
 まぁ、そんな感じで面白かったんだよ。転校するまでは・・・。


 私の昔話になるけどもう少しだけ付き合って。そしたら、何故利益を求めた友人関係になったかわかるから。


 小学3年の春転校して始業式から新しい学校生活が始まった。その学校は先生がとても良い先生で他所から来た私を特別に気を回さずクラスメイトとしてあっという間に馴染ませたんだ。馴染むのに1ヶ月もかからなかったと思う。とても良い先生とクラスメイトと1年過ごし、クラス替えした4年の時も良い先生とクラスメイトに巡り会えた。だが、2学期始まり1週間後。私は親の事情でまた転校することになった・・・。ちょっとしたお別れ会を開いてもらえて寂しいけど嬉しくって、次の学校でも頑張ろうって思った。

 新しい学校は比較的田舎の学校で保育園からずっと一緒の子達ばかりだったそうで既に、遊ぶ仲間というグループが出来上がっていた。その中に私は入ることが出来ず孤立し、余所者としていじめられた。担任の先生に助けを求めても何もしてくれなくて、先生に助けを求めたことを知って尚更悪化して1週間ほど登校拒否した。それでも行かないと行けないし、親が「友達は出来た?」って毎日聞いて来るから友達を作らないといけなかった。その時、

「どうせ無くなる関係なら利益がある関係を求めたら良いんだ。別に友達だと思って無くても『友達』だって言えば良いんだ」

 って、思った。実際、親友との手紙のやり取りだって1年も続かなかったし、クラスメイトとも連絡を取り合っていなかったから。無くなる関係なら利益を。そう考え自分を守った。


 そして今もその考えで友達を作り過ごしている。利益ある友達には利益を返し、無い友達は顔見知りになる。そのために定期的に友達にもそうで無い人にも声をかけて判別している。これが私の処世術。


 最後に今読んでいる「あなた」に聞いても良い?


「あなたにとって『友達』って一体どんな存在で、どうやってその関係を続けているの?そして・・・私はやっぱり薄情者なのかな?」
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