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第 2 章
16, 救出
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もうどうでもいい。早く楽になりたい。・・・・・・楽にさせて・・・助けて・・・
☆ ☆ ☆
もう何日経ったか分からない。もう生きていたくないそう思っている。もう助けなんて来ないとも・・・。
がた・・・どん!
何かが馬車にあたったのかな?
そんな音がした。
まさかフォスフィライト様達が来たのでは・・・。そんなことは無い。希望や願望の類だし。どうせ後ろの荷物とかが落ちただけでしょう。
そう考え身体が望むまま目を閉じた。
☆ ☆ ☆
side : ?
「・・・やっと見つけた・・・!」
チル(ミーナ)がいるであろう馬車にやっと追いつくことが出来た。
独自で探っていたことが幸をなした。おかげであの『公爵』より先にチルを見つけられた!早くあの馬車から助けないといけない。でも、焦って失敗して助けられなかったら意味が無い。ゆっくり深呼吸して隙が出来るのを待つ。
☆ ☆ ☆
休憩に入ったみたいだ。後少しで国境を越えるからとても気が緩んでいる。今がチャンスだ!
一気に馬車に近づき、まず騎士を狙う。気絶させるだけなら、首筋に1発。
がた・・・どん!
・・・これで後は楽だ。
あっという間に制圧完了した。
体感時間ではあっという間だったが、馬車に追いついて時にはまだ昇りきっていなかった太陽が沈み、今では月が真上に昇っていた。・・・先程まで乱闘を繰り広げていたが、今は俺の弾んだ息遣いしか聞こえない。・・・チルの息遣いも聞こえない。
「はっ!チル!」
ばんっ!
そこには今宵の満月の光に照らされた蒼白いチルが馬車の椅子に横たわっていた。人形のように動かないチルに恐る恐る手を伸ばした。
・・・とても冷たかった・・・。
俺は『また』助けることが出来なかったのか?チルを守るために身につけた剣術も探すために拡げた人脈も今はもう・・・・・・要らない。
☆ ☆ ☆
チルをそっと抱き上げ俺は・・・その場を立ち去った。
俺は『幸せ』を掴ませたいだけだから。
「少しだけ我慢してくれ。直ぐに暖かい場所へ向かうから。・・・今も愛してるから」
☆ ☆ ☆
もう何日経ったか分からない。もう生きていたくないそう思っている。もう助けなんて来ないとも・・・。
がた・・・どん!
何かが馬車にあたったのかな?
そんな音がした。
まさかフォスフィライト様達が来たのでは・・・。そんなことは無い。希望や願望の類だし。どうせ後ろの荷物とかが落ちただけでしょう。
そう考え身体が望むまま目を閉じた。
☆ ☆ ☆
side : ?
「・・・やっと見つけた・・・!」
チル(ミーナ)がいるであろう馬車にやっと追いつくことが出来た。
独自で探っていたことが幸をなした。おかげであの『公爵』より先にチルを見つけられた!早くあの馬車から助けないといけない。でも、焦って失敗して助けられなかったら意味が無い。ゆっくり深呼吸して隙が出来るのを待つ。
☆ ☆ ☆
休憩に入ったみたいだ。後少しで国境を越えるからとても気が緩んでいる。今がチャンスだ!
一気に馬車に近づき、まず騎士を狙う。気絶させるだけなら、首筋に1発。
がた・・・どん!
・・・これで後は楽だ。
あっという間に制圧完了した。
体感時間ではあっという間だったが、馬車に追いついて時にはまだ昇りきっていなかった太陽が沈み、今では月が真上に昇っていた。・・・先程まで乱闘を繰り広げていたが、今は俺の弾んだ息遣いしか聞こえない。・・・チルの息遣いも聞こえない。
「はっ!チル!」
ばんっ!
そこには今宵の満月の光に照らされた蒼白いチルが馬車の椅子に横たわっていた。人形のように動かないチルに恐る恐る手を伸ばした。
・・・とても冷たかった・・・。
俺は『また』助けることが出来なかったのか?チルを守るために身につけた剣術も探すために拡げた人脈も今はもう・・・・・・要らない。
☆ ☆ ☆
チルをそっと抱き上げ俺は・・・その場を立ち去った。
俺は『幸せ』を掴ませたいだけだから。
「少しだけ我慢してくれ。直ぐに暖かい場所へ向かうから。・・・今も愛してるから」
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