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第 1 章
番外編1, アイル その壱
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あの時、確かに一目惚れだったんだ。
あの子は、・・・否、『ミーナ』は、俺がベテルスの屋敷で腕を掴んだとき、年の割に背が低く小さい体で、プラチナの髪には猫耳が覗き、オッドアイの瞳は神秘的でまだ何色にも染まってなく、その全てを俺で染め上げたいと衝動に駆られたのだから・・・・・・
☆ ☆ ☆
俺はアイル・フォスフィライトで騎士団長を勤めている。現陛下は兄にあたる。度々隣国との小競り合いや、魔獣討伐に参加していた。すると、何時からか他国と何故か仲間から『死神』と呼ばれるようになっていた。何故そう呼ぶと訊くと、全員口を揃えて、
「魔獣討伐の時、冷気を纏う笑顔のまま1撃で殺しまくっているから。何か殺すことを楽しんでいるように見えるから。団長はそのつもりがなくても」
だ、そうだ。特に害は・・・一応あるが、ほとんどが廊下とかですれ違った時異様に恐縮する位だからいいかと放置した。
後に兄上から呼び出しを受け、
「アイルお前、『死神』って呼ばれてんのw良かったじゃん、恐れの対象に慣れて。ただ、今度から二つ名付けられたら俺に直接教えて。目の前で爆笑してやるからw」
と、わざわざ人払いをして、言われつい、
「兄上に教えるか。そもそもそんなことで呼び出すな!執務しろ!」
と、怒鳴り、ドアを勢いよく閉めると、護衛としてドアの両脇にいた近衛騎士はおろおろし、中からは兄上の爆笑が聞こえた。
一応言っておくが、兄上は基本言い方はおかしいが立派な陛下なんだ。俺を玩具にするときだけ、ああなるんだ。・・・・・・正直勘弁してほしい・・・
まあ、そんなことが俺が騎士団長になってからあった。
☆ ☆ ☆
話は飛ぶが、俺はミーナの存在は11年前から知っていた。知る切っ掛けになったのは・・・・・・また次の話だ。
あの子は、・・・否、『ミーナ』は、俺がベテルスの屋敷で腕を掴んだとき、年の割に背が低く小さい体で、プラチナの髪には猫耳が覗き、オッドアイの瞳は神秘的でまだ何色にも染まってなく、その全てを俺で染め上げたいと衝動に駆られたのだから・・・・・・
☆ ☆ ☆
俺はアイル・フォスフィライトで騎士団長を勤めている。現陛下は兄にあたる。度々隣国との小競り合いや、魔獣討伐に参加していた。すると、何時からか他国と何故か仲間から『死神』と呼ばれるようになっていた。何故そう呼ぶと訊くと、全員口を揃えて、
「魔獣討伐の時、冷気を纏う笑顔のまま1撃で殺しまくっているから。何か殺すことを楽しんでいるように見えるから。団長はそのつもりがなくても」
だ、そうだ。特に害は・・・一応あるが、ほとんどが廊下とかですれ違った時異様に恐縮する位だからいいかと放置した。
後に兄上から呼び出しを受け、
「アイルお前、『死神』って呼ばれてんのw良かったじゃん、恐れの対象に慣れて。ただ、今度から二つ名付けられたら俺に直接教えて。目の前で爆笑してやるからw」
と、わざわざ人払いをして、言われつい、
「兄上に教えるか。そもそもそんなことで呼び出すな!執務しろ!」
と、怒鳴り、ドアを勢いよく閉めると、護衛としてドアの両脇にいた近衛騎士はおろおろし、中からは兄上の爆笑が聞こえた。
一応言っておくが、兄上は基本言い方はおかしいが立派な陛下なんだ。俺を玩具にするときだけ、ああなるんだ。・・・・・・正直勘弁してほしい・・・
まあ、そんなことが俺が騎士団長になってからあった。
☆ ☆ ☆
話は飛ぶが、俺はミーナの存在は11年前から知っていた。知る切っ掛けになったのは・・・・・・また次の話だ。
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