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第二章 勢力拡大
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レイとクライムは元服の儀を行った。大人の仲間入りをする儀式である。リュウユウの館で行われた。バギー組を傘下に加えて三ヶ月後の事である。クライムは年齢的にいつ元服してもおかしく無いが、レイは元服するにはまだ若い。それにも関わらず、レイも元服したのはこれから軍を指揮するためであった。あくまで形式的なものであるがリュウユウの計らいによるものである。二人は元服の儀で酒を飲み交わした。バギー組の面々と共に大いに賑やかな催しとなった。
元服の儀を終えるとレイは軍を組織する事になった。レイが大将となり、クライムとバギーが副将、リュウユウが軍師となった。そしてバギー組三百人はレイら直属の兵士として再編成された。若い者を上座にして主要部隊に、年寄りや幼子を下座として後援部隊とした。軍の名前は福軍とし、レイは福公と名乗った。
その後、レイは軍としての第一手を差した。福郡太守ローリーに手紙を送ったのである。それはレイが竹簡に記したもので直接福郡太守の屋敷に持っていった。ちなみにレイは文字の読み書きが出来る。リュウユウの下で勉強したのだ。
竹簡の内容はこうだ。
福公レイが福郡太守ローリー殿に手紙を送ります。お元気ですか?
三ヶ月程前、私はバギー組を仲間と共に退けて支配下に入れました。今ではバギー組は私の傘下となっております。つきましては私は挙兵して一国の長になりたいと思っています。その為まずはその足がかりとして福郡を貰い受けたく存じます。
ローリー殿はこれまでバギー組からお金を貰い受け、バギー組を見て見ぬ振りをし、民を苦しめてきました。その罪は重く、一領の長に相応しくない。そのためこの私レイが福郡太守の座を代わりに引き継ぐ事にします。これが届いている頃には城外から私の兵が見えている事でしょう。無駄な争いはしたくありません。なので、ローリー殿には賢明な判断をお願い致します。私に降伏し、城を明け渡し、各県知事にこのレイに従うよう言い残してください。お願いします。
また、ローリー殿の身は保証致します。
福公レイより。
この竹簡をレイは福郡城内のローリーの館へと置いてきた。その後すぐに引き返し、リュウユウの館に戻ると兵を集めて出陣し、福郡城外に陣取った。
陣内でレイはクライム、リュウユウ、バギーらと共に福郡城を見ていた。
「あんな書簡を送らずとも一気に攻めれば良いだろう」
バギーが言った。レイは顔を横に振る。
「それは良くない。無駄な争いは避けたいからな。ローリーは小心者。怯えているだろう。この兵達を見て青ざめて降伏するはずさ」
「言えてるな。しかしそう簡単に行くとは思えんが」
するとクライムが口を開く。
「ここからが始まりだ。福郡太守になったらもう後戻りは出来ない。わかっているよねレイ?」
「わかってるよ兄ちゃん」
レイは力強く頷いた。
一方、福郡では竹簡を読んだローリーが頭を悩ませていた。席に座りビクビクとしながら酒を飲みつまみを口にしていた。ローリーはバギーの言うように小心者だった。バギー組を取り締まる勇気も無く困り果てていた所、バギー組から金品を貰い、それを理由にバギー組を放置し続けた。民から苦情があっても無視を決め込んでいた。争うこと無く静かに暮らしたいというのがローリーの願いだった。民を守ろうという気など無く、自己の保身のみが頭にあるような男だった。そのため、レイの書簡を見て強く肝を冷やしていた。抗戦派の臣がいる一方でローリーは頑なに降伏を主張した。城外の兵達の姿を見てローリーはすっかり戦意を失っていた。
「報告では城外に兵士達が陣取ってると言うではないか。私は争いは嫌だ。バギー組を傘下に加えたとあってはレイとやらは本当に強いに違いない。争っても勝ち目は無い。降伏しようぞ」
ローリーが会議の中で言った。するとローリーの前に列を作っていた会議の参加者たる臣の一部が声を荒げた。
「何を言います太守! おめおめと領土を明け渡す真似をすれば我々は天下の笑い者ですぞ!」
「しかし偵察兵の話ではバギー組を傘下に加えたと言う話は事実らしいではないか! バギー組相手に戦って勝てるわけがない! 我が郡は小さいのだし……」
「しかし!!」
ローリーは立ち上がると声を荒げた。
「とにかく! 私は降伏するぞ! 誰か! 印綬を持って来い!」
「太守!!」
「ええい! うるさいうるさい! 身の保証はしてくれると言うではないか! 私は降伏するぞ!」
こうして臣の言葉を退けて、ローリーは降伏する事を宣言した。
数時間後、福郡の城門が開かれた。すると福郡の役人達が揃って現れた。先頭を立つのはローリーだ。ローリーは印綬を両手に持ち、深々と土下座して誠意を見せた。その様子をレイらは陣の中で見ていた。ローリーが頭を下げているのを見て、レイも数人の仲間を連れて前へと歩いていく。やがてローリーの前に行くとレイはローリーを立たせた。ローリーは想像していたよりも遥かに小さいレイの姿を見て愕然とした。自分の腰程度の背丈しか無い。まるで子供であった。ローリーは開いた口が塞がらず、ただレイを見下ろしていた。
「ローリー殿、さぁ、立ってください。私がレイと言います。あなたの降伏を我々は受け入れます。賢明な判断をありがとうございます」
レイはニコリと笑っていった。しかし後ろの兵士達は笑っていなかった。その中にリュウユウやバギーの姿がある事に気付いてローリーは身を縮ませた。
「あの、レイ殿。お言葉ですがあなたが福公レイ殿ですか?」
「そうですけど?」
「ははは。随分と背が小さいのですね……」
「私は不変幼の妖鬼族なので」
「な、なるほどぉ……」
そしてレイらは城門を潜った。レイはローリーから印綬を受け取ると城の中に入った。福郡公務の館はレイのものとなりその席にレイは座った。レイの前には福郡の臣下達が揃っていた。彼らは頭を下げて平伏した。
「新しい福郡太守に拝謁致します」
「うん。頭を上げて。今日は祝杯だ」
兵士達も全て城の中へと入った。その後は兵士達やレイ達の家を貸し出され寝食はそこですることとなった。ローリーは福郡会長の座に据えられて実権の無い名だけの役人となった。
その夜は宴会が行われた。新太守の誕生を祝う宴である。バギー組の女兵士達が舞を踊って見せた。バギーもリュウユウもクライムも、そしてレイも酒を飲んでいた。レイは上座で酒を口にしていた。だらしなくバクバク食べているとリュウユウがはしたないと注意した。レイは謝って静かに食べていた。レイの隣にはローリーが共に酒を飲んでいた。ローリーは楽しそうだった。しかし元からの福郡の臣下は面白く無さそうな顔をするものも少なからずいた。
すると福郡の役人が踊り始めた。宴会は賑やかになってきていた。しかしその時福郡の役人が剣を持ってレイに斬り掛かった。
「レイ覚悟!」
レイは酒を飲みながらそれをかわそうともせずに受けた。気により体の威力を倍増させて剣先を防いだのだ。剣はレイの体を貫く事は叶わずポキンと折れてしまった。隣に座っていたローリーも他のみんなも青ざめて驚愕していた。剣をさした本人も驚きを隠せない。それはすぐさま捕らえられた。
「大丈夫大丈夫。私は平気だ。それより酒を飲もう」
レイの実力は本物だと。この時多くの人々が心に感じた事だった。
それから数日の月日が流れた。レイは福郡太守としての仕事に追われていた。民の陳情を聞いたり、揉め事を解決したり、税を引き下げたりと大変な作業だった。レイは頭を悩ませていた。太守がこんなに忙しいなんて。机に向かって竹簡に文字を書いたりする日々。嫌気が差していた。
「こんなに忙しいのか太守の仕事は!? 面倒くさいなぁ」
レイの座する福郡は基本的にローリーの組織を引き継いで行われた。そのため頭が変わっただけで基本は変わらなかった。しかしレイは民の税を引き下げたりと民の求心に努めた。ローリーは会長として税金暮らしの毎日である。レイは少しローリーにムカついていた。ローリーが羨ましく思っていた。
「ローリーのやつ、今頃悠々自適に過ごしているんだろうな」
ローリーが無視してきた案件もレイは真面目に付き合ったので仕事量は大変なものだ。しかしその姿勢のおかげで福郡の臣下達も徐々にレイを認めるようになっていった。レイはわからない事はクライムやリュウユウ、バギーに聞いて仕事をした。レイは福郡太守として立派にお勤めを勤めていた。
それから更に一月が経過した頃。各県でレイに従う者と従わない者が別れてきた。従わない者は独自に政治を行っていたり協力を拒否したりしていた。
レイは独自に法を作り民を取り締まらせたが従わない県はそれを無視し続けた。彼らは元々ローリーにも従っていなかった県である。頭が変わった今それを聞き入れる意味は無いと思っているのだ。レイがどうしようかと思っているとクライムが進言を行った。
「福公、彼らには何か土産を差し出した方が良いかと思います」
「土産か……。何がいいかな?」
「米や絹などを」
「しかし税を下げたばかりでうちには余裕なんて無いよ?」
「ローリーが蓄えた資産を借りましょう」
「わかった。それと兄ちゃんは私に敬語使わなくていいよ。なんか変な感じだし」
レイははにかむ様子でクライムに言った。クライムは笑いながら答えた。
「レイ、お前は主で俺は臣下。上下関係はしっかりしないと」
「でもここは公じゃない。二人だけだもの。普段通りに接してよ。堅苦しくて……」
「……わかったよやれやれ」
その後レイはクライムの進言通り、米や絹を贈り物として各県に配った。ローリーの財産を借りて。ローリーは泣いていたがレイは私腹を肥やすのは止めろと言って断行した。その様子にざまあみろと思う臣下もいたとかいないとか。
その後贈り物をした結果従わなかった県も従うようになっていった。全てが上手く行っている。レイの快進撃は順調に進んだ。
元服の儀を終えるとレイは軍を組織する事になった。レイが大将となり、クライムとバギーが副将、リュウユウが軍師となった。そしてバギー組三百人はレイら直属の兵士として再編成された。若い者を上座にして主要部隊に、年寄りや幼子を下座として後援部隊とした。軍の名前は福軍とし、レイは福公と名乗った。
その後、レイは軍としての第一手を差した。福郡太守ローリーに手紙を送ったのである。それはレイが竹簡に記したもので直接福郡太守の屋敷に持っていった。ちなみにレイは文字の読み書きが出来る。リュウユウの下で勉強したのだ。
竹簡の内容はこうだ。
福公レイが福郡太守ローリー殿に手紙を送ります。お元気ですか?
三ヶ月程前、私はバギー組を仲間と共に退けて支配下に入れました。今ではバギー組は私の傘下となっております。つきましては私は挙兵して一国の長になりたいと思っています。その為まずはその足がかりとして福郡を貰い受けたく存じます。
ローリー殿はこれまでバギー組からお金を貰い受け、バギー組を見て見ぬ振りをし、民を苦しめてきました。その罪は重く、一領の長に相応しくない。そのためこの私レイが福郡太守の座を代わりに引き継ぐ事にします。これが届いている頃には城外から私の兵が見えている事でしょう。無駄な争いはしたくありません。なので、ローリー殿には賢明な判断をお願い致します。私に降伏し、城を明け渡し、各県知事にこのレイに従うよう言い残してください。お願いします。
また、ローリー殿の身は保証致します。
福公レイより。
この竹簡をレイは福郡城内のローリーの館へと置いてきた。その後すぐに引き返し、リュウユウの館に戻ると兵を集めて出陣し、福郡城外に陣取った。
陣内でレイはクライム、リュウユウ、バギーらと共に福郡城を見ていた。
「あんな書簡を送らずとも一気に攻めれば良いだろう」
バギーが言った。レイは顔を横に振る。
「それは良くない。無駄な争いは避けたいからな。ローリーは小心者。怯えているだろう。この兵達を見て青ざめて降伏するはずさ」
「言えてるな。しかしそう簡単に行くとは思えんが」
するとクライムが口を開く。
「ここからが始まりだ。福郡太守になったらもう後戻りは出来ない。わかっているよねレイ?」
「わかってるよ兄ちゃん」
レイは力強く頷いた。
一方、福郡では竹簡を読んだローリーが頭を悩ませていた。席に座りビクビクとしながら酒を飲みつまみを口にしていた。ローリーはバギーの言うように小心者だった。バギー組を取り締まる勇気も無く困り果てていた所、バギー組から金品を貰い、それを理由にバギー組を放置し続けた。民から苦情があっても無視を決め込んでいた。争うこと無く静かに暮らしたいというのがローリーの願いだった。民を守ろうという気など無く、自己の保身のみが頭にあるような男だった。そのため、レイの書簡を見て強く肝を冷やしていた。抗戦派の臣がいる一方でローリーは頑なに降伏を主張した。城外の兵達の姿を見てローリーはすっかり戦意を失っていた。
「報告では城外に兵士達が陣取ってると言うではないか。私は争いは嫌だ。バギー組を傘下に加えたとあってはレイとやらは本当に強いに違いない。争っても勝ち目は無い。降伏しようぞ」
ローリーが会議の中で言った。するとローリーの前に列を作っていた会議の参加者たる臣の一部が声を荒げた。
「何を言います太守! おめおめと領土を明け渡す真似をすれば我々は天下の笑い者ですぞ!」
「しかし偵察兵の話ではバギー組を傘下に加えたと言う話は事実らしいではないか! バギー組相手に戦って勝てるわけがない! 我が郡は小さいのだし……」
「しかし!!」
ローリーは立ち上がると声を荒げた。
「とにかく! 私は降伏するぞ! 誰か! 印綬を持って来い!」
「太守!!」
「ええい! うるさいうるさい! 身の保証はしてくれると言うではないか! 私は降伏するぞ!」
こうして臣の言葉を退けて、ローリーは降伏する事を宣言した。
数時間後、福郡の城門が開かれた。すると福郡の役人達が揃って現れた。先頭を立つのはローリーだ。ローリーは印綬を両手に持ち、深々と土下座して誠意を見せた。その様子をレイらは陣の中で見ていた。ローリーが頭を下げているのを見て、レイも数人の仲間を連れて前へと歩いていく。やがてローリーの前に行くとレイはローリーを立たせた。ローリーは想像していたよりも遥かに小さいレイの姿を見て愕然とした。自分の腰程度の背丈しか無い。まるで子供であった。ローリーは開いた口が塞がらず、ただレイを見下ろしていた。
「ローリー殿、さぁ、立ってください。私がレイと言います。あなたの降伏を我々は受け入れます。賢明な判断をありがとうございます」
レイはニコリと笑っていった。しかし後ろの兵士達は笑っていなかった。その中にリュウユウやバギーの姿がある事に気付いてローリーは身を縮ませた。
「あの、レイ殿。お言葉ですがあなたが福公レイ殿ですか?」
「そうですけど?」
「ははは。随分と背が小さいのですね……」
「私は不変幼の妖鬼族なので」
「な、なるほどぉ……」
そしてレイらは城門を潜った。レイはローリーから印綬を受け取ると城の中に入った。福郡公務の館はレイのものとなりその席にレイは座った。レイの前には福郡の臣下達が揃っていた。彼らは頭を下げて平伏した。
「新しい福郡太守に拝謁致します」
「うん。頭を上げて。今日は祝杯だ」
兵士達も全て城の中へと入った。その後は兵士達やレイ達の家を貸し出され寝食はそこですることとなった。ローリーは福郡会長の座に据えられて実権の無い名だけの役人となった。
その夜は宴会が行われた。新太守の誕生を祝う宴である。バギー組の女兵士達が舞を踊って見せた。バギーもリュウユウもクライムも、そしてレイも酒を飲んでいた。レイは上座で酒を口にしていた。だらしなくバクバク食べているとリュウユウがはしたないと注意した。レイは謝って静かに食べていた。レイの隣にはローリーが共に酒を飲んでいた。ローリーは楽しそうだった。しかし元からの福郡の臣下は面白く無さそうな顔をするものも少なからずいた。
すると福郡の役人が踊り始めた。宴会は賑やかになってきていた。しかしその時福郡の役人が剣を持ってレイに斬り掛かった。
「レイ覚悟!」
レイは酒を飲みながらそれをかわそうともせずに受けた。気により体の威力を倍増させて剣先を防いだのだ。剣はレイの体を貫く事は叶わずポキンと折れてしまった。隣に座っていたローリーも他のみんなも青ざめて驚愕していた。剣をさした本人も驚きを隠せない。それはすぐさま捕らえられた。
「大丈夫大丈夫。私は平気だ。それより酒を飲もう」
レイの実力は本物だと。この時多くの人々が心に感じた事だった。
それから数日の月日が流れた。レイは福郡太守としての仕事に追われていた。民の陳情を聞いたり、揉め事を解決したり、税を引き下げたりと大変な作業だった。レイは頭を悩ませていた。太守がこんなに忙しいなんて。机に向かって竹簡に文字を書いたりする日々。嫌気が差していた。
「こんなに忙しいのか太守の仕事は!? 面倒くさいなぁ」
レイの座する福郡は基本的にローリーの組織を引き継いで行われた。そのため頭が変わっただけで基本は変わらなかった。しかしレイは民の税を引き下げたりと民の求心に努めた。ローリーは会長として税金暮らしの毎日である。レイは少しローリーにムカついていた。ローリーが羨ましく思っていた。
「ローリーのやつ、今頃悠々自適に過ごしているんだろうな」
ローリーが無視してきた案件もレイは真面目に付き合ったので仕事量は大変なものだ。しかしその姿勢のおかげで福郡の臣下達も徐々にレイを認めるようになっていった。レイはわからない事はクライムやリュウユウ、バギーに聞いて仕事をした。レイは福郡太守として立派にお勤めを勤めていた。
それから更に一月が経過した頃。各県でレイに従う者と従わない者が別れてきた。従わない者は独自に政治を行っていたり協力を拒否したりしていた。
レイは独自に法を作り民を取り締まらせたが従わない県はそれを無視し続けた。彼らは元々ローリーにも従っていなかった県である。頭が変わった今それを聞き入れる意味は無いと思っているのだ。レイがどうしようかと思っているとクライムが進言を行った。
「福公、彼らには何か土産を差し出した方が良いかと思います」
「土産か……。何がいいかな?」
「米や絹などを」
「しかし税を下げたばかりでうちには余裕なんて無いよ?」
「ローリーが蓄えた資産を借りましょう」
「わかった。それと兄ちゃんは私に敬語使わなくていいよ。なんか変な感じだし」
レイははにかむ様子でクライムに言った。クライムは笑いながら答えた。
「レイ、お前は主で俺は臣下。上下関係はしっかりしないと」
「でもここは公じゃない。二人だけだもの。普段通りに接してよ。堅苦しくて……」
「……わかったよやれやれ」
その後レイはクライムの進言通り、米や絹を贈り物として各県に配った。ローリーの財産を借りて。ローリーは泣いていたがレイは私腹を肥やすのは止めろと言って断行した。その様子にざまあみろと思う臣下もいたとかいないとか。
その後贈り物をした結果従わなかった県も従うようになっていった。全てが上手く行っている。レイの快進撃は順調に進んだ。
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