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エルフの少年

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セスティからの「メッセージ」を受けて。俺たちは、アハムへと向かった。

道のり

「アハムへ行く経路なんだけど、誰か知らないか?」

「王都の西の方角に進む。「エルフの森」を抜けて、「オークの平地」に行って、そこから「巨人の砦」を経て、「魔族の城」行く。その果てに、「神の祭壇・アハム」が存在するんだ。」

とシファーは始まりの書を見ながら言った。

「結構遠いのですね...では我々が最初に向かうところが...」

「エルフの森だなぁ...けど、こう言っちゃフィーンに悪いんだが、世界は滅ぼされたんだろ?今更エルフなんかいるのか?魔王の瘴気で全部やられちゃったんじゃ...もちろんフィーンだけじゃない、私と同じの巨人族だって、もう」

ロゼリアは縁起でもないことを口にした。

俺は気配察知をした、最大20km離れている場所ならば気配を察知出来る。

「それは行ってからじゃない分からないな。だが多分、少しは生き残っているな。魔法を使って下調べをしてきた。」

「本当ですか?!少し、嬉しいです...!でも、エルフの森って確か15km離れているんじゃ...」

「マジか!!範囲広っ!!」


「エルフが無事ということは、別のところにいる種族も無事ということですか?」
シファーが頭を傾げて俺に聞いた。

「恐らくな」

「では、一刻も早く魔王を倒して、外の方々も王都に住まわせましょう!」

俺以外の一同「うん!・はい」

(問題は「魔王の瘴気」ってやつだ。1500年前に世界は滅ぼされた。この1500年間の間、誰も王都から出ることが出来なかった。だったら「魔王の仕業」ということも事実じゃないかもしれない。これは言っておく必要があるな。ッ!なんだ...!)

その瞬間、俺は頭に痛みが走った。俺はを抱えてしゃがみ込んだ。「高校」「親友」「両親」の顔が浮かんだ...

「うっ....!!」

「おい、急にどうした!大丈夫か?!」

「だ、大丈夫。少し頭痛がな...」

「本当に大丈夫ですか?少し横になられては?無理はしないでくださいね!」

「本当、もう大丈夫なんだ。ありがとう。」(今のはまさか、、記憶が戻った?)

突然草むらから物音がした。

「誰だ!」

ロゼリアが草むらに向かって叫んだ

?「う、うぅ...」

出てきたのは、傷だらけの「エルフ」の男の子の子供だった。

(この子、いつの間に?いくら頭が痛くても、、俺の察知魔法じゃあ捕らえられないわけがなかった..気配そのものを消している?)

?「あっ、人間...巨人と、、エ、エルフ...?もしかして...勇者..?良かった...」

子供エルフはフィーンを見て、どこか落ち着いたようになり、気を失った。

「ちょっと!!大丈夫ですか?!」

「これは、かなりの怪我です、取り敢えず、応急処置をします。エタアイを使って家を作ってくれますか?」

「分かった。」

俺はエタアイを使って家を作った。


「容態はどうですか?大丈夫ですか?」

フィーンは心配そうにシファーに尋ねた。

「今のところ落ち着きました。もう大丈夫です。結構ひどい怪我だったので、一苦労しました。」

「まさか医者でもあるんだな、びっくりしたぜ。」

「まぁ、万が一の時のためにいる人員なので。」

「まぁ、取り敢えずその子の目が覚めるまで待とう。色々聞きたいこともあるしな。」

夕食を食べている俺たち

フィーンは浮かない顔をしていた。

「フィーン、大丈夫か?顔色悪いぞ?」

「え、すみません、心配をかけましたわ。あの子の怪我...酷かった。あれも、魔王の瘴気の仕業なのでしょうか....許せません」

「...そうじゃないと思う。あの怪我は魔法を受けた怪我じゃないんだ。」

「えっ?」

「私も同感だ。剣か何かに攻撃されたと思う。」

「そのことついでなんだけど、みんな、一つ言っておきたいことがある。」

3人が顔を俺をに向けた。

「俺は、「魔王の瘴気」の存在を疑っている。」

「はぁ?!な、何言ってんだよ...急に」

ロゼリアは荒ただしく言った。残りの2人も相当驚いてた。

「そうなるのも無理もない。だけど俺の話を聞いてくれ。

この1500年間、誰1人とて王都から離れることが出来なかった。外の世界に行ったことがなかった。だから「魔王の瘴気」が本当に存在しているのか、今この世界を侵蝕してるのかも分からないはずなんだ。何よりも、今日俺たちが歩いた道には、瘴気どころか、魔物もいなかった。だから俺は、瘴気がある保証は少ないと思う。」


?「ううん、勇者様、瘴気は確かに存在します。仲間が瘴気にやられました。」

「え?君...!」

「今すぐベッドに戻って寝るんです、今は動ける体じゃ...」

「ダメなんです、もう時間がないんです!申し遅れました、僕、リクと言います。初めまして、ユウマさん。それと、フィーン様。」

フィーンを見つめるリクという少年の目には輝きがいっぱいだった。まるで、「救世主」を見ているかのようであった。

「なんで私の名前を?それと瘴気にやられたというのは..?」

「あ、それはー」

「色々聞きたいことがあるのだけど、みんな、今日はもう休もう。話は明日にしよう。リク、君もその怪我だ、怪我人は治っていないとな。まぁ何よりも、私みたいな脳みそじゃあ今の情報量が限界なんだ!!ほら早く食え!飯が冷めちゃうじゃないか!!リクもなんか食べる?」

せっかくかっこよく決めてたのに、ロゼリアのやつ自分で雰囲気壊しやがった....

でも...みんなクスッと笑った。

「そうだな、今日のあたりはこの辺で、リク、お前の分も準備してやるから、少し待っててな。」

「え、でも!」

「でももなんでもないです。今はしっかり休んでください。」

「う、うん」

「よし、じゃあリクには「シチュー」をご馳走するよ!エタアイ・シチュー!」

熱々のシチューが出てきた。

「ゆっくりお食べ」

「い、いただきます。」

リクはシチューをスプーンの上に乗せて、フーフーと息をかけ、飲み込んだ。


「え...美味しい!!こんな美味しいもの初めて食べました!!」

リクはそう言いながら幸せそうに自分の口へ次々へとスプーンを送り込んだ。


俺たちも幸せそうなリクを見て、安心して笑った。



——————————————
1500years ago

レイジ「ガハッ...!」

血反吐を吐いているレイジ。

ユウマ「おい!!レイジ!!死ぬんじゃねえ!死ぬんじゃねえぞ!!」

フィーン「死なないでよレイジ!!私が絶対に救ってみせるから!!XXXXXXX」

慌てて治癒魔法を放つフィーン。

レイジ「もう...いい....んだ、2人とも、自分の体のことは...自分で一番分かっている。ユウマ、聞いてくれ...」

ユウマ「もう喋んな馬鹿野郎!!」

レイジ「言わなきゃならないんだ...頼む、俺の代わりに..この世界を救ってくれ...俺の魔法をお前に授ける、、これならば「聖剣」も使えるだろ...」

ユウマ「ふざけんな!俺が勇者の代わりになれるわけねえだろ!フィーンだって、俺だってお前に死んで....欲しくない...」

フィーン「私が弱いばっかりに、私のせいで...」

レイジ「た旅、楽しかったよ、また、一緒に旅ができt...」


ユウマ「...レイジ?おい、レイジ!!!!!レイジ!!おい...レーイージーーーーーっ!!!」


数日後

ユウマ「俺が、新しい勇者か。見てな、レイジ。奴らは、俺が必ず殺す!」

———————————————
Now

アハムに刺されている聖剣は、少しずつ、錆びついていた。

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