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第十八章

思わぬ人物との邂逅

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話し合いの後騎士団から人を出してもらい捜索を開始した。

だが、結果は空振り。

候補に挙げた所は全て空き家でウェリスはおろか盗賊団すら見つけることは出来なかった。

痕跡ぐらいは見つかるだろうと踏んでいたんだがその様子もない。

一体どこに行ったんだろうか。

「ダメだったか。」

「えぇどこも空き家で最近使用されていたような形跡もありませんでした。」

「街の外に出たと考えるべきか・・・。」

「どうでしょう、魔物と戦えないわけではありませんが武器を持っているわけでもありませんし。」

武器を渡せばそれなりに戦える男だが、逃走中の身ではそれもかなわないだろう。

以上の事からまだサンサトローズのどこかにいると踏んでいるんだが・・・。

一体どこに行ったんだろうか。

「仕方ない、私達も戻るとするか。」

「そうですね、明日はまた別の所を探してみましょう。」

「白鷺亭に宿を取ってある、いくぞ。」

団員の皆さんにお礼を言って白鷺亭へと向かう。

大通りとはいえ明かりは少なく、夜中なのもあって道行く人はほとんどいない。

日中は人で溢れる噴水広場も閑古鳥が鳴いている。

「昔は何とも思わなかったが、夜のサンサトローズも乙なものだな。」

「静かなのもいいですね。」

「お前がいない間はあんなにも静かな時間が嫌だったというのに、私も現金なものだ。」

横を歩くシルビア様が俺の左手を握ってくる。

それに応えるように強く握り返すと嬉しそうにフフっと笑った。

「でも戻ってきた早々これですか、当分静かな時間はお預けみたいですよ。」

「致し方あるまい。」

そんなことを話しながら夜のサンサトローズを堪能したが白鷺亭はもうすぐそこだ。

薄明りに吸い寄せられるように玄関に向かって言ったその時だ。

突然暗がりから何かの影が飛び出してきた。

シルビア様がいち早く反応し、俺をかばうようにして前に出る。

「何者だ!」

腰の剣に手を当ててその影を威嚇する。

「待って待って!私ですトリシャです!」

「「トリシャ・・・?」」

飛び出してきた影が慌てて名前を言うが二人ともすぐに反応できなかった。

でも、聞いたことある名前だ。

それにこの声・・・。

「もしかして、あのトリシャさん?」

「私以外にいるかはわからないけど、白狐と言えばわかってれますか?」

白狐と言えば一人しかいない。

両手を上げてゆっくりと近づいてきた影に白鷺亭から漏れる光が当たる。

そこにいたのは真っ白な狐耳をシュンと下に倒した亜人の女の子だった。

「お久しぶりですね!お元気でしたか?」

「お陰様でなんとか。」

「誰かと思ったが、そうかあのトリシャ殿か久しいな。解放された後どうしていたのだ?」

「あの後アーシャさんに手続きをしてもらって無事に奴隷から解放されて、今は残してもらった家に住みながら猫目館で働いているんだ。」

「猫目館で?」

「あ、娼婦としてじゃないよ。支配人が変わって、昔よくしてくれた人が副支配人になったの。その人が口利きしてくれて、雑用とか色々やらせてもらってます。」

シルビアが剣を下げると垂れていたケモ耳がピコンと立った。

懐かしい顔に思わず会話が弾んでしまう。

そうか、元気でやっているのか。

音沙汰が無かったからすっかり忘れていたけれど、あの時助けた甲斐があったってものだ。

「それで、こんな時間にどうしたのだ?」

「その様子だと私達を待っていたような感じですが・・・。」

「そう!実は私の所にウェ・・・。」

途中まで話した所でハッと口を抑えるトリシャさん。

どうやら聞かれてはまずい内容らしい。

「とりあえず白鷺亭に行くとしよう。そこなら誰にも聞かれず話が出来る。」

「そうですね。どこにだれがいるかわかりませんし。」

「私は後で。」

「わかった、後でな。」

トリシャさんが再び闇に紛れ姿を隠す。

初めてであった時も闇夜に隠れて俺を襲おうとしたんだっけ。

それをコッペンに捕まったと。

そんなことも有ったなぁ。

白鷺亭へと入るといつもと変わらず支配人が迎えてくれ、スムーズにいつもの部屋に案内してくれた。

恐らく騎士団から連絡があったんだろう。

トリシャさんの件を伝えておいたので後で誘導してくれるはずだ。

部屋に入ると倒れこむようにしてソファーに寝そべる。

あぁ、このまま寝てしまいたい。

「疲れているところ悪いがもうひと頑張りしてくれよ。」

「あはは、大丈夫ちょっと横になるだけです。」

「そのちょっとで眠るつもりだろう。時期にトリシャ殿が来る、おそらくウェリスの件だろうな。」

「そうでしょうね。」

途中で話すのを止めたが、恐らくウェリスというつもりだったんだろう。

だが外で言わないようにと言われていたのか、それを思い出し途中で止めた感じだった。

トリシャさんとは前に顔を合わせているし、全く知らない間柄ではない。

彼女の所にかくまってもらっているのかそれとも別かはわからないが、まぁそれは来てくれたらわかる話だ。

当てが外れどうしようかと思っていたが、何とか今日中に居場所を突き止められそうだな。

「失礼します、お客様が参られました。」

「どうぞ!」

とかなんとか話していると、支配人の声が聞こえてくる。

後で行きますという割には早い登場だな。

慌てて姿勢を戻すと支配人と共にトリシャさんが部屋に入ってきた。

間一髪セーフ。

「どうぞ奥へ。」

「失礼します。」

ぺこりとお辞儀をすると白いケモ耳が一緒になって揺れる。

前は隠していたのに今はそうじゃないんだな。

そうか、奴隷じゃないから隠す必要がなくなったのか。

「随分と雰囲気が変わったな、それに仕草も。」

「まだまだだって、副支配人には言われます。」

「半年やそこらでここまで変われば上々だ、それだけ真面目に取り組んでいる証拠だろう。部屋に入ってくるときも自然に挨拶が出来たしな。」

「前はそういう余裕がありませんでしたから、でもすごいですよ。」

「えへへ、有難うございます。」

褒められたことで耳がヘニャンと垂れる。

感情は顔に出るというけれど、ケモナーは耳に出るというのは本当のようだ。

「すぐにお茶をお持ちしましょう、もしくは軽くつまめるものがよろしいですか?」

「そうだな、軽いものも頼む。」

「かしこまりました。」

おや、こんな時間に食事ですか?

実は俺も空腹だったんです、さすがシルビア様話が分かる。

「そこに掛けてくれ、積もる話もあるがまずはそちらの話を聞かせてもらおう。いや、こちらから聞く方が早いか、ウェリスの件だな?」

「そうです。」

「今はどこに?」

「私の家に隠れてもらっています。地下室もあるので、仮に誰か来ても見つからないよ。」

「地下室か、ならば無人でも大丈夫だろう。」

恐らく前のトリシャさんのご主人様が作らせたんだろう。

かなりやり手の商人だったようだし、護衛用に作らせていたのかもしれない。

そうか、とりあえずは無事か。

「怪我はしていないか?」

「切り傷が少し、でも大きなけがじゃなかったからもう大丈夫です。」

「そうか・・・。だが何故トリシャ殿の所に?」

「仕事の帰りに偶然ぶつかって、顔を見たらウェリスさんだったんです。慌ててたからなにか事情があるんだと思って来てくださいとお願いしました。」

「なぜすぐ騎士団に連絡せず私たちを待ち伏せしたんだ?」

「ウェリスさんに騎士団に行ったら逃げたことになるからそうしてくれってお願いされたから。」

まぁそうだろうなぁ。

事情はどうあれ周りからしてみれば逃げたように見える。

さらに昔の仲間と一緒にいたとなったら余計にだろう。

それがたとえ家族を人質に取られていたとしてもだ。

状況は悪いと思うよな。

「よく私たちがここに来ると分かったな。」

「だって、前もここに泊まってたしウェリスさんが絶対ここだって。」

「まぁ、ここ以外にはいきませんもんね。」

安定の白鷺亭、いつもお世話になっております。

「お待たせしました。」

と、切りのいい所で支配人が軽食を持ってきてくれた。

って、軽食?

どうみてもがっつり系なんですけど。

なんですかね、その肉の塊。

え、ちゃんと三人分ある?

あ、そうですか。

ありがとうございます。

ガカガラと木製のカートで運ばれてきたのは厚さ二センチはあろうかという肉の塊。

長さ15cmほど、ヒレステーキぐらいあるぞ。

これを軽くっていうのはちょいと無理あるんじゃないかなぁ。

「いい匂いだ、集中して歩くとすぐに腹が減るからな。トリシャ殿も食べて構わないぞ。」

「え、いいんですか!お肉なんて久しぶりだなぁ。」

「シュウイチは食べないのか?」

「いえ、もちろんいただきます。」

体感時間深夜11時。

この時間の定番といえばラーメンだが、〆のステーキもまた乙なもの。

食べれるのかって?

当り前じゃないか。

その後なかなかジューシーなお肉を堪能しながらトリシャさんの話も聞かせてもらう。

なかなか苦労しているようだが、生活に不便はないそうだ。

税金もしっかりと納めており、元奴隷とは思えない話し方になっている。

お世話になっている副支配人の教育のおかげだろう。

白狐人ってだけで好奇の目を向けられるので、普段はやはり耳を隠しているらしい。

そんな簡単に出し入れできるものなのだろうか。

あれか、化けるって感じなのか?

「ふぅ、お腹いっぱいです。」

「色々聞かせてもらってありがとうございました。ひとまず聞かせてもらった話を踏まえて今後の動きを考えようと思います。明日のお昼にネムリ商店に来てもらいたいんですけど、わかりますか?」

「わかるけど、ここじゃないんですか?」

「ここに毎回通うと怪しまれる可能性がありますが、お店であれば偶然を装えます。幸いあそこなら個室もありますしネムリであれば安心して話ができます。」

いくら奴隷をやめたとはいえ、トリシャさんがここに出入りするのはさすがに目立つ。

それを言うと俺が出入りするのも目立つはずなんだが、むしろ常連過ぎて他に行きにくいというね。

本当なら今すぐにでもウェリスを回収して戻りたいところではあるのだが、残念ながらそれを許さない状況だ。

戻ったところでまた誰かに狙われるぐらいなら、隠れてもらっているほうが何かとやりやすい。

トリシャさんには申し訳ないが当分そのままかくまってもらうことで話がついた。

「わかりました、ネムリ商店ですね。」

「昼過ぎなら何時でもいいからな。」

「お仕事がお昼までなので、終わったらすぐ行きます。」

トリシャさんが部屋を玄関まで見送りホッと息を吐く。

おそらく帰り際に支配人からお土産を渡されるはずだ。

逃げ出してまともに食べていないであろうウェリスに俺たちからの差し入れ、ということになっている。

まったく厄介なことになったものだ。

「どうするべきでしょうか。」

「それを話し合うために明日の昼まで時間をもらったのだろう?」

「いやまぁそうなんですけど。」

「法的な所で悩んでいるのであればププト様に行けばいい、そうでないのならお前の思うようにしろ。」

「いや、思うようにって・・・。」

「それが最善だと私は考えている。大丈夫だ、危ない事になってもお前だけは何としてでも守ってやる。」

「頼もしい限りです。」

どうするべきか一晩考えろ。

シルビア様はそう言っているんだろう。

ウェリスを助けるだけじゃない、助けた後でどうするかが重要だ。

三人が安心して暮らせるようになるために、出来ることをやる。

おかしいなぁ。

いくら目標を達成しているからとはいえ、どうしてこんなことになってしまったんだろうか。

ニッカさんの件もあるし、相変わらず平和にはいかないようだ。

「父上がどうしたって?」

「何でもありません。心配しているだろうなと思いまして。」

「出来るだけ心配を掛けたくはないのだが、これも村の為だ致し方あるまい。」

そのせいで倒れたんですけど!とはまだ言えない。

これはニッカさんとの約束だ。

心の中でごめんねと謝り、もう一度息を吐く。

「で、どうする?」

「え、なにがですか?」

「決まってるだろ、こんな状況とはいえせっかくの二人きりだ。シュウイチがしたくないのなら別だが・・・。」

「いやいや、そんなこと言ってませんよ。」

こんな状況と分かっていながらお誘いしてくださるとは思っていなかった。

シルビア様的に何かを感づいているんだろうか。

だから焦っているとか?

うーむ、顔に出ない人だからわからないなぁ。

「なら。」

「それ以上は無粋です、先にお風呂に入ってくださいすぐに行きますから。」

「わかった。」

これ以上奥さんに言わせるわけにはいかない。

ウェリスの無事が分かった以上そんなに切迫した状況でもない。

少しぐらいいい抜きをしても構わないだろう。

嬉しそうな顔をして浴室へ向かうシルビア様に思わず笑みが漏れてしまう。

それでも頭の中はまだ切り替わっていない。

浴室から呼ばれるまでもう少しだけ、どうすればいいかについて悩むとしよう。

まったく、商人の俺が何をしているんだか。

って今に始まった事じゃないな。

早く解決していつもの生活に戻らないとな。

残された時間は後一期。

皆が安心して暮らしていけるように、頑張るとしましょうかね!
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