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第十七章

井の中の蛙大海を知る

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商店連合に顔を出してから三日。

重たい体に鞭を入れて何とか上半身だけでもベッドから起こす。

痛い。

体中が痛い。

シルビアにしごかれた時もこれだけ痛くなることは無かった。

逆を言えば今回はそれだけ体を酷使しているって事なんだけど・・・。

それでもキツ過ぎじゃないだろうか。

大きく伸びをすると体中からバキバキという音が聞こえてくる。

気持ちよさ半分痛さ半分。

最後に首をポキポキと鳴らして、一気にベッドから降りる。

きついのは俺だけじゃない。

むしろもう一人の方が今頃大変なんじゃないだろうか。

でもなぁ、それを乗り越えてもらえないとスタートラインにすら立てないんだよな。

こればっかりは俺がどうこうできるものではないし・・・。

「ま、なるようになるさ。」

立ち上がれば後はもう大丈夫。

そのまま顔を洗いにいき、着替えて食堂へと向かう。

身体を動かすまでは大変だけど、動かしてしまえばどうってことはない。

むしろ動かした方が痛みもマシになる。

え、何の話かって?

筋肉痛ですよ。

お陰様でまだ翌日に来るタイプの人間でしてね。

痛みはあるけど我慢できないほどじゃない。

イタタと口で言っているうちはまだ大丈夫だ。

本当にダメなときは声も出ない。

いや、うめき声は出るか。

でもまぁ、そんな感じになってしまう。

おそらくもう一人のあの人・・・マリアンナさんはそんな状況だろう。

「おはようございます。」

「おはようございますイナバ様、すぐに朝食をお持ちします。」

「よろしくお願いします。」

食堂に入るとすぐイケメン執事が俺に気づき、声をかけてきた。

おかしい、さっきまでアニエス様の相手をしていて真後ろにいる俺には気づかないはずなんだけど・・・。

執事という職業に就くとみんな後ろが見えるようになるのか?

「おはようございますイナバ様、よくお休みになれましたか?

「お陰様で、体を動かすとよく眠れます。マリアンナ様は・・・まだのようですね。」

「申し訳ありません。声はかけてあるのですが、なかなか起き上がれないようで。」

「無理もありません。普段あまり使わない筋肉を使っていますから。」

「でも、これであの子が諦めてくれたら・・・。」

「それはないですね。冒険者になれるのなら何でもする、それぐらいの熱意で頑張っておられます。まだ三日目ですが私もまさかここまでとは思いませんでした。」

アニエスさんの期待をかぶせるようにして否定するのは申し訳ないが、それぐらいにマリアンナ様の頑張りは予想外だった。

だからこそ、それに合わせるように俺も頑張る羽目になり結果筋肉痛に悩まされているというわけだ。

彼女の冒険者への思い入れは俺の想像の遥かに上を行っている。

どんなに辛くても冒険者になる為であれば頑張る。

何が何でもやり通す、そんな気迫すら感じる。

最初出会った時は世間知らずのお嬢様という印象だったけれど、これは考えを改めなければならないな。

「そう・・・なのですね。」

「それだけ前当主様、そしてこの家を案じておられるのでしょう。だからといって冒険者になる事を認めるわけではありません。仕事は仕事です、それを見極める為にも昨日同様の訓練を行うつもりなのですが・・・。」

「おはようございますマリアンナ様、すぐに食事をお持ちしますので手前のお席でお待ちください。」

「ありがとうヒューイ、でもいつの席で大丈夫よ。おはようございますお母様、イナバ様。」

イケメン執事が朝食を持ってきたタイミングと同じくしてマリアンナさんが食堂に入ってきた。

正直歩くのもかなり辛そうだ。

一歩進むごとに痛みで目じりが上がり、眉間にしわが寄ってしまう。

でも、そんな自分に屈することなく一歩また一歩と歩みを進め、とうとう俺の隣の席までたどり着いた。

「イナバ様、心配していただけるのはありがたいですが、早く食べてしまわないと冷めてしまいますよ。」

「あ、そうですね。」

朝食が並んでいるというのに、マリアンナさんが席に着くまで目を離せなかった。

それを注意され俺の方が慌ててしまう。

俺以上の筋肉痛だというのに優雅に自分の席に腰かけると小さく息を吐いた。

「イナバ様は私の倍以上鍛錬をされたのに、どうしてそんなに涼しい顔をしていられるのですか?」

「それだけ基礎があるという事です。もちろん最初は今のマリアンナ様のような状態でしたが、毎日続けることにより少しずつ筋肉がつきました。」

「つまり継続すれば私もイナバ様のようになれるのですね?」

「年単位の時間はかかると思いますが、女性で私より鍛えている人はたくさんおりますので可能性はありますよ。」

「どうぞお嬢様、量は少なめにしておりますが・・・本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫よヒューイ、食べないと強くなれないもの。」

マリアンナ様の分を運んできたヒューイが心配そうに朝食を並べていく。

鍛錬のし過ぎで食欲は無いだろうが、食べなければ強くなれないのもまた事実。

食欲がなくても無理やり食べる必要がある。

俺のようになりたいという目標の為に、マリアンナ様は朝食を口に運んだ。

「無理しなくていいのよ、マリアンナ。」

「大丈夫よお母様、お父様はもっと大変な思いをしてこの家を守ってくださったんだもの。私も頑張らないと。」

「そぅ・・・。」

アニエス様としては複雑な気分だろう。

辞めさせるためとはいえ、自分の娘が苦しい思いをしている。

また、それに当主代理という立場上家を守るのは自分の役目だ。

自分ではなく娘がその役目を全うしようとしていることに、誇らしさと申し訳なさを感じている。

そんな感じだろうか。

「朝食が終わりましたらお昼まで鍛錬しますので頑張りましょう。」

「え、今日はお昼までなのですか?」

「昼からは別の用事で外出します。もちろんマリアンナ様にも同行していただきますのでお付き合いください。鍛錬だけが冒険者の仕事ではありません、多くの知識と経験そして目を鍛えてこそ素晴らしい冒険者になれるというもの、その訓練だと思ってください。」

「かしこまりました。」

「失礼ながらイナバ様、その訓練に私も同行してよろしいでしょうか。もちろんお邪魔は致しません。」

と、横で話を聞いていたイケメン執事が慌てた様子で同行を願い出てきた。

「護衛としてであればこちらから願いしたい所です。危ない場所ではありませんが、危険が無いわけではありませんので。」

「ちなみにどちらへ?」

「ジクロル商店と言えばわかりますか?」

「はい、存じ上げております。そうですかあそこに行くのですね。」

急に真面目な顔になるイケメン執事。

そんな顔も絵になるんだからイケメンは得だよなぁまったく。

え、ひがむなって?

いいんだよ、俺には美人の奥さんが二人もいるんだから。

さらに婚約待ちが二人だぞ!どうだ、うらやましいだろ!

って、何寂しい事言ってるんだか。

それよりも気になるのはその態度だ。

真面目な顔になるぐらいの場所なのか?

一応商店連合所属のダンジョン商店だし、危ない所じゃないと思うんだけど・・・。

メルクリア女史の言い方も何とも言えなかったし、なんだか不安になって来た。

「昼食後に行きますので、それまで頑張りましょう。」

「はい、頑張ります!」

「では後程。ヒューイさん、ごちそうさまでした。」

俺はヒョヒョイと皿の上の料理を平らげ、足早に食堂を後にした。

アニエス様から何とも言えない視線を感じるがこれも目的達成のためだ、心配だろうけど我慢してもらおう。

食堂を出て一度自室に戻り動きやすい服に着替える。

この服は王都に来てから準備してもらったヤツだ。

まさかこんな仕事を受けるとは思っていなかったので、動きやすい服は持ってこなかった。

マリアンナ様の分も合わせて用意してもらったので、まぁ必要経費という事で許してもらおう。

レイハーン家もそれなりに裕福ではあるが湯水のように経費を使えるわけではないしね。

着替えを終えたら今度は中庭に降りて鍛錬の準備をする。

冒険者たるもの体力筋力が無ければ意味は無い。

と、いう事でオーリンさんから資料を貰った翌日早速マリアンナ様の実力を見せて貰ったんだけど・・・。

結果は聞かなくてもお分かりだろう。

なんていうか流石貴族のお嬢様!って感じの結果だった。

冒険者になりたいのであれば隠れて筋トレとかしていると思うじゃない?

もちろんそんなはずはありませんでしたよ。

おかげで昨夜必死に考えた鍛錬メニューは即廃棄、新たに別メニューを考案し今に至るというわけだ。

柔軟体操をしながら今日のノルマを思い出す。

まずはおなじみラジオ体操で体をほぐし、それから敷地の外周を三周する

それから薪を使った筋肉トレーニングだ。

両手に焚きつけ用の薪を持ってそれを頭上に100回持ち上げるだけ。

口で言うのは簡単だけど、これがなかなかしんどいんだ。

最初はスイスイ上がるけど30回を超えたあたりから動きが鈍くなる。

50回を数えた時、まだ半分!?と絶望した気分になり、80回で腕が上がらなくなってくる。

そして100回を迎えた瞬間薪が頭上から地面にぽろっと落ちるんだ。

たかだか500ミリペットの重さと侮ることなかれ。

こういうのがじわじわ来るんだよ。

もちろんこれで終わらないよ?

筋力は武器を使う為、でも冒険者に求められるのはそれだけじゃない。

反復横跳びをしての瞬発力の強化。

拳大の石を目標に投げる投擲力の強化。

麦の袋を背負ってランニングをする心肺能力の強化。

等々。

これを午前中みっちりとやる。

もちろんやり過ぎては体を壊すので休憩をはさみながらやるけれど、どこぞのジムよろしく追い込まないと筋肉は身につかない。

甘えることなく某隊長のように励ましつつ身体を動かしていく。

流石に同じメニューでは甘すぎるので俺は見本を見せつつその三倍はこなしているので、結果筋肉痛になったというわけです。

でもまぁ昼からの用事を考えるとあまりきつめには出来ないか。

筋肉をつけるためには休養日も必要だし、明日までお休みにしようかな。

「申し訳ありません、お待たせしました。」

「いえいえ大丈夫ですよ。昼の用事もありますので今日は軽めにしますから安心してください。」

「助かります。」

「では、いつものように柔軟と周回から始めましょうか。」

「はい、よろしくお願いします!」

美少女が元気いっぱい返事をする姿は視覚的によろしい。

高校の時に身に着けていたハーフパンツ的な奴に長袖と、まさに女子高生ルックのマリアンナさん。

でも、見た目が可愛いからと言って甘えが許されるわけではない。

俺は鬼教官だ。

ビシビシ行くのでそのつもりで!


「すみませんイナバ様、半分も出来ませんでした。」

「まぁ、昨日の疲れもありますから仕方ありませんよ。」

鍛錬を終え着替えたのち昼食を終えた俺達はイケメン執事の用意した馬車に乗りジクロル商店へと向かっていた。

ノルマの半分しかできないだなんて、鬼教官はどうしたって?

仕方ないじゃないか、美少女が吐きそうな顔してたら絵面的にまずいだろ!

鬼教官とはいえ鬼畜ではないのです。

それに相手はお貴族様、後々になって責任とれとか言われても困るじゃないか。

ほら、ホンクリー家のお嬢様みたいにさぁ。

「イナバ様先ほどホンクリー家から返事が来まして、今週の聖日であれば当主様も含めお時間を取れるそうです。」

とか言ってたらなんてタイムリーな会話でしょう。

心の声が漏れた・・・って感じではなさそうだ。

「随分急いでくれたようですね、有難うございました。」

「くれぐれもよろしく伝えてくれと仰せつかっております。」

「あまり派手な歓迎はしないでくれと言っても聞いてくれないのでしょうね。」

「商家五皇の一翼を担う大貴族ですから致し方ありませんわ。」

「当家としてもイナバ様を今以上にもてなさなければならないところなのですが・・・。」

「いえ、これ以上は勘弁してください。今でも十分よくして頂いています。」

これ以上お客様扱いされると気分的にしんどい。

ある程度放っておいてもらえる方が気分的に楽だ。

「イナバ様、今からから行きますのは冒険者のお店なのですよね?」

「そうですね、冒険者御用達のお店という事になります。」

「他のお店と何が違うのですか?」

「専門のお店は多々ありますが、ダンジョン商店ではそのすべてを一件で済ませられるというのが魅力ですね。販売から買取と様々な仕事を行います。」

「では、なぜそこに私を?」

「先ほどもお話した通りですよ。冒険者としての目を鍛えてもらう為です。」

「目、ですか。」

「戦うだけがすべてではありません。むしろ、その目が無い冒険者は長生きしません。」

「そんなに重要なのですね。」

鍛錬だけで冒険者になる事は出来るだろう。

でもそれでは半人前だ。

一人前の冒険者になるためにはより多くの知識、経験、そしてそれを観察する目が必要になる。

まずは想像の世界だった冒険者という存在がどういう者なのかを知ってもらおう、というわけだ。

ついでに俺も別のダンジョン商店を見てみたかったから、マリアンナさんの方はおまけみたいなものだけどね。

「大通りにこそ面していませんがベンゼン商店は王都の中でも一、二を争う大商店。それだけに多くの冒険者がやってくると言えるでしょう。」

「先方には話を通してありますから無碍にされることは無いはずです。」

「イナバ様もご一緒ですし大丈夫ですね!」

遠足気分ではしゃいでおられるけど本当にそんな気分でいいのかな?

貴方のあこがれる冒険者という存在がどれだけ美化されているか、現実を知って尚そんな気分でいられるのであれば素質はあると言えるだろう。

「次の角を曲がればすぐです。」

とイケメン執事が言ったと同時に馬車がゆっくりと右に旋回する。

そして少し走ると馬車はゆっくりと停車した。

「ついたようですね。」

窓からは建物の壁しか見えないのでどんな状況かはわからない。

先にイケメン執事がおり、ついでマリアンナさん俺という順番で馬車を下りる。

馬車は建物の横にとまったようだ。

凄いな、この王都で停車用の土地まで用意しているとか。

よっぽど儲かっていると見える。

表に回ってみるも冒険者がひっきりなしに出入りしている感じはない。

どれどれ、噂の一番店とやらを見せてもらおうじゃないか。

そう思いながら入り口のドアに手をかけ、押しながら中に入る。

そして俺は思い知った。

シュリアン商店はまだまだ弱小の商店だという事を。
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