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第十七章

王都へ

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王都へ向かう馬車から外を見るのはこれで二回目だ。

一回目は攫われた時だったからあまりいい印象は無いけれど、こうやってぼんやり外を眺めると思う事がある。

暇だ。

超絶暇だ。

あの時はなんでこうなった!とか、どうやって逃げてやろうか!とか、いろいろ考えていたので外を見る余裕なんてなかったけれど、もし余裕があったとしても同じことを思っただろう。

同じ風景が左から右にずーっと流れていくだけ。

もちろん変化はありましたよ?

森を抜け渓谷を抜け草原をひた走り何か所か街の中も通った。

でもそれだけだ。

一日目はそれなりに楽しかったけれど二日目になるとそれも飽きてしまう。

太陽はまだ高い。

到着は明日のお昼過ぎと聞いている。

ということは後丸一日このまんまか。

いや、日が暮れる前に宿場町に寄るだろうから実質半日って所かな。

「それにしても暇だなぁ。」

旅は道連れとはよくいったものだ。

誰かいてくれたら会話も出来るのに俺一人だもんなぁ。

もう一度外の景色に目を向ける。

先程まではサバンナのような草原を走っていたがだんだんと樹が増えてきたように思える。

そろそろこの景色ともおさらばか。

次はどんな景色かなぁ。

変わってもまぁ、暇だろうけど。

そんなことを思いながら俺は一昨日の事を考えていた。


あれはププト様からの依頼を受けた二日後。

休息日の最終日だった。

例によって例のごとく白鷺亭の最上階に宿を取っていた俺達だったけれど、今回の休息日はいつもと全然違ったものになった。

まず買い物に行かない。

もちろん外出もしない。

ただひたすら部屋にこもっていた。

何をしていたかは言わずもがな、それはもう激しいものだった。

流石の俺もちょっと引いてしまうぐらいだったが、そんなことで嫌いになるはずがない。

俺も男だ。

朝から晩までを考えなかったことなどない。

それが現実になっただけだ。

貪欲に、ただ貪欲に二人を求め続け気づけば夜になっていた。

気を使ってかニケさんとユーリは別の部屋に泊まっていたようで、用事がある時だけ部屋にやって来た。

まぁそうなったのも俺がすべて悪い。

あのあと皆と合流しププト様の依頼を伝えた後、それはもう大騒ぎになった。

何度も何度も頭を下げた。

また俺一人で勝手に決めた事を怒られ、そんな依頼を出したププト様に文句をいう為に押しかけようとすらした。

でも、そうしなければいけない状況であることは皆もわかっているので最後の最後には納得してくれた。

納得してくれたのか?

いや、諦めたの方が正しいのかもしれない。

あの時見せた皆の悲しそうな顔は忘れられない。

呆れられた顔じゃない、離れ離れになってしまう事を悲しんで見せた顔だ。

俺だってできれば離れたくない。

皆と一緒に行けたら最高だ。

でも、それを現実が許してくれない。

お金は稼がないといけないし、ププト様の依頼料だけでは目標に届かない可能性が有る。

目標を達成する為には、店で稼ぎさらに依頼も達成する必要がある。

だから、出来るだけ早く終わらせて戻ると約束した。

二期かけるつもりはない。

なんなら一期の半分で解決して戻る。

そのぐらいの意気込みで俺はこの依頼に臨むつもりだ。

ともかく最終日の事だった。

丸二日部屋から出ずに愛し合っていた俺達だが、ふと二人が真剣な顔をして俺の正面に座った。

情事の後だから当たり前だが、何も身に着けず、二人が俺を見つめてくる。

まだ明るく、窓から入ってくる光に照らされた二人はとても美しかった。

「シュウイチさん。」

「なんですか?」

「話がある。」

「・・・どうぞ。」

いつになく真剣の二人の顔に俺も胡坐をかいたままピンと背筋を伸ばした。

「私達は今回の件でシュウイチさんを責める気はありません。」

「そりゃあいつものように勝手に決めたことは怒っているが、お前が私達の事を思い決断したという事はわかっている。」

「でも、行くにあたって覚えていてほしい事が一つだけあります。」

「これは皆の総意ではない、あくまでも私たち二人の意見だ。」

皆じゃない、二人の意見。

あえてそこを強調する理由はなんだろうか。

「なんでしょうか。」

「私達はシュウイチさんに元の世界に戻ってほしくありません。」

「お前には元の生活がある、その現実を今回改めて理解した。だが、それをわかって尚私達はお前を離したくはない。」

「この世界で離れ離れになるのは我慢できます、いえ、我慢します。でも、元の世界に行ってしまったらもう二度と会う事は出いない。それは我慢できないんです。」

「だから私達はそうならない為に何でもする。例え、お前に恨まれてもだ。」

「シュウイチさんの意見は出来るだけかなえてあげたい、そう思っています。でも、この考えだけは絶対に譲れません。今は戻りたくない、そう思っても10年後20年後に戻りたいと思うかもしれません。」

「そうなったとしても私達はお前を離さない。そして、離れない為の理由を作ろうとしている。」

離れられない理由を作る。

それを聞いたとき俺はどんな顔をしていたんだろうか。

その顔を見た二人がキョトンとした顔をしたのだけはわかった。

「まさかそんな顔をするとは思わなかったな。」

「本当ですね、もっと驚いた顔をするんだと思っていました。」

「もしかしたら怒るのかと思ったが、そうでもないんだなお前は。」

「怒るわけないじゃないですか、そりゃあびっくりはしましたけど・・・。」

「シュウイチさんはいいんですか?」

「授かりものですからいずれはと思っていましたから。」

二人が作ろうとしている離れられない理由。

それは俺達の子供だ。

子供がいれば元の世界に戻ろうなんて言い出さないだろう、そう考えたんだろう。

その為に二人が何をしたのかは知らない。

もしかしたら排卵誘発剤的なものを使用したのかもしれない。

だからこの二日間外出もせず、ずっと愛し合っていたのかもしれない。

でも、それを怒る理由は俺にはない。

そりゃ二人の子供なら欲しいさ。

元の世界に戻るなんて今はちっとも考えていないけど、二人が言うように10年20年後の自分なんてわかるはずがない。

でも、子供がいたら戻りたくても戻れない。

そう考えるだろう。

でも、俺がこの世界に来たのには理由がある。

ラノベのように異世界に転生してきたわけでも召喚されたわけでもない。

自分から望んでこの世界にやって来たんだ。

これは契約だ。

商店連合と俺の契約。

もしその契約が破られるようなことがあれば、俺は元の世界に戻ることになる。

それを例の集団とかかわった時に思い知らされた。

だから、二人はこうして行動に出たんだ。

俺が全然動かない男だからってのもあるんだけど・・・。

チキンで申し訳ありません!

なんせ二人を抱くまでに一年近くかかってしまいましたから。

何も言えねぇ・・・。

「もちろん今回の件で出来る保証はない。シュウイチが言うように授かりものだからな。」

「ニケさんにお願いしてお薬を貰ったんですけど、可能性は半分ぐらいしかないそうなんです。」

「それって危ない薬じゃないですよね?」

「もちろんだ。妊娠しないようにするための薬を逆に使っただけだからな。」

やはりそうか。

おそらく排卵を誘発させればそれ以降は妊娠しなくなる、それを逆に使ったという事だろう。

「安全な薬なら構いません。」

「もし出来ていたら、シュウイチさんが戻ってくるまでの支えになる、そう思ったんです。」

「でも一期で戻って来たらわからないですよね?」

「だが戻ってきていれば出来た時一緒に喜べるだろう?」

「それを言われるとすぐ戻ってこないとだめじゃないですか。」

「当たり前だ、その為に言ったんだから。」

「これは脅しなんです。」

脅し。

普段エミリアの口から出てくることのない言葉だ。

「脅し、ですか?」

「早く戻って来なかったら仲間外れになっちゃいますよって脅しです。」

「それは怖いですね。」

「もうすぐセレン殿の子供も生まれる、それに立ち会えないお前はこの時点で仲間外れなのだ。そのうえ私達の妊娠に立ち会えなかったら、どうなると思う?」

「一生言われるでしょうね。」

「その通りだ。そうなりたくなかったら、早く帰ってこい。」

これはすごい脅しだ。

今後の人生、『あの時いなかったのよね』なんてずーーーーーっと言われる可能性が有る。

それは嫌だ。

勘弁していただきたい。

じゃあ早く帰ってこればいい。

頑張らないといけない理由が出来たわけだな。

それを言う為に二人はこうやって画策して、二日間愛し合って、そして今ネタ晴らしをしてくれた。

これで覚悟を決めない男はいないだろう。

っていうか、自分の奥さんにここまでやらせるって旦那としてどうなの?

ヘタレ?

煩い黙れ。

そんなこととうの昔にわかってるわ!

「もちろん今回出来るかはわかりませんけど。」

「出来ているさ、これだけしたんだ。」

「でも授かりものです・・・し。」

「ふむ。シュウイチ、エミリアは足りないと言っているぞ?」

「やだ、違います!」

「男ならどうすればいいか言わなくてもわかるよな?」

そこまで言われちゃ男が廃るってもんですよ。

まだ日は高い。

村に戻る最終便が出るにはまだまだ時間はたっぷりある。

俺とシルビア様は目を合わせてニヤリと笑うと後ろに下がろうとしたエミリアを捕まえて・・・。


思い出しただけで前かがみになってしまう。

いかんいかん。

良かったこの場に誰もいなくて。

いくら一人とはいえここでは我慢だ。

発散するのなら宿についてからにしないと・・・。

いやアレですよ?

女性を買うとかそんなんじゃないですよ?

二人からは自重するように言われているし、俺も他に手を出す予定なんてありませんし。

多少娼館には興味ありますけど・・・。

ふと、『そんなことをする暇があったらさっさと二人を孕ませて私達を抱いて下さい』とユーリに言われたような気がした。

うーむ、可能性は十分ある。

なんせ心の声が読まれてしまうんだ、気をつけなければ。

なんてことを考えていたその時だった。

馬の嘶きが聞こえたと思ったらガタンと急に馬車が跳ね、身体が持ち上がったのが分かった。

危なく頭を天井にぶつけそうになったがスレスレで回避し、かわりにお尻をしたたかに打ち付ける。

なんだなんだ?

お尻をさすりながら馬車の窓に駆け寄ると、先ほどまでスムーズに流れていた景色が綺麗に止まっていた。

見えるのは土煙と木々が多くなってきた草原。

ここから見る限りでは何が起きているかはわからない。

でも、何かが起きているのは間違いないだろう。

そうじゃないと馬車が止まることなんてない。

「イナバ様ご無事ですか!」

と、従者側の小窓が開き声を掛けられた。

「大丈夫です、何かあったんですか?」

「突然魔物が現れ馬が驚いてしまいました。今、冒険者の皆さんが駆除してくれていますのでそのまま中でお待ちください。」

「わかりました。」

魔物か。

この間の一件もそうだけどこの世界は魔物で溢れている。

いくら街道が整備されたとはいえそこに魔物が出ないわけではない。

奴らはどこにでもいる。

ダンジョンは特にその密度を濃くしたと思ってもらえばわかりやすいだろう。

今回もちゃんと護衛の冒険者が一緒なので特に心配はなさそうだ。

小窓から外を見ると前方で戦っているのが少しだけ見えた。

ピューマとかジャガーのようなネコ科の魔物が冒険者に襲いかかる。

だが槍でそれを振り払い、着地した所を別の冒険者が弓で狙い撃つ。

お、足に当たったようだ。

急に動きが鈍くなったところをもう一人の冒険者が襲い掛かり、おぉぅ、首が吹き飛んでいった。

血が地面を濡らし、パタリとその場で倒れる。

それに恐れをなしたのか他の二匹はどこかに行ってしまった。

中々ベテランの冒険者みたいだな。

綺麗な連携だ。

「無事に討伐できたようです、ただいま処理をしておりますのでもう少しお待ちください。」

「急いでいませんのでゆっくりはぎ取ってもらって構いません。」

「わかりましたそのように伝えておきます。」

素材は冒険者の取り分だ。

綺麗にはぎ取った方が買い取り額は上がるしね。

それに急いだところで今日止まる場所は決まっているわけだし、少しぐらい遅れても問題ないだろう。

しばらくすると馬車は再び動き出した。

何事も無くて何よりだ。

ついこの間百匹近くの巨大蜘蛛に襲われた所だし、同じことが起きない保証はない。

王都までの道中このまま何もなければいいんだけどなぁ・・・。

おっと、こんなこと考えているとそれが起きてしまいかねない。

噂システムは実在している。

もちろん物欲センサーもだ。

あれは怖い。

心のどこかでそう思っている限り欲しいものは手に入らないのだから。

俺は忘れないぞ、某F〇14で一か月手に入らなかったイフリート武器を。

もちろんその後のガル武器もでなくて最終的に極タコで足止めを喰らうというね。

あれはあれで楽しかったなぁ。

後半はひたすらお金しか稼いでいなかったけど・・・。

結局噂システムは無事に発動せず、無事に本日の宿泊地へと到着した。

小さな町だ。

だけど王都への街道沿いにあるだけあって宿屋と飯屋が多い。

旅の疲れは食べて寝る、これが一番だよね。

まぁ追加で下半身もスッキリする場所もあるんだけど・・・(以下略

「では今日はこちらでお休みください。お名前を仰っていただければ部屋に案内していただけます。」

「有難うございました。」

「朝食を終えられたころお迎えに上がりますのでそれまでどうぞごゆっくり。」

馬車が停車したのは数ある宿の中でも一番高級そうなところだった。

門がしっかりしており入り口に冒険者がたむろしていないところを見ると、そういった人は利用しないぐらいの値段なんだろう。

馬車から降り宿の入り口をくぐる。

「いらっしゃいませ、ようこそ。」

「イナバと言います、予約をしていると思うのですが・・・。」

「これはイナバ様遠いところお疲れさまでした。お荷物はございますか?」

「これをお願いします。」

「お部屋は三階の一番奥、こちらが鍵になります。お食事はどうされますか?」

「まだ決めてないんです。お勧めはありますか?」

「そうですね、当食堂も自信を持ってお勧めできますが外に行かれるのでしたら三軒隣にあります一角亭がよろしいかと。ですが冒険者も多く利用しておられます、騒がしいのがお嫌いでしたら・・・。」

「これでも冒険者相手の商売をしていますから気になりません。先に食事をしてから戻ってきますね。」

「かしこまりました。」

渡されたカギをもう一度返し宿を出る。

えーっと、三軒隣だったっけ・・・。

きょろきょろと見渡すと一角獣ユニコーンの看板が目に留まった。

あそこだな。

財布はある、冒険者が利用するという事はそんなに高くもないだろう。

自分の店を置いて紹介するぐらいだ、美味しいに違いない。

そんな期待に胸膨らませながら店の前まで行き、ドアに手をかけた次の瞬間。

「金の無心なら一昨日きな!あんたに払う金は銅貨一枚も無いんだよ!」

怒鳴り声と同時に何か大きな塊が正面からぶつかってきた。
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