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第十六章

謎が謎を呼ぶ

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現役騎士団長を護衛に迎えて最初に向かったのは輸送ギルド。

ここでは先日の定期便乗車拒否の指示をしていないかだけの確認なのでそんなに時間はかからないはずだ。

さくっと終わらせて本題の冒険者ギルドへ向かいたい。

そう思っていたんだけど、そううまく運ばないのがいつもの流れ。

今回もおそらくそうなるだろうと思っていたんだけど。

案外すんなりと大きな車輪が目印のギルド前まで到着してしまった。

期待していたわけじゃないけど特に何もなかったな。

てっきり例の連中がちょっかいかけてくるのかなっておもってたんだけど、あくまでも標的は冒険者で俺みたいな商人はおまけってことで良いんだろうか。

うーんわからん。

まぁ何も起きないのが一番だ。

とりあえず中に入ってバスタさんから話を聞こう。

入り口の大戸を開け中に入ると、いつもと変わらぬ、いや、いつも以上の人でにぎわっていた。

「すごい人ですね。」

「春になり人が動き出すと荷の動きも活発になりますから。」

「なるほど。」

「そして我々と同じように魔物の動きも活発になるので護衛の仕事も多くなります。それ目当てに冒険者が集まっているんでしょう。」

「あれ、そういう仕事って冒険者ギルドを通じて行われるんじゃないんですか?」

「専属の冒険者を抱えた方が依頼を出すよりも安くなりますから。」

全部が全部ギルドを通さなければならないというわけではないのか。

そりゃそうだよな。

ギルドを通すとどうしても手数料を取られてしまう。

その点直接やり取りできれば冒険者にとっても商人にとっても実入りはいいわけだ。

「輸送ギルドと冒険者は切っても切れない関係、というわけですね。」

「世界から魔物が消えればそういった仕事も無くなるでしょうが、魔物がいる以上仕事が無くなることはありません。」

「つまり冒険者がいなくなれば輸送コストが上がり人々の生活に悪影響を及ぼす。」

「そういう事です。」

「少し考えればわかることなのになぜ冒険者を排斥しようとするんでしょうか。」

「さぁ、本人に聞いてみないことには何とも。」

ですよねぇ。

ま、それを確認するためにここまで来たんだし、さっさと用事を済ませてしまおう。

「すみません、バスタさんはおいでですか?」

「いらっしゃいませようこそ輸送ギルドへ。バスタですね、確認いたしますので失礼ですがお名前を頂いてもよろしいですか?」

「シュリアン商店のイナバとお伝えしていただければわかると思います。」

「これはイナバ様、いつも当ギルドの定期便をご利用いただきありがとうございます。」

いつも思うんだけどどの世界でも受け付けのお姉さん?って顧客の名前を全部覚えているんだろうか。

もちろん社交辞令やとりあえず言っているって場合もあるだろうけど、この場合は具体的に定期便って言ってるし・・・。

受付嬢、おそるべし。

「こちらこそいつもお世話になっています。一つお伺いしたいのですが、定期便への指示などはギルドの人間であればだれでもできるものなんでしょうか。」

「私はあまり詳しくないのですが、ギルドの誰でもということはございません。特にイナバ様の定期便に関しましてはプロンプト様の指示で運行されておりますので、一般職員が勝手に指示を出してよいものではないと思われます。」

「ありがとうございました。」

「よろしければ応接室でお待ちいただけますがいかがされますか?」

「いえ、すぐ済みますのでこちらで待たせてもらいます。」

今の話が本当であればほぼギルドは指示を出していないと考えられる。

一般職員以上の存在であれば定期便の内容について熟知しているはずだし、それならば冒険者を乗せないなんてことを言うはずがない。

あとはバスタさんから言質を取れればオッケーだ。

目の前を多くの商人、冒険者、労働者等が行き来していく。

その誰もがやる気に満ち溢れ、さぁ稼ぐぞ!という気持ちが伝わってきた。

こういうのを見ていると気持ちがいいなぁ。

「イナバ様!すみませんお待たせし致しました。今日はもう凄い人でバタバタしてまして。」

「お忙しいところ突然の訪問お許しください。」

「カムリ騎士団長までご一緒とは、あの、なにかやらかしてしまいました?」

「その確認をしたくてお邪魔したんです。実は先日の定期便で何者かが冒険者の乗車を拒否した事例がありまして、それをギルドが指示したのかを確認したくて。」

「冒険者の乗車拒否!?そんなのありえませんよ!」

目が飛び出るんじゃないかってぐらいに大きく目を開けたバスタさんが、これまた大きな声で先日の件を否定する。

あまりの声にギルド中の目が一斉にこちらを向いた。

「バスタさん落ち着いてください。」

「落ち着いていられませんよ!イナバ様の定期便といえば我がギルドの中でも特に重要な案件なんですよ!?それを勝手に仕様変更とか、どこの誰ですかそんなことをしたのは!」

普段温厚なバスタさんが烈火の如く怒っておられる。

この人もこんな怒り方するんだな。

「今の所犯人は不明ですが、心当たりがないわけではありません。」

「教えてください!今すぐ文句を言いに行きます!」

「お教えしたいのですが、ちょっと事情が立て込んでいまして・・・。またわかり次第お伝えしますので今はお許しください。」

「むぅ、イナバ様がそういうのであれば・・・。ともかく当ギルドは一切そのような指示はしていません、それだけは信じて下さい!」

「もちろんです。これからもシュリアン商店をどうぞ宜しくお願い致します。」

ともかくこれで言質はとれた。

バスタさんの怒りはわかるが、今暴れられて面倒なことになっても困る。

でもあれだな、昨日の件はギルドには届いていないのか。

てっきり騎士団同様面倒な集団がいるって情報が入っているのかと思ったけど、輸送ギルド関係の冒険者には手出しをしないんだろうか。

わからんなぁ。

「もし何かありましたら騎士団にご報告ください。特に、冒険者関係の問題であれば連絡を受け次第団員が駆けつけますので。」

「冒険者関係?わかりました、何かあればご連絡します。」

バスタさんにお礼を言って次はメインの冒険者ギルドだ。

人で溢れるギルド内を縫うようにしてなんとか出口にたどり着き、通りに出て一息つく。

来た道を少し戻れば冒険者ギルドはすぐそこ・・・なんだけど、通りは来た時以上の人であふれかえっていた。

凄いな、まるでお祭り騒ぎだ。

「妙ですね。」

「なにがですか?」

「いくら春になったとはいえこれほどまでに人で溢れかえる事はないはずですが。」

「そうなんですか?」

「聖日ならまだしもまだ週の半ば、それも春節が始まったばかりです。作付けが始まる来週でしたら解らなくもないですが・・・。」

不可解な商人の数。

仮にこれが例の団体によって引き起こされていたとして、ここから導かれるものは何だ?

わからない。

一体何が目的なんだろうか。

「ともかく冒険者ギルドへ向かいましょう。もしかしたらこの件も含めて何か知っているかもしれません。」

「わかりました。」

解らないことだらけだがそれを知るためには情報が必要だ。

今回はそれを集めに来たわけだけど、新しい謎がどんどん増えて行って追いついていない気もするなぁ。

謎が謎を呼んでいる。

でも解けない謎はないって某名探偵も言っているし、何とかなるだろう。

きっと。

メイビー。

「これはまた・・・想像以上ですね。」

そんなこんなで到着した冒険者ギルドは予想よりも遥かにひどい状況になっていた。

「あ、イナバ様!いい所に来てくださいました!」

冒険者がいない。

いつもなら入り口付近まで冒険者が溢れ、罵詈雑言が飛び交っているはずのギルドに人がいなかった。

ざっと見まわしただけでも10人ほど。

そのほとんどがガンドさんを慕っているいつもの人たちだ。

幾らなんでもいなさすぎるだろう。

こんなに静かな冒険者ギルドは初めてだ。

横に立つカムリも信じられないといった顔でこの状況を見つめていた。

「これは一体どうしたんですか?」

「どうしたもこうしたも無いですよぉ。皆さん収入のいい商隊の護衛任務ばかりに行っちゃって、このままじゃ大変なことになっちゃいます。」

「皆さんって冒険者全員ですか?」

「春節になった途端護衛の仕事が増えてあっという間に行っちゃいました。ほとんどが近場の護衛なので来週までには戻ってきますけど、こんな時に限ってちっちゃな依頼ばっかり入ってきて・・・こんなのギルドに来て初めてですよぉ。」

グランさんが半泣きで俺の腕をつかんでくる。

ティナさんに無茶を言われても何とかしてきたグランさんがこの調子って、よっぽどの状況じゃないか。

「依頼をこなせないとどうなるんですか?」

「些細な依頼ではあるんですけど、未解決が続くともちろんギルドの信用は落ちますしギルド本部からもお叱りを受けちゃいます。せっかく前のギルド長が残した負債を片付けたばっかりなのに、なんでこんなことになるんですかぁ。」

「依頼がこなせず人々の生活に影響が出るのは騎士団としても見過ごせませんね、ティナギルド長はおられますか?」

「ティナさんはプロンプト様の所に行ってます。お昼前には戻ってくると思うんですけど・・・イナバ様お願いします何でもしますから何とかしてください。」

「何とかしてくださいと言われましても・・・。」

「そんなぁ、イナバ様でも出来なかったらもうおしまいじゃないですかぁ。」

お願いだから腕をつかんだまま泣かないでくれ。

情報収集にし来ただけなのにまさか冒険者ギルドがこんなことになっているとは思いもしなかった。

まさかこの事態も例の団体が作り出したのか?

確かに冒険者に依頼を出せば一時的には街から冒険者がいなくなるけど、グランさんの言うように今週中には戻ってくるだろう。

それは追い出したと言えるのだろうか。

わからない。

もしかしたら別々の事案が同時進行しているだけの可能性だってある。

「イナバ様どう思われますか?」

「もう何が何やら。例の団体が引き起こしたと考えることも出来ますが、やり方が中途半端ですしそうでないのであればタイミングが良すぎます。追い出したいのであればもっと露骨なことをしてきそうなものですけど・・・。」

「例の団体?」

「冒険者の排斥運動推進団体がサンサトローズに入っているらしいんです。これまでに何人もの冒険者が少なからず被害にあっているはずですが、ご存じありませんか?」

「確かにそういった話は聞いていますし相談も受けていますけど、噂で聞いていたよりもやることが小っちゃくて本当にその団体なのかって判断できていないんです。」

「といいますと?」

「なんでも王都とか周辺都市ではかなり露骨な排斥運動を行っているみたいで、冒険者への嫌がらせに始まり一般人のギルドへの依頼阻害、人を雇って冒険者の良く行く狩場を封鎖したり、逆に魔物を狩り尽してしまったりといなくなる為なら何でもやりたい放題!って感じらしいんです。それに比べたら文句を言って張り紙を張ってってするだけなので本当にその団体と同じなのかどうか・・・。」

なるほどなぁ。

狩場の封鎖に獲物の乱獲、冒険者に仕事をさせない為なら何でもするって感じがかなり伝わってくるし、ギルドへ依頼しに行ったら邪魔されるとか、一般の生活にもかなり影響が出ているみたいだ。

困っているから冒険者に依頼しているのに、それが出来なかったらその人たちはどうするんだろうか。

依頼の中には人の命がかかわってくる者もあるだろうし、それが理由でなくなってしまったらだれが責任を取るんだ?

他所ではかなり悪名高い事をやってきているにもかかわらず、サンサトローズではそこまでじゃないからそりゃあ模倣犯なんじゃないかって考えちゃうわけだ。

「それに加えて定期便への冒険者の乗車拒否と、シュリアン商店ダンジョン内での迷惑行為も追加してください。」

「えぇ!イナバ様のダンジョンにも出たんですか?」

「つい昨日被害に遭いました。こちらも張り紙を張られた程度の物ですが、定期便への乗車拒否は少々いただけません。」

「当たり前ですよ!定期便と言えばプロンプト様指示の大切な事業、それを邪魔するとか何考えてるんですか。うーん、それを聞いたら同じ団体のようにも思えてきました。話によればギルドにはちょっかい出しても冒険者関係の商店には手を出さなかったって聞いてたんですけど、そうじゃないんですね。」

おや、そうなのか?

てっきり冒険者に関係する人たちにもちょっかいを出しているものと思っていたんだけど・・・。

なるほど、それで商店連合に情報が蓄積されてなかったのか。

「他の都市ではダンジョンが封鎖されたとか、そう言う話はなかったんですか?」

「ダンジョン内に出没したって話はありますが、ダンジョンそのものにちょっかいを出したことはないんじゃないですかね。そもそもダンジョンは都市の重要な資金源になっている場合が多いですし、それを止めるなんて大それたことは流石に出来なかったんじゃないですか?」

「冒険者を排斥する為に露骨な手段をとっている割には徹底していないのですね。依頼がこなせなかったとしても冒険者はダンジョンに潜れば生計を立てる事が出来ます。おや、もしかしてそれって・・・。」

「ダンジョンを運営している所が黒幕、とも考える事が出来ますね。」

ここにきてまさかの商店連合黒幕疑惑浮上ですか。

もしそうなら団体の情報がなかったってのもつじつまが合ってしまうんだけど・・・。

まさかね。

「でもそうだとしたらどうしてイナバ様のダンジョンが狙われたんですか?いくら何でもそれはないんじゃ・・・。」

「そうなんですよねぇ。でも、春節までに達成しなければいけない目標があるのでそれを邪魔したい人がいるとしたら狙われる理由にはなると思うんです。」

「イナバ様に思い当たる節はあるんですか?」

「残念ながらそれもないんです。だからわからないんですよ。」

俺がノルマ達成できなくなるように仕向けているのならば、ダンジョンへの嫌がらせも定期便の妨害も説明できる。

説明できるが、誰にと聞かれれば思い当たる節が全くない。

いや、過去にやりあった奴らがいるからそいつらが騒ぎに乗じて何かして来たって考える事も出来るけど、そう言った連中はお縄についているはずだから大丈夫なはず・・・なんだけどなぁ。

「今回の事件、ただの冒険者への嫌がらせと違う可能性もあるわけですか。」

「この感じだとうちのダンジョンに来る冒険者はほとんどいないでしょう。ほんと、大切な時期だけに勘弁して欲しい所です。」

冒険者が出払ってしまえば商店に来る人はない。

彼らも生活していかなければならない。

ダンジョンに行くよりも実入りの良い仕事が見つかったら喜んでそちらを選ぶことだろう。

俺が冒険者だったら間違いなくそうする。

ダンジョンに入るより危険が少なくかつ収入が多いんだもん、命あっての物種だ。

まいったなぁ。

「護衛依頼が増えたのは春節になってからですか?」

「初日はそうでもなかったですけど昨日から爆発的に増えましたね。例年確かに増える時期ではあるんですけどここまで多いのは経験ないです。どこかの大金持ちがお金をばら撒きに出も来たんですかねぇ・・・。あーあ、私もこの仕事が無かったら護衛の依頼受けたかったのに。」

「そんなに収入が良いんですか?」

「一回受けるだけで銀貨5枚、しかも諸経費別ですよ。三日拘束されるとして月に10回は受けれますから銀貨50枚も夢じゃありません!」

「それはすごい。」

「冒険者がいないのにこんな護衛の依頼ばかり舞い込んで、一応近隣のギルドに声をかけて急ぎ冒険者を派遣してくれるようには言ってますけど・・・、あーもうどうしたらいいんですか!」

近隣から冒険者をかき集めてもその全てが護衛依頼についてしまったら結局何の意味もない。

果たしてこの依頼が団体によって引き起こされたのか、それとも偶然なのか。

誰だよ解けない謎はないなんて言った奴。

謎は深まるばかりじゃないか。

って俺か!
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