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第十三章

お嬢様と行く王都観光ツアー(前編)

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食事の後準備をして待っていてくださいと言われたものの、今思えば用意するものがない。

いつも腰にぶら下げていた短剣はないし、もちろんお金も持っていない。

着の身着のまま連行されたものだから私物というものは一切持ってこなかった。

いや、持ってこれなかったが正しいのか。

そんなこんなで準備らしい準備もできず、俺は暇を持て余していた。

暇だ。

外はこの季節にしてはよく晴れている。

重たい灰色の雲もないし、綿雲がいくつか浮かんでいるぐらいだ。

本日も晴天なり。

エミリア達は今頃何してるかなぁ。

曜日で言えば今日は聖日になるのか。

店はお休みだし今頃家の片付けとかをしているんだろうか。

俺に念話が使えたら逐一連絡も取れたんだけど、もどかしさが募るばかりだ。

お店の方は心配していない。

俺がいなくても十分回るようになっている。

問題があるとすれば皆のメンタルだ。

特にシルビア様は案外打たれ弱いところがあるから特に心配だ。

昨日メルクリアさんと話をして無事なのは伝わっているだろうから多少落ち着いていると思うけど・・・。

そうだ、後で手紙でも出そう。

念話は無理でも手紙なら意思の疎通も出来なくは無い。

メールがまだなかった子供時代なんかは手紙のやり取りとか普通だったんだし。

そうと決まれば紙とペンを準備してそれから・・・。

「失礼します、ラーマ様の御準備が整いました。」

「すぐ行きます。」

残念手紙は帰ってきてからだな。

夜にはメルクリア女史が来てくれるだろうからそれまでに書けたら良いなぁ。

一応身だしなみを確認して扉の外に出るとマオさんだけがそこに立っていた。

「あれ、ラーマ様は・・・。」

「ラーマ様でしたら一足先に入口でお待ちです。」

「そうでしたか。」

「外出には私とその他数名が同行いたしますが近くで控えます私以外は気にしないでください。」

「護衛は必要ですから。」

「それとは別にイナバ様の逃亡防止も兼ねておりますので・・・。」

まぁそれは仕方ない。

はじめから二人きりで観光に出るとは思っていなかったし、むしろ護衛が居たほうが安心だ。

仮にも大貴族のご息女が街中を歩くんだ、誘拐の危険だって十分にある。

それを俺一人で守れなんて無茶を言われなくて良かった。

玄関先まで行くとラーマ様がこちらを睨むようにして仁王立ちしていた。

あれ、怒ってる?

「準備はできたのかしら?」

「お待たせしてしまったようで申し訳ありません。」

「別に待っていませんわ、準備が出来たのならさっさと行きますわよ。」

「ラーマ様は男性とこうやって歩くのが初めてで緊張されているのです、許してあげてください。」

「マオ!」

それは光栄と思うべきなのかそれとも残念だと思うべきなのか。

社交界かなんかに出ているだろうし、男性と接する機会がないわけではないと思うんだけどなぁ。

「そんなに変、かしら・・・。」

「そんなことありません、むしろ私でいいんでしょうか。」

「未来の夫になる方ですもの当然です。」

「では改めまして今日一日よろしくお願いします。」

「今まで貴方がどれだけ辺境に住んでいたか思い知らせて差し上げますわ。」

キレッキレのドヤ顔で俺を見るラーマさん。

折角観光に連れ出してくれるんだ、機嫌が直ったのならそれで良しとしよう。

仁王立ちをするラーマさんの横を何食わぬ顔でマオさんが通り抜け、玄関を開けてこちらを振り返った。

「さぁ、ラーマ様案内よろしくお願いいたします。」

まぁ、こんな事で動じるマオさんじゃないよな。

それだけ長い付き合いということだろう。

「いつもの事ですけど、もう少し余韻を楽しませてくれてもよろしいんではなくて?」

「これ以上はラーマ様が調子に乗ってしまいます。」

「調子にって、そんなことありませんわ。」

「張り切りすぎて失敗されるのを何度も目にしておりますが。」

「そ、そんなこと・・・。」

「では先程着替えの際に上下違う物を身に着けようとしたのは偶然ということですね?」

「上下?」

「な、なんでもありませんわ!」

先ほどまでのどや顔はどこへやら、急に慌てだすラーマさん。

よくわからないがおっちょこちょいなのはよくわかった。

残念なお嬢様という認識は間違いないようだ。

そんなお嬢様を先頭に屋敷を出て通りに出る。

通りに出てすぐ左手を見ると西洋風の巨大なお城がそびえたっていた。

サンサトローズのように高低差で現在地を判断するのは難しいが、あのお城は街のどこからでも確認できるだろう。

目印さえあれば迷子になることはない。

それにしても大きいなぁ。

「てっきり馬車か何かで移動すると思っていたのですが徒歩なんですね。」

「馬車ではこの街の良さは何もわかりませんもの。」

「ラーマ様はイナバ様にこの街を気に入ってほしいと思っているのです、どうかお付き合いください。」

「もう、また余計なことを言って!マオは少し黙ってなさい!」

「失礼いたしました。」

立ち止まって恭しく頭を下げるマオさんだったが元に戻った時の顔は絶対にそんなこと思ってなさそうだった。

それだけでこの二人の関係が悪くないことがよくわかるな。

「お二人は本当に仲がいいんですね。」

「そうですわね、お姉様はすぐに家を出てしまったから一緒にいる時間が一番長いのはマオということになるかしら。」

「一応そうなりますが、仲が良いという言葉には語弊があります。」

「そうですか?」

「決して仲が良いわけではありません。」

「マオ、貴女私のことをそんな風に思って・・・。」

「仲がいいのではなく信頼しているのです。私がここにこうしていられるのはラーマ様のおかげです、その恩に報いるために私は命を懸けてお仕え致しております。」

「その割には私への対応がひどいのではなくて?」

「先ほども申しましたようにラーマ様が調子に乗らないようにしているのです、ご理解ください。」

つまり二人はとてもいい関係を築いているということだ。

こんな関係の二人、嫌いじゃないですよ?

「イナバ様どうかなさいましたか?」

「なんでもありません、大丈夫です。」

「少々不快な感じでしたが気のせいだったようですわね。」

「あはは・・・。」

いかんいかん、自由すぎて忘れそうになるけど攫われた身なんだ。

離れたところでは俺が悪さをしないように監視している人がいる。

彼らを刺激するようなことは避けないとな。

とりあえず話題を変えてっと・・・。

「まずはどこに連れて行っていただけるんですか?」

「そうですわね、やっぱり最初は正門から見る大通りかしら。」

「それがよろしいかと思います。何故王都がこの国一番の都と言われるかよくわかるのはあそこですから。」

「なるほど。」

「その次は工房街、それから教会、市場も見ておいて損はないですわ。あぁ闘技場もありますわね。」

おぉ、ファンタジーで同じみのあれか。

奴隷が魔物と戦ったりするコロッセオという奴だな。

「男性は何故あそこに行きたがるのでしょうか。」

「あんな野蛮な所に行きたがる理由がわかりませんわ。」

二人とも答えを求めるような目で俺を見るのはやめてもらえませんかね。

そりゃあ興味はあるけど別に行きたいわけじゃないんですよ?

「そこは時間があればで大丈夫です。」

「行きたいのでしたら別に構わなくてよ?」

「いえ、他の場所の方が興味あります。市場にはぜひ寄りたいですし、工房街でしたっけそこも見てみたいですね。」

「観光よりも商売関係の事ばかり、さすが噂の商人と言ったところかしら。」

「別にそういうわけじゃ・・・。」

「隠さなくても構いませんわ、商人なら当然の事です。」

本当にそういうわけじゃないんだけど・・・、そういう事にしておくか。

「正門までは少し距離があります、時間もありますし少し急ぎましょう。」

マオさんに急かされるように大通りをまっすぐに進む。

おそらく馬車で来た道をそのまま戻っているんだろうな。

大通りの中央を馬車が行きしてその両脇を人が歩いている。

これだけなら過去にタイムスリップしたと言えなくもないが、歩いている人を見るとここが異世界だと確信できる。

剣と魔法の世界。

それが今俺が生きる世界なんだよなぁ。

大通りを進むこと10分程、目の前に大きな門が見えてきた。

白っぽくもみえるし薄い水色にも見える大きな石造りの門だ。

その半分ぐらいの高さに城壁が築かれている。

サンサトローズの城壁程は高くないようだ。

「大きいですね。」

「大きいだけじゃないわ、正門は裏からじゃなくて表から見るから価値があるの。」

「そうなんですか。」

「詳しくは見たほうが早いわね、一度外に出るわよ。」

聖日の朝、街の中へと向かう人に逆らって正門の外に出る。

すぐに振り返るのかと思いきやそのままズンズンと300ほど進んだだろうか、そこでラーマさんは立ち止った。

「じゃあここで目を瞑って頂戴。」

「目を?」

「いいからさっさとしなさい。」

はいはい分かりました。

一日一緒にいるんだ指揮を損ねるのもあれだ、それにお嬢様を怒らせると怖いからなぁ。

道のど真ん中で立ち止まりその場で目を瞑る。

「しっかり瞑るのよ、ちょっとでも目を開けていたら承知しないから。」

「瞑ってますよ。」

「じゃあそのままゆっくり回転して、そう、そこで止まって。」

その場でくるくると回り言われた向きで停止する。

「まだよ、まだ開けちゃダメ。」

「まだダメですか?」

「ダメよ、絶対にダメ。」

振り返ったらすぐ見ていい物じゃないの?

一体何を待っているんだろうか。

視覚を奪われると別の感覚が敏感になるのか急に土の匂いや風の感触、人の行きかう音が鮮明になるな。

と、その時。

体中に太陽の光が当たり始めるのを感じた。

どうやら数少ない雲に隠れてしまっていたらしい。

「いいわよ、開けてごらんなさい。」

太陽の暖かさを感じながらゆっくりと目を開ける。

眩しい。

太陽の暖かさが右から来ているので光が直接入ってきているわけじゃないのだが、何故かすぐに目を開けられなかった。

それでも薄目を開けながら少しずつ光に慣れてきた俺の目に飛び込んできたのは、巨大な正門の向こうに見える白亜の城だった。

すごい。

その一言に尽きる。

正門が額縁の様になりまるで一枚の絵画を見ているようだ。

そうか、白亜の城を際立たせるために正門は真っ白じゃなくて少し水色をしていたんだな。

お城の白さが空の青さを強調してさらに白自体もより白く見える。

そうか、太陽の当たるこの瞬間を待っていたのか。

「いかがかしら。」

「これを語る言葉を私は持ち合わせていません、ただ純粋に美しい。」

「そうでしょう、王城からここまで伸びる大通りも全てこの景色になるように道幅を設計してあるのよ。」

「そこまでしてるんですか。」

「遠くからやってきた人が感動して、帰ってきた人は安心する。この国、この街の素晴らしさがよくわ分かっていただけたかしら?」

「えぇ、本当に素晴らしい。」

皆にも見せてあげたいなぁ。

エミリアやシルビア様は見たことがあるだろうけど、ユーリやニケさんは見たことないはずだ。

シャルちゃんやティオ君なんかは感動して飛び跳ねるんじゃないだろうか。

すごいすごいと俺達の周りをピョンピョンはねる姿が目に浮かんでくる。

絶対に連れてこよう。

「さぁ、まだまだここからですわよ。次は大通りをぬけて教会と大聖堂を見て、その後はお待ちかねの工房街と市場へ案内しますわ。」

「いい物を見せていただきました、次も楽しみです。」

「これから何度でも来るでしょうけど、驚いてもらえるのは最初に案内する人間の特権ですわね。」

「それで案内を買って出てくださったんですか。」

「別にそれだけじゃないですわ・・・、ってそんなことはどうでもいいんです。さっさと行きますよわよ!」

「ラーマ様は照れておられるのです、許してあげてください。」

「マオ!」

さっき諫められていたというのに懲りないマオさん。

二人の力関係がここからでも良くわかるな。

その後連れて行ってもらった教会もまた素晴らしく、特に大聖堂の装飾ガラスはフランスの大聖堂のものと遜色ないほどの美しさだった。

こういった装飾ガラスが出来るという事は文化的にも技術的にも成熟しているということだろう。

なにより一番驚いたのは水路だ。

区画整理された道に限らず、街のいたる所に水路が張り巡らされており綺麗な水が流れ続けている。

どこかに溜まったり澱んだりもせず一定の速度で水を流し続けるそれはこの街を作る当初から高低差を意識していなければ無理な話しだ。

近くに川があればそこから引いてきたり排水を流したり出来るんだろうけどそういうわけでもない。

っていうかどこから水を引いているの?

なんて疑問に思っていると、

「この水は王城の地下から湧き出す湧き水を利用しており、水の精霊様に祝福された水は常に清らかで街の汚れを全て押し流してくれます。排水は城壁付近で地下へと送られて遠くの川に排出されているそうですよ。」

マオさんがさも当たり前のように説明してくれた。

いや、簡単に言いますけどそれすごい事ですよ?

これだけでかい街から出される排水を処理できるだけの下水道が張り巡らされているわけでしょ?

古代ローマ時代にも出来た技術だけどそれを維持するって結構大変なんだけど・・・。

昔から当たり前のようにそこにあれば住んでいる人間からしてみれば当たり前に感じるんだろうか。

村や商店は汲み取り式だったからそういった意味でも新鮮だ。

そういえば昨日トイレに行った時にどうして気付かなかったんだろうか。

余裕がなかったからかなぁ。

ちなみに教会の中にはいったもののラナス様と会うことは出来なかった。

正確には行ったけど中まで入らせてくれなかったかな。

話を聞こうと思ったのだがマオさんと護衛の皆さんの目もあってタイミングがつかめず失敗に終わってしまった。

俺が逃げるのを恐れての事だろう。

この感じじゃ駆け込んで保護してもらうというのも無理そうだ。

次の手を考えよう。

でも、教会が口出しをしてくれているのは間違い無さそうだな。

それが分かっただけでもよしとするか。

「いかがでしたか?」

「大聖堂は素晴らしいですね、中も見たかったんですけど工事中じゃ仕方ありません。」

「え、えぇそうですわね。」

「機会があれば次回は是非入ってみたいものです。」

「この街に居れば何時でも機会がありますから。」

明らかに挙動不審になるラーマさんをマオさんがすかさずフォローする。

それは別に構わないんだけど、動揺しすぎじゃないですかねラーマさん。

ホンクリー家の後を継ぐというのならこの辺はポーカーフェイスでスルーするところだと思うんですけど。

修行中ということなのかな?

「この後は何処に連れて行ってくれるのですか?」

「ここからだと工房街が近いですわね。」

「そうですね、場所から見てもそこがよろしいかと。」

「楽しみです。」

「工房街には冒険者の武器防具から宝飾品、衣服や日用品に至るまで様々な物を作る工房が軒を連ねています。」

「この街では市場についで人の多い場所ですわ。」

市場が市民のための場所であるならば、工房街は職人の為の場所といえるだろう。

商人はそこで商品を買い揃えてそれを各々の店で売買する。

もちろん店頭直売もしているだろうけど市民が行く場所では無さそうだ。

冒険者なんかは工房で修理とかもしてもらうだろうから意外に多いかもしれないな。

裏通りを通る為か護衛の皆さんが少し近い。

いくら王都とはいえ治安の悪い場所もあるんだろう。

お嬢様、近道かもしれませんが道を選んだほうがよろしくありませんか?

「少々の事でしたら何の問題もありません、御安心下さい。」

「そうですか?」

「この街でホンクリー家に喧嘩を売る人など誰も居ませんわ。」

あ、そういう大丈夫ですか。

でも、後先考えずに自分の欲望に忠実な輩は非常に多いわけですしもし何かあったら・・・。

と思っていると物陰からすっと出て来る人影が一つ。

だが、その人影もこちらに出てくる前に音もなく現れた護衛の一人によって登場する事も無くフェードアウトするのだった。

あー、うん。

逃げるのはやめよう。

一瞬、この路地なら逃げ込んだら大丈夫じゃね?

とか思った俺がまちがっていた。

例え逃げたとしても三秒、いや二秒で捕まる事だろう。

そんなことで自分の状況を不利にする必要もない。

時を待て。

そう言われたような気がした。

ありがとう名も知らぬ人影よ。

君の犠牲は無駄にはしない。

そんなこんなで裏路地を抜けると大通りまではいかないまでも比較的大きな道に出る事が出来た。

「これはすごい・・・。」

俺の目に飛び込んできたのはたくさんの人。

冒険者、商人、一般人もそれなりにいる。

その多くがお目当ての品を求めてたくさんの店先を覗いていく。

人人人。

行きかう人の話し声に商談の声。

それとそれぞれの店の奥からは様々な音が響き、路上はたくさんの音であふれかえっていた。

この活気はサンサトローズにはなかったなぁ。

「何かお目当ての店はありまして?」

「ありませんが、出来るだけたくさん見たい所です。」

「あまり時間はとれませんが自由に見てくださって構いません。」

「よろしいのですか?」

「先程わざと裏通りを通った際に少しでも逃げるそぶりを見せれば取りやめるつもりでしたがイナバ様にそのような気配を感じませんでした。こちらを信頼してくださっている以上、それに応えるのが筋という物です。」

「ありがとうございます。」

もう一度言おう。

ありがとう名も無き人影よ。

ありがとう。

「もちろんお店に入る際には私とマオも同席いたします、よろしくて?」

「もちろんです。」

「ではお時間になればお声がけさせていただきます。」

突然降って湧いた自由時間。

これを生かさない手はないよな。

俺は活気あふれる工房街へと一歩足を進めるのだった。

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