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第九章

麗しの令嬢

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全くひどい目にあった。

結局今回の件と全く関係ない相談ばかり受ける羽目になってしまった。

昼食だけでなく夕食も向こうでお世話になれたのはありがたいのだが、まったくもって遠慮という言葉を知らない二人だなぁ。

何処の領地の長と国のナンバー3が一端の商人捕まえて意見を聞いてきますかね。

『今度税制改革するんだがどう思う?』

『議会の反政府勢力が最近力をつけてるんでそろそろ力の差を見せつけたいんですけど、どうしたらいいと思います?』」

『そうだ近々隣国に視察に行くんだが一緒に行くか?』

『新しい輸出品について何か意見を出せって国王陛下がうるさいんですけど、良いの知ってます?』

いや、知らんがな!

そんな大事な話俺に振らないでよ。

好きにやったらいいじゃないか。

ってか国王陛下相手にうるさいはまずいんじゃないの?

ほんと大丈夫なのだろうか。

まぁ俺に被害が無いなら別に何でもいいけどさぁ。

宿に戻ってベッドに倒れた所までは覚えている。

次に意識が覚醒したときはもう朝だった。

いつもは誰かいたから一人で寝るなんて久々だったけど、さみしさを感じる間もなく夜が明けてしまった。

良かったのか悪かったのか。

とりあえず顔洗って飯食べてから今日どうするかを考えよう。

いつの間にか用意されていた服に着替えて一階へと降りる。

「おはようございますイナバ様。」

「おはようございます。」

「昨夜はよく眠れましたか?」

「眠れたと言いますか意識を失っていたと言いますか・・・。あ、着替えありがとうございます。」

「お預かりしていた物ですので気になさらないで下さい。朝食はいかがされますか?」

「いつものやつをお願いします。」

「畏まりました、スッキリする香茶もお持ちしましょう。」

いつものように支配人と挨拶を交わす。

俺が降りてきた時は確かに後ろを向いていたはずなのに、どうして俺が来たってわかったんだろうか。

後ろに目がついている・・・いや、この人ならあり得るか。

忍者支配人ハスラー氏。

ププト様の執事をしているテナンさんに続き、何でも出来過ぎる人である。

窓際はさすがにあれなので壁際の席を選ぶ。

俺が狙われているわけではないが念の為だ。

机の上には新聞ではないが瓦版のような感じで簡単な情報誌が置かれていた。

何々、『シュリアン商店イナバ様主導の入植計画が発表、未来を見る者達よ我が元に集え!』ってなんじゃこりゃぁ!

俺が入植計画を伝えたのが昨日。

解放された時間を考えても半日以下の時間でこれを作ったっていうのか?

しかもかなり誇張されてるし。

誰だよこんなセリフ書いたやつ、俺こんなの言ってないよ。

「入植計画ですか。新天地で新しい生活をと思っている人は多いでしょうね。」

「いや、そんな大それたものじゃないんですけど・・・どうしてこうなったんでしょう。」

「さぁ、私にもわかりかねます。」

支配人にも知らないことはあるのか。

世の中は謎ばかりだ。

今日も新たな謎が増えてしまったな。

入植計画。

こりゃあ大変な事になるぞ。

俺はため息をつき、それ以上のことを考えるのをやめた。

あぁ、今日の香茶も美味しいなぁ。

毎度おなじみ支配人お手製サンドイッチとスープも格別だ。

世の中考えちゃいけないことってたくさんあるよね。

しばし食べる事だけに意識を集中して余計なことを考えないようにする。

いつもならユーリやニケさんからツッコミが入ったりするんだけど、今日は久々の一人だ。

こんな時間があっても悪くはないだろう。

「失礼します、イナバ様をお迎えに上がりました!」

食事を終え、二杯目の香茶を味わっていた時だった。

どうやらお迎えが来たらしい。

あ、死ぬ方じゃなくて本当のお迎えの方ね。

でもおかしいなぁ今日はまだどこに行くか決めてないんだけど。

もしかしてまたあの二人に呼び出されるの?

勘弁してよ。

「おはようございます、昨日はありがとうございました。」

「いえ、これが仕事ですのでどうぞお気遣いなく。」

「今日はどうされたんですか?また呼び出しでしょうか。」

「本日の予定はまだ決まっておりませんが護衛を兼ねて参上いたしました。ご希望の場所などありましたら何なりと申し付けください。」

よかった、呼び出しじゃなかった。

二日連続であの二人の相手はマジで勘弁してほしい。

でもなぁ、行きたい所って言っても特にないんだよな。

チーズは無事に届いたし、ネムリの所に行く用事もない。

フェリス様の件は気になるけれどまぁ大丈夫だろう。

となると今日は一日することがないという事になるが・・・。

そうだ!

「ハスラーさん、少しお伺いしたいことがあるのですが。」

「どうされました?」

「デアード家ってどこにお屋敷があるかご存知ですか?」

「デアード様のお屋敷でしたら貴族街の奥だったと記憶しています。」

「そこでしたら知ってますよ。でも普段は王都に行かれていて無人だったよう思いますが・・・。」

「不在であればそれはそれで構いません、案内お願いできますか?」

「お任せください!」

その家には誰かいる。

この布を彼に託した張本人がいるはずだ。

俺は持ち主の判明した白い布をもう一度強く握りしめた。

「行ってらっしゃいませ。」

「連泊はないと思いますが・・・その時はお願いします。」

「お部屋は開けておきますのでどうぞご心配なく。」

「行ってきます。」

支配人に見送られて玄関前に停車していた馬車に乗り込む。

今日もご苦労様です。

「デアード家というのは今回の作戦と何か関係があるのですか?」

「そう言うわけではないんですがちょっと気になりまして。」

「イナバ様が気になるのであれば何か関係があるのですね!」

「いやだからそうじゃなくて・・・。」

もう何も言うまい。

どうやら彼も俺の事を過剰評価している人間のようだ。

俺は別に偉くも何ともないんだけどなぁ。

そんなに時間がかからず馬車は目的の場所に到着した。

白亜の壁がまぶしい。

普段王都にいて久しくここに戻らないはずの家がこんなに綺麗な状態を保つだろうか。

否。

綺麗にしなければならない理由があるんだろう。

「ご一緒します。」

「大丈夫ですよ。」

「ですがシルビア様より目を離すなとの指示を受けております。不在でなければ尚の事中で何が起こるかもわかりません、どうかお側においてください。」

無茶をするなと言われているしなぁ。

俺自身が何かするつもりは無くても、相手が勝手に話を大きくする可能性もある。

仕方がない、ついて来てもらうか。

「わかりました。ですが向こうの出方次第では一人で会う事も考えられます、その場合は外で待機してくださいね。」

「ドアの外で待機しますのでそれだけはお許しください。」

「それで結構です。」

相手が誰であれ貴族であることは間違いない。

騎士団を良く思っていない人もいるし、あまり刺激しない方がいいだろう。

もちろん逆であっていてほしいけど。

馬車を下り、玄関に備えられた大きなノッカーを叩く。

「失礼します、どなたかご在宅ですか?」

名前は名乗らない。

何処で誰が聞いているかわからないし、もし誰かいるのであればその時応えれば十分だろう。

しばらく待つも返事は無い。

おや、勘が外れたかな。

若しくは本当に不在か。

「どちら様でしょうか、今ちょっと立て込んでるんですけど・・・ってイナバ様!」

不在なら仕方ないと帰ろうとした時だった。

扉が開き少年が中から顔を出した。

そして俺の顔を見るなり驚きの声を上げる。

おや、この子は確か。

「君は確かロロップの・・・。」

「先日は助けてもらいありがとうございました!」

「こちらこそ素敵な贈り物をありがとうございます、帰りに美味しく頂きました。これはお返ししておきますね、上等なものですしこれも何かの縁ですから。」

そう言って俺はロロップの包まれていた白い布を少年に返す。

生地的に安物じゃない。

色やあしらいから少年のものでも無さそうだ。

恐らくこの家の主人か誰かのものだと思われる。

「これは・・・!ちょうど探してたんです!」

「探していた?」

「お嬢様ありましたよ!探していた奴です!」

少年は布を上に掲げながら飛ぶように家の中へと戻ってしまった。

中からなにやらやり取りが聞こえるも外までは聞こえてこない。

あのー、ドア開けっ放しなんですけど大丈夫なんでしょうか。

「いったいどうされたんでしょう。」

「お返しして喜んでもらえたのは良いんですけど、出てきてくれない事には話しも出来ません。」

「ですが人がいてよかったですね。」

「そうですね。」

留守の可能性もあったわけだが、これで色々と話しを聞けそうだ。

「っと、すみません今お嬢様を呼びますので少し待って下さい。」

しばらくすると再び少年が走って戻ってきた。

「ご主人様は御在宅ではないのですか?」

「今屋敷にいるのは私とお嬢様だけですが・・・。」

「お二人だけ?」

「はい!呼んで来ますので少し待ってくださいね。」

そしてまたいなくなる。

お嬢様と言うのがこの家の主人なのだろうか。

まぁ女主人と言うのも十分ありえるか。

別に男性じゃないとダメってワケじゃないもんな。

「お嬢様、イナバ様が来てくださいましたよ、お嬢様!」

主人を呼ぶ声が家の外まで聞こえてくる。

だがいくら待ってもそのお嬢様とやらの返事は聞こえてこない。

嫌われているんだろうか。

俺なんかには会いたくない!

とか。

「すみません、音はするんですけど鍵をかけられちゃって出てこないんです。よかったら中で待ってもらっても良いですか?」

「勝手にお邪魔してもよろしいのでしょうか。」

「大丈夫です!家にはお嬢様と僕しかいませんし、家の一切を預かっているのは僕なので!」

「君がこの家を?」

「はい!一応お嬢様のお世話係兼執事をやってます!」

そう言って少年がペコリとお辞儀をした。

何だろう、執事って言うとテナンさんとかストリさんとか支配人とかを想像するだけにこの少年が執事というのがにわかに信じられない。

だって出先で荷物盗られるんだよ?

言葉遣いだって、年相応だし。

執事ってもっと何でも出来ると思っていたんだけど、この世界では違うんだろうか。

いや、もしかしたら俺が今まで見てきた執事と言う職業の人がすごすぎて、他はこんな感じなのかもしれない。

ほら、某サンデーで連載していたような執事もいるかもしれないし。

何事も偏見はいけないな。

先入観にとらわれず広い目で見なさいと、昔の偉い人は言っていた。

・・・気がする。

「イナバ様何時までも屋外と言うのはあまりよろしくありません、一度中に入るのがよろしいかと思います。」

「そうですね、では失礼致します。」

「どうぞこちらへ!」

俺が狙われているわけで・・・(以下略

だが騎士団員が玄関先で立っているというのも世間体的によろしくない。

ここはお邪魔するのが一番だろう。

願わくば敵の本拠地ではありませんように。

少年に連れられて大きな屋敷の中を行く。

正面からは分からなかったが結構大きな敷地のようだ。

これを一人で管理すると言うのは大変だと思うのだが、思っているよりも汚れていない。

本当に見かけによらずスーパー執事なのかもしれないな。

「お忙しいと伺っていたので、まさかイナバ様が来てくれるとは思っていませんでした。」

「そうでしたか、おかしいな誰がそんな事を言っていたんでしょう。」

「え、ストリさんですよ?」

はい?

今なんて言った?

ストリさんがここに来てる?

しかも俺が忙しいって?

いや、別にあの人がどう暗躍しようが知った事じゃないんだけど、わざわざ俺の名前を出す理由は何だ?

ここの執事ってワケでも無さそうだし、そもそもこの家は何の関係もないはずだけど。

なんでここでストリさんが出てくるんだろう。

「そうでしたか、ストリはよく来ていますか?」

「イナバ様の代理と言う事で最近よく様子を見に来てくださっています。あんなことがあってからお嬢様も大分沈んでおられたんですけど、最近は少しずつ元気になってきました。」

「それは良かった。」

あんなこと?

この前の暗殺事件の事だろうか。

ますます意味が分からない。

あれか?

シルビア様の大ファンとかそんな感じか?

「随分と広い家ですが一人で管理しているんですね。」

横を歩いていた騎士団員が聞きたかった事をさらっと聞いてくれる。

「一人でなんて無理ですよ!でも昨日掃除の子が出て行っちゃったんで僕がやらないといけないのか・・・。早く新しい人募集しないとなぁ。」

そうだよな、一人でなんて無理だよな。

しかし出て行ったって、何かあったんだろうか。

「大変ですね。」

「イナバ様ほどじゃありませんよ!あちこち飛び回っておられるのに今日はどうしてこちらに?」

「ちょっと時間が出来たものですから。」

「お嬢様喜びますよ、会いたい会いたいってストリさんが来るたびに催促されていましたから。」

そんな事になっていたのか。

知らなかった。

でもなぁ、何でストリさんが俺の名前を出す必要があるんだ?

俺の名前をかたって悪さをする人がいないわけじゃないだろうけど、まさかその被害者に会うとは思っていなかった。

一体何をするつもりだったんだろうか。

「こちらへどうぞ。」

案内されたのはこじんまりとした客間だった。

だが広さに騙されちゃいけない。

大小さまざまな調度品は素人の俺が見ても高い物だと分かる。

貴族ってこういう所にもお金をかけないといけないんだよな。

ぽっと出でなれるものじゃないよ。

維持費とかどれぐらいかかっているんだろう。

「すみませんここで待っていてください、もう一度お嬢様の様子を見てきます。」

「わかりました。」

ペコリとお辞儀をして少年が部屋を出て行く。

まさかの展開に上手く頭が働いていない。

今のうちに頭を整理しておかないと・・・。

この先もっと驚く何かが出てくる可能性だって十分にある。

覚悟しておかないとな。

「こんな豪華な家に住む方とお知り合いだなんて、さすがイナバ様ですね。」

「いやぁ、そんな事無いですよ。」

「ストリさんに様子を見に来させているという事は、今回の暗殺事件に何か関係があるんですか?」

「それに関してはまだ何も言えないんです。」

「極秘の作戦でしたね、失礼致しました。」

違うんです。

何できているのか全く分からないんです。

俺はただあの布の持ち主が何者なのか気になっただけで、別にそれ以外に用があったわけじゃなくてですね。

にもかかわらず、犯人だと睨んでいるストリさんが出てきたものだからパニックになっているだけなんです。

全くワケが分からないよ!

誰かヒントを下さい。

お願いします。

なんて考えながら時間を潰しているとなにやら廊下が騒がしい。

「ちょっと、何でイナバ様が来ているのよ!」

「知りませんよ、近くに来たからって言ってましたけど。」

「いつもはあの爺いだからお化粧だって全然してないし・・・。ねぇおかしい所ない?大丈夫?髪の毛跳ねて無い?」

「お嬢様はお綺麗ですから大丈夫ですよ!」

「そんなお世辞を聞きたいんじゃないの!」

「だから大丈夫ですって。」

外のお二人さん聞こえてますよ。

お嬢様というぐらいだからお淑やかな感じを想像していたけど、偏見はいけないよね偏見は。

ツンデレお姫様だって今や当たり前なんだから。

ドタバタしていたのが急に静かになり、少年執事が再び部屋に戻ってくる。

「イナバ様お待たせしました。」

「いえいえお忙しいのにすみません。」

さっきのやり取りは聞こえなかったと言う事にしてあげよう。

「準備が出来ましたのでお連れしました。お嬢様お入り下さい。」

少年執事の合図で噂の人が部屋に入って来る。

「「・・・っ!」」

その姿に俺達は揃って息を呑んだ。

こんなに綺麗な人間がこの世にいるのか。

大げさな表現をすればまるで二次元から出てきたようだ。

あ、絵画からって言う方が良い?

肌は恐ろしいほどに白く透き通っている。

でも陶器のように艶があり、唇は男を惑わす真紅に染まっている。

決していやらしい赤じゃない。

上品でそれでいてそそられてしまう。

瞳は大きく、まるで吸い込まれそうだ。

背は高くは無いが、細身ででもガリガリじゃなく程よい肉付きがある。

衣装のせいだろうか、白いドレスがまるでウェディングドレスのようだ。

元の世界なら間違いなくインスタ女王の名をほしいままにするだろう。

モデルとかそういうレベルじゃない。

絵にもかけない美しさ、そんな言葉が相応しい。

「イナバ様?」

ボーっとしていたからだろうか、不安そうな顔でお嬢様に声をかけられてしまった。

いかんいかん、あまりの美しさに我を忘れてしまった。

ポーカーフェイスだ。

ここはしっかりしないと、格好が付かないぞ。

「お初にお目にかかります、シュリアン商店店主イナバシュウイチと申します。本日は急な訪問にもかかわらずお会いしていただきありがとうございます。」

ププト様にも緊張しなかったと言うのに思わず噛みそうになってしまった。

それぐらい美しい人だ。

いや、綺麗過ぎるだろ。

奥さんいる身で言うのは何だけどさ、こんなに綺麗な人が他にいるの?

エミリア達が見たら絶対に同じ事を言うに違いない。

「御丁寧な挨拶ありがとうございます。私もまさかイナバ様御本人にお会いできるとは思っていませんでした。あの日貴方様に命を救われてからいつか直接お礼をと思っていたのですが、中々自由になれず今日まで来てしまいました。本当に申し訳ありません。」

「えっと、それはどういう・・・。」

俺が命を救った?

俺が今まで救ってきた中にこんな綺麗な人がいただろうか。

いたら絶対に覚えているはずなのに。

「あら?覚えておられないのですか?」

「すみません二週間ほど意識を失っていまして少し記憶が曖昧なんです。」

「そうだったのですね、私のせいでそんな事になってしまい本当に申し訳ありません。」

都合よく意識を失ったせいにしたんだけど、それも私のせい?

いや、俺が助けたのはレティシャ様であって、この家の主人じゃなかったはずなんだけど・・・。

一緒に助けたのか?

わからん。

なんせその時の記憶が無いし、でも助けてたなら分かるはずだよなぁ。

「お嬢様、改めて御挨拶されてはどうでしょうか。イナバ様とは初対面になるのですから・・・。」

「分かっているわ・・・失礼しました。」

少年執事に一瞬ムッとした顔をするも、すぐに先程の笑顔に戻った。

そして優雅にドレスの裾をつかむとちょこんと足を下げて挨拶をする。

あ、アニメとかでよく見る奴だ。

「お初にお目にかかります、私はレティシャ。現国王の第三王女にして今はブレイズ家の当主をしております。どうぞ宜しくお願いいたします、イナバ様。」

あまりの美しさに言葉が出ない。

違う、美しさのせいじゃない。

何でここにこの人がいるんだ?

だってここは・・・。

覚悟してはいたもののあまりの人物の登場に俺の頭は真っ白になるのだった。
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