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第五章

視線を集めるのはお嫌いですか?

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ドアの向こうから出てきた天使は恥ずかしそうにこちらを見ている。

黒ではない、濃紺のドレスだ。

シルビア様ほどではないが肩が露出しており、髪をアップにしたのでうなじから首筋までが良く見える。

エミリアの明るい金髪がドレスの色に良く映えるな。

そしてなにより凶悪なほどの胸のふくらみから目を離せない。

いつもは服の下に押し込められているものが今だけは全力で主張している。

でも決して淫らではなく、綺麗だ。

ヤバイどうしよう。

こんな可愛い人が奥さんとか。

もちろん二人も綺麗ですよ?

三人とも眩しすぎて俺が小さく見えてしまう。

甲乙つけがたし。

「あの、シュウイチさんおかしいですか?」

おかしいわけがあるわけなかろう。

どこに欠点があるというのだ。

透き通るような白い肌を濃紺のドレスがひきたて、アップにしたので耳に着けたイヤリングも綺麗に光っている。

もじもじと絡めた指に光るのはシルビア様と同じ指輪だ。

眩しすぎて見つめていられない。

目が~目が~!

「シュウイチ、エミリアが困っているぞ。」

「すみません、あまりの綺麗さに見とれてしまいました。」

「そんな、シルビア様に比べたら私なんて。」

「シュウイチの反応を見ればわかるだろう、もっと自信をもっていいんだぞ。」

「そうですよリア奥さま。少々見つめている部位に問題があるとは思いますが自信を持つべきです。」

こらユーリ、だまってなさい!

慌てて視線をエミリアの顔に移す。

恥ずかしそうにハニカム天使がそこにはいた。

なんだこの天使、俺を殺す気か?

違う、天国につれていく気なんだ。

ばっちこーい!

いざゆかん、めくるめく桃源郷の世界へ!

「リア奥様、御主人様はまた別の世界に行ってしまったようですのでお気になさらないでください。」

「まったく、シュウイチのこの癖も考えものだな。」

戻って来い俺の思考。

「本当に綺麗ですよ、エミリア。」

「ありがとうございますシュウイチさん。」

「あらあらお揃いで素敵じゃない、私もこんな素敵な旦那様が欲しいわねぇ。」

「貴方が嫁を探さないから次男である私が嫁を取れとうるさく言われるんです。早く誰か娶ってくれませんか?」

なるほど、長男がこれだから次男にプレッシャーがかかっているという典型的な例だな。

ご苦労様です。

「いやよ、私は絶対に白馬の王子様と結婚するんだから!」

「この際白馬のお姫様でもなんでもいいですよ。」

「あら、それってすごい素敵ね。」

いいんかーい!

この人の場合イケメンの男性もしくはカッコいい女性なら何でもありなんじゃないだろうか。

俺に食指が伸びたのはおそらく気の迷いという奴だろう。

そういう事にしておこう。

「さぁさぁ、そろそろ行かないとせっかくの夕食会に遅刻しちゃうわよ。」

「馬車は下に用意してございます。イナバ様とガスターシャ様分かれてご乗車ください。」

いつの間にか支配人が横に立っていた。

相変わらず神出鬼没ですね、そして仕事がはやい。

「あら、ありがとうございます。さぁカムリ行きますわよ!」

「何が悲しくてこんな人と馬車で同席しなければならないでしょう。」

「貴方は私の護衛なんだからしっかりしてくれなきゃだめよ?」

「仕事で無ければ今すぐ帰っていたというのに・・・。」

ブツブツと文句を言いながらカムリ達が階段を下りてゆく。

「それでは私たちも行きましょうか。」

「エスコートをお願いできるかな?」

「喜んでエスコートさせて頂きます。」

シルビア様がドレスの裾を持ちながら手を伸ばしてきた。

アニメか何かで見たんだっけ。

こういう時はお辞儀をしながら優雅に手を取るんだ。

大切な事はアニメや漫画から教わっているんだなぁ。

「シュウイチさん私もお願いできますでしょうか。」

「もちろんですよ。」

反対の手でエミリアの手を取る。

これをなんというかご存知だろうか。

そう、両手に華というやつだ!

鮮やかな赤と深い紺という対極の二人に挟まれてぼかぁしあわせもんだなぁ~!

「御主人様、私もお願いできますか?」

困った、手は二本しかない。

どうやってユーリをエスコートすればいいんだろうか。

「冗談ですよ、私は奥様の後ろで控えておりますのでご安心ください。」

「ごめんなさいユーリ。」

「すまないな。」

申し訳ないと思いつつも手を離すことはできない。

ユーリには心に決めた人がいるから、彼女の横にはもう彼が立っているんじゃないだろうか。

そんな気がする。

「それじゃあ行きましょうか。」

美人三人をつれて、階段を下りていく。

ロビーに出ると下にいた人の視線がいっせいにこちらを向いた。

みんなの視線を一斉に集める三人。

誰もが三人に目を奪われている。

いいだろう、俺の自慢の奥さんと家族だ。

多くの視線を感じながらできるだけ堂々と入り口に止まっている馬車まで歩いていく。

優越感と羞恥心が同じぐらいの割合で意識を支配する。

ドヤ顔をしながら歩けるほど俺のメンタルは強くない。

誇らしいような恥ずかしいような、複雑な気分だ。

「お先にどうぞ。」

「ありがとうございます。」

前回と同様に四人乗りの馬車に順に乗り込む。

最初はエミリア、ついでシルビア様。

その次にユーリと最後に俺が乗り込む。

こうすれば降りるときも俺が先に降りて三人をエスコートできるからね。

「ではイナバ様行ってらっしゃいませ、お帰りを待ちしております。」

「何時になるかわかりませんがよろしくお願いします。」

支配人がドアを閉め、従者に合図をするとゆっくりと馬車が動き出した。

これで馬車に乗るのは二回目だな。

前回と違いゆれが少ないような気がするのは気のせいだろうか。

「さすが行く場所が場所だけにいい馬車を使っているようだな。」

「やはり違いましたか。」

「前回皆で乗った馬車も悪いものではないが、この馬車はかなりの物だぞ。」

シルビア様がそういうのであれば間違いないだろう。

でも何が違うんだろうか。

サスペンションとか?

「おそらく座席ではないでしょうか。」

「なるほど、この柔らかさが揺れを吸収してくれているのかもしれませんね。」

ユーリの言うとおりだ。

前よりもフカフカしている。

革張りだが、中にクッションとして羽毛か何かを入れているのかもしれない。

贅沢品だな。

馬車はサンサトローズの街を北に向かって進んでゆく。

一度シルビア様の家に行ったときと同じコースだが今回はそこも超えてどんどんと高いところへと登っていく。

サンサトローズの街はぐるりと城壁に囲まれた城塞都市だが、その後方部は高い崖によって守られている。

領主様の館はまさにその真下に建てられているのだ。

そりゃあどんどん上に登っていくわけだよね。

どの世界でも身分の高い物が高い場所に住みたがるのは変わらないみたいだ。

どのぐらい走っただろうか。

前回よりも快適だったので外の景色を十分に堪能しながら馬車の旅を楽しむ事ができた。

やっぱり乗り心地って重要だよね。

馬車はゆっくりと速度を落とし、そして大きな館の前で停車した。

入り口の門もさることながら庭もものすごく大きいな。

イギリスの館ってこんな感じじゃなかったっけ。

門があって庭があって、門から真っ直ぐ伸びた先に館がある感じ。

だって庭に噴水まであるし。

でかいなぁ。

「ここがサンサトローズを治めておられるプロンプト様の館だ。」

馬車の車窓から見るその館は後ろに聳え立つ崖も相成ってとても堅牢な見た目をしている。

館って言うか砦じゃない?

「350年程前の戦の時に、最前線にある砦として建てられたのが始まりなんですよ。」

「なるほど、だから崖を背に立っているんですね。」

「この崖のお陰で上や後ろから攻め込む事はできないからな。この一帯を支配していた魔族を追い払った後は人々が砦の周りに家を建て始め、気付いたときにはこの城塞都市が出来上がったというわけだ。」

そういう経緯があったのか。

でもまてよ?

砦から派生した都市ならなんでこんな堅牢な城壁に守られているんだ?

普通は砦の周りだけに城壁があって、後で作られた街のほうに作る意味は何も無いよね。

それに、都市開発も綺麗に出来ているし後々で作られたというのは考えにくいんだけどなぁ。

どう考えても計画して作られた今で言うデザイナーズ都市だとおもうんだけど。

「詳しくは領主様が教えてくださると思いますよ。」

「そうですね、遅れるといけませんから行きましょうか。」

心の声がもれていたのはスルーして、遅れるのは確かにまずい。

先行した二人はもう中に入っているだろう。

馬車のドアを開けてタラップを降りる。

「お待ちしておりましたイナバ様。」

突然声を掛けられ顔をあげたそこには初老の紳士が立っていた。

まさに執事、ザ・バトラー!って感じの男性だ。

スーツとか燕尾服とかそういう服ではないけれど、ピシッとした服に身を包んでいる。

間違いない、この家の一切を取り仕切っているえらいさんだ。

「遅くなりまして申し訳ありません。イナバシュウイチと申します、本日はこのような席にお招きいただきまして有難うございます。」

「ご丁寧に有難うございます。執事長をしておりますテナンと申します、本日はイナバ様の世話をするよう申し付かっておりますのでご不明な点などございましたら遠慮なく私までご相談ください。」

やはり執事長でしたか。

見ただけで分かる雰囲気しているもんな。

でも元老院副参謀を差し置いてわざわざトップがつかなくてもいいと思うんだが。

そんなに偉い人じゃないんですけど。

「今日はよろしくお願いいたします。」

「皆様もどうぞ、今召使が参ります。」

馬車から三人を降ろそうとしたところを早速執事長に止められてしまった。

足音に後ろを振り返ると5人のメイドさんが慌てて走ってくる。

元の世界のメイド服じゃないけど似た感じだな。

掃除のしやすさとかを突き詰めていくとあんな感じになるんだろうか。

因みに余談だが、メイド服には前期中期後期と時期によってデザインが変わっていくのをご存知だろうか。

前期は比較的大人しい実用重視の服装だったが、時間が経つにつれてデザインが洗練されてゆき、外から来た人々の目に止まっても恥ずかしくないようなデザインに変わっていく。

普段我々が目にしているフリフリのメイド服はどちらかと言うと後期のデザインといえるだろう。

興味がある人は是非調べてみて欲しい。

きっと沼から抜けられなくなる。

ようこそこちら側の世界へ、だ。

「なんだかお姫様になった気分です。」

「そうですね、ただの商人なんですがこんなに歓迎して貰ってもいいのでしょうか。」

「それだけ今回の件に領主様がお喜びになっているという事ではないか?」

ドレスの裾をお付の人に持ってもらいながら三人が歩いてくる。

うん、横並びで歩くとまたいいですね。

シルビア様の赤とエミリアの紺、その中間色がユーリの紫か。

たしか赤と青を足すと紫色になるから、ユーリが真ん中に立つとグラデーションのように綺麗にみえるな。

偶然とはいえ綺麗なならびだ。

「私どもは詳しく存じませんが、イナバ様のことはくれぐれも丁重におもてなしするようにと言われております。御主人様がここまで歓迎する事は近年でもあまりございません。」

「だ、そうです。」

「これはただの夕食会では終わらないかもしれないな。」

「私もそんな気がしてきました。何事も無ければいいのですが・・・。」

「御主人様が関わったお話で何事も無く終わった事はございません。あきらめるのがよろしいかと。」

ですよねー。

でもさぁ、今回はニケさんを買受に来ただけなんだからおとなしく帰ろうよ。

「ちなみに今日はどのような方々が起こしになっているのでしょうか。」

「本日は領内の有力な貴族様、その中でも領主様に近しい方々をお呼びしております。他には先ほど到着されました中央府元老院のお役人様、サンサトローズ冒険者ギルド長様、サンサトローズ商工会の副会長様ぐらいでしょうか。皆様先に中でお待ちになっておられますよ。」

いや、ぐらいで括っていい面々じゃないと思いますが。

元老院のお役人はまぁいいとして、貴族様が何で来てるの?

というか何しに来てるの?

そもそも俺が今回呼ばれた理由も一切聞かされていないんですけど。

どう考えてもただの夕食会じゃないよね?

商工会副会長って簡単にいうけど、ようはサンサトローズで商売する人のナンバー2ってことでしょ?

何でそんな人がいるのさ。

横流しの件と全く関係ないと思うんだけどなぁ・・・。

「冒険者ギルド長ということは、昼間に見たあの人ですか。」

「おそらくはそうだと思います。」

あの仕事の出来そうにないダメ上司か。

ということは、お付の彼女もきているのかな?

こんなところまでお目付け役としてくるなんてご苦労様です。

「どんな集まりなのか全く見当がつきませんね。」

「全くです。」

長い庭を抜け、大きな館の前まで着いて分かったがこの館思っていた以上に大きい。

元砦だけあってどう見ても普通の館じゃない。

今から戦を始めても十分守れそうなほど壁が硬そうだ。

「大きいですね。」

「他の領主様の館と比べますとまだまだ小さいほうでございますよ。」

いや、それはそうかもしれないけどそうじゃなくてですね。

「この建物だけで当分ここを守り抜けそうだな。」

「先の暴走事件でもびくともしなかった壁でございます。ドラゴンのブレスでも崩れませんよ。」

「それはすごい、領主様の館にふさわしい強度だ。」

ドラゴンとかすごいファンタジーなんですが、いるの?

マジでいるの?

絶対安全な場所から見てみたいなぁ。

「では皆様どうぞ中へ。」

執事長がキ○アの家の門よろしく両手で大きな門を押し開いていく。

壁も壁なら門も門。

重いわ固いわ大変だな。

開き切ったその先に待っていたのは・・・。

「おや、今日の主役がやって来たようだな。皆の者彼があのイナバシュウイチだ。」

知らない男性の声に反応して中にいる全員の視線がこっちを向いた。

あ、これ無理なやつだ。

館のメインホールで開催されていたとおもわれる夕食会は、聞いていたよりも遥かに多くの人が来ている。

視線を集めるのって苦手なんだよな。

絶対100人以上いるよこれ。

大歓声と共に迎え入れられ、この先どうなるかもわからない夕食会が今はじまった。
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