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第二章

嵐の前の静かな夜

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 上機嫌で辿り着いた白鷺亭は酔いも醒めるような建物だった。

 でかい、綺麗、ゴージャス!

 村の生活や町の建物基準からすると明らかに頭一つ抜け出てる。

 いや、これはお貴族様の泊まる場所なのではないでしょうか。

 高いんだろうな。

 手配してもらって言うのもなんだけど自腹だったら破産するぞ、これ。

 店始まる前に破産して死亡とか悲しすぎる。

 宿の前に立っていたドアマンに促され中へと入る。

 中もこれまた豪華だな。

 どこの高級ホテルだここは。

 この格好は明らかに場違いすぎて申し訳なくなる。

「いらっしゃいませ、本日はご宿泊でしょうか。」

 こんな身なりにも最高の営業スマイルで話しかけてくれるスタッフ。

「騎士団副分団長カムリ様からのご紹介できたのですか。」

 最大限のはったりで折れそうなプライドを支えぬく。

 びびるな、びびったら負けだ。

「お話は聞いております、イナバ様ですねどうぞこちらへ。お連れ様も先にお寛ぎいただいております。」

 エミリアは先に戻っているようだ。

 たぶん恐縮して部屋の真ん中でウサギの様にちぢこまっているのだろう。

「ご挨拶が遅れまして申し訳ございません。私、こちらで支配人をしておりますハスラーと申します。カムリ様にはこの度イナバ様のお世話をするように仰せつかっておりますので、ご不便なことなどございましたら何なりとお申し付けくださいませ。」

 支配人でしたか。

 あのイケメンとんでもない部屋用意したんじゃないだろうな。

 そして、支配人に先導されてついたのは4階。おそらくここが最上階かと思う。

 だって階段これ以上昇れないし、外観もそれぐらいだったし。

 他に部屋が二つ、一番奥に観音開きの扉が見える。

 ありえないと思うが、まさかあの部屋じゃないよね。

 どうみてもこの宿で一番高いスイートのような部屋だよね。

 うん、そこですかそうですか。

 支配人が立ち止まったのはその最奥の扉。

 左右に開くとこれまた豪華な調度品が視界に飛び込んでくる。

 宮殿か何かの間違いではないでしょうか。

 こんな部屋テレビでしか見たことない。

「こちらのお部屋をお使いください、ドア横のベルを鳴らして頂ければ係りのものが参ります。食事は夕仕舞いの鐘の後半刻程でお持ちできますが、お嫌いな物などございますでしょうか。」

「あ、特にはないです。」

 あ、ってなんだよあ、って。

「それではまた後ほど参ります。ごゆっくりお寛ぎくださいませ。」

 腰が綺麗に90度に曲がるようなお辞儀の後支配人は静かに扉を閉めた。

 なんというか部屋の雰囲気に飲まれて生きた心地がしない。

 おいイケメン、いくらなんでもやりすぎだろう。

 シルビアの許可があるからってここのお金どうするんだよ。

 騎士団もちにしても高すぎるだろう。

 そのお金って税金じゃないんでしょうか。

 いいのかよ、こんな使い方して。

 きょろきょろと辺りを見渡し、おそるおそるメインルームに入る。

 そこはもうベルサイユ宮殿の如き豪華さで目が痛いほどだった。

 本物見たことないけど。

 メインルームのソファーの隅でエミリアがちぢこまって座ってる。

 まるでハムスターのようだな。

 中に入ってきた俺に気づきエミリアの表情が花が咲いたように明るくなる。

 あ、漫画で言うパッ!とかいう効果音が聞こえてきそう。

 そんな感じの変わり方だった。

「おかえりなさい、シュウイチさん。遅かったんですね」

「ちょっと長引いてしまいました、お待たせしてすみません。」

「大丈夫です。先ほどまでネムリ様がおられたんですけど、大事な食事の集まりがあるとの事で先に戻られました。ご自宅のほうの警護まで騎士団の方がしてくださるそうです。」

 監視は自宅までね、当然か。

「食事までまだ時間がありますね。ちょっと別の部屋も見てきます。」

「こんなすごい部屋に通されるとは思っていなかったものですから、ちょっと恐縮してしまいます。」

「私もですよ。おや、こっちは寝室ですか。」

 エミリアと共に部屋の冒険を始める。

 玄関を抜けてまずメインのリビングルーム。

 他に寝室が二つに応接室が一つ。

 簡易の台所に、おぉ風呂まである。

 すごいな、この部屋まであの量のお湯を運んでもらえるのか。

 水浴びばかりだからお風呂なんてどのぐらいぶりだろう。

 正直もうこの世界では暖かいお風呂は無理なんじゃないかと絶望していたところだ。

 自分の家が出来たらなんとかして風呂を作ってみたい。

 この際五右衛門風呂でもいい。

「お風呂まであるんですね、村では水浴びぐらいでしたので嬉しいです。」

「先に入っていただいて大丈夫ですよ。食事の時にお湯をいただいておきましょう。」

「そんな、シュウイチさんの残り湯で大丈夫ですよ。」

 そんな失礼なことできるか。

 あ、でもエミリアの残り湯も少し問題があるか。

 というか、同じ部屋に二人きりで風呂とかどうなんだ。

 寝室分ければ大丈夫か。

「なんなら外出していますので気にせず入ってください。」

「あ、そうですよね。でも、そんなお気遣い頂かなくても私はその、大丈夫ですから。」

 何が大丈夫か教えてくださいエミリア。

 むしろこっちが大丈夫じゃないんです。

「あはは、その時また考えましょう。エミリアはそっちの寝室を、私はこっちの部屋を使わせてもらいます。少しだけ横になるので食事の時に起こしてください。」

「少しお休みになられますか。あれ、お酒飲まれました?」

「付き合いで少し。一杯だけですからすぐ酔いもさめると思います。」

「お疲れ様です。では後程おこしに来ますね。」

 部屋のドアを閉めてベットに倒れこむ。

 村長には申し訳ないがベットの柔らかさが全然違った。

 元世?のよりも柔らかいかもしれない。

 スプリングが弱い分包み込むようにして眠れそうだ。

 いかん、そのまま寝てしまいそうだ。

 あー、でもいいか。食事までだし。

 ぐぅ。

 ・・・・・・

 ・・・

「・・・イチさん、シュウイチさん。お食事が来るそうですよ。」

 エミリアの可愛い声が聞こえてくる。

 食事か。

 食事もいいけどエミリアも美味しくいただきたい。

 いただきます。

「そんな、私もだなんて。」

「すみません寝ぼけていました冗談です。おはようございます。」

 いかん、全部口に出してた。

 セクハラ発言も甚だしい。

 何言ってんだ。

 一発で目も酔いも醒めたわ。

「おはようございます、シュウイチさん。」

「食事でしたね、すぐ行きます。」

「お待ちしています。その、驚かないでくださいね。」

 驚くって何をだ。

 特にエミリアの服装は変わってなかったし、驚くようなこともないと思うけど。

 ポリポリと頭をかきながらドアを開ける。

 ドアの向こうはその、まだ寝ぼけているような錯覚を覚える光景が広がっていた。

 どこのフルコースだよ。

 食えないよそんなに。

 部屋もそうだけど食事もおかしいだろ。

 ちょっとは加減しようよ。

「これはなんていうか、驚くを超えてしまう光景ですね。」

「運び込まれているのを見ながら怖くなってしまいました。」

「ワインまで冷えてる。氷なんてどこから持ってくるんだ。」

「氷は恐らく魔法でご準備できると思います。」

 魔法便利だなおぃ。

 冷蔵庫いらなくなるな。

 でもあれか、常に魔法使い続けるのは無理か。

 せめて氷室ぐらいか。

「せっかく準備してくれたんですから遠慮なくいただきましょうか。」

 エミリアを椅子へエスコートし、その対面に腰掛ける。

 この世界でこんな料理食べれる日が来るとは思わなかった。

 世のお貴族様はこんな飯食ってるのか。

 庶民の暮らし考えたらまさに別世界だな。

「エミリアはお酒飲めますか。」

「少しぐらいでしたら大丈夫です。」

「では、いただきましょうか。乾杯。」

「乾杯。」

 グラスを合わせると、澄んだ音が響く。

 絵面だけ見ればプロポーズにスイートを予約した時の食事光景だろうか。

 予約したこともないしプロポーズした経験もないけど。

 その後あたりさわりもない会話をしながら食事を進める。

 食材がわからないのでエミリアに聞きながら食べすすめる。

 聞いてもわからないが、なんとなく現代で食べたような味もする。

 どれもこれも全てが美味しかった。

 やはり可愛い子と食べるご飯は最高だな。

「そういえば、ネムリは何か言っていましたか。」

 デザートを食べながら状況を確認する。

「種を売りに来ている商人の目星はある程度ついたそうです。その件で今日は食事をとりに行っているとか。」

 なるほどね、情報収集にお酒は欠かせないか。

 経費で請求とかされないよな。

「エミリアの方はいかがでしたか。」

「そうですね、木材特に砦などを建築する用の大型の木材が定期的に購入されています。卸先はわかりましたのでネムリさんに確認してもらっています。後は、同時期に大量の火薬とお酒が購入されていました。こちらはノアちゃんに頼んで調べてもらっています。」

「木材に火薬、そしてお酒ですか。統一性はなさそうですが同じ人物が購入しているとしたら問題はどこへ運んでいるかですね。」

 木材と火薬はわかる。

 恐らく砦のようなものを作っていてそこに運びこんでいるんだろう。

 市で仕入れた情報とも合致する。

 武器の購入者も同じとわかれば完全に砦か何かを作っていると考えられるな。

 武装して根城も強化してどことやりあうつもりなのか。

「シュウイチさんの方はいかがでしたか。」

「こちらはこれと言って大きな情報はないですね。預かっていた蜜玉を換金してきたぐらいでしょうか。」

「種まき、と言っていましたね。まだ教えていただけないんでしょうか。」

「もう少したったらお答えできると思います。その時はエミリアにも協力をお願いしなければなりません。」

 そう、この作戦にはエミリアがとても重要になる。

 自分の命を左右する重大な任務だ。

 だが今それを言ってしまうと拒否されてしまうのでできるだけ隠しておきたい。

 どうしようもない状態になって初めて答えられる質問。

 卑怯だと思うがこれしか方法が思いつかんあかったのだ。

「私でよければ喜んでお手伝いさせていただきます。」

「お店のサポートのはずなのにこんなことまでお願いしてしまって申し訳ありません。」

「私がお手伝いしたくて自分でしているんです。シュウイチさんは気になさらにでください。」

 気にしないでって言われても気になるものは気になるんだよね。

 別の意味でも気になるし。

 こんな感情久しく感じたことなかったからなぁ。

「その時はよろしくお願いします。」

 お互い目が合うとおかしくて笑ってしまう。

 同じ釜の飯とはよく言ったものだ。

 同じ部屋で寝泊まりしているのもあって普通では考えられないぐらいエミリアとの関係は近づいていた。

 異性とこれほどまでに親密に話すのはいつぶりだろうか。

 もう思い出せないぐらい昔な気がする。

 何とも言えない感情に支配されそうになった時、ドアをノックする音が聞こえた。

「失礼いたします。お食事はいかがでしたでしょうか。」

「非常に美味しかったです。」

「私も、とても感動しました。」

「ありがとうございます。お湯の準備ができましたので半刻程しましたらお入りいただけます。」

 シェフによろしくお伝えくださいなんて言ってしまいそうだ。

 それぐらい美味しかった。

 そして風呂か。

 さすがに同じ部屋にいたままっていうのはお互いの関係上非常に良くない。

 危険すぎる。

 主に俺が。

「では酔い覚ましに外の空気を吸ってきます。エミリアはゆっくりしてください。」

「この時間にですか、奥の通りはあまり治安が良くありませんお気を付けください。」

「貴重品は置いていきますから。ごゆっくり。」

 支配人と共に部屋を出て鍵を閉める。

「お出かけになられますか、よろしければ人をよこしますが。」

「大丈夫ですそんなに遠出はしません。そうだ、この町に女性を買うお店はあるのでしょうか。」

「そうですね、何軒かございますがお部屋にお呼びしましょうか。」

 いや、エミリアいるのに呼んだらダメでしょ。

 せっかく静かな夜を迎えられそうなのに、自分で嵐を呼んでどうするよ。

「そういうつもりはありませんよ、ただちょっと気になることがありまして。一番大きいお店はどこでしょうか。」

「南の通りを二本ほど中道に入ると色町がございます。この町一番と言えば猫目館ですね。」

「ありがとうございます。それでは少し出ます。」

「道中お気を付けくださいませ。」

 金ができたら何をするだろうか。

 良いものを食べて、うまい酒を呑んで、あとは女か。

 そうなるよな。

 種まきはしたが、もう一つぐらい保険をかけてもいいかもしれないな。正確にはエサか。

 二本中道を通りすぎるとピンクや紫の煽情的な明かりがともった通りが見える。

 ここか。

 客引きのきわどい下着をつけた女性がこちらを見て手招きをしている。

 うむ、エロい。

 見えそで見えないのもいいけれどこれぐらいストレートに見えるのもいいよね。

 乳といい、くびれといい、うん。

 あの谷間は反則だわ。

 手招きに誘われそうになるのをぐっと我慢をして通りを進む。

 年齢も様々だし見た目も様々だ。

 ヒューリンがやはり多いが、たまにホビルトもみかける。

 エルフィーはやはりいないようだ。

 プライドが許さないのだろう。

 あんなセクシーな下着エミリアが着ていたら一発でノックアウトされるな。

 なんて妄想をしていた時に一軒の店の前に着いた。

 大きな猫の看板。

 字は読めないがわかる、ここだ。

 気負う必要はない、別にそういうことをしに来たわけじゃない。

 いや、したいけど。

 エミリアが部屋にいる手前さすがに無理だ。

 そこまでの勇気はない。

 力強くドアを押して中に入る。

 中もまたすごいな、そんなに派手じゃないが匂いがなんていうかクラクラする。

「いらっしゃいませ、猫目館へようこそ旦那様。」

「支配人はいるか。」

 少し偉そうに言う。

 何事も勢いだ。

 下手に見られてはいけない。

「本日はどのようなご用件で。」

「女を買うのにここに来るのがそんなにおかしいことか。」

「いえ、そんなことは、」

「近々宴を催すのにここの女がよいという話を聞いたのだがな。その気が無いようなら結構。白鷺亭の主人ももう少しましな店を薦めればいいものを。」

 最後は独り言のように悪態をつく。

 今回の目的はこうだ。

 高級店の女を買いに来るぐらいの金持ちが白鷺亭に来ているという情報を流したい。

 コッペパンの噂でも十分だとは思うが奴らの事だ、女を漁りにも来るだろう。

 その時に直接でなくてもいいので奴らの耳に入れば御の字だ。

 そうすれば大きな魚が引っ掛かるかもしれない。

 あ、コッペンの間違いだった。

「これは大変失礼いたしました!すぐに支配人をお呼びいたします。」

「もう結構だ、失礼する。」

 踵を返し外に出る。

 慌てて男が追いかけてくるが無視して来た道を戻る。

 先ほどこっちを見ていた女たちが驚いた顔で見てくる。

 よしよし、何が起きたか覚えておいてくれよ。

「お客様お待ちください、どうか、どうかお話だけでも。」

「しつこいぞ。その気があればまた呼ぶこともあるだろう、今日はもう結構だ。」

 店の者からしたらせっかくの上客を返したことになる。

 この男には悪いがしっかり餌を巻いてくれればいい。

 男を振り切り、最初に見たきわどい下着をつけた女性に目配せをして通りを後にする。

 いつかご縁があったら楽しませていただきたい。

 だって男だもの。

 白鷺亭のロビーで時間をつぶし部屋に戻ると先に風呂から上がったエミリアがソファーで寛いでいた。

「おかえりなさいシュウイチさん。気を使わせてしまい申し訳ありませんでした。」

 ほんのりと頬が赤くなり、寝間着姿のエミリアが目の前にいる。

 いかん、さっきあんな所にいたから見えるはずのないモノが見えてしまいそうだ。

「大丈夫ですよ、私もお湯をもらって今日は早めに寝ますね。明日は朝からネムリの話を聞いたり忙しくなると思いますからゆっくり休んでください。柔らかいベットなんて久しぶりでしょうから。」

「あんなにふかふかのベットはじめてですよ。シュウイチさんもおやすみなさい。」

 部屋に備え付けられた寝間着を取り風呂へ向かう。

 落ち着け俺。

 間違いを犯してはならない。

 平常心だ。

 よし、もう大丈夫だ。

 大丈夫。

 今日は1日頑張ったんだゆっくりやすもう。

 明日はもっと大変な1日になりそうだからな。

 頑張ろう。

 自分を奮い立たせて風呂場へ入った。

 その後、エミリアの入った後の湯に入るかどうかでしこたま悩んでしまうのであった。

 入ったけどさ!
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