上 下
14 / 520
第一章

クエスト発生中

しおりを挟む
 一触即発。

 不必要に触れようものならすべてがこっちに飛び火してきそうな緊迫感。

 そんなピリピリとした空気が村中に漂っている。

「なにか、非常にまずいときにきたような気がするんだけどエミリアはどう思います。」

「なんでしょう、皆さん殺気立ってますね。何か良くないことでも起こるのでしょうか。」

 そんなに大きな村ではない。

 住居が10棟。

 北側の住居の裏から森にかけて畑が広がっている。

 ど真ん中にある少し大きな建物が恐らく村長の家だろうか。

 どこにでもある普通の村のような感じだが、この異様な感じは何だ。

 吉野ヶ里遺跡のごとく周囲を浅い堀と木で組まれた塀で補強されている。

 北を森のある部分として、今入ってきたのが東の門。

 南と東にも同じような門があるが、南の門のほうがずいぶんと重厚に作られている。

 各門の上には櫓が二つ、見張り櫓か。

 普通はこんな堀や塀なんか作らないが、モンスターが出る異世界の村はこんな物なんだろうか。

 それでも北が丸々空いているし、完全に囲っていないというのもおかしい。

「おい、お前らどこから来た。よそ者だな。」

 村の入り口で突っ立っていると中から一人の男性が歩いてくる。

 男の声と共にそこらじゅうから集まってくる視線。

 何か有名人になった気分だが、刺さる視線には殺気のようなきつい物がほとんどだ。

「私たちはダンジョンスマート商店連合の者です。村長様にお会いしたいのですがどちらにいらっしゃいますでしょうか。」

「ダンジョン商店ってダンジョン近くの廃墟の持ち主か!お前らのせいで村が大変な目にあってるんだどうしてくれる!」

 そう言いながらいきなり胸倉を掴んでくる男。

 いや、何がなにやら良くわからないんだだが、とりあえず因縁を吹っかけられているということは間違いない。

 やはりダンジョン商会にあまり良い印象は持っていないようだ。

 なんて言って商店を作ったのは知らないが、放置して廃墟にする相手に良い感情を持つことは少ないだろう。

 いやな予感は当たるときはあたるんだなぁ。

「暴力はやめてください、いったいどういうことですか。私たちが何をしたっていうんです。」

「お前らが作ったダンジョンのせいで俺たちの村はモンスター共に襲われているんだ。最近まで何てことなかったのに種期の辺りから急に見たこともないようなモンスターが増えやがった。お前らが管理しているダンジョンから溢れたに決まってるじゃないか、どうしてくれるんだ。」

「どうしてくれるもなにも、本当にダンジョンから出てきたんでしょうか。証拠はありますか。」

 クレーマーには謝ってはいけない。

 正確には自分の非がある部分以外謝ってはいけない。

 それ以外の部分を認めてしまうとなし崩し的にすべてを認めてしまわなければならないからだ。

 現状、原因不明の言いがかりをつけているのであればまず何が問題になってどういう状況なのかしっかり見極めなければならない。

「証拠も何もここいらでモンスターが出てくる場所なんてあそこしかないだろ。そうでもなきゃ、長年ほったらかしにしてた連中が急に出てくる訳ないじゃないか。大方事態の収拾に来たかなにかなんだろ。こっちとしてはいい迷惑だ。」

「ですから、いきなり言いがかりをつけられても困るんですよ。こっちは宿がないからただ近くのこの村に来ただけなのに、いい迷惑なのはこっちだ。詳しく状況を説明してもらわないとわけがわかりませんよ。とりあえず村長のところに案内してもらえますか。貴方じゃ埒が明かない。」

 クレーマー対策その2。

 相手にする場合は中途半端な役職が相手をせず上長がしっかり出てきて話をまとめる。

 店長出せ。なんてよく聞くけれど。私が店長ですというと急に態度が変わる場合が多い。

 その時にも曖昧な態度を取らず、一貫してこっちの非のみを詫びそれ以外の要望は受けつけないのが基本だ。

 ちなみに今回の場合はさっさと上長と話をつけさせろというクレーマーの立場から村長を呼んだ形だ。

「お前、自分たちじゃないと白を切るつもりか。こっちはこの前の襲撃で息子がケガして気が立ってんだ、
 逃げずにさっさと何とかしやがれ。」

「だから私たちのせいでもなければ、そもそもどういう状況かわからないから話をさせろと言っているんです。感情だけで話をされてもこっちとしては迷惑なだけなんですよ。」

「お前偉そうに!何様のつもりだ。」

「やめんか二人とも。ドリス旅人に失礼であろう、仮に当事者であったとしても言いがかりをつけるとはなんてことだ。」

 胸ぐらをつかみ、今すぐ殴り掛からんとする男を初老の男性が諫める。

 話し方、納め方からすると身分の高い人物である可能性が高い。

 というか、大抵の場合はこういう人物が村長だ。

 ナイスタイミング村長。

 ケンカが苦手なオタクじゃ農業でバリバリ鍛えてるオッサン相手にかなうはずがない。

「しかし村長。こいつら以外に誰があのアリを呼んだっていうんです。こいつら以外あり得ないでしょう。」

「いい加減にしろドリス。息子がケガをしてるからと言ってやっていい事と悪い事がある。旅の方失礼した、私はこの村で長をやっているニッカと申します。少々立て込んでおりまして皆気が立っているんです。お許しください。」

 やはり村長だった。

 名前については思うところがあるが、まぁ今は置いておこう。

「初めましてニッカ様。ダンジョンスマート商店連合所属エミリアと申します。こちらは新しくダンジョン商店の店長として赴任いたしましたイナバ様です。詳しくお話などお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。」

 エミリアがさっと間に入って笑顔で挨拶を済ます。

 紹介されると同時に自分も頭を下げておく。

 何事も第一印象が大切だ。

 芸能人は歯が命。商人は笑顔と信頼が命だ。

「ほう、商店連合の方でしたか、立ち話もなんですから詳しい話は私の家までお越しください。ドリス、お前も来なさい。他の者は堀の掘削と塀の確認を。日暮れまで時間がありませんよ。」

「「はい。」」

 村長の掛け声と同時にほかの村人はスコップや紐などを持って去っていった。

 堀と塀を強化しているのか。

 にしても、日暮れまでに時間がないとはどういうことだ。

 盗賊か、モンスターか何かが襲ってでも来るのだろうか。

 アリがどうのとドリスと言う男が言っていたが、うわ、まだこっち睨んでいるし。

 よっぽど強い恨みでもあるのだろうか。

 言いがかりも甚だしいが事情も気になるな。

 農具のほかに槍や剣のようなもの、弓矢も見える。

 明らかに何かと戦う準備をしている感じだな。

 これは、非常にまずいことに巻き込まれているのではないだろうか。

 ラノベ主人公の如く次々と厄介事に巻き込まれていくとかごめんだ。

 自分は飲んべんたらりと過ごして、綺麗なお姉ちゃんたちをはべらせたいだけなのに。

「どうぞこちらへ。今、お茶をお持ちしますので。」

「シュウイチ様、奥の席をどうぞ。私は立ったままで大丈夫です。」

「エミリアこそ座ってください。ここまで歩き通しでしたし、どうやらすぐ済む話ではなさそうですから。」

 殺気だったオッサンの近くにエミリアを置いとく訳にはいかない。

 とりあえず安全そうな奥の席が一番だろう。

 壁には何かの動物の毛皮。

 その下には暖炉。

 中央に大きな一枚木のテーブル。

 樹齢何年ぐらいの木だろうか、こんな大きな木は見たことないな。

 典型的な実力者の家って感じだ。

「ドリス、お前は私の隣だ。」

「ニッカさん、どうしてこんな奴ら招待するんです。この時期このタイミングで来るなんてあきらかにおかしいじゃないですか。」

 まだまだケンカ腰で絡んでくるなこのオッサン。

 事情を話せ事情を、まずはそれからだってのに。

「カッカするなドリス。お前がその調子じゃ話が進まん。それに、お前を呼んだのは事情が事情だった場合に対処するためじゃ。それぐらい理解してもらわんと困るぞ。」

「つまりは、その事情が事情だったら逃がさないでどうかするつもりということだな。」

「そんな私たちは何も知りませんし、いったいどういうことなんですか。」

 状況があまり飲み込めず慌てるエミリア。

 うん、慌てた顔も可愛いぞ。

 何でこんなに冷静になっているかわからないが、今、自分がしっかりしないと非常にまずいことになるようなきがする。

 いや、気がするんじゃなくてなる。

 まちがいない。

 今しっかりしないでいつするの、今でしょ!

「ホホ、そこの方はよく理解しておられる。改めて村長のニッカと申します。商店連合のイナバさんでしたな。こちらに来られた事情をお聞きしてもよろしいですかな。」

「イナバシュウイチと申します。イナバとお呼びください。事情も何も先ほどお話しした通りですよ。こちらとしては一晩の宿をお借りできないものかとダンジョンができた際にご縁のあったこちらの村を頼りにこちらにきたのです。それが、村に入ったとたんにこの始末。こちらとしても詳しく事情をお聞きしたいぐらいです。」

 ここはお互いに紳士的に。

 しかし、腹の中ではどうやって本音を聞き出してやろうと腹を探りあっている感じだな。

 顔はニコニコしてても腹の中では何考えているかわからない感じだ。

「『訳が分からない』ということですか。ですが、それではこちらの事情がうまく収まらないんですよ。事の始まりは冬の節が終わり春の節になった、種期最初の聖日の夜。三匹のキラーアントが村に現れたのです。最初はそこにいるドリスの息子がケガをしたものの、何とか撃退できました。」

「ところが、次の週の聖日に今度は十匹以上のアリ共が襲ってきやがった。村中の男たちが死力を振り絞って何とか追い払うことができたが、これから農作業って時に怪我人ばかり増えちまった。農作業も進まずアリばかり増えて、この先この村はどうなっちまうんだ。これまでアリなんて一匹も出たことないのに、お前らのダンジョンから出てきてないっていうなら、いったいどこから出てきたっていうんだよ。」

 春になったら急にアリに襲われた。

 息子や男衆がケガをして仕事にならない。

 お前たちのせいだどうしてくれる。

 つまりはこういうことだろう。

 うん、どう考えてもとばっちりだな。

 寝る場所探してここに来るんじゃなかった。

 もう、あの廃屋で野宿でよかったんじゃないだろうか。

「アリが出てきた事とダンジョンが原因だっていう説明がついていませんよ。ダンジョンのせいだというのはあくまでもそちらの仮説。直接確かめられたわけではないんですよね。」

「確かめたも何も、モンスターが出てくる場所なんてそこしかないだろうが。」

「モンスターは森の中にも出てきますし、なにもダンジョンだけではないでしょう。運悪く魔力だまりが出きてそこから発生したということも考えられます。確認もしないで決めつけるのは些かナンセンスなのでは。」

「そ、それはそうだが、ここに住んで30年以上たつがここがモンスターに襲われたことなんて1度もないぞ。」

 見たことがないから、森のはずがない。

 何とも自己満足な考えだ。

 食べられないのは酸っぱいからに違いない。

 そんな狐の話を思い出してしまう。

「見たことがないから全てを他の可能性に決めつけるのはこじ付けではないでしょうか。」

「じゃあ他に何が原因だっていうんだよ。ダンジョンじゃなきゃどこからあのアリはやってきたっていうんだよ。」

「いい加減にせんか。ここで怒鳴りあっていても何も解決しないじゃろう。」

 つい、からかいすぎてしまった。

 あまりにもすぐ爆発するものだから、導火線に火をつけてしまう。

 そんなとき。

「ダンジョンから出てくることは私もないと思います。ダンジョンは確かにモンスターを産み出します。しかしながらダンジョンが産み出すモンスターの中にキラーアントは存在しません。キラーアントは蟻塚と呼ばれる独自の巣を作ってしまうのでダンジョン内ではうまく生きていくことができないのです。それに、もし仮にモンスターが外に溢れだすようなことが起きた場合には速やかに警報が鳴り、商店連合の警備部が討伐に参ります。以上の事から今回の件に関してはわが商店連合は無関係だと思います。」

 エミリア、ナイスアシスト。

 そうなのか、ダンジョンでは発生しないモンスターもいるのか。

 これはまた詳しく聞いておかないと、ダンジョン開発に差しさわりが出るな。

 それに警報装置か。

 よそ様に迷惑をかけないというしっかりとした管理体制ができてるんだな。

 おそるべし商店連合。

「エミリアさん、それは間違いないのですね。」

「はい。もし仮に警報が壊れているのであればもう他のモンスターにこの村は襲われているはずです。ですが、30年以上1度も襲われたことがないということですのでその可能性はないと断定できます。」

「じゃあ、あのアリはどこからきてなんの為に襲ってきてるっていうんだよ。」

 それはアリに聞いてみるしかわからないだろう。

 聞いても答えることはないと思うが。

「エミリア、キラーアントの生態について詳しく知っていますか。」

「えっと、キラーアントは森の中か岩場に蟻塚という巣を作り出します。一匹の女王アリを中心に多くの働きアリが巣の中で生きています。主に果実や花の蜜などを主食としていますのであまり攻撃的なモンスターではありません。ただ、巣を攻撃された時などは蟻酸という強い酸をかけて攻撃してきます。蟻塚からは蜜玉という蜜の塊が採れますのでそれを目当てに挑戦する駆け出し冒険者もいます。大抵追い立てられて失敗することが多いですけどね。」

「あまり強いモンスターではないんですか。」

「一匹一匹はあまり強くはありませんが、巣の中に何百というアリがいますから数で来られると太刀打ちができません。普段は煙玉などで働きアリを追い出してからばれない様に採取をして逃げるのが一般的です。キラーアントは自分たちの匂いに非常に敏感で、10キロ先の蜜玉の匂いを感じて追いかけてきます。ですので蜜玉は水かお酒につけて隠すように運ぶんです。」

 キラーアントっていう割には地味だな。

 初心者キラーっていう意味なのか。

 うーむ、なんか引っかかるな。

 駆け出しの冒険者が挑戦するぐらい弱いモンスター。

 弱いけれど、匂いをかぎとって追いかけてくる。

 犬かよ。

 いや、アリだけどさ。

 追いかけてきて回収して帰るんだろうな。

 まてよ、もしかして。

「これ、蜜玉目当てにアリが来てるっていうことは考えられませんかね。」

 こう考えるとどうだろう。

 村人の誰かが蜜玉を取って来たが、隠し方がわからず垂れ流された匂いを頼りにアリが追いかけてきた。

 襲いに来たのではなく、返してほしくて追いかけてきただけではないのだろうか。

「村に蜜玉がありそれを目当てにキラーアントが来ていると、そうイナバさんとやらは思うというわけじゃな。」

「急にアリが襲って来るとしたらそうとしか考えられない。もともと非攻撃的なモンスターがわざわざ村までくる理由がそれぐらいしか見当たらないからな。最初の三匹は斥候。斥候が戻らず数を増やして探しに来たと考えるほうが自然だ。次に来るときはもっと大量に来るかもしれない。」

「なんだって、毎週聖日に来ていることを考えると明日がその日じゃないか。この前以上にアリが来たらどうすればいいんだよ、この前だって死人が出ないのが奇跡だったんだ。それ以上に来たら、この村はもうおしまいだ。」

 大の大人が大慌てだな。

 まぁ、他人事だからあんまり危機感ないのかもしれないが。

 このままここに泊まるとそのアリに襲われる可能性があるな。

 しかし、今から町まで歩く事を考えるとそのほうが危ないかもしれない。

 夜の森は歩きたくない。

 それに、ここまで事情を聴いてほったらかしにするのも嫌な感じだ。

「エミリア、商店連合の警備部に来てもらうことはできないんですか。」

「難しいと思います。警備部はあくまでダンジョン近辺の管轄になりますので村や町は自警団や騎士団の管轄です。今から騎士団を呼んでも明日に間に合うかどうか。」

「いったいどうすればいいんだ。誰がここにアリを呼んでいるんだ。」

 そこだ。

 誰が何のためにここにアリを呼んでいるんだ。

 正直こんなところに呼んだところで何の意味もない。

 ただの農村だし、この土地を目当てにしたとしてもここにアリが住み着けばそれこそ面倒なことになる。

 メリットがない。

 ということは、損得ではなく単なる偶然が起こした事件なのではないのか。

 真実はいつも一つ。

 じっちゃんの名にかけてこの事件を解決してやるぜ。

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。

桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。 戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。 『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。 ※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。 時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。 一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。 番外編の方が本編よりも長いです。 気がついたら10万文字を超えていました。 随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。  そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。  しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。  そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。  この死亡は神様の手違いによるものだった!?  神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。  せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!! ※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!

果 一
ファンタジー
二人の勇者を主人公に、ブルガス王国のアリクレース公国の大戦を描いた超大作ノベルゲーム『国家大戦・クライシス』。ブラック企業に勤務する久我哲也は、日々の疲労が溜まっている中、そのゲームをやり込んだことにより過労死してしまう。 次に目が覚めたとき、彼はゲーム世界のカイム=ローウェンという名の少年に生まれ変わっていた。ところが、彼が生まれ変わったのは、勇者でもラスボスでもなく、本編に名前すら登場しない悪役サイドのモブキャラだった! しかも、本編で配下達はラスボスに利用されたあげく、見限られて殺されるという運命で……? 「ちくしょう! 死んでたまるか!」 カイムは、殺されないために努力することを決める。 そんな努力の甲斐あってか、カイムは規格外の魔力と実力を手にすることとなり、さらには原作知識で次々と殺される運命だった者達を助け出して、一大勢力の頭へと駆け上る! これは、死ぬ運命だった悪役モブが、最凶へと成り上がる物語だ。    本作は小説家になろう、カクヨムでも公開しています 他サイトでのタイトルは、『いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!~チート魔法で無双してたら、一大勢力を築き上げてしまったんだが~』となります

転生弁護士のクエスト同行記 ~冒険者用の契約書を作ることにしたらクエストの成功率が爆上がりしました~

昼から山猫
ファンタジー
異世界に降り立った元日本の弁護士が、冒険者ギルドの依頼で「クエスト契約書」を作成することに。出発前に役割分担を明文化し、報酬の配分や責任範囲を細かく決めると、パーティ同士の内輪揉めは激減し、クエスト成功率が劇的に上がる。そんな噂が広がり、冒険者は誰もが法律事務所に相談してから旅立つように。魔王討伐の最強パーティにも声をかけられ、彼の“契約書”は世界の運命を左右する重要要素となっていく。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...